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■夏の日の想い出・翔ぶ鳥(9)

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(C)Eriko Kawaguchi 2017-03-11  
私は12月23日の名古屋公演を終えた後、名古屋で政子と一緒に1泊。朝は政子を放置したまま、朝一番の新幹線(名古屋6:20-9:41博多)で福岡まで移動した。政子には甲斐窓香に付き添っておいてもらい、私の方は青葉に福岡まで同行してもらった。
 
この青葉を連れて行ったことを私は後から千里に
「やはり冬は勘が良い」
と言われることになる。
 
博多駅から地下鉄を乗り継いで10:08に藤崎駅に到着する。近くのロイヤルホストで、秋風コスモス・三田原課長、および千里と合流する。
 
「おお、大宮万葉さんもご一緒でしたか」
と三田原さんが笑顔で青葉と握手していた。
 
「でもこれはアクアに関する巨頭会談になったね」
とコスモスが言う。
 
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「実際問題として、アクアのメインライターは大宮万葉だよね」
と私は言う。
 
「え!?」
と本人はびっくりしている。
 
実際これまでのアクアのCDタイトル曲の(本当の)作詞者・作曲者を並べてみると
 
『白い情熱』日野ソナタ・上島雷太 
『ぼくのコーヒーカップ』マリ・千里 
『冬模様』マリ・青葉 
『桃色の予感』マリ&ケイ 
『眠る少年』マリ・青葉 
『エメラルドの太陽』マリ・青葉 
『モエレ山の一夜』マリ&ケイ 
 
となっている。
 
歌詞を書いているのは第2作以降全てマリで、作曲は上島先生1、私が2、千里が1と青葉が3なのである。
 
それを私が説明すると、青葉は焦って
「で、でもカップリング曲は毎回、千里姉さんが書いてるじゃん」
と言うが
 
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「カップリング曲とタイトル曲では重みが違うよ」
と千里は言う。
 
「仮にカップリング曲を0.5で数えてみると、私が書いたのは7曲中5曲でタイトル曲1曲と合わせて3.5。青葉もカップリング曲を1曲書いているからタイトル曲3曲と合わせて3.5。同点になるから、そしたらタイトル曲の多い青葉の順位が上」
 
「なんかリーグ戦の順位の決め方みたい!」
 
「まあ、でも今回は私と冬で記者会見はやるから心配しないで」
「良かったぁ。私、普段着で来たのに」
と青葉が言うので、私と千里は顔を見合わせた。
 
「青葉、その服は普段着としてもかなり問題があるから、ここを出た後、そこの商店街で私が服を買ってあげるから、着換えてから放送局に行こう」
と千里が言う。
 
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「え〜〜!?」
 
「女子大生向きの適当な服を調達させて持ってこさせましょうか?」
とコスモスが言う。
 
「じゃお願いします」
と私は言った。それでコスモスは事務所の沢村さんに電話していた。青葉のサイズは千里が!伝えていた。
 

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「しかし今朝早く名古屋を出てきたのなら、冬たちは爆弾騒ぎのことはまだ聞いてないかな?」
と千里は言った。
 
「爆弾!?」
 
「アクアの福岡公演を爆破するって予告メールが来ているんだよ」
「え〜〜!?」
 
「今警察が必死で発信元を調査しているけど、今日中に辿り着けるかどうかは微妙だと思う。そのあたりの知識のある人がメールで予告したのなら、たぶん海外の串とかを使って、辿りにくくしているはず」
と三田原さんが言う。
 
「串?」
と訊いたのは、ソフトハウスに勤めている専門家のはずの千里である!
 
「姉さん、プロクシーのことだよ」
と青葉が呆れたように言う。
 
「何それ?」
「実際に操作している人のIPアドレスを匿名化するサービス。そういうサーバーは世界中に存在する」
と青葉が説明するものの
 
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「アイビー・アドレス?ってメールアドレスとはまた違うの?」
などと千里は訊く。
 
だめだこりゃ!
 
「まあいいけど、要するに本当の発信者が分からないようにうまく偽装するテクニックが色々あるんだよ。串以外に多数の踏み台を使っている可能性もあるからね」
 
「まあそれで警察とイベンター・レコード会社の正社員、ドームの管理会社との合同チームで朝からドームの内部や周辺を捜索しているのですが、今の所爆発物のようなものは見つかっていません」
 
「愉快犯ならいいのですが、本当に爆弾を仕掛けられたら恐ろしいことになりますね」
と私は言う。
 
「アクアやエレメントガード、サポートミュージシャンたちには、こんなの愉快犯に決まってるから、と笑って言っておいたのですが、こちらは正直不安でたまらないんですよ」
と三田原さん。
 
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私たちは記者会見でその爆弾問題を尋ねられた時の対応などについても話し合った。
 
「でも今回はマリ&ケイの作品だったので、次回、たぶん春頃になると思うのですが、次回の作品はまた岡崎天音・大宮万葉でいいですかね?」
とコスモスが言う。
 
「ええ。それでいいですよ。映画の挿入曲は変則的になったけど、基本的には私とケイさんとで交互に書くみたいな流れになっていますから。私もアクアに使えそうなものがないか考えておきますので」
と青葉。
 
「ではその線でよろしくお願いします」
 
「しかし岡崎天音がマリちゃんの別名というのは、公表はしてないけど、周知だと思うから、結果的にはアクアのプロジェクトの主導者はマリちゃんだと思っている人もあるかもね」
と千里が言う。
 
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「おぉ!」
「それは考えてみたこと無かった」
「確かにマリちゃんはアクアに異様に入れ込んでいる」
 
「だけどマリの思うようにさせたら、アクアは間違い無く高校卒業する頃までには性転換させられちゃいますよ」
と私は警告しておく。
 
「うん。だからアクアのプロジェクトの主催者は大宮万葉さんってことにしておけばいいんじゃない?」
と千里は更に言った。
 
「おぉ!」
「それはいいことだ」
「え?でも私、とてもCD制作とかは指導できませんよ。自分自身、そういうのほとんど経験無いし」
 
「大宮先生はプロデューサーということにして、実際の現場での制作を指揮するディレクターは誰か分かっている人を使えばいい。ケイちゃん、そういうのできる人、誰か居ないかなあ。それなりの報酬は払うから」
と三田原さんが言う。
 
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「それ私もこないだから考えていたんですよ。それで思ったんですが、KARIONの和泉とか、どう思います?」
 
「おぉぉぉぉ!!」
「いや、それは凄く良い人選かも」
 
「マリちゃん、XANFUSの光帆、松浦紗雪、このあたりが、何とかしてアクアを去勢しちゃいたいグループみたいで」
「実はKARIONの小風も危ない」
「ああ、確かに危ない目をしている」
 
松浦紗雪はアクアのファンクラブ会員番号1番。マリが2番である。光帆は出遅れたので1桁ではないが2桁で77番、小風も123番の番号をもらっている。概して若い番号をもらっているファンは圧倒的に《去勢推進派》である。
 
しかし和泉はアクアの歌唱力を評価はするものの「まだまだ鍛えてもらわなくちゃ」と言っているだけで、アクアの《声変わり》問題や《男性化》問題には興味は無さそうである。
 
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「最初、私の先輩の松原珠妃を考えたんですが、それだと松浦紗雪さんが面白くないと思うんですよ。和泉は派閥抗争みたいなのに無縁の子だから、比較的使いやすいのではないかと思ったんです。もしコスモスちゃんや三田原さんが良ければ話してみますが」
 
「うん。ぜひその話は進めてください。和泉さんなら歓迎です」
とコスモスは言った。
 
「マリの干渉に抵抗できる人物だし、大宮万葉とも協力できそうでしょ?」
と私は言ったが、青葉も
 
「和泉さんとなら、やれそうな気がします。音楽に対する認識が近いから」
と言った。
 
「こういうのは、自分自身が大きなヒットを出したことのある人、そして理論武装している人、こだわりのある曲作りができる人がいいと思うんですよ。毛利さんとの制作を1年ほどやっていて思ったのですが、やはり、アクアは女性プロデューサーとの方がうまく行くのではという気がしてたんですよね。毛利さんが悪いわけではないのですが」
 
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とコスモスは言う。
 
「毛利さんは女の子アイドルの売り出しかたはうまいと思いますが、アクアは少し勝手が違ったかも知れませんね」
と千里も笑顔で言っていた。
 
「アクアに関しては少なくとも高校を卒業するまでは学業優先というのを契約の時にきちんと定めているから、音源制作も土日が中心になると思う。だから青葉はその度に富山から東京に出てきて作業に参加できると思うよ」
と千里は更に付け加えるように言った。
 
「何なら私が車で送迎してもいいけど」
と千里。
「いや、新幹線で往復する」
と青葉。
「うん、それがいいと思う」
と私。
 

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「ところでここだけの話だけど」
と三田原課長が小さな声で言った。
 
「龍虎君って、本当は去勢してるの?」
 
「してません」
と、私・コスモス・青葉・千里の4人が同時に言った。
 
「ただ実質去勢されているのと似た状態にはあるよね?」
とコスモスが言う。
 
「守秘義務があるので詳しいことは言えませんが、後5年は声変わりしないはず」
と青葉が言うと
 
「私も正確なことは言えないけど、20歳までは声変わりしないと思う」
と千里が言う。
 
「姉さん、龍虎に何したのさ?」
「青葉の邪魔をするようなことはしてないよ」
 
と言って青葉と千里はお互い微妙な笑みを浮かべて見合っていた。
 
「じゃいつかは声変わりも来るわけだ?」
と三田原さんが訊く。
 
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「本人が男として生きる決意が出来た時が、声変わりの時だと思う」
と私は言う。
 
「だよね?」
と私は千里と青葉を交互に見て言った。ふたりとも頷いている。
 
「まあそんなもの。今はまだ男にも女にもなりたくないんだよ」
と千里。
 
「けっこう女の子になってもいいかなとは思っているよね」
と青葉。
 
「うん。でも積極的に女の子になりたい訳ではない」
と私。
 
「自己の性別認識は間違い無く男の子だけど、アセクシュアルっぽいよね」
「うん。あの子、恋愛をするつもりが無いみたい」
 
「ただ幼馴染みの女の子がいたよね?」
と三田原さん。
「その子とはどうも1度セックスした経験がある感じなんですよ、ここだけの話」
とコスモスが言う。
 
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「じゃ龍虎って性交能力はあるんだ?」
「デビュー記念にさせてあげるって、彼女の方から誘惑したみたい」
「それ今も恋愛関係あるの?」
 
「それが龍虎本人が恋愛に興味無いので。彼女も今はただ見守ってくれているみたいです。実は非公開のファンクラブ会員番号3番はその子が持っているんですよ。もしかしたら将来その子との結婚を発表することになるかも知れないと思って」
とコスモスが明かす。
 
「でもそういう子ならいいけど、一般のファンとかから誘惑された場合にうまく断れないとまずいね」
「本人は『絶対大丈夫です。キスされるような隙とか見せません』と言っていた」
 
「それ、もしかしてそういう練習しているのでは?」
「うん。たぶん、隙を狙ってキスを奪って、『今のは隙があったよ』とか言っているのではないかと」
 
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「なんか楽しそうだ」
 
「おそらく、あのふたりは恋愛関係ではなく、純粋に友情で結ばれているんですよ。取り敢えず今の段階では」
「まあ龍虎に恋愛をする気が無い以上、キスしてもセックスしても、友情という段階から先には進まないんでしょうね」
 
「その幼馴染みの子は、自分が龍虎と関係を持つことによって、女の子に対する耐性を付けさせてるのかもね」
「女性との接し方の教育をされている訳か」
 

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「じゃ結局アクアは性転換するつもりは無いよね?」
と三田原さんは確認する。
 
「ちんちんは別に有っても無くてもどちらでもいいっぽい」
と千里。
 
「まあ使ってないみたいだけど、別に邪魔だとは思ってないよね」
と青葉。
 
「AVに出させる訳でもなし、ちんちんが付いてたって付いてなくたって別に問題無いよね。本人は男の子の意識なんだから」
と私は言う。
 
こういう話はふつうの人には理解しがたいかも知れないが、ここにいるメンツには理解できる話である。実際三田原さんも頷いている。
 
「でもここだけの話。おっぱいくらいは大きくしてもいいかなって、今かなり悩んでる」
とコスモス。
 
「それはちょっとやばいなあ」
と三田原さんは腕を組んで悩んでいた。
 
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「コスモスちゃん、あの子の上半身裸の写真とか写真集に収録するなら早い内がいいかも」
と私は笑って言ったが
 
「未成年のタレントでそういう写真は撮れないよ」
とコスモスは答える。
 
「でも多分おっぱいは大きくしないという選択をすると思うよ」
と千里は笑顔で言う。
 
「私も同感」
と青葉。
 
「このふたりが揃ってこう言ってますから大丈夫みたいですよ」
と私は三田原さんに言った。
 
「だって豊胸手術しちゃったり女性ホルモンでバストを育ててしまうと、男装する時に困るもん」
と千里。
 
「そうそう。だから多分ブレストフォーム使いになるよね?アクアは」
と青葉。
 
「いや多分既にブレストフォームは持っているとみた」
と私も言った。
 
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コスモスは笑っていた。
 

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■夏の日の想い出・翔ぶ鳥(9)

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