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■夏の日の想い出・翔ぶ鳥(3)

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今回のツアーでは、このような演奏者を連れて全国を旅することになった。
 
ローズ+リリー:マリ、ケイ
 
スターキッズ:Gt.近藤 B/Vn.鷹野 Dr/Cb.酒向 Marimba/Vibraphone/KB.月丘 Sax/Fl.七星 Tp/Vla.香月 Gt/Vc.宮本
 
琵琶:風帆(若山鶴風)笙:七美花(若山鶴海)尺八:明奈(若山鶴鳴) 胡弓:美耶(若山鶴宮)和太鼓:鹿鳴(若山鶴鹿)三味線:恵麻(若山鶴朝)
 
龍笛:青葉・林田風希・桃川しずか
 
ヴァイオリン 野村美代子・鈴木真知子・伊藤ソナタ・桂城由佳菜・前田恵里奈・佐藤典絵・山形歩美・金香昌栄・富永英美・古賀有輝子
 
ピアノ:桃川春美。ギター:中村正隆。ベース:鹿島信子。クラリネット:野乃干鶴子。トランペット:呉羽ヒロミ。フルート:田中世梨奈・久本照香。サックス:沢田立花。
 
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ダンス(一部コーラス):ムーンサークル(月野美鶴・月原清花)
 
総勢38名。昨年の海外ツアーの時の人数(25名)よりかなり多い。この他に風花や氷川さんなど、スタッフが15人。また現地の★★レコード支店のスタッフ、イベンターのスタッフが加わって人数はもっと多くなる。
 
ムーンサークルはダンサー兼幕間の歌の担当である。幕間にはムーンサークルのほか、公演ごとのゲストも招く。
 
ヴァイオリン奏者は10人揃えているが、これはアスカ人脈でツアー全部に付き合える人で“女子更衣室で女性の衣装が着られる人”ということで推薦してもらった。
 
「女の衣装が着られたらいいんだな?本人の性別は問わないな?」
「そんなの裸になってもらう訳ではありませんから気にしません」
「よしよし」
とアスカは何だか楽しそうだった。
 
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この10人のヴァイオリニストの中には、『やまと』の制作に協力してもらったメンツも2人入っていた。和楽器関係は私の親戚を動員している。但し龍笛に関しては専門色が強いので、別系統で揃えた。
 
青葉は年末年始でもあり、日程が土日中心なので付き合ってくれることになった。林田さんは千里のお弟子さんのひとりである。コンサートのようなものは初体験ということではあったが、会ってみるとかなり度胸がありそうなのでお願いすることにした。千里自身はWリーグの試合が土日中心なので参加不能である。例の“謎の男の娘”深草小春さんは「青葉の前に出すと正体がバレるから勘弁して。彼女のことは内緒にしといて」と千里が言っていた。
 
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そして桃川しずか(戸籍名:真枝しずか)は実は海藤天津子の弟子である。妹の織羽が天津子を「お母さん」と言って慕っているのだが、織羽は霊的な才能は高くても、笛は苦手らしい。しずかの方が楽器が好きで、龍笛・篠笛・篳篥・高麗笛などを天津子に習っているという。中学生なのだが、保護者の桃川春美も今回はピアニストとしてツアーに参加してくれるので、一緒に参加してもらえることになった。ただし中学生は20時以降は使えないので、龍笛を3本使用する曲(『赤い玉・白い玉』)はそれ以前に演奏する必要がある。
 

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なお『赤い玉・白い玉』で必要な追加のギターとベースだが、この曲を発売前にFMで聴いたというリダンダンシー・リダンジョッシーの鹿島信子が電話してきて訊いた。
 
「この曲のギターとベース、どうやって演奏してるんですか?人間業とは思えないけど、ローズ+リリーは打ち込みはしませんよね?」
 
それでギター・ベースともに、同じ楽器・同じ弦・同じピックで2人で分担して演奏していることを明かすと
 
「面白い。今度やらせてもらえません?」
などと言っていたので、リダンリダンのギタリスト中村さん共々、今回のツアーに参加してもらうことにした。(事前に2日掛かりでスターキッズと合同練習をした)
 
「じゃ中村君と2人でお願いしますね。部屋は1つでもいい?」
と私が言うと、信子は
「ええ。ひとつの部屋でいいですよ〜」
と言ったものの、中村君のほうが
「え?それはまずいです。ノブは女の子だから。僕の方は倉庫でもいいですから2つ取ってください」
と焦った顔をして言っていた。
 
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中村君が信子を見る時の目が明らかに好意以上のものを感じるのだが、おそらくまだ告白していないのであろう。
 
2人には『赤い玉・白い玉』での演奏と、幕間の歌の伴奏をしてもらう。
 

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『あけぼの』の三本トランペットは、スターキッズの香月さんをリーダーにして、青葉の親友・呉羽ヒロミ、そして万能プレイヤーの線香花火・野乃干鶴子に吹いてもらう。実は干鶴子が何の楽器でも演奏できるので、演奏者のやりくりが物凄く助かるのである。
 
しかしトランペットは男性奏者の多い楽器だが、男性1人と女性2人というやや珍しい構成になった。フルートでは、青葉の友人で苗場にも出てもらっている田中世梨奈と久本照香にも参加してもらっている。
 

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「これ男の娘、元男の娘は何人いるんだっけ?」
と演奏者リストを眺めながら初日前夜に風花は言った。
 
「うーん・・・。確実なのは私も入れて5人。でも多分10人以内」
と私が言ったので、風花は悩んでいたが
 
「ケイと青葉以外の3人というのが分からん!」
といきなり音を上げていた。
 
私が「確実」と言ったのは、私・青葉・ヒロミ・信子・桃川春美である。しかしアスカがひじょうに思わせぶりなことを言っていたので、ヴァイオリニストさんの中にも男の娘がいそうだ。
 
「でもたぶん8人くらい居ない?」
「さぁ・・・」
 
ちなみに後で千里に訊くと「たぶん9人」と言っていたので、風花の勘も結構良い線を行っている。
 

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初日。午前中にリハーサルをする。体力の無い数人(桃川しずか・マリなど)はパスしてもらって、身体を休めてもらっている。例によってリハーサルではマリのパートは風花が代理歌唱する。
 
午後いっぱいはお休みにして各々休憩を取ってもらう。
 
青葉が何だか悩むような顔をしているので声を掛けた。
 
「どうしたの?青葉」
「千里姉も随分ふざけてると思いません?」
私は苦笑しながら、
「何かあった?」
と訊く。
 
「今日、千里姉のチームは北海道で試合があってるんですよ」
「うん。今日明日は旭川だって言ってたね」
「ところがですね。さっき私、うっかり間違って二子玉川のJソフトに電話しちゃったら、ちゃんと千里姉が出勤しているんですよね」
 
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「その問題は考えても仕方ないよ」
と私は言った。
 
「で、千里姉の言うようが、『私、13時から試合だから、12時から16時くらいまでは、さすがに電話には出られないからね』と」
 
「あはははは。でもそんなの分かってるくせに千里の携帯じゃなくて、会社に電話してみる青葉も人が悪い」
 
青葉は「うっかり」と言ったが、わざと掛けて試してみたに決まっている。
 
「冬子さんは千里姉を捕まえるにはどうしてます?」
「川崎の練習場に行くよ」
「まあ、それが普通なんだろうな」
「きっとソフトハウスに勤めているのは千里に似た別人」
「という気はするものの、あそこに1度訪ねて行っても間違い無く千里姉本人に会えたんですよ」
 
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私は苦笑した。
 
「まるで量子力学の観察問題みたいだね」
「ほんとに千里姉は量子的に存在しているのではと思いたくなることがあります。ほんとに神出鬼没だから」
 
「それ多分、私も青葉も、周囲の人たちから似たようなこと言われている」
と私が言うと、青葉も苦笑していた。
 

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私と風花が春のツアーの時のビデオを見ていたら、青葉がチラッと見てから「え!?」と言う。
 
「どうかした?」
「何です?この覆面して龍笛吹いてる人は?」
「青葉が急に出られないということになって、千里も天津子ちゃんもゆまもダメだったんで困っていた時に、千里から紹介してもらったんだよ。本人は《謎の男の娘》と名乗っていた」
 
「男の娘!?うーん。。。ビデオで見ただけでは性別は分からないなあ。でもこの人というか・・・・」
「本人は人間では無くてキツネだと名乗っていたけど」
「キツネか。。。人間ではない気はしたのですが、本人を直接見ないと、そのあたりも良くは分かりません」
 
などと青葉が言っているので、千里が言っていた「青葉に見せると正体がバレる」というのは、そのあたりか、などと思う。
 
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「その人、こないだは悪のりしてベビーメタルの『女狐』をエレキギターで弾き語りしてたよ。『キツネ、キツネ、ワタシハ、メギツネ』って」
と風花が言うと、青葉は吹き出した。
 
「でもこの人、無茶苦茶龍笛が上手い」
「うん。凄く上手いと思った。どうも千里の先輩らしいけど」
「先輩ね〜」
と言って青葉はまた悩んでいた。
 

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16:40。開場する。本来は17時開場なのだが、来場者が敷地内に納まりきれず、一部道路にまで列ができ始めたので、警察から注意される前に対処することにした。ゲートではファンクラブ会員は、会員証をタッチした上で顔認証で入場できる(座席番号を印刷した紙がプリントアウトされる)。顔認証がエラーになった場合も、運転免許証・パスポート・学生証など顔写真付きの公的機関が発行した身分証明書で本人確認できた場合は入場させるが、顔認証用の写真をその場で撮影して更新させてもらう。会員以外の人も公的身分証明書での入場になる。
 
(性同一性障害で戸籍名と通称が異なる場合、特別永住者で本国名と通称が異なる場合も、ファンクラブ会員証には通称が印刷されているが、ホストコンピュータの会員マスターには戸籍名・本国名も登録されているので戸籍名の身分証明書や特別永住者証明書で本人確認が可能である)
 
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不幸にして、身分証明書を持っていない人、身分証明書の写真と本人が同一人物とは認められない場合は、残念ながら入場お断りとなる。明らかに写真が異なる人が15人も断られた。チケット転売サイトでは身分証明書を貸してまでチケットを売る例が横行している。今回9000人のチケットを所持した来場者の内、31人が「お断り」になったが、内1人は頑張って横浜の自宅まで往復してきて忘れてきていたという学生証を取ってきて、開演直前に無事入場することができたらしい。(「お疲れ様」賃でサインを贈呈した)
 
開演までの間、ロビーでは30台のモニター、5台のプロジェクターに過去のPVなどを流している。CDやビデオDVD、写真集、またグッズなどの販売、ファンクラブ入会受付コーナーなどの他、サンドイッチやおにぎり・飲み物などの販売コーナーも設けており、晩ご飯を食べずに来ていた人たちがかなり購入していた。またロビーで営業している牛丼屋さんも満員で、今日はお店のスタッフさんが近隣店舗からの応援の人も入ってフル回転の様子であった。
 
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なお、飲食物は座席への持ち込みは禁止である(糖尿病や胃潰瘍などで水分補給が必要な人などは申請により認め、承認シールを貼らせてもらう)。念のため牛丼屋さんは開演15分前に一時オーダーストップした。開演後、スタッフさん・出演者!と練習に来た40 minutesや江戸娘の選手のために営業再開したが、政子は幕間に買ってきてもらって食べていた。
 

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