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■△・落雷(1)

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(C)Eriko Kawaguchi 2017-09-30
 
アクア(龍虎)は、新曲の吹き込みに、4月から放送『ときめき病院物語III』の撮影に、そしてその合間にバラエティ番組などの撮影、雑誌のインタビューなどと大忙しの春休みであった。4月から高校通学の関係で東京北区のマンションで一人住まいをするのだが、その引越の作業もままならない。
 
「身体が3つくらい欲しい!」
と龍虎は叫んでいた。
 
結局引越作業は両親と、親友の彩佳・桐絵、それに男手もないと大変だろうと言って手伝ってくれた中学の同級生、西山君らの手で進められた。ついでに膨大な量の衣類も整理した。
 
「サイズの合わないのは捨てていいよね」
「うん。どんどん廃棄」
「穴の空いている服とかも」
「廃棄で」
「男物の下着は全廃棄しちゃわない?」
「ああ、男物は要らないよね」
 
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などと、彩佳たちは勝手に荷物の仕分けをしていた!
 

2017年3月25日、東京方面に来ていた青葉は、金沢プールで飛び込みをした中学生が足を骨折する事故があったと聞いてびっくりし、水泳部の友人・杏梨に電話した。
 
「いや、こちらもびっくりした。でも足から飛び込んだので良かったよ。これ頭から飛び込んで事故起きてたら死んでたもん」
 
「ほんとだね。でも出来たての新しいプールなのに。水深が浅すぎたのかな?」
 
金沢市ではこれまで「金沢市営総合プール」という所がメインのプールとして使用されていたのだが、昨年新しく「金沢プール」というのが完成し、東京五輪の選手の事前練習地などにも指定されている。青葉たちはふだんは学内のプールで練習しているが、市のプールに行くこともある。
 
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「あ、いや、事故が起きたのはプールじゃないのよ」
「え?」
「飛び込みトレーニング室といって、水を使わずに走高跳びとかで使うようなクッションをたくさん入れている所に飛び込むようになっているのよね」
 
「不思議なものを作るね。それどういう意味があるんだろう? 水を満たせばいいのに」
「溺れる心配無くていいんじゃない?」
 
「うーん。じゃそのクッションが足りなかったのかな?」
「おそらくそうだと思うよ。シミュレーション計算が甘かったのか、指定通りの量のクッションが入れられていなかったのか」
 
「でもほんと足で済んで良かった」
「怪我した中学生は数ヶ月入院することになるんじゃないかという話だけどね」
「今シーズンは完全に棒に振ってしまうね」
「全く、気の毒だよね」
 
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(この事故は実際にはクッションの量の問題ではなく、そもそも飛び込み練習場の底面にマットを敷いていなかったという、根本的なミスが原因であった、つまりコンクリートが露出していた)
 

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電話を切った青葉に彪志が言う。
 
「よく飛び込みとかやるよなあ。俺はとてもできん」
「スキーのジャンプとかもしたことない?」
「その系統はダメだ」
「ジャンプも飛び込みも楽しいのに」
 
「そういえば、こういうアメリカンジョークがあってさ」
と彪志は言った。
 
「スカイダイビングするのにパラシュートを買って、客がパラシュート屋さんに『これ故障とかしたりしないよね?』と訊いたら『うちで買った客から故障のクレームは今まで一度も無いよ』と言われたんだって」
 
「こわいなあ」
と言って青葉は笑う。
 
「でも似た話知ってる。エッフェル塔からパラシュート無しで飛び降りるっていうパフォーマンスをしてるんだって」
 
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と青葉が言ったところで
 
「但し飛び降りる奴は毎日違うんだろ?」
 
と彪志が言って、ふたりとも笑った。
 

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2017年3月。青葉は水泳部の方は普通にサボって!、東京方面に頻繁に出て、アクアの楽曲の製作などの作業、フェイや桃香の妊娠のメンテナンスなどをしていた。フェイは3月3日に帝王切開を実行したので、その後の母子のメンテナンスもしていた。その他に、冬子(ケイ)から色々相談事をされるし、政子(マリ)から遊びに付き合わされるし、桃香に御飯作ってと言われ、その隙間時間に彪志と愛の確認をしたりと、本当に忙しかったのである。
 
青葉は東京方面に来ている最中は大宮の彪志のアパートに泊まっている。たまに桃香のアパートにも行って、買い出しや食糧ストック作りなどもしていた。
 
東京との往復の交通機関はだいたい新幹線か飛行機であるが、タイミングによっては車で往復することもある。高岡から東京に出てくる場合、だいたい妙高で小休憩、東部湯の丸で仮眠した上で、上里で朝御飯を食べる感じになる。
 
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その日も東部湯の丸SAで夜食にカレーを食べてから車に戻って仮眠した後、トイレに行ってから出発しようと思ったら、近くに駐まっている赤いアテンザの所で何か揉めているようだ。車のボンネットを開けて25-26歳くらいの女性2人が何か話している。
 
赤いアテンザといったら、千里姉の車もそうだよなぁと思い、そちらを見ると声を掛けられた。
 
「すみません。うっかりバッテリーあげてしまったんですが、救援とか頼めないですよね? ブースターケーブルは持っているのですが」
 
姿形は女なのに声が男だったので『おっ』と思ったものの、そんな気持ちは表には出さずに普通に会話する。
 
「バッテリーあがりですか! でも私、ハイブリッド車なんですよ」
「ハイブリッドかぁ!残念」
 
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「お役に立てなくてすみません。JAFは入っておられます?」
「こないだ切れちゃったんだよねぇ」
「あらら」
 
「やはりこんな夜中に詳しい人も通らないよ。素直にJAF呼ぼうよ」
ともう1人の女性はふつうに女声で話している。
 
「でもこんな夜中だと、JAFが来るの自体に時間が掛かるし」
「お急ぎなんですか?」
 
「この子が明日9時から八王子の会議に出席しないといけないので。それを私が送って行く所だったんですよね。うっかりライト点けっぱなしにして駐めていて」
と男声の方の女性。
 
「ああ」
「ごめんねー。私がHしようと言ったから」
などと女声のほうの女性が言っている。
 
「いや、私が不注意だったのが問題で」
と男声のほうの女性が言う。
 
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あぁ・・・カップルだったのか。しかし人前でよくHのどうのと言うな、と青葉は思った。
 

「あのぉ、もし1人だけ急ぐというのなら、私の車に同乗されます?私、朝9時に青山に行くので、その前に八王子に寄ってもいいですよ」
 
「ほんと!?」
 
「それ助かるかも」
「だったら、エツコ、乗せてもらいなよ。私は誰か救援してくれそうな人が来るのをしばらく待ってみる」
 
「うん。そうしようかな」
 
それでトイレに行って来た後で、そのエツコさんという女声の女性を乗せて、青葉は先に進むことにしたのであった。
 

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青葉はエツコさんに寝ていていいですよと言い、彼女もそれじゃ遠慮なくと言って、実際後部座席でしばらく寝ていたようである。
 
軽井沢付近で濃霧が出ている所を慎重に運転し、もう富岡ICもすぎたあたりで彼女は起きた。
 
「でも済みませんね。ご迷惑お掛けして」
「こちらもガソリン車なら、救援できたんですけどね〜。ハイブリッド車は救援するのもされるのも難しいみたい」
 
「だけど、これだけ技術が進歩しているのに、どうしてバッテリー切れなんて起きないようにできないんでしょうね」
と女性は、やや無茶なことを言っている。
 
「うーん。切れてしまうものはどうにもならないと思いますが。無くなる少し前に警報とか鳴らす手はあるけど、車から離れていたら気付かないし」
 
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「でも例えば、一定水準まで行ったら、自動的に全ての電源を落とすようにしていたら、防げるんじゃないですかね」
と彼女は言う。
 
青葉は、この人わりと頭いいのかも、と思った。
 
「ああ、その手はありますね」
「私が中学生頃に使っていた電気カミソリとか、予備の1回分の電気が蓄えられていたんですよ」
 
電気カミソリ??この人が使っていた???
 
「あ、その設計は面白いですね」
「電気カミソリも、よくバッテリー切れやっちゃうんですよね。それで肝心の時にヒゲを剃れなくて」
 
ヒゲを剃る?この美女が??
 
「私は使ったことないけど、確かに男子の同級生からそんな話聞いたことはありますね」
と青葉も言う。
 
「ところがその私が使っていた電気カミソリはバッテリー切れになっていても、予備電気使用のボタンを押すと、1回ヒゲを剃るのに必要な程度の電気が利用できるようになっていたんですよ。それで使ってから今度はちゃんと充電すればいいんですよね。私もそれで何度か助けられたことあるんですよ。それでああいうシステムを自動車にも付ければいいのにと思ったんですけどね」
 
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「いや、それは自動車会社に提案したいようなシステムですよ」
 
と青葉は答えたが、なぜこの人がヒゲを剃る必要があったんだ〜?と悩んでしまった。
 

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青葉が上里SAに駐めて、彼女と一緒に朝御飯(お金はエツコさんが払ってくれた)を食べていた時に、やっと連れの女性(?)から連絡があり、親切な人に救援してもらったということであった。
 
「今の時間まで掛かったのなら、結局最初からJAF呼んでても変わらなかったんじゃないかなあ」
などとエツコさんは言っていた。
 
「まあでもJAFの会費、けっこうするし」
「そうなのよね〜。それでもったいないからって期限切れで更新しなかったんだけど」
「使わないからと思って退会した途端、必要になったりするものですね」
「それ何と言ったっけ? マーシーの法則?」
「マーフィーの法則かな」
「あ、それそれ」
 

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青葉は3月3日にフェイの帝王切開に立ち会った後、そのまま一週間ほどフェイ母子についていて、千里が3月11-12日に東北支援ライブに出るのに仙台まで行ってくる間も東京で彼女たちのメンテをしていた。そして13日に千里が東京に戻ってから、いったん高岡に戻った。そして次は3月19日に東京に出てきた。
 
千里が今度は3月19-21日に前橋で全日本クラブバスケット選手権に、40 minutesのオーナーとして出席するので、その間千里に代わってフェイのメンテをする目的もあったが、今回の主たる目的は3月22日にアクアの新譜が発売されるので、その発売記者会見に作曲者・プロデューサーとして出席するためであった。
 
フェイはまだ出産後1ヶ月くらいまでは目が離せない状況なのだが、このように青葉・千里の双方が病院を離れている場合は、青葉は笹竹や小紫などの眷属をそばに置いておいて、何かあった場合は緊急呼び出ししてもらうことにしている。千里姉は何もいわないが、たぶん千里姉も眷属をそばに置いているのだろう。
 
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アクアの記者会見はアクア、コスモス、青葉(大宮万葉)、千里(醍醐春海)、三田原課長、およびアクアのバックバンドのエレメントガード、および数名の追加ミュージシャンとともに行った。
 
しかし5人の内、性転換者が3人・男の娘疑惑のある子が1人というのは凄い!
 
会見が終わった後は、アクア・コスモス・青葉・千里の4人で冬子(ケイ)のマンションを訪れた。するとそこにスリファーズの3人も来訪した。3人はC学園の出身で、アクアが今度入る高校の先輩にもあたるので、しばし高校のことが話題になった。
 

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またシリーズ3年目に突入する『ときめき病院物語III』についても話題が出た。
 
このシリーズでは、院長の子供、佐斗志・友利恵の兄妹と、院長の友人の子供、純一・舞理奈の兄妹が居て、各々の兄が各々の妹とラブラブという設定になっている。純一は岩本卓也(1995生)、舞理奈は馬仲敦美(1999生)が演じるが、佐斗志と友利恵はいづれもアクア(2001生)が演じている。
 
最初の年は、純一が高2、佐斗志が中3、舞理奈が中2、友利恵が中1という設定であったが、2年目は各々高3・高1・中3・中2となり、今年は更に1つ進んで、大1・高2・高1・中3となる。
 
「純一君は順調に大学生になれるんだ?」
「まあどこかの大学に滑り込んだという設定で」
「純一君、あまり勉強しているような描写が無かったもんなあ」
 
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「でもアクアの佐斗志と友利恵は高2と中3か」
 

「それでこんなの出るんですよ〜。恥ずかしい」
と言って、写真集を取り出す。
 
千里・冬子・政子に1冊ずつ渡す。《謹呈》というシールが貼られている。
 
「葵照子先生の所にはあらためてお持ちしますので」
と言っているが、
 
「頻繁に会うから、私が渡しておこうか」
と千里が言うので
「でしたら、済みません。これを」
と言って、アクアはもう1冊、千里に渡した。
 
「きゃー!可愛い!」
と政子がはしゃいでいる。
 
「佐斗志・友利恵写真集か・・・」
 
「こんなのいつ撮影したの?」
と冬子が訊く。
 
「実は番組のスティルなんですよ」
「なるほどー!」
 
「ただしテレビ放送時には削除された場面からのスティルもあるので、初めて見るカットもあると思います」
 
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可愛いアクアと格好良いアクアが詰まった写真集である。
 
「佐斗志と友利恵が肩組んでいる写真もある」
 
「それ実際には西湖ちゃんと肩組んで2回撮って合成したんですよ」
「なるほどー。アクアが2人に増殖したわけでは無いのか」
「増殖なんて無茶な」
「どうせなら女の子と男の娘に別れるといいね」
「男の子じゃなくて男の娘なの!?」
 
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