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■夏の日の想い出・赤い服(6)

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また双子説のバリエーションと思われるが従姉弟説というのも出ていた。
 
それはふたりは偶然同じ日に生まれた従姉弟で、それぞれの両親が当時お互いに音信不通の状態にあったので、偶然同じ名前を付けてしまったというものである。
 
(↑当初アクアたち自身が関係者に説明していたこと!)
 
従姉弟であれば、同じ名前でも戸籍登録の際に拒否されなかったはずというので、ふたりが同名で戸籍登録されたことをうまく説明している。
 
しかしこの説にもかなりの問題がある。
 
・姉弟ならまだ分かるが、従姉弟がこんなにそっくりになるだろうか。
 
・女の子に“龍虎”という名前を付けるのは考えにくい。
 
・従姉弟というが、高岡猛獅には兄弟姉妹が居ない。長野夕香の兄弟姉妹は妹の支香のみである(*17). 支香の子供は海原美奈代だけである。つまり龍虎には同い年の従弟は居たはずがない。
 
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それで、従姉弟説は、双子説以上に信憑性が無いとされた。実際、当初アクアたちからこう聞いていた人たちも今は誰もこんなアホな話は信じてない。2人は実は双子なのだろうと思っている。
 
(*17) 夕香(1978)・支香(1979)姉妹の上に実は知香(1976)という姉がいて、男アクアはその知香の子供、などという出所不明の噂も流れていたが、支香が「知香って誰?」と言って大笑いしていた。夕香・支香姉妹が、母の松枝(1948=昭和23) の30,31歳の時の子供で、昭和20年代生まれの女性にしては松枝の初産年齢が高いので、その上に姉がいたことはないだろうかという想像から出てきた噂っぽい。
 

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それともうひとつ、映画公開後に浮上した噂は
 
「女アクアと松田理史って少し怪しくない?」
 
というものだった。世間ではアクア双子説が流布しているので、以下“女アクア”、“男アクア”と書くことにして、その“女アクア”と松田理史が、ひょっとして恋愛中なのでは?という噂である。
 
ふたりは映画内で大量にキスをしているが(*18)、一応映画内では
「フランスではキスは日本の握手程度の挨拶です」
と説明されている。
 
しかし映画のラストで2人が結婚するので
「ただの挨拶では無かったのでは?」
と言われた。
 
更に、松田理史は現在荻窪の分譲マンションに住んでいるのだが、その荻窪で最近深夜にバイクに乗ったアクアを見た、あるいはアクアの父・高岡猛獅が乗っていたのと同じ型のポルシェ(40th edition)を見たという証言がひじょうに多数出てきたのである(*19).
 
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それでふたりは交際しているのでは?という噂が出てきた。
 

この噂について直接訊かれた松田理史は
「アクアちゃんと恋人になれたら嬉しいですね」
と語り、アクアの方は
 
「松田理史君かぁ。彼とはデビュー直後からの長い付き合いだし(*21)、もしプロポーズされたら考えちゃうかもね」
 
と語って(*20)、お互い好感は持っているものの、現時点での交際自体については否定した。
 
それでマスコミもこの時点ではあまり深く追求しなかった(何と言ってもアクアを怒らせたくないという忖度!)。実際2人がお互いに好感を持っていることを認めただけで充分であった。
 
アクアと理史の噂が出てきたことから、千里は松田理史がアクアの熱狂的なファンに危害を加えられる事態を危惧し、彼に常時ガードを付けることにした。
 
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(*18) ふたりの関係を知っている共演者たちからは
「仕事にかこつけてたくさんキスしてる」
と非難された。ふたりは寸止めではなくリアルにキスしている。
 
(*19) 荻窪でかなり目撃されていたことからコスモスは荻窪でのデートを禁止。以降は八王子のアクアの家に理史が行くことにした。ここは元々山の中なので、あまり目撃されにくい。
 
それで理史が仕事が終わった後疲れた身体で運転しないよう、専任ドライバー(兼付き人)を付けることにした。雇ったのは運転歴10年で柔道四段の猛者である!コスモスも理史がアクアのファンに危害を加えられる事態を心配した。
 
(*20) ほぼ自分が女だと認めていることに気付いていない。もっともこの時のアクアは、初夏用のライトグリーンのブラウスに紺色のフレアスカートという格好で、そもそも女にしか見えなかった。
 
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(*21) 松田理史はアクアのデビュー作となった『ときめき病院物語』でアクアが演じた友利恵の恋人・純一(演:岩本卓也)の友人を演じた。その演技が評価されて、アクアの初主演ドラマ『ねらわれた学園』ではアクアが演じた関耕児のクラスメイト荻野を演じ、『少年探偵団』では少年探偵団の団員を演じた。
 
彼はまさにアクアとともに俳優として成長してきている。
 
理史は『ときめき病院物語』当時、アクアをまだ女の子役が凄く似合う、性的に未熟な男の子と思っていた。でもその内、この子、実は“未熟な男の子”ではなく“未熟な女の子”なのでは?と疑うようになってきた。(アクアと長く付き合ってきた共演者たち多くの共通の認識:“多く”以外の共演者たちはアクアは最初から女の子としか思っていない!)
 
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ちなみに『ときめき病院物語』でアクアが友利恵と一人二役で演じた佐斗志というのが松田の本名と偶然同じだったため、彼はこの時遠慮して芸名を本名の松田佐斗志から松田理史に変更している。しかしそれまで名前もクレジットされない端役ばかりだったのが改名をきっかけに注目されるようになってきたので、改名が運気を上げたのだろうと思っている(*22).
 
しかし将来彼がアクアと結婚すると、佐斗志と佐斗志の結婚になる!?
 

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(*22) 画数を見てみる。
 
松田佐斗志 総31◎円満順風 天13◎和合繁栄 地18○難関突破 人12△天地波乱 外19△不達挫折
 
松田理史 総29◎無限挑戦 天13◎和合繁栄 地16◎仁心覆幸 人16◎仁心覆幸 外13◎和合繁栄
 
どちらも良い名前に見えるが、本名は人格と外格が悪い。人格は20-30代頃の運気を表し、また外格は“引き立てられ”運を表して、タレントでは最も重要な運である。“松田理史”はこれが良くなっている。但し地格と人格、天格と外格で同じ数字になるのは運気の脆さも表している。アクアとの関係が万一トラブると永久に沈むかも?
 

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6月14日(火).
 
信濃町ガールズ昇格ーディションに合格した横川君が男子寮に入居したので、簡単な歓迎会をした。花園裕紀と立山煌が映画の製作で春日部に行っていて、七石プリムはあけぼのテレビに行っており、夢島きららは別のテレビ局の仕事で出ていた。
 
それで出席したのはセレン・クロム、鈴原さくら、早幡そら(長岡飛鳥)・横川光照の5人である。人数が少ないのでキュアルームのテーブルの周りに座って話した、
 
「感染防止で飲み物だけね、おやつは話が終わってから各自部屋に持ち帰って食べて」
と最初にセレンから説明がある。
 
「飲み物もふた付き・ストロー付きなんですね」
「そそ。できるだけ空気にふれさせない」
 
そのストローもマスクに開けた穴に通している。
 
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「部屋に置いてあった信濃町ガールズの衣裳が、たぶんショートパンツ・キュロット・スカートと置いてあって、びっくりしたと思うけど」
「びっくりしました!」
「普通にショートパンツだけ穿けばいいから。キュロットとスカートは、ゆりこ副社長のジョークだから」
「ジョークなんですか」
 
(↑飛鳥は「あれ〜、ぼくの所はスカートだけだったけど」と思っている)
 
「セシールとかフェリシモ・ベルメゾンのカタログが置いてあったのもジョーク。自分が男だと思っていたらふつうに男物の服を着てればいい」
「女の子下着を着けないといけないのかなと不安に思いました」
 
「まあここはぼくたち含めて女装者が多いし、誘惑も多いけど女装ってハマりやすいから気をつけて」
 
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「ここって男子寮生・女子寮生いるのかなと思いました」
 
実際、今男物を着ているのは横川君だけで、他の4人はセーラー服である。ただ、実際にセーラー服で通学してるのは飛鳥だけで、セレン・クロム・さくらは男子制服で通学していると言っていた。
 
「ここは2階が普通の男の子、3階が普通の男の娘、4階は男の子を廃業しちゃった子」
「へー」
「だからぼくたちのidカードでは4階には入れない。4階の住人はほぼ女子とみなされている」
とセリンが説明するが
「個人的には異議がある」
と、さくら。
「今は混乱するから置いといて」
とセレン。
 

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「すぐにもバックダンサーとかの仕事あると思うけど、そういう時は信濃町ガールズはだいたい女性楽屋を指定されているから、君の場合は放送局に入る前に信濃町ガールズのユニフォームに着替えて、出番までは女性用楽屋の前の廊下で待機しているといい」
「ああ、なるほど」
 
「学生服で放送局に入っちゃうと、着替える場所が無くなるから」
「ですよね」
 
「それと幾つか重要な問題」
とセレンは前提を置く。
 
「“虹の部屋”という都市伝説がある」
「虹ってレインボウですか?」
 
「うん。この寮には“虹の部屋”といって、ドアが虹色にペイントされた部屋があり、そこでは夜な夜な寮に住んでいる男の子たちを女の子に改造する秘密の手術が行われているなどという都市伝説」
 
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「なんか少女漫画とかにありそうな話だ」
「実際にはそんな部屋無いし、改造された人もいないから気にしない方がいい」
「ああ」
 

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「それとこの寮はセキュリティがかかっていた部外者は出入りできないはずなのに、“怪人X”と呼ばれる謎の人物が闊歩している」
「へー」
「しばしばドアノブにビニール袋がぶらさげてあって、可愛いお洋服とかおやつとか化粧品とか、よく入っている」
「おやつは普通に食べて問題無い。お洋服は着てみてもいいし、女物は要らないというのなら、他の子に譲ってもいい」
 
「化粧品も使ってみるといいよ。特に自分では買うことない子は。どっちみちライブの時は照明の都合上メイクするから“お化粧された”自分に慣れておくことは必要だし」
「使う前にクレンジングとかエナメルリムーバーを自分で買っておかないと。お化粧したまま外出する羽目になる」
「それ怖い」
 
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横川もそれは買っておこうと思った。
 

「問題なのは変な機械とか、“栄養剤”と書かれた錠剤やドリンクだね」
 
「機械類はだいたい危険なものが多いから捨てたほうがいい」
「どんな機械があるんですか」
「自動オナニー機とか、自動去勢機とか、自動性転換機とか」
「えー!?」
「自動オナニー機は、極上の快楽を味わえるけど、その後、男性器を切断される」
「うっそー!」
「説明書読めば書いてあるけど、読まずに使うと男子廃業することになる」
「ひぃー」
「怪しげな機械があったら、ぼくらに相談するといいよ」
「そうします」
 
「あと“栄養剤”と書いてあるのは、おしなべて女性ホルモンだから」
「女の子になりたいのでない限り、飲まないほうがいい」
「飲むと男性機能に回復不能な障害をもたらすから」
「絶対に興味本位で飲んじゃダメ」
「分かりました。怖いですね」
 
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(↑飛鳥は「いいこと聞いた。確実に飲もう」と思っている)
 
「まあ、ここは男の子をやめて女の子になりたい人には天国だよ。安心して女装で寮内を歩けるし」
 
「ああ。そうかも」
 

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