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■夏の日の想い出・赤い服(2)

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「赤い服着ていた男の娘〜♪」(*4)
と唐突に政子は歌い始めた。
 
「ヒジュラーさんに連れられて行っちゃった」
「いーまでは女の子になっちゃって〜」
「ヒジュラさんのお国に居るんだろう♪」
 
私は言った。
「その歌、“ひいしいさんに連れられて”と覚えてる人は時々いるけど、ヒジュラ(*5)が出てきたのは初めて聞いた」
 
「元は何だっけ?」
「異人(いじん)さん、だよ」
「イジンって偉い人?」
「外国人という意味の異人。エイリアン(alien)を直訳した感じたね」
「なるほどー」
 
「でもヒジュラ集団ってあちこち旅をして回っているから、行く先々で“素質のある子”を実際にスカウトしてるらしいよ。女の子の服着てる男の子がいたらきっとスカウトしてる」
 
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「へー」
「私がインドで生まれてたら多分スカウトされてる」
「そんなことはない」
「そう?」
「だって女の子をスカウトする訳無い」
「うむむ」
 

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(*4) 元歌『赤い靴』(1922) 野口雨情(1882-1945)作詞・本居長世(1885-1945)作曲。元歌詞:−
赤い靴はいてた女の子、異人さんにつれられて行っちゃった。
横浜の埠頭から船に乗って、異人さんにつれられて行っちゃった。
今では青い目になっちゃって、異人さんのお国にいるんだろ。
赤い靴見るたび考える。異人さんに逢うたび考える。
 
(*5) このシリーズの読者には多分説明の必要は無いとは思うが、ヒジュラはインドの中性ダンサーの集団。インドの結婚式にはヒジュラの祝福の踊りが不可欠である。半陰陽の人も含まれるが多くは女装者で、睾丸を除去する(非正規の)手術を受けている人も含まれている。
 
マハーバーラタで、アルジュナ王子は去勢された後アルジュニーヤという女性名を名乗り、女踊りを習得する。この伝説がヒジュラにつながっているかも知れない。
 
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「でも昔はアメリカに行くのも凄い時間掛かってるよね」
「20世紀初頭の頃で半月くらいかかってる」
「あ、意外と速いんだ!」
「運賃は今の飛行機の10倍くらいしたはず」
「ああ。そうかもね」
「野口英世がアメリカに留学した時、知人から今のお金にして200万円ほど渡航費として借りてるけど(*6)、彼が乗ったのはスティアリッジ (steerage) だからね」
「何だっけ?」
「ほぼ荷物扱いの最下級船室」
「ああ、映画『タイタニック』で出て来たね。部屋の外に出るの禁止の区画」
「うん。貧乏人を“乗せてやってる”場所。外に出さないのは検疫上の問題。航海中に死人が出るのはごく普通。古くは食事はバケツで与えられていた」
「食事というより餌だな」
「まあそういうエリアだよ」
 
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「それが嵐に遭うと漂流してロビンソン・クルーソーになっちゃうのね」
「タイタニック以降の船なら通信の装備があるから大丈夫と思うけどね」
 
(*6) 野口英世は留学するに当たり、婚約者の斉藤ます子が300円(今のお金にして200万円)工面してくれたのを横浜の遊郭で使い切り、知人の血脇守之助が高利貸しからあらためて300円借りてあげたのを持って渡米した。野口にはこの手の話が異様に多く、研究所の蔵書を勝手に持ち出して売った事件などもあるし、研究者としては優秀でも、女と金に極めてだらしない人物であった。斉藤ます子に関してはほとんど結婚詐欺である。
 

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「そういえば『十五少女漂流記』(*7)って誰の原作だったっけ?」
と政子は訊いた。
 
「あれは『十五少年漂流記』というジュール・ヴェルヌ原作の小説のパロディというかオマージュだよ」
 
「ああ、ジュール・ヴェルヌか」
「原題は『2年間の休暇』(Deux Ans de Vacances) だけど、日本では『十五少年漂流記』という邦題でよく知られている。それの少年を少女に置き換えたものね」
 
「つまり性転換したのか」
「別に性転換した設定ではないと思うけど。置換しただけだよ」
 
「でも男ばかり15人もいたら、絶対女がほしくなるよね。半分は性転換手術受けるべきよ」
「うーん。矢崎透さんの『レディM』という作品では漂流する宇宙船の中に男ばかりいたので、ひとりが女に改造されてしまうけど」
 
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「やはりそうなるのが自然よね」
 
自然なのか?
 

(*7) 『十五少女漂流記』は1992年の日本映画。奥山佳恵や山本未來などがこの映画でデビューした。それとは別に(この物語時点より後だが)2023年に舞台作品として『十五少女漂流記』が製作されている。
 
『十五少年漂流記』には翻案物が多い。『無人惑星サヴァイヴ』(2003)なども舞台を宇宙に置き換えただけで、かなり元の小説のプロットを追っている。『漂流教室』は学校まるごと漂流させてしまったもの。古いアニメだが、『冒険ガボテン島』なども人数は少ないが、同様のプロットで作られたアニメ。
 

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「でもジュール・ヴェルヌって凄い作品が多いよね。アクアが出演した『80日間世界一周』とか『気球に乗って5日間』とか。今度公開される『黄金の流星』は3本目のヴェルヌ作品だね」
 
「気球のは本当は原作は『気球に乗って5週間』なんだけどね」
「なんで5日にしたのよ?」
「原作ではアフリカをザンジバルからセネガルまで横断して6500km飛行したから5週間掛けたけど、あの映画は日本で撮りたいという意向があって、日本国内で5週間も気球で旅するのは不可能だし。だから福岡から東京まで900kmを5日で飛行した」
 
「ううむ」
 
「ヴェルヌの作品で他には『月世界旅行(原題:地球から月へ)』『月を回って』、『地底旅行』、『2年間の休暇(十五少年漂流記)』の原形と言われる『神秘の島』、『蒸気の家』『グラント船長の子供たち』『悪魔の発明(原題:国旗に向かって)』、『空飛ぶ戦艦』『南十字星』『エーゲ海燃ゆ』『アドリア海の復讐』、それから『ひょっこりひょうたん島』の元ネタと言われる『プロペラ島』、・・・」
 
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「あ、『海底20万里』もだよね?」
「『海底2万里』!」(*8)
 

(*8) この作品の原題は『Vingt Mille Lieues Sous Les Mers』で直訳すると『海面下2万リュー』である。リュー(英語ではリーグ)というのは、人が1時間に歩く距離として定義されたもので時代や地域によって異なるがだいたい3-7km くらいである。これが日本の“里(り)”の長さに近いことと“リュー”と“里”が音も似ているので『海底2万里』というのが、邦題としては定着している。
 
(正確には「海底」ではなく「海中」にすべきだと思う)
 
ところが西洋の作品に“里”はおかしいのではと勝手に考えて『海底2万マイル』と書く人がある。これは完全な間違い。マイル(1609m)で言うなら、2.5倍くらいして『海底5万マイル』くらいにする必要がある。だいたいマイルは英米で主に使用された単位でありフランスでは使わない!また同様に『海底2万海里』と書く人がいるが海里(1852m)で書くなら『海底4万海里』くらいにしないと誤り。
 
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なお過去に『海底6万マイル』というタイトルの訳本が出たことがあるらしい。これはまともだと思う。でもなぜわざわざマイルに換算する?という問題はある。kmに換算するなら分かるが。
 
それにしても『海底20万里』はさすがに無茶だ! 80万kmくらいになるから、地球を20周である!
 

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八雲真友子課長は、わざわざ小平市の政子の実家まで訪ねてきて言った。(政子はここしばらく実家に居る)
 
「ローズ+リリーのシングルを作りましょう」
「ああ」
「マリさんが出産するまでは次のアルバム製作が起動できないだろうけど、あまり間が空いてもいけないので、シングルを出すべきだと思うんですよ」
 
「じゃ『赤い服』」
とマリが言う。
「それ駄目だって」
と私は言うが、八雲さんは
「どんなのですか?」
と訊くのでマリは歌ってみせる。
 
「駄目です」
と八雲さん。
 
「なんでー?」
とマリは不満そうである。
 

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「じゃ『Rain』」
と私は言った。
 
「どんな曲?」
とマリも言うので、私は作成済みのMIDI音源に追わせて歌ってみせるI
 
「面白ーい」
とマリは言うし、八雲さんも
「楽しい歌ですね」
と言った。
 
「ねね。MV作る時、その雨の中で車に乗ってくるの全員アクアにしようよ」
「実は駐車場で待ってたら7人のアクアが別々のお店から出てくる夢を見て、それでこの歌を書いた」
 
歌では雨の中をドライブしていたら、傘を持っていなくて雨に濡れていた7色の服を着た人物が乗って来る物語になっている。
 
「それはぜひ7人のアクアに出演してもらおう」
「アクアのスケジュールが取れないって」
「アクアって10人くらい居るんでしょ?1人くらい都合付かないの?」
「アクアはひとりだよ」
「それ絶対嘘だ」
 
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5月29日(日).
 
信濃町ガールズ、夏の昇格試験受験者のリモート審査を行った。
 
事前の各支部内の審査で、受験者は↓の数に絞り込まれている(かなり厳しい審査だと思う)。
 
北海道2 東北2 関東3 東海2 北陸2 関西3 中国1 四国1 九州2 沖縄1
合計19名。
 
この19人のパフォーマンスの録画を花咲ロンドと三田雪代・桜井真理子の3人に見てもらい、各々点数を付けてもらった。その点数を「“補数の幾何平均”の補数(*9) 」で低い順に並べておいた。
 
この日のリモート審査では、全員回線を繋いだ状態で、その予め定めた順番(この日の朝に通知)にパフォーマンスしてもらう。
 

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(*9) 幾何平均とはn個の数を掛け合わせて、そのn乗根を採ったもの。言い方を変えると、対数の算術平均の指数である(実用的にはこれで計算する)。原理的にどれかひとつの数が0なら、幾何平均もゼロになる。
 
例えばAさんに全員が70点を付け、Bさんに全員80点を付けた場合、補数の幾何平均は
A:(30×30×30)1/3=30→補数=70
B:(20×20×20)1/3=20→補数=80
 
となるから、Aが先にパフォーマンスする。
 
この順位付けは、基本的に点数が低い順だが、凄く良い点数を付けた人がいた場合、後ろの方に並べられる。
 
ここに算術平均ではBさんと同じになるCさんが 70,80,90点だったとすると(30×20×10)1/3= 18.17 補数=82.83 となり、Bさんより後ろに並べられる。
 
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極端な話、誰かが100点を付けたら、補数の幾何平均の補数は100点になる。一応90点までの範囲で採点するよう言っておいた。
 

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各支部で選抜されてきただけあって全員物凄くレベルが高かった。特に関東・関西・東海・北陸から参加した10人は即戦力レベルである。この10人を全員採用したい気分だが、そういう訳にもいかないので、下記6名に合格を告げた。
 
関東2名・関西2名・東海1名・北陸1名。
 
彼女たちには6月12日に熊谷に集まってもらい最終審査を行う。
 
落ちた13名には、とても惜しかったことをを伝え、次回までに改善してほしい課題を与えた。
 

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5月末で第3回ビデオガールコンテストの1次試験合格者について、保護者の芸能活動許可証の提出期限を迎えた。この日までに許可証(と誓約書・生徒手帳のコピー)を提出したのは1次合格者121人のうち99人(81.8%)だった。1次合格者の内54人が地方信濃町ガールズ(特待生)だったのだが、この54人は全員許可証を提出している。つまり2次試験は54名の信濃町ガールズと45名の一般応募者で争われることになる。なお、昇格オーディションに出てきた19名は全員ここに入っていた。
 

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夏の日の想い出・赤い服(2)

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