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■夏の日の想い出・少女の秘密(5)

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(C)Eriko Kawaguchi 2017-05-26
 
最初水に入った所で美空が「冷たいよぉ」と騒いでいたが「あんたは脂肪があるからいちばん耐性があるはず」と和泉から言われていた。四つん這いになる必要がある“胎内くぐり”の所では
 
「私通るかな」
と美空が心配していたが
「美空さん、どう見ても僕より細いから大丈夫」
と櫛さんは言っていた。
 
計算上は小錦でも通ると櫛さんは言っていたが、万一途中でつっかえてしまうと救出が大変な気はした。
 
夏休みは終わっているのだが、小学生2人連れの家族がCコースに挑戦していた。もっとも、お母さんがギブアップして途中で引き返し、お父さんと息子2人だけで最後まで行ったようである。途中結構な段差を登らなければならない所もあり、美空は黒木さんと櫛さんに上下から支えられて何とか登った。
 
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流れている水がとてもきれいなので「飲めますか?」と櫛さんに訊くと「美味しいですよ」というので、手ですくって飲んでみたが、ほんとに美味しい水だった。
 
Cコースのいちばん奥の付近に“天国の夢”“第2音楽堂”という所があり、何本もの鍾乳石が竪琴のように並んでいた。ここは鍾乳石を叩いて音を出せるんですよという話だったので、実際にやらせてもらった(櫛紀香さんがその様子をビデオ撮影してくれた)。
 
「あまり強く叩かないでね、割れるから。そっとね」
と櫛さん。
「もし割ったら罰金1億円だな」
と和泉。
「うっそー!?」
と美空。
「だって鍾乳石は1cm成長するのに100年掛かるんだから」
「じゃ10cmくらい折っちゃったら1000年?」
「1000年の努力を台無しにしたら1億円でも安いくらいだな」
 
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それでそっと叩かせてもらったが、確かにひとつひとつ違った音程の音が鳴るので、ひじょうに楽しい体験であった。ここまで入って来た人へのご褒美という感じである。
 
「ところで下に鍾乳石の破片みたいなのが落ちてるんですけど」
「誰かここに来た人が割っちゃったんでしょうね」
「強く叩きすぎたんだろうね」
「うん。ここはその内、叩くの禁止になる気もします」
 
《Cコース終点》と書かれた札の先にも洞窟は続いている。
 
「この先もかなり続いているんですよ。何人かで入ってみたことあるんですけどね。どのくらい続いているかは分かりません。僕たちは30-40mくらい進んだ所で帰ってきたけど、もっと深く入ってみた人もいるんですよ。少なくとも100mくらいは行けるみたいです」
 
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「でもかなり細いですよね」
「ずっと四つん這いで歩きましたよ」
「わあ」
「転回できないから帰りは四つん這いで後ずさり」
「ひゃー!大変そう!」
「ま、ちょっと観光化は厳しいかもですね」
「いや、この第2洞窟自体が観光化されているのが凄いと思った」
「そのあたりは田舎のおおらかさで」
 
「でもこんなに大量の水が流れているということは、どこかに水源があるんでしょう?」
「この付近を仙台平(せんだいひら)と言って、少し行った所にはたくさんドリーネのある地域があるんですよ。あぶくま洞は鬼穴という巨大なドリーネから水が供給されているんですが、この入水鍾乳洞は猫杓子というドリーネが出口になっています。いや、向こうが入口でこちらが出口か」
 
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「じゃそこまでは通り抜けられる訳?」
と小風が訊くが
「水は通れるけど、人がそこまで行けるかどうかは不明ですね」
と櫛さん。
 
「無人探査機とかでも通してみないと様子は分からないなあ」
と和泉が言う。
 
「あとでそちらに回れます?」
と私は訊いた。
 
「仙台平までは行けますよ。あとで案内しますよ」
 

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Cコースまで往復してくる標準時間は1時間半なのだが、私たちはゆっくりとしたペースで進み、写真なども撮ったりしていたので結局2時間半近い時間を掛けての往復になった。但し第2洞窟内で遭遇したのは例の親子連れだけだった。一応洞窟の運営事務所には倍の時間くらいガイドさんを拘束するのでということで倍の料金+取材御礼を予め払っておいた。
 
洞窟を出てから更衣室で服を着替える(さすがに黒木さんと櫛さんは男子更衣室に行く)。
 
「櫛さん、これであがりですか?」
「もう1組予約が入っているんですよ。仙台平への案内、その後でもいいですか?」
「もちろん。待ちますよ」
 
黒木さんはこの待っている間に車からギターを持って来て、櫛さんが書いた『秘密の洞窟』の詩に曲を付けていた。私たちは事務所の隅で待たせてもらった。櫛さんが次に案内していたのは、女子大生っぽい4人組であった。言葉が関西っぽかった。2時間弱で戻って来たが、帰って来た時は凄く興奮していた。やはりあの洞窟は物凄い刺激だったのだろう。
 
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ところが戻って来た後の彼女たちを何気なく見ていたら、3人は女子更衣室に入ったものの、ひとりは男子更衣室に行く。櫛さんは彼女が男子更衣室から可愛いマリンっぽいボーダー柄のショートワンピースを着て出てくるまで外で待っていた。彼女は櫛さんに一礼してから、女子更衣室に入って!他の3人と合流していた。その後で櫛さんが男子更衣室に入り着換えた。
 
櫛さんが着換えている内に女子大生4人組は女子更衣室を出て、事務室の方に「ありがとうございました」と声を掛けて駐車場に向かったようである。
 
櫛さんが事務室の方に来てから、美空が興味津々で訊く。
 
「今のお客さん、何でひとりだけ男子更衣室使ったんですか?」
「美空さん、すみません。お客様のことについてはお答えできません」
「やはり男の娘?」
「すみません。守秘義務があるので」
と櫛さんが言うので、和泉が
「美空、やめなさい」
と注意した。
 
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まあ、色々事情はあるよね?
 

その後、一緒に管理事務所を出て、彼の車に先導してもらい、こちらの車(黒木さんのSuzuki Escudo XG 2393cc 166ps 5MT)がそれに続く形で仙台平に向かう。
 
途中、鬼穴があるので、まずはそこに寄る。ここはあぶくま洞に水を供給しているドリーネである。120m x 140m depth 85mという巨大なドリーネでここから流入した水が、まずは大滝根洞という流入型鍾乳洞を形成し、その先で流出型のあぶくま洞を形成している。
 
「これ自体が結構凄い」
「洞窟内にいる絶滅危惧種のコウモリを保護するためにそこに扉が設けられていて、原則としてこの先は立ち入り禁止なんですよ」
 
「なるほどー」
 
車に戻って、その先を行く。結構凄い感じの道を走って仙台平のキャンプ場に到達する。もう夕方も近いので、バーベキューの準備をしている人たちもいた。
 
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「僕もひとつひとつのドリーネの名前とかまでは、よく分からないんですけどね」
と言いつつも、案内してくれる。
 
「これは壮観だ」
と和泉が言っている。この景色を見ただけで創作意欲をかき立てられる感じである。
 
「でもキャンプ場になっていたのね」
「予約がいっぱいじゃなかったら、泊まっていただくとまた風情があると思うのですが、まだ今月くらいまでは、早いタイミングで予約しておかないと取れないらしいんですよ。今日もバンガローはいっぱいみたいで。テント張るのなら泊まれるけど、9月のテントは寒いですから」
 
「ああ、そうでしょうね」
「もし来年でも良ければ押さえておきますけど」
「夏はこちらもフェスとかあるから、じゃ後で日程を調整して」
「分かりました」
 
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「入水鍾乳洞の位置から考えると、その流入口はあの付近になると思うんですよね」
と櫛さんが指さす方向に確かにドリーネっぽいものが見えるが、それが本当に猫杓子なのかは分からない。
 
「実際問題として、ああいう大きな鍾乳洞は複数のドリーネから来ているのでは?」
「その可能性もあると思います。ここ腰を据えて時間を掛けて調査分析するとけっこう凄いことになっている可能性ありますよね」
 
バーベキューの匂いに美空が強く反応していたので、私たちは折角キャンプ場に来たしということて6人でバーベキューをしてから山を下りた。
 

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この曲のアレンジには多数のパーカッションを使いたいと考えた。そんな話をしていたら、小風が、洞窟の奥で叩いた鍾乳石の音が凄くきれいだったけど、あの音は使えないか?と言い出した。
 
「グロッケンじゃダメ?」
「似てるけど、あの音が欲しい」
 
ビデオを見た海香さんが
「サヌカイト製のリソフォン(Lithophone,石琴)の音が近い」
と言った。
 
サヌカイトというのは「讃岐石」ともいい、香川県地方に見られる独特の安山岩である。叩くとひじょうに甲高い音がする。
 
海香さんは以前、ショッピングモールのイベントコーナーでそれを弾いてパフォーマンスしている人を見かけたことがあるらしい。
 
それで誰かそういうものを持ってないかと、知り合いにあちこち訊いてまわった所、蘭若アスカの同僚の音楽大学の教授が、平均律十二音階に調律したサヌカイトのリソフォンを持っていると教えてくれたので、聞かせてもらいに行った。
 
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2オクターブ25個の石が並べられている。先生が実際に弾いてみてくださった。
 
「確かに音が似てる!」
 
鍾乳洞で撮影したビデオをその先生にも見てもらった。
 
「ああ。確かに似た感じの音だよね」
とその先生も言う。
 
「外国には鍾乳石で作ったリソフォンも存在するみたいだけど、少なくとも現代の日本ではそういうのを作るのは許されないだろうね」
 
KARIONの制作にこの楽器をお借りできないか、あるいは新たに購入できないかと尋ねると、これを作った工房は営業しているので紹介するよと言って、教えてもらった。実際にその先生と一緒に工房に行くと、一般向けに販売しているのはドミソドの4音のものや、ドレミファソラシドの8音のもの、あるいは音階を気にせず2〜3個の石を組み合わせたものらしいが、教授からのご紹介でしたら、また25鍵のものは制作できますよということであった。そこで私は言ってみた。
 
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「それを純正律の音階で作れませんか?」
「作れると思います。各々の鍵のピッチを指定して下さい。それに合う石を探して微調整を掛けますので」
 
「じゃお願いします!」
 
制作には4〜5ヶ月掛かるということであったので、この曲の制作は途中で保留にし、楽器を入手してから続きを録ることにした。
 

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先行してPVを制作することにした。それは洞窟内の撮影が夏季しかできないからである。
 
福島ローカルの10代男女の俳優さんを使い、特に許可をもらって営業時間外に入水鍾乳洞の洞内で洞窟内デートをしているような映像を撮ることにしたが、撮影地に到達するまでにふたりともずぶ濡れになってしまうので、奥で服を着替えて撮影するという、かなり大変なことをすることになった。
 
(つまり奥での撮影用衣装と帰りの洞窟を通るための服を持って洞内に入る必要がある。それ以外に自宅から洞窟入口までの往復のための服、行きの洞窟を通るための服の準備が必要)
 
秋も深まると寒いので、できるだけ早い時期にということで9月中旬、実際には私たちがここに行った次の金曜日の午後、撮影を行った。
 
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ガイド役の櫛さん、撮影のカメラマン、荷物持ちの助手(兼照明係)、ふたりの俳優さんという5人でCコースの奥まで行く。Cコースを通れるというのが条件なので、体力と運動能力のある女優さんということで手配したが、高校時代にバスケ部だったという女子大生と、高校時代野球部だったという男子大学生が来てくれた。女性の方はこのCコースの奥まで中学生時代に1度入ったことがあると言っていた。男性の方はこの洞窟自体が初体験だったものの、さすが運動部員で、問題無くCコース終点まで到達できた。しかし彼は結構途中息が乱れていて「ここ凄い所ですね」と言っていた。
 
なお女子大生は「どうせ濡れるし」と言ってワンピース水着を着た上に洞内を往復する時の服と撮影用衣装を着たので、結局洞の奥まで行く時の服と帰りの服を兼用にして、持ち運ぶ服の量を節約していた。
 
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また実際にはカメラマンの助手の人は荷物を運ぶだけで精一杯で、途中洞窟の中を歩いている映像を撮る時はけっこう櫛さんが照明係を務めた。また櫛さん自身、許可をもらって自分のスマホでも撮影していたが、結果的にはその映像を一部利用させてもらった。
 
しかし苦労して撮影しただけあり《凄い洞窟の奥》で密会しているという雰囲気の映像になって、反響は良かったようである。
 
また、女性が167cm, 男性が182cm なので結構良いバランスになったし、ふたりとも長身なので、洞内がよけい狭く見えて良かった。
 

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