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■東風(12)

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8月16日(月)には小浜のミューズシアターから、アクアのサマー・ライブが、ネットライブ形式で行われた。いつものように、大量のモニター・書き割り・スピーカーで3万人のリモート観客とつながった状態でのライブである。
 
前回リハーサル役をした水森ビーナが、常滑真音の音源制作でこの時期まで掛かる可能性があったので、今回のライブでは、リハーサル役に信濃町ガールズに加入したばかりの四宮七菜が起用された。これは彼女の身長(159cm)がアクアに近いのと、彼女ならアクアの声域がほぼ出るからである(上の方が3度ほど出ない)。
 
アクアの声域がほぼ出るのは今年の新人では、彼女とレノン・リンゴもいるが、リンゴは身長164cmで身長が違いすぎて使えないし、レノンは160cmでまだ近いが、「ドレス着て」と言われて逃げた!(普通の男子の反応)
 
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それで四宮七菜に回ってきたのである。四宮七菜はアクアの代役と聞いて、物凄く張り切っていた。彼女もアクアの歌の振付は全部覚えていたので。スムースにリハーサルをおこなうことができた。彼女も2万人入るミューズシアターのステージに立って
「こんな所で歌うのは物凄く興奮する」
などと言っていた。
 

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そして当日のライブ。ビーナの時間が取れたので、彼に司会をさせた。ビーナは女物の浴衣姿(帯の背中にうちわを刺している)で司会をした。彼は本当に度胸が据わっているので、滞りなく司会を務めた。ちなみにアクアは彼のことを
「高崎ひろかちゃん・松梨詩恩ちゃんの妹さんなんですよ」
と紹介した!
 
アクアは前半は5月のライブと同様、可愛い白のドレス姿で出て来て、冒頭『綺羅星の如く』を歌った後、北里ナナ名義の歌を中心に歌った。
 
ゲストコーナーで恋珠ルビーが『シンドルバッド』の主題歌を含む3曲をビーナのキーボード伴奏で歌った後、後半のアクアはいつものようにメンズスーツで登場して、アクア名義の歌を歌った。
 
今回はダブルボイスの中の『男の子女の子』を1人男女デュエットで歌うという“離れ業”もやってみせて「すげー!」と称賛されていた。
 
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司会のビーナが
「アクアちゃんって本当に凄いですね。男声と女声でハモる所もあると素晴らしかったのですが」
などと言うのでアクアが
 
「それは口が2つ無いと無理」
と答えて、ネットで繋がっている観客からも笑い声が出ていた。
 

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今回のアクアライブでは、(リンゴ・レノンを含む)新入団の信濃町ガールズをA318で小浜に連れて行き、バックダンサーをさせた(両端に風谷リンゴと池田芽衣を置き、他の子は2人の踊りを見て真似して踊れるようにした)。
 
しかし間近でアクアの生歌唱を聴いたメンバーたちは
 
「アクアさん本当に凄い!」
と感嘆したようである。
 
ダンサーのリーダーとして左端で踊ったリンゴも
「あの歌唱を生でこんな間近で見て、私は自分の鼻をへし折られました」
と言っていた。
 
彼女にとっては本当にいい勉強になったようである。
 
なお、バックダンサーのユニフォームは、白地に水色のアクアマークの入ったタンクトップ(下着が透けない加工がされている)に女子メンバーはアクア色のスカートだが、男子メンバーは同じデザインのショートパンツ・キュロット・スカートの三種を渡され、どれを穿いてもいいよ、とゆりこが言っておいたら、鈴木春南はかなり迷った末にキュロットを穿いてパフォーマンスをした(実際にはほぼスカートに見える)。
 
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でも池田芽衣から
「春南ちゃん、普通のスカートでもよかったのに」
と言われていた。
 
もうひとりの男子メンバー礼音はショートパンツを穿いたが、芽衣は
「礼音ちゃんもスカート似合いそうなのに」
と言っていた。
 
「ハマりそうで恐いからやめといた」
などと礼音は言っていた。
 

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8月16日(月).
 
青葉は矢鳴春花さんに送ってもらい、Jヴィレッジに行った。自分で運転していこうかとも思ったのだが、帰りがどうなるか分からないので、車を現地に置かないことにしたのである。
 
男女あわせて60-70人の人が集まっていた。
 
石崎部長から聞いていた人数よりかなり多い。
 
だいたい20代の人が多いようである。それで結局何の“オーディション”なのだろうと思いながら待っていたら25-26歳の女性に声を掛けられる。
 
「あのぉ、もしかして水泳の800m,1500mで金メダルを取った川上選手?」
「はいそうですが」
 
するといきなり
「もう負けた〜!」
と彼女は言って頭を抱えた。
 
一体何?何?
 
「オリンピックのゴールドメダリストも参加するのでは他の人はチャンスが無いな」
「いや、そのくらいの身体能力が求められるのだと思うよ」
 
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などと会話を交わしている人もある。
 
何なの?私、何をさせられようとしてるの?
 
「川上さん、どこかの放送局と契約してるの?」
「私、石川県の〒〒テレビのアナウンサーです。オリンピック準備のため3月から休職していましたけど」
「へー」
「一応今回のオーディションの後、復帰するつもりです」
「ああ。復帰は2023年5月になるな」
 
へ!?
 

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この日は最初に尿を取り、身長・体重・血圧・視力・聴力が測定された後で、採血もされた。どうも最初に健康チェックするようである。更にレントゲンに心電図・内科検診、そして歯科検診!があった。青葉は全部「OKです」と言われたが、この健康チェックで15人「帰っていいですよ」と言われたらしい(歯科検診で半分落ちたらしい)。
 
その後、英語のペーパーテストがあった。ペーパーテストが終わってから、英語の口頭試問もあったが、簡単な会話だったので、青葉は普通に応じた。その後、数学のテスト、物理のテストもあった。数学は多項式同士の足し算・掛け算、ベクトルの足し算に行列の掛け算ができれば問題無いレベル、1つだけ二次方程式の解の公式を使う問題があった。物理のテストは運動の法則と重力加速度を理解していれば解ける問題だったので楽勝だった。
 
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これらの試験が終わった後、大型バス2台(1台には20人しか乗せない)で移動して、1時間半ほど掛けて伊達市の梁川プールに来た(Jヴィレッジには25mx4のプールしかない)。
 
ここまで来たのは38名という話だった。つまり英語・数学・物理の試験で20人近く落とされたことになる。
 
このプールを貸し切りにしているようであったが、ここで1500mを泳いで下さいと言われた。
 
ここは50m×8レーンのプールなので8人ずつ5回に分けて泳ぐ。
 
青葉は先頭の組で泳いだが、2位以下に大差を付けてゴールである。というか青葉がゴールした時、他の人はまだ5〜7往復程度しかしていなかった。
 
時間が掛かるので、2組目まで終わった所で1〜2組で1500m泳いだ12人がJヴィレッジにバスで帰った(4人はリタイアでそのまま帰郷!)。
 
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それで後の方は見ていないのだが、後の方の組ではリタイアする人が続出したらしい。
 
ただし500m以上泳いでリタイアした人は一応OKになったらしい。途中でリタイアした人は、1000mの記録を2倍あるいは500mの記録を6倍したものとすると説明された。
 

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この日、“青葉は”Jヴィレッジに泊まったのだが、この日宿泊したのは水泳でリタイアしなかった人、18人だけだった。500m泳げなかった人はそのままお帰りになっている。既に最初の参加者の4分の1になっている。
 
(水泳が重視されたのは、泳げないと“無重力訓練”ができないからだったことを後で知ることになる。歯科検診があったのは、虫歯があると気圧の変動に耐えられないからである:軽度なら治療してもらえばOK)
 
翌日8月17日は自転車40km ランニング10kmをしてもらいますと言われた。それで昨日の水泳1500mの成績の時間差を付けて出発する。青葉はプロテクターとヘルメットを付けて先頭で出発した。2位の人は25分だったらしいので、青葉の10分後に出発する。
 
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真夏にしっかりプロテクターにヘルメットまで付けていると暑いなと思ったが、安全のためにはやむを得ない。途中の給水場では、毎回しっかり水分補給しておいた。
 
結局後方に誰の影も見ないまま(競泳選手の脚力は大きい)、終点でヘルメットとプロテクターを外し、ランニングになる。青葉はサングラスだけ付けると走り始めた。
 
10kmくらいなら一気に走れるので、そのままひたすら独走してゴールに入った。ゴールで水分補給しながら休んでいたら、2位の男性は青葉の15分後にゴールした。自転車かランニングでも更に差が開いたようであった。3位の女性は更にその10分後であった。青葉は彼女に見覚えがあったので声を掛けた。
 
「卓球の白浜選手?」
「はい、そうです。川上さん、どのくらい待ってました?」
「25分くらいかな」
「さすがぁ!それがオリンピックでメダル取る人と代表にもなれない人の差か!」
などと彼女は言っていた。
 
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でもトライアスロンって結構きついなと青葉は思った。
 
なお、2位で入った男性は青葉は知らなかったが、横川さんといって、バレーボールで日本代表チームに入っていたこともある人だったらしい。どうも今回のオーディション?は、日本代表クラスの身体能力のある人で上位は占められたっぽい。
 

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結局この3人が“合格”と言われる。
 
それで青葉が
「すみません。これ何のオーディションだったんでしょう?」
と尋ねると
「川上さん、まさか何のオーディションか聞いてなかったとか?」
と白浜さんから言われる。
 
「はい、とにかくここに行ってくれと言われたので」
 
「それでトップ合格するのが凄いよなあ」
と横川さんが言っている。
 
「これは日食観測取材のオーディション」
と見たことのある人。この人は確か・・・陸上競技の選手だった気がする。陸上選手が3位以内に入れなかったのか。水泳で遅れたのかな?
 
しかし日食!?
 
「どうして日食にこんな体力テストがあるんですか?」
「なんか特殊な観測用飛行機を使うらしいのよね」
「その飛行機では加速度が8Gくらい掛かるらしいよ。だから身体能力が無いと耐えられない」
「すみません。それロケット打ち上げの時にかかる重力より大きい気がします」
 
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たしかスペースシャトルの打ち上げ時に掛かる重力が3Gくらいだったと思った。
 
「うん。ロケットより凄い」
「戦闘機がドッグファイトする時にパイロットに掛かる重力でも5Gくらいらしいよ」
「それより大きい訳か」
「だから強い身体能力のある人を求める」
 
(ロケットの打ち上げでもトラブルなどがあると8Gくらい掛かることがあるので、宇宙飛行士は8Gに10分ほど耐えられるように訓練する)
 
「でも川上さん話聞いてなかったの?」
「何にも聞いてません」
 
「事前に話すと逃げられるかもと思って話さなかったんだったりして」
「あはは」
 
私耐えられるかしら?
 
「宇宙飛行士レベルの体力を要求されるから、身体能力の高い人を3人選抜して1年間 NASAのジョンソン宇宙センターで訓練するという話だった」
 
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「うっそー!?」
 
私、アメリカに1年間行ってこないといけないの?
 
「だけど、川上さん、水泳はどうするの?来年福岡の世界水泳とか3年後のパリ五輪とか」
「私、東京オリンピックで引退しますよ。もう退部届も出しました」
 
「それは世間が許さないと思う」
「うん。金メダル2個取って、日本記録2つも持ってて、まだ若いのに引退とか、日本がというか世界が許さん」
 
「むしろこんなタイミングで引退したら絶対ドービング疑われる」
「そんな不正はしませんよー。私死にたくないし」
「だったら、まだ現役続けるべきだと思う」
 
「川上さんが現役生活を続けるので辞退するとかだったら4位の僕が繰り上げになるけどな」
と言っているのは、確かこの人、テニス選手だったと思った(後で水崎さんという人と知る)。
 
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確かに私が現役続けますと言ったら、この話は辞退できるかも知れない。でもそしたら、少なくとも来年の世界水泳までは現役を続けなければならない。
 
前門の虎・後門の獅子とか言ったっけ?(なんか少し違う気がする)
 
 
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