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■娘たちの振り返るといるよ(7)

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藤元と吉子は夕方からbjの試合を見に行くと行っていたので、レストランを出たところで別れた。2人が地下鉄の駅の方に行くのを見送ってから
 
「じゃ今日はこれで」
と千里が言う。
 
「うん。それじゃまた」
と貴司も言った。
 
そして握手をして別れた。
 

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千里は「ちょっとトイレ」と言って、ホテルの中に舞い戻る。貴司は迷ったものの、千里のトイレを待つのも変だし、藤元たちと顔を合わせるのも気まずい気がして、少し距離はあるが反対側の地下鉄の駅まで歩いた。
 
そして何気なくポケットからスマホを取り出そうとした時、そこに何か紙が入っていることに気付く。
 
何だろうと思い取りだしてみる。そこには数字と記号が書かれていた。
 
《12**》
 

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何だろう?と思う。千里の字である。貴司はたっぷり1分近く考えてから、
「あっ!」
 
と声をあげた。そして急いで走ってNホテルに戻る。
 
エレベータで12階に上る。
 
そして1222号室のドアの前で千里に電話を掛けた。
 
ドアが開く。中に入る。
 
千里はいきなり熱いキスをした。貴司は一瞬戸惑ったものの、舌を絡めあった。そして心臓が物凄い鼓動を刻む。ついでに半年ぶりに強い男性的衝動を感じた。
 
5分くらいした所で身体を離す。
 
「気付かなかったらもう振るつもりだったよ」
と千里は言った。
 
「ごめん。地下鉄の駅まで行ってから気がついた」
と貴司。
 
「今夜は私たちの初夜だよ。だって今日が結婚式だったんだから」
と千里が言うので、貴司はドキドキする。
 
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「うん」
 

「でも言っておくけど、貴司が阿倍子さんと別れない限り、私は貴司とセックスしないからね」
 
「しないの〜〜?」
と言って貴司は凄く哀しそうである。
 
全くこの男は・・・と千里も呆れる。
 
「でもさっきも言ったように、私は2007年1月13日に貴司と三三九度をした時以来、貴司の妻だから。夫婦である以上同じ部屋で一晩過ごすのは問題無いよね?」
 
と千里が言うと、貴司はじっと千里を見つめていた。
 
「ちなみにこの部屋は細川貴司・細川千里名義で借りているから」
 
貴司は少し驚くような表情をしたものの、まだじっとこちらを見ている。
 
「ちなみにホテル代金は細川千里名義のカードで払っているから」
 
と千里が言うと、貴司も相好を崩した。
 
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このカードは貴司のクレカ(VISAゴールド)のファミリーカードとして発行されたものである。貴司としては、婚約解消に伴って返却して欲しかったのだが、どうも千里は返すつもりは無いようだ。まあいいかと貴司も思った。
 
「まあお話しようよ。ベッドに座って」
と千里は笑顔で言った。
 
「うん」
と貴司も言った。
 
それでふたりは本当にダブルベッドに腰掛けたまま、ずっと色々お話をした。
 

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「そうだ。ねぇ、千里」
「うん?」
 
「ほんとに悪いんだけど」
「どうしたの?他にも婚約者がいるの?」
「さすがにそんなに居ない!」
 
「だったら、どうしたの?マイハニー」
と千里から言われて貴司はドキドキしている。
 
「年賀状を今年も書いてくれないかなと思って」
と貴司が言うので千里は吹き出した。
 
「そんなの愛しい愛しい阿倍子さんに書いてもらったら?」
「あの子、とんでもなく字が下手なんだよ」
「へー。だったら貴司が自分で書いたら?」
「僕の悪筆は知ってるだろ?」
「そうだねぇ。まあいいか。じゃ今年は私たちが結婚した年だから、細川貴司・千里の連名で。『結婚しました』のメッセージ付きで」
「済まないけど、細川貴司だけで」
「いいよ。いつもの年のように」
 
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「助かる!」
「でも明日は新婚旅行に行こうよ」
「え?」
 
「AUDIに一緒に乗ってさ」
「・・・いいよ」
 
「行き先は広島」
「広島?」
と貴司は一瞬言ってからすぐ気がついた。
 
「ウィンターカップか!」
「そそ。チケットは確保しているよ。2セット」
と言って千里はウィンターカップの23日から28日までのチケット6枚を見せた。
 
今年のウィンターカップは東京体育館が工事中のため広島で行われるのである。
 
「凄い」
と言ってから貴司は指を折って数えた。
 
「もしかしてそれ女子の決勝まで?」
「当然。私は男子の試合には興味無い」
 
12月29日は男子の3位決定戦と決勝戦が行われる。女子は28日に3位決定戦と決勝戦が行われる。
 
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「なるほどー! あ、でも・・・僕会社があるんだけど」
「新婚旅行くらい休めないの?」
「ごめん」
 
「仕方ないなあ。ワーカホリックだから」
「明日・明後日は一緒するよ」
 
(明日23日は天皇誕生日の日曜日で明後日24日は振替休日)
 
「まあいいよ。取り敢えずそれで」
 

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「だったらさ。明日車を運転するのなら、今夜はもう寝ない?」
「新婚初夜は徹夜だよ」
「うーん。まあ何とかなるかな」
 
「セックスには応じられないけど、貴司が自分で逝くのは勝手だから。私は手伝えないけど」
「手伝ってくれないと逝けないんだけど」
 
貴司は千里の手の中でないと、オナニーでも逝けないのである。
 
「だったら我慢するしかないね」
と千里が言うと、貴司は情けなさそうな顔をした。
 
結局その夜は4時までおしゃべりを続け、その後少し眠くなったねと言って、千里は!ダブルベッドの上で寝た。
 
ちなみに貴司はカーペットの上で寝た! 千里は「毛布が無いと寒いよね」と言って、自分のコートを貴司に貸してあげたが、貴司は千里のコート(の匂い?)を快適に感じながら熟睡した。実際問題として貴司はさすがに疲れていて、何もしないまま睡眠に落ちていった。久しぶりに戻ってきたちんちんをいじる元気も残っていなかった。
 
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千里は23日夜と24日夜の2日掛けて貴司の年賀状100枚を“呉竹の筆ペン”を使って書き上げた。「投函もしとくね」と言って、北海道分と東京分は《てんちゃん》に頼んで、東京経由旭川まで行ってもらい、各々そちらから投函した。それで元旦に届く確率があがるはずである。
 
千里は貴司に「来年も書いてあげるから、もっと早く持って来て」と言った。
 
そして千里は言った。
 
「結婚記念日に合わせて、毎月22日前後の土日に、私たち会えるといいね」
と。
「どこで会えるのかな?」
と貴司は訊いた。
 
「やはり私たちの思いが高い場所だよ。大阪ならNホテル、関東なら横浜のあそことか」
 
「じゃ基本はNホテルにしない?状況次第で変更」
と貴司は言った。
 
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「もしメールで連絡した場合はそのメールは即削除で」
「分かった」
 
それから、ふたりの毎月の逢瀬は始まったのである。
 
貴司は広島から戻ると、MM化学の練習が年末年始の休みに突入したこともあり、市川ラボに泊まり込んで練習に明け暮れた。市川ラボには泊まれる設備もあり、部屋を割り当ててもらったのである。
 
そういう訳で貴司は11月下旬に年賀状を持って阿倍子の所に行った以降、一度も阿倍子と会わないまま、過ごすことになった。さすがに反省していたので、この時期は浮気もしていない。
 

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ところで市川ラボというのは、実は常総ラボと並行して建設されていたものである。これは千里が2013年4月に大阪に引っ越して貴司と一緒に暮らし始めた時に、いつでも思い立った時に練習できるようにと場所を求めて、千里(せんり)のマンションから1時間程度で行ける場所を、探してもらったものである。
 
ここは常総ラボと違い、住宅地にも近いので、完全防音で建設することにした。また市川ラボはコートが1面しか取れないが、やはり色々使い手を考えるとコートが2面取れる設計がいいと考え、常総ラボの倍の面積が取れる土地を確保した。
 
ここの土地は58×48=2784m2で、体育館はフロア面積35m×44m、建物面積36m×45m (1620m2)である。体育館前面のスペースも22m×48mあり、ここにも30台程度の車を駐めることができる。そこは一般利用者用の駐車スペースと考えている。貴司のAUDIもここに駐車させている。
 
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体育館は2階にあり完全防音で空調完備である。1階には千里の個人用駐車スペース(約20台駐車可能)、シュート練習室、筋トレ室、休憩室、用具室、トイレ、シャワー、キッチン、そして宿泊室(3畳)が10個設置されている。地下には25m×8コースのプールとお風呂も設置されているほか、実は楽器倉庫、防音スタジオ、作曲作業室、などもある。
 
地元のスポーツ振興課と話し合い、日中は地域の学校やスポーツ少年団などに無料開放することにした。プールも来年の夏以降地元の小中学生の水泳の授業に解放予定である。その代わり騒音をもらさないという前提で夜間の使用を認可してもらったのである。
 
常総ラボの倍の面積であり、プールまで装備しているので工事期間もかかり、ほぼ同じ頃に着工したにも関わらず、完成も1ヶ月遅くなった。常総ラボは9月7日に千里に引き渡されたが、市川ラボは10月7日に引き渡されている。
 
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つまり貴司は常総ラボも市川ラボもほぼ完成したての体育館で練習したのである。
 

なお、市川ドラゴンズのメンバーは《こうちゃん》の友人の龍たちで、ここでは八大龍王の名前を“コードネーム”として名乗っている。
 
4.南田歓喜♂(ナンダ) 5.南田鵜波♂(ウパナンダ) 6.前橋♀(善女龍王) 7.七瀬♀(七面天女) 8.九重♂(九頭龍王) 9.清川♂(清涼龍王) 11.万奈♂(マナスヴィン) 12.青池?(青蓮華龍王)
 
本当は七面天女は八大龍王タクシャカ龍王の娘、善女龍王は八大龍王サーガラ龍王の娘だが、男女比の問題で名称代替して参加している。
 
前橋と七瀬は実際問題としてWNBA選手並みの運動能力の持ち主なので千里より強いのは当然である。《こうちゃん》が貴司を「虐めて」やろうと、わざわざアメリカから呼び寄せたのである。西洋ドラゴンだらけで東洋系の龍が肩身の狭い思いをするヨーロッパと違いアメリカはわりと東洋系の龍にも住みやすいらしいが、それでも日本は龍が多いので心地よい、と気に入ったようである。取り敢えずふたりとも、牛丼と天麩羅のトリコになったとか。
 
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青池の“性別”と“本当の実力”は誰も知らない。
 
しかしキャプテンの南田兄より遙かに強いのは間違い無い。
 
青池は《チェックゲート》であり、彼(彼女?)に負けるというのは、つまり青池の観点で“見込みが無い”という意味である。
 

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娘たちの振り返るといるよ(7)

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