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■娘たちの収縮(3)

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雨宮先生がオーダーしてくれていた3レイヤーのレーシングスーツを身につける。オーダーのスーツは制作に2ヶ月くらい掛かるらしい。つまり1月にはオーダーしていたということで、全く計画的である!
 
千里がB級ライセンスを取りに行けと言われたのはバイクで北海道の雪道を疾走して戻ってきた後の1月下旬で、実際に取りに行ったのは2月15日である。たぶん北海道に行って来た後、すぐこのオーダーを入れたのだろう。女性用のレーシングスーツはどうしても数が少ないし、千里はバスケットで身体を鍛えているので、標準的な女性の体型からも外れており、オーダーが必要である。
 
レーシンググローブとレーシングシューズも用意されていたが、こちらは同じメーカーの既製品で、ふたつ合わせて5万円したと言っていた。スーツは恐らく25万円くらいか?ヘルメットも渡されたがこれも5万円くらいらしい。つまりこれだけの装備で35万円になる。全く恐ろしい。
 
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下着も難燃性のものを渡された。パンティ5枚、アンダーシャツ2枚、ブラジャー2枚で3万円くらいと言っていた。レーシング用は何でも高いが、これが万一の時は生死の分かれ目になるのでケチることができない。下着は家を出る時から身につけている、
 
(レーシングスーツは2レイヤーと3レイヤーがあるが、どうせ買うのなら3レイヤーにした方が良い。ただ、レーシングスーツはあまりに高いので、ツナギを着る人が多いらしい。上下に別れる服は危険である。下着は化繊はさすがに避けた方がいいが、コットン製ならまだマシと思われる。また、レーシングシューズも普通のスニーカーで代用する人が多いという。しかしグローブはちゃんとしたのを使った方が良いと言われた)
 
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車の荷物は全部降ろす。カーナビも取り外すし、フロアマットも取る。バックミラーも取り外す(こうちゃんにやってもらった)。車にゼッケンを貼り、ライトには飛散防止のテープを貼る。計測器を取付け、いったん指輪も外し、手袋やヘルメットなどをしっかり装着してコースへ。
 
しかし色々な車がいる。フェラーリ、ポルシェ、スカイラインGT-R, NSX, といったあたりは、さすがサーキット!と思う。
 
他にフェアレディZ、千里のインプレッサ、ランサーエボリューション, RX-8, ウィングロード、カローラアクシオも居て、更にヴィッツにミラアヴィまでいる。軽でも参加できるのかと少し驚いた。
 

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まずはサーキットトライアルが始まる。サーキットなんてものを走るのは初めてなので、慎重にスタートする。
 
基本的にサーキットは右回りである。陸上競技のトラックとは逆向きに走る。
 
最初メインストレートから走り始めるが、これがひたすら直線なので物凄く気持ちいい。ついアクセルを踏みたくなるが、とりあえず自重する。やがて急な第1コーナー(2016以降はTGRコーナー)を曲がり、軽い第2コーナー、まあまあのコカコーラコーナーを抜けた後、恐らく勝負所になりそうな100Rコーナーをゆっくりと曲がっていく。ヘアピンコーナー(アドバンコーナー)の後は、ほぼ直線といってもいい長い300R(通称バックストレート)、そしてダンロップコーナー、第13コーナー、ネッツコーナー(後のプリウスコーナー、2017以降はレクサスコーナー)、そして最後のパナソニックコーナーを曲がると最初の直線に戻る。
 
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このコースを試走1周+本番3周で4回まわって、そのラップタイムのベストタイムで順位が認定される(ゆっくり走ったつもりだったが5位だった)。これでサーキット・トライアルをしたことになる。
 

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走行は4回まわった後、続いて実技走行になる。千里は事故とか起こしてもつまらないので、無理しないペースで走った。追い抜いていく車もあるが、気にしない。
 
この走行は“走行技術”を見るものではなく、“走行マナー”を守れることと、フラグの意味を理解しているかを確認するためのものである。だからスピードを出す必要は無いのである。
 
前の車を追い越す時は慎重に追い抜く。1台某高級車に乗っている人が凄く下手で、こちらが抜こうとしている時に突然走行ラインを変えたりするので(向こうは抜きやすくしようと移動しているのだろうが)、かなり恐かった。
 
この下手くそな車は途中から見なくなった。リタイアさせられたのかな?と思った。
 
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4563mのコースは時速100kmで走ると4.563/100*60=2.7378分(2分37秒)で一周することになる。プロのドライバーはフォーミュラマシンを使ってここを1:20とか1:30とかで走る。つまり“平均”速度180-200km/hといった世界である。一応ここではラップタイム2:00-2:20が高速車と低速車のボーダーラインになっていて、レースでも区分けされている。平均速度に直すと120-140km/hである。平均と言っても直線ならスピードが出せるが急カーブはゆっくり走る必要があるし、ここで速度を落としすぎるとその後加速にも時間が掛かるから平均速度はかなり落ちることになる。
 
25分の走行は100km/hペースだと25 / 2.7378 = 9.1周ということになる。千里は最初は120km/hくらいで走り始めたのだが、コースに慣れてきた後半には結構ペースがあがっていった。急カーブにしても、トライアルの時は恐る恐る曲がっていたのだが、実技走行になったあたりでどのくらいで曲がれるものか周回の度にスピードをあげていくと、さすがグリップの良い《ポテンザ》を履いているだけのことはあり、結構なスピードでも問題無く曲がれることが分かり、安心してその前でアクセルを踏めるようになる。
 
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千里は13周走った所で停められた。25分20秒ほど走っていたので、計算すると平均速度は140km/hくらいになっていた。最初のあたりが120km/hだったので最後の方は160km/h平均くらいになっていたことになる。やはり1500mの直線で結構アクセル踏んでいたからかな?と千里は思った。
 
しかし1台も事故が起きることなく実技走行が終了したのは良かったと思う。
 

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千里のすぐ後で走行終了したのがRX-8に乗っていた自分と同年代くらいの男性である。このRX-8は途中からずっと千里のインプの後ろに居た。最初何度か1500mのメインストレートで抜いていったものの、カーブの続く途中にあるバックストレート(300R)で千里が抜き返している。
 
「このインプは君だったのか!」
と声を掛けてきた。
 
この人は名刺をくれた人の1人だ。たしか、鈴畑さんだったかな?
 
「同じくらいのペースで走りましたね、鈴畑さん」
 
「わあ。名前覚えてくれていた?ありがとう、村山さん。でも女性でもうまい人がいるんだなあ」
 
「本当に女性かどうかは分かりませんよ。男かもよ?」
「男なの!?」
「さあ」
 
「まあいいや。どっちみち結婚しているみたいだし。でも最初何度か抜いたけど、こちらはカーブでなかなかスピード出せなくて」
 
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「私も最初はあまり出せなかったんですけどね〜。少しずつ上げて行ったら最後のあたりは結構な速度で曲がれるようになりました」
 
「でも結果的にはペースメーカーにさせてもらった」
「まあ一緒に走るのは割と楽ですよね〜」
 
彼には後で醍醐春海の名刺をあげたが
「こないだ北海道をバイクで疾走した作曲家さんか!」
と驚かれていた。何かあれで結構名前が売れちゃったかな?などと千里は思った。
 
「バイクもライセンス持ってるの?」
「持ってないんですけどね〜。何かライセンス取って来いと言われる気がする」
「君ならライセンス取れると思うよ」
「やはりそうなるのかなぁ」
 

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この実技走行では、結局千里が3位、彼が4位だったようである。
 
計器を提出してから建物の中に入り、普通の服に着替えてから、筆記試験を受ける。試験を受けたのは11人である。やはり例の下手すぎる車は危険ということで落とされたのだろう。ミラアヴィの人はしっかり完走していたし、どうもヴィッツやカローラアクシオの人より速かったようである。ヴィッツはまだいいとして、1500ccのカローラより速いというのは凄いなと思った。
 
さて、試験は教本を見ながら解答できるのであやしげな所は見てチェックして正確に書くようにした。
 
結果は満点で、無事講習修了のスタンプをもらった。これで申請すればA級ライセンスがもらえることになる。実際今日試験を受けた11人は全員合格したようであった。
 
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テーピングを外して、バックミラーを取り付け(てもらい)、フロアマットを敷き、カーナビを取り付け、様々な装備も載せる。
 
帰りは須走ICに出て(富士スピードウェイから10分ほどで須走ICに到達できる)、東富士五湖道路→中央道を通って東京に帰還した。土曜なので中央道が混んでいたが、のんびりと車の流れに任せて走った。
 
しかし結構楽しかったなと思った。
 

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その日、冬子はKARIONの和泉と秘密の会談をしていた。
 
「とうとうマリちゃんがステージに帰ってくるか」
「しゃぶしゃぶ30皿と焼肉20皿で落ちた」
「2日掛かりか・・・」
「違う。一晩でそれだけ食べた」
 
和泉は絶句していたものの
「まあいいや」
と言って作戦を話す。
 
「KARIONのライブはこの日は珍しく夕方から、そしてローズ+リリーのライブは午後1番から」
「去年2月のツアーの時とパターンが逆だよね〜」
 
「午前中にKARIONのリハやるけどどうする?」
「欠席でもいいなら欠席で」
「了解。じゃ欠席で」
「ごめんねー」
 
「リハが終わってからそちら偵察に行くから」
「ちゃんとチケットは用意しているから。氷川さんが和泉に渡してくれるはず」
「分かった。それでライブが終わったら私たちはTAKAOさんと一緒に宜野湾市に戻るから」
「私はSHINさんの運転する車でそちらに移動すると」
「じゃそれで」
「うん。よろしく〜」
 
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3月31日、千葉市内でローキューツの送別会兼新人歓迎会が開かれた。
 
今年度いっぱいで退団するのは結局次の6名である。括弧内は生年度。
 
4.石矢浩子(1989)、34.愛野夏美(1989)、32.麻取夢香(1988)、5.溝口麻依子(1990), 8.村山千里(1990)、14.白城菜香子(1990).
 
そして新規加入はこの7名である。
 
後藤真知(1990)宇都宮B女子高→千葉V大学
真田雪枝(1991)茨城S学園→千葉V大学
原口揚羽(1991)旭川N高校→CJ化学
水嶋ソフィア(1992)旭川N高校→SK化学
沢口葉子(1990)東京U学院→東京N大学
森田雪子(1991)旭川N高校→東京N大学 (2010-U20候補 2011-Univ候補)
杉山蘭(1991)旭川N高校→東京N大学
 
これでローキューツのメンバーは20名になるが、大学に新入生が入ってくるので、良さそうな子がいたら勧誘しようという話をしている。なお、麻依子と千里もバスケ連盟の会員資格を維持するために、籍だけは残すことになっているので登録者自体は22名になる。
 
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なお背番号は一部再利用することにして次のようになった。
 
4.歌子薫(SF 1990 176) 6.森田雪子(PG 1991 158) 7.風谷翠花(PF 1992 177) 8.原口揚羽(C 1991 176) 11.水嶋ソフィア(SG 1992 175) 15.東石聡美(SF 1990 165) 16.馬飼凪子(PG 1991 159) 17.杉山蘭(PF 1991 172) 18.岡田瀬奈(SG/SF 1992 168) 19.沢口葉子(SF 1990 165) 20.島田司紗(GF 1991 164) 22.五十嵐岬(PF 1991 169) 23.愛沢国香(PG/SF 1989 165) 24.岸原元代(PF 1991 173) 25.長居茜(PF 1988 170) 26.弓原玉緒(SF 1988 171) 30.後藤真知(SF 1990 167) 31.真田雪枝(SF 1991 166) 33.森下誠美(C 1990 184) 35.長門桃子(C 1991 178)
 
薫は17を付けていたが「キャプテンは4番」と言われて4を押しつけられ、17は蘭が使うことになった。千里が付けていた8番を揚羽が受け継ぐことになった。雪子はSサイズで作ったユニフォームの6番が余っていたので「雪ちゃんはこれでいいね」と有無を言わさず決められてしまった。雪子・蘭と一緒に加入した沢口葉子(165)もMサイズの19が余っていたので、それを渡された。
 
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晩餐から合流した後藤真知(167cm)と真田雪枝(166cm)はMサイズなのだが、Mサイズの在庫が無くなってしまったので、30と31の新たなユニフォームを作った。
 
茜は7だったが自分はあまり出番無いのに1桁の番号持っているのは悪いから誰か交換してくれと言うので、25の翠花と交換することになった。玉緒も11だったが、誰か交換してと言って、結局11はソフィアが使うことになった。ソフィアは先日シェルカップに出る時在庫のあった28番を使用したのだが、28番は元々Lサイズで作られていたものでソフィアの身長(175cm)には小さすぎた。それで新たに作ることにした。玉緒(171cm)は茜(170cm)と並びの26にした。26も元々Lサイズで作られていた。
 
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なお登録だけしておく千里と麻依子の背番号は千里は48, 麻依子が49としたが、ユニフォームは作らない。
 
今年は副主将5番の背番号が居ない。現時点では副主将を決めていないので、誰か副主将になればその人が5番を付けようということになった。
 

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娘たちの収縮(3)

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