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■娘たちのムスビ(9)

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(C)Eriko Kawaguchi 2018-05-13
 
この日はこの食事会が終わった後、アクアに玲羅と理歌が同乗して札幌まで行き、その後、千里と貴司だけで新千歳空港まで行って、千里は貴司を見送った。
 
貴司は伊丹行きに乗って千里(せんり)のマンションに帰る。
 
新千歳18:15-20:10伊丹20:43-20:55千里中央
 
そして千里(ちさと)はそのままアクアを運転して登別(のぼりべつ)に向かった。
 
地理的なことを言うと、札幌から見て100kmほど北東に旭川があり、留萌は旭川の60km西である。新千歳は札幌から30km南東。先日フェリーで使用した苫小牧(とまこまい)は新千歳の20km南にあり、登別は苫小牧から50km南西になる。登別のそばに室蘭(むろらん)がある。
 
その日は登別の温泉旅館に泊まった。
 
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翌27日、宿に車を置かせてもらったまま、旅館の送迎バスで登別駅まで行き、ここから更に登別オフロードパークの送迎バスに乗ってパークに行く。
 
この日ここでスノーモービルの講習会を受講することになっていた。これも雨宮先生からの指示でスノーモービルのライセンスを取りに来たのである。
 
スノーモービルは原動機とキャタビラーの付いたソリであるが、法令上は《普通自動車》とされ、普通運転免許を持っていれば運転することはできる(公道でない所を走る場合は免許も不要)。しかし実際には、車よりバイクに近く、しばしば《雪上のバイク》と呼ばれる。なお、多くのスノーモービルは雪上以外で走らせようとすると壊れる(基本的にソリなので)。
 
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国内ではスノーモービル製造大手のヤマハが独自のライセンスを発行しており、今回の先生の指示はこれを取っておいてくれということだったのである。
 
しかしまあ昨年秋から色々取らされているなと思う。自動二輪、大型二輪、B級ライセンス、そしてスノーモービル・ライセンス。
 

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受講者は今日は7名であった。送迎バスで来た人が5人と、自分の車で辿りついた人が2人である。
 
最初しばらく講義があった後、すぐに実技に入る。構造も乗った感じもやはりバイクに似ている。千里はすぐに思うように動かせるようになった。
 
「うまいね。やったことある?」
「いえ。バイクでは雪の上も走るんですけどね」
「それは逆に凄い!」
 
10分ほど基本的な操作を学んだ後は、すぐに実走させることになる。受講者みんなで並んで走って行く。千里はうまいので最後を走ってと言われた。
 
立ててあるポールを回っていったりするが、回りきれずに通過してしまう受講者も最初は多かった。しかしみんな次第にうまくなっていった。30分ほど実技を楽しんで講習会は終了である。
 
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しかし30分程度の走行では物足りない人も多く、あらためてスノーモービルをレンタルして楽しもうという人が多かった。千里も2時間レンタルして自由にパーク内を走らせて、感覚を自分の身体に覚え込ませた。
 

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2012年3月3日(土).
 
千里たちローキューツのメンバーは千葉市内の体育館で千葉県冬季クラブ大会の決勝トーナメントに出た。先日の予選リーグはこのような成績になっている。
 
A組 1.ローキューツ 2.サクラニャン 3.暴走ギャルズ
B組 1.サザン・ウェイブス 2.フドウ・レディース 3.フェアリードラコン
 
それで2位以上が決勝トーナメント進出して今日はこのような組み合わせで行われる。
 
A1ローキューツ━━┓
B2フドウレディ━━┻┓
A2サクラニャン━━┓┣
B1サザンウェイ━━┻┛
 
今回のローキューツはシェルカップと日程がぶつかり、ABチームに分けた関係でこの大会に参加しているのは強い子ばかりである。
 
つまり手加減のしようがない。
 
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午前中のフドウレディスとの戦いは圧勝であった。
 

午後からは決勝戦となるが、相手はサザンウェイブスである。昨年のこの大会では準決勝で当たったのだが、今回は決勝戦になった。昨年9月のクラブ選手権の決勝でも当たっている。
 
勝負は第1ピリオドでついてしまった感じもあった。このピリオドは
 
国香/千里/麻依子/翠花/誠美
 
と最強ラインナップで臨んだので、6-32という恐ろしいスコアになり、それで向こうは戦意喪失してしまった。あとは千里・誠美は下がって他の子たちを順次出して行ったものの、点差がどんどん広がっていった。
 
そういうことで、今回の冬季クラブ選手権もローキューツが圧倒的な強さで優勝した。
 
「私、このチームでベンチに座れる自信が無い」
などと見学していた揚羽が言うので
 
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「揚羽ちゃんはずっとオンコートしているからベンチに座る暇無いだろうね」
と麻依子が言う。
 
「えっと、そういう意味ではなくて・・・」
 
「まあ、私とか麻依子とか、ごっそり抜けるから後をよろしく」
と千里は言っておいた。
 

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この日、千里は20時半頃まで打ち上げに出席した。その後、《こうちゃん》にインプで送ってもらい、都内のホテルに行く。
 
メールしてもらっていた番号の部屋の前まで行き、携帯を鳴らす。
 
ドアが開く。
 
「ハッピーバースデイ」
と貴司は言って千里に抱きつく。
 
「ドア閉めてから!」
と言って貴司を中に押し込むようにする。後ろでドアが閉まる。
 
ふたりはそのまましばらく抱き合っていた。
 
「疲れたから取り敢えず座ろうよ」
 

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それで貴司は袋の中からお菓子の箱を取りだした。
 
「指輪をもらったから、今回のバースデイプレゼントはそれで兼用と言われたけど、これはホワイトデーね」
 
「あ、神戸プリン好き〜。一緒に食べようよ」
「うん」
 

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「でもこないだの合宿で刺激されたから、毎朝2kmの周回コース3周走って、夜帰宅してからも道路のそばでドリブル練習してる」
 
と貴司はプリンを食べながら言った。
 
「道路のそばでやるなら騒音関係無いね」
「そう思って道路でやってるんだよ」
 
「結婚したら郊外に家建ててさ、練習場を併設しようよ」
「それ幾ら掛かるの?」
「ハーフコートくらいの大きさなら6000万円程度で建てられるよ」
「意外に安い気がした」
「要するに少し大きな物置なんだよ」
「なるほどー!」
 

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「そうだ。これ忘れない内に」
と言って貴司はポチ袋に入った!指輪を2個取り出す。
 
「なんか凄い物に入っている」
「触ってごらんよ」
「これプラスチック〜!?」
「見た目はプラチナかホワイトゴールドって感じなのにね」
「つまりおもちゃなんだ?」
「うちの新製品だよ。サンプルにってもらった。くれるならというのでサイズはひとつは千里の指に、ひとつは僕の指に合わせて作ってもらった」
「へー」
 
「一応1個5000円で売り出す予定。これはサンプルだからタダだけど」
「プラスチックに5000円!?」
「でも見た目はプラチナだから。これは金属アレルギーで金属の指輪が付けられない人向けのマリッジリングとして売り出す予定なんだよ」
 
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「なるほどー!」
「表面はうち得意の薄膜技術でこの色を出している。まるで金属状の表面処理をしていて、金属みたいな光沢があるし、よくある塗料とか塗ったものではないから、日常的につけて家事とかしていても色が剥がれたりはしない」
 
「それはけっこう凄いことかもしれない」
「今きれいに色が出ているのはこのプラチナ色だけなんだよ。ゴールド色は開発中。そちらはまだ真鍮っぽいんだよね。それでこちらをもらってきた。プラチナみたいなプラスチックでプラスチーナ」
 
そう言って、貴司はそのプラスチック製というよりビニールという感じの指輪を千里の左手薬指に付けてくれた。千里も貴司の左手薬指につけてあげた。
 
「相手の指に指輪をつける時って『これ私のもの〜!』って印を付けている気分になるね」
と千里は言った。
「いや、指輪というのはそういうものだと思う。所有マーク」
と貴司。
 
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「確かに。私は貴司に所有されたのね」
「僕は千里を所有しているつもり」
「他の女の子まで所有しないのなら、貴司に所有されていたいな」
 
「自粛する。それで、よかったら付けた感想をレポートしてくれると嬉しい」
「モニターかぁ!」
「実はそうなんだけどね」
 
「ティファニーの15万くらいするマリッジリング買うのやめてこれにする?」
と千里が言うと
「いや、本物はティファニーで」
と貴司。
 
「つまりこれは普段着か!」
「あ、そういうコンセプトで提案するのもいいな」
と言って貴司はメモを書いていた。
 

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2012年3月5日。日本バスケットボール協会がお引っ越しをした。それまではJOCをはじめとして、多くの競技団体が入っている、代々木の岸記念体育会館にあったのが、西五反田の第2オークラビルに移動した。
 
岸記念体育会館は1964年の前回の東京五輪の時に建てられたビルであり、既に48年近く経っている。かなり老朽化しており、千里はここに何度も行っているが、今にも崩れ落ちるのではと不安であった。
 
それがやっとバスケ協会はここを出て、もっと崩れなさそうな!ビルに移転したのである。
 
ちなみに岸記念体育会館は2018年現在もまだ使用されていて、多数の競技団体が入ってる。2020年の東京五輪の時までには建て替える予定ということである。
 
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3月9日、千葉市のC大学で合格発表があり、彪志はしっかり合格していた。
 
青葉はその日の授業が終わるとすぐに帰宅し、母の車で高岡駅に向かった。一ノ関に行く。
 
高岡16:44-18:52越後湯沢19:0019:46大宮19:54-21:44一ノ関
 
むろん彪志の家に泊めてもらう。
 
それでふたりは“合格のご褒美”と称して、8月9日以来7ヶ月ぶりのセックスを楽しんだ。
 
(青葉と彪志は昨年7月3日にサンライズ出雲の車内で初めてのセックスをした。その後、8月4日から9日に掛けて、高岡→岩手→東京と移動しながらのロングデートの間に2度セックスした。だからこれはふたりにとってまだ4度目のセックスである)
 
青葉はこの日、お遊びで“簡易性転換パッド”を使用して、彪志に入れる感覚を楽しんでもらった。
 
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