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■娘たちの継承(3)

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そて、その150人ほどが退場した後は、残った50人ほどで初七日の法要をした。もっとも実際には既に震災から134日が経過している。
 
そして初七日法要の後は、精進落としをするが、早く帰らなければならない人はここで帰る。これを2台のエスティマで送って行くことになった。
 
一関組:エスティマC:藤原夫妻(出雲)・山川(静岡)・礼子の友人5人(県内)
花巻組:エスティマB:竹田(神戸)・渡辺(博多)・中村(東京)・村元(栃木)・天津子(旭川)
 
一関組のエスティマは藤原民雄が運転し、そのまま一関のトヨレンで返却する。花巻組のエスティマは、菊枝が運転して往復してくれるよう、青葉は頼んだ。
 
しかし、菊枝の運転があまりにもワイルドなので、乗っていた全員が内心悲鳴をあげる。たまりかねた竹田が言った。
 
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「山園君、ちょっと車を脇に寄せて停めて」
「はい?何かありました?」
「みなさん、一度降りましょう」
 
それで全員降りる。
 
「体操しましょう」
と言って、竹田は腕を伸ばしたり、屈伸運動などをしたりする。他のメンツも色々身体の筋を伸ばしたりした。
 
そして竹田は宣言した。
「ここから先は僕が運転する」
 
菊枝は不満そうだったが、他の全員がホッとした表情をした。そして竹田はさっさと運転席に座り、仕方なく菊枝は2列目に乗った。
 
それでこの車は事故を起こすこともなく!無事新花巻駅と花巻空港に到着したのである。菊枝は花巻空港からの帰り、空のエスティマを運転して大船渡に戻った。
 

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精進落としまで終わった所で帰る面々は今度は千里がエスティマAで一ノ関まで送って行った(花巻より一ノ関の方が南である。念のため)。
 
これに乗ったのは、政子、濱田あきら・小夜子、工藤和実・月山淳といったクロスロードの面々で、楽しく男の娘論議などしながら一ノ関まで行った。
 
菊枝の車が戻ってきたのが19時半、千里の車が戻ってきたのは21:30頃である。それで22時から、残った面々で軽食を取りながら少しおしゃべりをした。この時点で残っているのは↓22名である。
 
身内(9) 川上青葉、高園桃香・朋子、村山千里、鈴江彪志・文月・宗司、佐竹慶子・真穂
霊能者(2) 山園菊枝、長谷川瞬嶽
岩手の友人(7) 咲良母娘、早紀母娘、椿妃母娘、柚女。
高岡の友人(3) 美由紀、日香理、小坂先生
その他(1) 越智舞花
 
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この中で菊枝と瞬嶽はこの歓談には参加せず、宿の一室で菊枝が瞬嶽の口述筆記をしていた。
 

翌24日の午前中に5つの骨壺を真新しいお墓に納骨した。普通は四十九日に納骨するのだが、四十九日も百ヶ日も、とっくに過ぎている。納骨に立ち会ったのは、川上法満、青葉、朋子、桃香、千里、彪志親子、佐竹親子の10人であった。
 
その後、ここまで残っていた22名で昼食を一緒に取った後、帰途に就いた。
 
咲良母娘は自分たちの車で八戸に戻る。彪志親子も自分たちの車で一関に戻る。早紀母娘と椿妃母娘に柚女、佐竹慶子は地元である。
 
残りは二台のエスティマに分乗して帰る他、菊枝は自分のパジェロ・イオで高知に帰る。
 
一関組:エスティマA:青葉・朋子、美由紀、日香理、小坂先生
花巻組:エスティマB:千里、桃香、舞花(札幌)、真穂(盛岡)
 
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そして問題は瞬嶽であった!
 
青葉も、千里や桃香も、瞬嶽は菊枝の車に乗って高野山に戻るものと思っていた。ところが、車が出るという段になって、瞬嶽が千里の車の方にやってくる。
 
「村山君、こちらに乗せてくれんか?」
「はい。定員はあまってますから良いですが、菊枝さんの車で帰る予定ではなかったのでしょうか?」
 
「いや、山園の車に乗ったら、高野山に行く前に西方浄土に逝くことになりそうだ」
瞬嶽。
 
「師匠、大丈夫ですよ〜。帰りはもう少し慎重に運転しますから」
と向こうで菊枝が言っているが
 
「いや、僕はこちらに乗せてもらう」
と瞬嶽は言った。
 

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その花巻組のエスティマ車内では、瞬嶽が女子大生4人のアイドルと化していた。
 
「へー。AKB48って秋元康がやってるの?じゃおニャン子クラブの妹分みたいなもの?」
「師匠、おにゃん子をご存じですか?」
「僕、『セーラー服を脱がさないで』とか歌ったよ」
「ぜひ聞かせて下さい!」
 
それでこの4人は125歳の瞬嶽が歌う『セーラー服を脱がさないで』を聞くという貴重な体験!をしたのであった。
 
「師匠、音が完全に合ってます。絶対音感をお持ちですか?」
「ああ、なんかそんなこと20年くらい前に言われたことある」
 
「師匠、もしかして千日行をしながら、おにゃん子を歌っているとか?」
「うん。回峰しながら、℃-uteとか宇多田ヒカルとかt.A.T.u.とか歌ってるよ」
「すごーい!」
 
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それでみんなで乗せて瞬嶽が歌う『Я сошла с ума(All the things she said)』も聞くこととなった。
 
「ロシア語もうまい!」
「音で覚えただけだから、意味は分からない」
「でもそこまで耳コピーできるのが凄いです」
 
瞬嶽は他にもアイドルのことをよく知っていて、モーニング娘。やジャニーズの話題で大いに盛り上がった。瞬嶽がSMAP, V6, TOKIOなど比較的年長のユニットだけでなく、Kis-My-Ft2, Hey! Say! JUMP などもよく知っていて、NEWSのメンバーの脱退順序、モー娘。のメンバー変遷などもしっかり言えたので、4人は驚いていた。
 
「NEWSの3人が辞めた順序は私も怪しいのに」
と真穂。
 
(この時期は錦戸・山下が辞める前なので、3人というのは森内・内・草野)
 
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「モー娘。は後藤真希ちゃんが卒業したあたりまでしか分からない」
と舞花も言っていた。
 

やがて花巻に到着し、花巻空港で舞花を見送り、花巻駅のトヨレンで車を返却して駅に入る。瞬嶽は自動改札機に驚いていた。
 
「噂には聞いていたけど、実物を見たのは初めてだよ」
 
真穂は17:41の盛岡行き《やまびこ265号》、千里・桃香・瞬嶽は17:52の東京行き《やまびこ264号》に乗車した。この車内では千里たちは青葉のことを色々話した。瞬嶽は言った。
 
「僕は実際問題としてもう2年も寿命が残っていないと思う。だから君たちにこの後、青葉が1人前になるまで、あの子を守ってくれるようお願いできないか?」
 
「はい、そのつもりです」
と桃香は答えたが、千里はじっと瞬嶽を見た上で
 
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「分かりました。それって私たちにしかできないことのようだから、お引き受けします」
と答えた。
 
瞬嶽は頷いていた。
 

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東京に着いた後、桃香は千葉に戻って、頂いた香典の整理をすることにし、千里は瞬嶽を高野山まで送って行くことにした。千里は瞬嶽と一緒にタクシーに乗って、葛西のインプレッサを駐めている駐車場に案内した。
 
「スバルの車だね」
「お目が不自由なのに、よく分かりますね」
「メーカーそれぞれの固有の波動があるよ」
と瞬嶽は言っていた。
 
それで千里は瞬嶽を助手席に乗せて高野山に向かった。
 
「他の人が居る所では話しにくかったのですが、昨年9月にインドに行ってきまして。*****さんに会いました。私が会いに行ったのではなく、向こうが私を捜し当てて来られたんですよ」
 
「ほほお」
 
「それで、今年の夏にシュンガクという人に会うだろうから、その時は『先に待っているからRCでも酌み交わそう』と言っておいてくれと言われたんです」
 
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「そうか・・・」
 
「あの時はお元気そうだったのに、こんなに早く逝ってしまわれるとは思いませんでした」
 
と言って千里は少し涙目になる。千里が昨年インドで会った人物は今年の4月に亡くなっている。千里は手塚治虫全集と藤子不二雄全集を彼に送ったのだが、御礼の直筆の手紙(マラーティー語)を頂いた。宝物である。
 
「まああいつも派手にやってたからなあ」
 
「お会いになられたことあったんですか?」
「幽体では何度も会っているよ」
「へー!」
 
「僕とドイツのミュンツァー、インドのあいつ、ロシアのエカチェリーナ、メキシコのゴンサレス、このあたりでよく幽体でエベレストの頂上とか、サウスジョージア島とか、ケルゲレン島とか、人里離れた所で遊んだよ。しかし今生き残っているのは、ミュンツァーだけだな」
 
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「そういう人里離れた所で会うのは、やはり“おいた”をなさるためですか?」
「そうそう。氷山を誰かいちばん沢山破壊するかとか、遊んだものだ」
 
「穏やかなお遊びですね」
「いや、地球を爆破したらやばいからさ」
「確かにやばいですね」
 

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瞬嶽は弟子たちに残したいものがあると言ったので、千里は《げんちゃん》を分離して、彼に操作させ、mp3レコーダーに向かって話してもらった。むろん瞬嶽には12人の眷属が全部(感覚的に)見えている。《げんちゃん》にやらせたのは、彼が神秘学に詳しく、よく聞き取れなかった所や同音異義語などを確認してもらうためである。
 
「昔はラジカセとかだったけど、随分小型化されたものができたんだなあ」
と言いながら瞬嶽は、秘伝のようなものをずっと語っていた。
 
運転は千里と《きーちゃん》が交代でして、だいたい2〜3時間おきに休憩したのだが、7月25日の明け方、御在所SAで休憩した時、《くうちゃん》が千里に、瞬嶽に龍笛の演奏を聞かせなさいと言った。
 
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それで日の出直前のSAで千里は龍笛を吹いたが多数の龍、鳳凰、天女などが姿を現し、吹いている千里自身「凄い!」と驚いた。
 
「川上の龍笛とはまた違った趣があるな」
「私、あの子にはとうてい勝てません」
「それは考え方次第だと思うよ」
 

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瞬嶽は、名阪の針で休憩した時に言った。
 
「村山君にお願いしたいことがある」
「何でしょう?」
「村山君の身体を貸してもらえない?」
「それ生きたままでいいんですか?」
「もちろん。生きていてもらわないと困る。僕の持つ秘伝の技を君の身体に、録音させてもらえないかと思って」
「よく分かりませんけど、後ろの子たちがOKしろと言ってますから、師匠にお任せしますよ」
 
「どこか人里離れた所がいいのだけど」
「丹生川上神社にでも行きましょうか?」
「あそこなら問題無い」
 
「じゃ、くうちゃん、よろしく」
と千里が言うと、車は東吉野村の丹生川上神社(中社)鳥居前に駐まっている。
 
「便利だね、これ」
「便利でしょ?緊急の時とかしか使いませんけど」
「それで裸になってもらいたいのだけど」
「いいですよ」
 
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それで千里は車をロックし、フロントグラスと窓にサンシェードを貼り付け、後部座席に行って裸になって横たわった。
 
「ああ、男の娘というのは、やはり嘘だったね」
「そのあたりはご想像にお任せします」
「だいたい君の体内の染色体はXXじゃん。子供産める身体にしてあげようと思ったのに、ちゃんと卵巣も子宮も、本物の膣まであるから一昨日はびっくりした」
「焼香の時に何かされたな、とは思いました」
 
「じゃその内側を使わせてもらうよ」
「どうぞ」
 
「君の女性器と胸に触りたいんだけど、いい?」
「いいですよ。師匠なら、セックスしてもいいですけど」
「僕はもう100年くらい前に男を卒業しちゃったから」
「もしかして初恋の人が死んだので封印したとか」
「・・・・・」
 
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千里は突然瞬嶽が沈黙したので困惑した。
 
「え!?」
「いや、何でもない。でも、これって、実は女の子しか媒体にならないんだよ。ペニスがあると、そこから漏れてしまうんだ」
「へー」
「君はペニスが除去されているし、かつてペニスだったものさえ存在しないから、漏れることなく秘術を保管できる」
 
「ふふふ」
 
それで瞬嶽は右手薬指を千里のクリトリスに当て、左手薬指で千里の肋骨の1本1本に触りながら、そこに自分の持つ秘術をコピーしようとしたのだが・・・
 
「あ、このクリトリスはペニスの先を改造したものだ」
「よく分かりますね」
「悪いけど、これ本物に交換してもいい?」
「お任せします」
 
それで瞬嶽は何かしていたようである。
 
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「これで本物のクリトリスになったから」
「はい」
 
それで瞬嶽は、あらためて秘術をひとつずつコピーして行った。
 
「これある程度の能力を持っている者に、ここに触らせるとその者はその秘術を使えるから」
 
「クリちゃんに触らせるんですか?」
「そちらは記録する時だけ使う。再生は肋骨だけでいい」
「クリちゃんにはあまり触られたくないと思いました。師匠はいいですけど」
「魂を励起するのに必要なんだよ。悪いね」
 
「でも私はハードディスクなんですね?」
「そうなんだよ。でも君の身体には既に多数の秘術が封印されている」
「へー」
「手と足の指が満杯だよ」
「そんな所にも記録されているんですか?」
「後で肋骨のどれに何の術を記録したか、両手両足のどの指にどんな術が封印されているか言うからこれが終わったらメモして」
「分かりました」
 
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「青葉が200歳くらいまで生きたら、君が記録している術を全部使えるようになるかも知れないね」
「あの子、そのくらいは生きるんじゃないですか?途中で人間はやめるかも知れないけど」
 
「ああ、確かに人間としてはあと60年くらいだろうけどね」
 

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娘たちの継承(3)

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