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■女子高校生・3年の冬(12)

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夜梨子(千里Y2)は地図を見ながらM神社に向かった。ところが途中でばったりとセリアに遭遇する。
 
「おお、これは千里、奇遇だね」
「おお、これは千里、奇遇だね」
などと言い合う。
 
「どこか探してるの?」
「M神社というところに行こうと思って」
「それ私たちのベースキャンプなんだけど」
「え〜?」
 
それでセリアに案内されて彼女たちの“京都基地”にお邪魔した。
 
鳥居からいきなりM神社の深部にはいってしまった。銀色グループの5人が揃っている。
 
サリー 24歳
シルビア 22歳
スーザン 20歳
セリア 18歳
ソフィア 10歳(この子は成長しない)
 
「えっと赤の子だっけ?」
とシルビアが訊く。
 
「いえ。私は黄色です」
と言って夜梨子は腕時計を見せた。
「黄色は2人いるけど、1番の薄い黄色は青と一緒に行動していて、今月まで旭川に居ましたけど4月から千葉に出て来ます。私は2番の濃い黄色で赤と一緒に行動していて今月まで姫路ですが4月から京都に来ます」
 
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「虹色系列は数が多くてよく分からん」
とスーザンが言っている。
 

「何人も居て訳が分からないと言って、小春が髪ゴムの色とか腕時計のベルトの色とかで見分けられるようにしたのが各々の色の起原なんですけどね。小春が髪ゴムを渡したのが赤・黄・青・白ですが、赤・青・黄と同時くらいに緑とすみれ色もできてたんですよね。その内、青はweakとstrongの2人に分裂して黄色も1と2に分裂して。白は少し特殊ですが、それ以外に現在R・Bw/Bs, Y1/Y2, G、Vと7人はいますね。これに未発見のオレンジがいるのではという説もあるけど真偽不明」
と夜梨子は言ったがシルビアが
「ああ、オレンジというのは私が言ってみただけで適当だから」
などと言っている。やはり適当だったのか。
 
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「本当は何人いるのかはA大神様だけが知ってると思う」
「いやきっとA大神様にも分からなくなってる」
 
「あと赤・ロビンのコピーのスモールr、愛称ロゼ、私Y2夜梨子のコピーのスモールy、愛称夜詩子、薄い黄色Y1ゆきのコピーのΥ(ウプシロン)、愛称ゆり、緑グレースのコピーのジャスパー(碧)、愛称ジェーン、すみれ色ヴィクトリアのコピーの藍色、愛称アイリーン、弱い青BwブレンダのコピーのB'(ビーダッシュ)愛称ベス、というのもいて、ほぼ訳が分からなくなってる」
「うん。聞いてるだけで訳が分からない」
 
「ところで金色って何人居ると思う?」
とセリアが訊いた。
 
「私が見たのはオーリタ・オーロラ・オーリンの3人だけど」
「いやオーロラは最低3人、オーリンは最低5人いると思う」
とシルビア。
 
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「え〜!?」
 

「それで私が4月から京都に行くと言ったら姫路のK大神が京都には親戚のM大神が居るからそこでバイトしなさいと言って何か紹介状渡されちゃったのよね」
と夜梨子が言うと年長のサリーが少し考えてから言った。
 
「そのバイトは虹色の子がするんじゃなくて、うちのセリアがした方がいい」
 
「私がバイトするの〜?」
とセリアが驚いて言う。
 
「だって私たちはそもそもM大神にお仕えしている。だからセリアはこれまでと大して変わらない。それでお給料ももらえたら素敵じゃん」
「うーん」
「それに虹色の子がこの神社に出没すると私たち銀色と交錯してややこしくなる」
とサリーが言うと
「特にセリアは虹色の子たちと同じ顔だからややこしい」
とシルビアも言っている。
 
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「取り敢えずその紹介状は大神にお見せしよう」
と言って、銀色5人と夜梨子で大神のお部屋に行く。夜梨子はK大神から託された紹介状を渡した。
 
「うんうん。見るからに優秀な巫女だな。では4月からここでバイトするのか?」
 
ここでサリーが
「そのバイトはセリアにさせようと思います」
と申し上げる。
「同じ顔がうようよ居ると混乱するので」
「そうだろうな。じゃセリアよろしくな」
「はい、大神様」
 
 
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女子高校生・3年の冬(12)

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