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■女子中学生のバックショット(14)

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送る会は9時から始まり11時すぎには終了した。多数の芸能人やファンクラブの代表なども焼香したので、焼香した人は1000人を越える。
 
葬儀が落ち着き始めた時、志水夫妻が水上信次に声を掛けた。
 
「すみません。こんな時に話すことじゃないのは重々分かっているのですが、この子のことで相談したくて」
と言って、照絵が抱いている2歳くらいの女の子を示す。
 
「その子は?」
「高岡猛獅さんと夕香さんの子供なんです。私たちが預かって育ててたんです」
 
水上はふたりの間に子供がいたなどという話は聞いてなかったし、朝から5人!も高岡の愛人を自称する子連れ女を見ていた。それで水上は、言った。
 
「志水、お前までそんな話をするのか!何ふざけたこと言ってるんだ!?頭冷やして出直してこい」
 
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思えば、志水夫妻は事前に上島か雨宮にメールして相談すればあるいは龍虎の運命が変わることになっていたかも知れない。しかし上島も雨宮も海原も、また支香も高岡と夕香の死後の様々な処理をしていて多忙で余裕が無かったし、電話も繋がらなかった。それで少しは手が空いている人の中で、比較的話が分かりそうな水上を相談相手に選んだ(三宅は恐そうだし山根や下川は頼りにならなそうだし)のだが、タイミングも悪かった。
 

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志水夫妻は信頼していた水上からそんなことを言われてショックだったが、ここはいったん引くことにした。それでどうしようかと言っていた時、ふたりは★★レコードの太荷馬武(たに・たけし)主任を見かけた。彼が60歳くらいの男性に話しかけている。
 
「むらかい社長(と志水たちには聞こえた)」
「何だい?」
「**テレビがワンティスのメンバーにインタビューする番組を作りたいと言っているのですが」
「彼らは忙しい。後日検討すると言っとけ」
「分かりました」
 
それで太荷主任は向こうに行った。それで志水たちはここにいる男性が事務所の村飼社長かと思ったのである。
 
「社長済みません」
「君たちは?」
「私はワンティスのサポートメンバーの志水英世です。この子のことでちょっとご相談があって」
「それは君たちの娘さん?」
「それが高岡猛獅さんと夕香さんの間の子供なんです」
と英世は言った。
 
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すると男性は
「馬鹿なこと言うな!」
と怒鳴った。
 
志水夫妻は事務所の村飼社長と思い込んだのだが、実際にはこれは★★レコードの村上次長であった。更に村上も、このお別れ会の間に何人も高岡の愛人・隠し子を名乗る女や母子が来て騒動になっていたの聞いていて、この手の話を全部拒否する態勢にあった。
 
「高岡猛獅と長野夕香の間に子供など居ない。お前たち、いい加減なことを言うと、ヤクザを動かして、その娘もろともコンクリート漬けにして海に沈めるぞ。さっさと帰れ」
 
志水夫妻は顔を見合わせた。そして照絵が
「帰ろうよ」
と言った、それで2人は送る会の会場から退出したのであった。
 

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そして志水夫妻は自分たちだけで龍虎を育てていく決意をした。
 
“高岡さんからの”養育費は、彼の死後も毎月振り込まれていた(*9)が、夫妻はこれは「返還を求められるかも」と言って、手を付けないようにした。
 
志水英世は高岡の死に伴うワンティスの活動停止で取り敢えず仕事が無くなってしまったものの、インペグ屋さん(スタジオ・ミュージシャンなどの斡旋業者)に登録すると共に、古い知り合いなどに声を掛けたりして、半年ほどで何とか生活を立て直すことができた。
 
住んでいるマンションが高そうなので出ることも考えたのだが、初期段階では引越の費用もなく、また家賃は毎月払われているようたったのでそのまま松戸のマンションに住み続けた。またここは様々な仕事に出掛けるのに超便利な場所でもあったのである。
 
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(*9) 実際には、左座浪が村飼千代の指示で千代の口座から定期振込を設定したものである。高岡自身の口座は死後解約されたが千代の口座は2006年1月まで残高があり振込が継続されていた。その後入出金が無かったため2016年1月にロックされた。
 

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佐藤小登愛の遺体も、高岡・夕香の遺体とともに警察が捜査上の必要のため確保していたのだが、1月7日にやっと引き渡された。遺族5人は、その間ずっと義浜が確保した都内のホテルに滞在していた。
 
「でもどっちみち年末年始は北海道への移動手段が無かったよ」
と兄の理武は言っていた。
 
年末年始は空の便もJRも満杯である。
 
結局、母と2人の妹は飛行機で北海道に戻り、小登愛の遺体を車に乗せて、理武と父が2人で交替で運転して北海道に戻った。
 
理武は東京で荼毘に付して遺骨を持ち帰り葬儀をする方法を提案したのだが、母が絶対に嫌だと言ったので、こういう方法になった。母は小登愛の遺体を運ぶ車に同乗したかったようだが、遺体を乗せると他には2人しか乗れないので無理だった(母は自分が運転すると言ったが、父が「葬式の数が増える!」と言って反対した!)。
 
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理武たちが小樽に到着したのが1月9日の夕方で、10日通夜・11日にお葬式ということになった。むろん東京までの往復交通費と滞在費は全て義浜が出している。実際には左座浪の指示で事務所から出ている(義浜は高岡から毎月20万の付き人としての給料をもらっていただけで全くお金が無い)のだが、事務所が表に出ると揉めた場合に事務所が紛争に巻き込まれてしまうので、その回避のため表には出ていない。
 
義浜は
 
「補償については後日話し合いたい」
 
と理武に言い、取り敢えず香典に100万円包んだ。左座浪も“自分の名前で”100万円包んだ(義浜が渡した100万も本当は事務所から出している)。
 
香典の金額としては一般常識から大きく外れた金額だが、理武が両親に
 
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「芸能界は冠婚葬祭に100万単位のお金を包むのが習慣なんだよ」
と説明すると納得していた。
 

Back to 2003.12.26 19:00
 
女は自分の行動を咎めようとした女(小登愛)が邪魔なので倒した。マンションの部屋の方は部屋番号を押したのに反応が無い。もう一度押したが、やはり反応が無い。再度押そうとした時、女の手を押さえた男の手があった。
 
「お前、何してるんだ?また高岡さんにつきまとおうとしてるのか?帰れ」
と男は言った。
「邪魔するの?」
と女は言うと、こちらをギロッと睨んだ。
 
彼の背後で植木が1本倒れた音がした。
 
しかし男自身は平気なようである。
 
「あんた何者?」
「僕は使いっ走りさ。もっと恐い人(左座浪!)が来る前に帰れ」
「分かったわよ。あんたもただじゃおかないんだから」
と言って女はスッと姿を消した。
 
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男は自分で部屋番号のボタンを押した。
 
「はい」
という女性の声がある。
 
「あ、夕香さんですか?私広中です。今マンションの前にいるんですが、中に入れてもらえません?」
 
それでエントランスがアンロックされたので、広中はマンションに入った。
 
この時、“何か”が広中に寄って行き、そこに“巣くった”ことに広中は気付かなかった。ただ広中はそれまでズボンを穿いていたのに、この瞬間スカート姿に変わってしまった。
 
(つまり高岡家を訪れた“広中”には一部この女の生霊が混じっていた。それで龍虎の存在を知り、そんな“他の女が産んだ”子供は殺さなければと思ったのである。女の電撃が効かなかったのは広中は10月に死んでいて幽霊!だから)
 
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“広中”は、エレベータに乗り、高岡たちの部屋がある階まで昇った。
 

Back to 2003.12.27 4:50.
 
広中が運転して中央道を大阪に向けて走っていたポルシェの中に唐突に女が出現した。広中が気付く。
 
「あ、こらお前、どこから入ってきた?」
「あんたは運転してて。私は今からこの女を車外に放り出すから」
「馬鹿なことはやめろ」
「この女だけは許さない。私と***ちゃんから猛獅さんを奪ったんだから」
「だからそんな妄想から、いい加減に目を覚ませって」
 
しかし女は後部座席のドア(*10)をアンロックして夕香を車外に出そうとする。
 
「やめろ!」
と広中が叫んで一瞬後部座席に気を取られた時、目の前に急カーブがあった。
 
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「あっ!」
と広中が声を挙げる暇も無かった。
 
車は急カーブの側壁に激突し、衝撃で開いたドアから、夕香と高岡の身体が飛び出してしまった。
 
「あぁぁぁ!!!!」
と広中と女が同時に声を挙げた。
 
(*10) この車には後部座席にドアは無いはずである!!
 

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車は衝突の衝撃で潰れ、ガソリンに引火して炎上してしまった。
 
「この馬鹿!なんでちゃんと前見て運転しないのよ?」
と女は広中をなじった。
 
「高岡さん、高岡さん」
と広中は高岡の身体を揺するが生命反応は無い。
 
女は燃え上がる車の中から高岡の靴を取り出す(生身じゃないので平気)と、高岡に履かせてやった。夕香は放置である!しかも数回蹴った!
 
そして頭を抱えて座り込んでいる広中をなじった
 
「お前みたいな下手糞は死んじまえ!」
 
「ぼく頑張ってMT車の練習してたのに・・・・」
「ふん。才能の無い奴がいくら練習しても無駄無駄無駄。車なんてね、眠っててもきちんとコントロールできるようでなきゃダメなんだよ」
 
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女は激しく広中を非難し続けた。女の非難は20分ほど!続いたが、広中は高岡たちの死のショックで反論もせずに非難され続けた。
 
「分かった。僕、高岡さんと夕香さんを死なせてしまった責任を取って死ぬ」
 
そう言って、広中は自分のマンションの部屋の窓を開けると、そこから飛び降りた。
 
2003.10.23 5:15 広中猪兵、転落死(事故か事件か自殺か不明)(*11)
 

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広中が自分のマンションに行って飛び降りたのを見た女は車の火災が落ち着いてきたので火が消えた後でも、高岡の遺体が後続の車に轢かれないよう三角停止板(衝突の際に車外に飛び出していた)を立てた。また高岡の遺体が道路中央にあったのを端に寄せた。(夕香の遺体は放置)そして高岡の遺体に取りすがって10分以上泣いた後、立ち上がると呟いた。
 
「**ちゃんも亡くなって猛獅まで亡くなってしまうなんて、生きる希望が無くなった。でもあの女が産んだ娘がいるなら、その子も殺してから死のう」
 
そう言うと、女は松戸市のマンション前に現れた。玄関の所に女が2人いた。母娘かな?邪魔するなら排除するだけと思い、女は入口に近づいて行った。
 
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(*11) 野暮な解説だが、つまり広中は10月に死んでいたので、この夜運転した広中は最初から幽霊だった。そしてこの事故の責任を感じて自殺した(タイムループ)。八王子、中央道、松戸に現れた女は生霊(≒エイリアス)である。
 
千里のエネルギー弾で生霊部分の9割ほどを破壊されて生命エネルギーの多くを失い動けなくなったし、本体への反動と魔法が破れたことで何かに衝突したかのようなダメージを受けた。
 

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ワンティスの事務所の専務であり、オーナーであった村飼千代(芸名=出生名:若杉千代)が1月17日(土)に亡くなった。この秋に癌が見付かって以来実際には治療のしようが無かった。最後の方はかなり激しい痛みがあったはずだか、千代はモルヒネを拒否し、痛みに耐えながら、高岡たちの死後の処理について指揮を執っていた。藤四郎社長はショックのあまり指揮能力を喪失していた。
 
千代は入院中もずっと左座浪など数人のマネージャー、またテレビ局やレコード会社の人などと電話で話して、混乱する社内をまとめていた。ワンティスに関しては3月くらいまでは服喪して活動休止させ、4月から活動再開させる線で指示を出していた。上島と本坂を直接病室に呼んで話し合い、本坂を当面はサポートメンバーとして常に帯同させ、高岡の一周忌が済んだ所で正式メンバーに昇格させる案を提示していた。ギタリストは志水君は自分は高岡に雇われていた身だからワンティスからは離れると言っているので(このあたりは千代は10月頃、志水と話し合っていた)、後任ギター奏者として中村将春(21)を推薦すると千代は言った。
 
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千代の葬儀は1月19日に行われたが、この葬儀の最中に、村飼藤四郎社長が脳溢血で倒れてしまう。彼は病床で左座浪と話し合い、取り敢えず事務所に所属するワンティス以外の全てのアーティストを∞∞プロに引き受けてもらえないかと打診。これはワンティスと交流の深い高岡亀浩(白河夜船)が間に入って∞∞プロの鈴木社長と交渉。移籍金無しで∞∞プロが引き取ることで合意が得られた。各々のマネージャーも∞∞プロに一緒に移籍する。
 
高岡の個人マネージャーだった義浜は、小登愛を死なせてしまい、高岡夫妻も亡くなってしまったことにショックを受けていたが、警察の捜査が終了した後5月になって
 
「お遍路に行く」
と左座浪に告げた。
 
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「だったら退職金を高岡君に代わって払うよ。事務所にはそれを払う義務があると思う」
と左座浪は言った。
 
「でしたら、それはすみません。佐藤小登愛のお兄さんに払ってあげて下さい」
「分かった。じゃ君の退職金はそちらに渡すけど、お遍路に行くなら僕個人から餞別をあげるよ」
 
と言って、彼に現金で100万円を押しつけるように渡した。義浜は左座浪に何度もお礼をしていた。
 
左座浪が義浜配次と話したのはこれが最後である。その後、彼の姿を見た者は誰も居ない。
 
それで左座浪は佐藤理武と連絡を取り、義浜が自分の退職金を全て小登愛さんの遺族に渡したいと言っているとして、1000万円を理武の口座に振り込んだ。義浜を通すのが筋だが、そうすると税金の処理が面倒になる。慰謝料の名目にしたので税金は掛からない。この慰謝料を受け取った理武は左座浪に
 
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「補償問題はこれで解決ということにしましょうよ」
と提案。両者同意の文書を作成した。
 

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