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■女子中学生のバックショット(4)

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12月12日(金).
 
「家のお祓いですか」
とP神社の翻田宮司は訪ねてきた、町の助役さんに答えた。
 
「実は3年前に今の家に引っ越して来て以来、交通事故に遭ったり、母が階段で転倒して入院したり、息子の務めていた会社で爆発事故が起きたり」
 
「**興産ですか?」
「そうなんですよ。なんか嫌なことが続いて。それに妻が『日中、ひとりで居る時に足音がする』とか『窓に人影が映った』とか言って、私は、そんなの何かの見間違い・聞き違いだと言っていたのですが、夏に来た従姉が『この家、引っ越すか、最低でもお坊さんか何かにお祓いしてもらった方がいい』と言って」
 
「ああ」
 
「それで**寺の御住職に来て頂いて、お経を上げて頂いて、お札も家の玄関に貼ったのですが、全然変わらないみたいで。悩んでいたら、**建設の社長さんが春にP神社で祈祷してもらったら、身の回りで起きていた怪異が収まったという話を聞いたもので」
と言う。
 
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そばで話を聞いていた小町は、それ千里さんが拝殿に昇ったお客さんに憑いていた変な霊を粉砕した奴だなと思い至った。千里としては、神聖な拝殿にそんな邪霊が入ってきたのが不愉快だったので粉砕しただけで、「人に憑いてた邪霊を祓った」という意識は皆無である!
 

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翻田宮司は答えた。
 
「お祓いするのは構いませんが、それで改善されるかどうかは分かりませんよ」
「構いません。お願いします」
 
小町は言った。
「千里さん、連れてって下さい」
「ああ、それがいいかも知れないね」
 
それで、助役さんには、準備をしてから、明日・土曜日にお伺いしますと答え、いったん帰ってもらう。
 
そしてその日、千里(千里Y)が来てから、家のお祓いをするのに付いてきてくれないかと言った。
 
「全然構いませんけど、そのお話聞いていると、引っ越した方がいい気がします」
 
「かも知れないよね」
と宮司も言った。
 
「でも引っ越しても、そこに住んでいる間に、住んでいる人自体に取り憑いた霊とかもあるかも知れないし」
 
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「あの助役さんも変なの憑けてたよ。私にはとても祓えないからそのままにしてたけど」
と小町。
 
「憑いてたんだ!」
 

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それで翻田宮司は、12月13日(土)、梨花と千里(千里Y)を連れて、助役さんの家に向かった。花絵と小町にお留守番を頼んだ。
 
助役さんの家の庭に車を駐めさせてもらったが、千里は車から降りる前に小春に『宮司さんを守って』と言い、カノ子!には『梨花さんを守って』と言った。
 
(千里Yの中に内在している)小春はいいとして、(P大神の命令で単に千里のガードで付いていた)カノ子は突然言われて慌てたが、梨花のことは長年見てて好きな子なので、ちゃんと守ってあげた。むろん千里は自ら霊鎧をまとった。
 
「宮司、ちょっと周囲を見て回りましょう」
と千里は提案する。
 
「そうだね」
宮司もただならぬ霊気に身を引き締めながらも、邸宅の周囲を見て回る。
 
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3人は1ヶ所で自然に足を停めた。
 
「これが原因か」
と宮司。
「みたいですね」
と千里。
 
遙か向こうに****が見える。
 
梨花はよく分かってない!が、彼女も自然にここで足を停めてしまった。
 
「何かありますか?」
と付いてきている助役さんが言う。
 
「やはり引っ越すのがお勧めですけど、取り敢えずの応急処置として、この方角にスチール製か何かでいいのでフェンスを作ると少しは緩和されます」
と宮司は言った。
 
「スティールがいいんですか?」
と助役さんが訊くと千里が
「スティールは静電遮蔽があるからブロック塀よりいいですよね」
と言った。
 
「ああ、静電遮蔽!なるほど」
と助役さんは言っているが、千里は
『せいでんしゃへいって何だっけ?』
と小春に訊いている!
 
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宮司は助役さんに頼んでスコップを持ってきてもらい、その方角の敷地内に小さな穴を掘ると、持参していた榊をひと束差して土を戻した。
 
祝詞をあげる。
 
「これでたぶん一週間程度は抑えられると思います。できたらその間にフェンスを」
「分かりました」
 
千里は宮司さんがその処置をしている間に、ふらっとそこを離れると、家の庭に入った。
 
そして宮司さんがこちらに来るまでの間に、取り敢えずお庭を“掃除”した!
 

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千里が“掃除”してたら、千里の背後から忍び寄る気配がある。
 
『あぶない!』
と小春が叫んだ瞬間、千里は後方に強烈なエネルギーの塊を発していた。
 
千里に迫っていた巨大な気の塊(妖怪?)は粉砕された。
 
『さっすが』
『後方に撃つのってちょっと要領が違うよね』
『欲を言えばあと2cm左が良かった』
『少しずれた気はした』
 
宮司たちがこちらに戻ってくるが、宮司はキョロキョロしていた。
 

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「お祓いの前にお清めの塩を家の中全部に撒いていいですか?」
と千里は助役さんに訊いた。
 
「お願いします」
「塩は1時間経ったら掃除機で掃除して捨てていいですから」
「分かりました」
 
宮司は“清めの塩”なんて話は聞いていなかったものの、千里の作業を無言で承認する。千里は“普段から持ち歩いている”普通のお清めの塩の容器を取り出すと、助役さんの案内で家の中の部屋部屋を回る。そして塩を撒いて行きながら、家の中に残る“変なの”を次々と粉砕していった。
 
しかしどうもさっき千里を背後から襲おうとした奴が親玉だったようである。
 
あまり大した奴は残っていなかった。
 
一通り回ってから、神棚のある部屋に戻った。千里から逃げ回って生き残った奴もあるかも知れないが、たぶんそういう奴は小者(こもの)だろう。
 
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そしてこの後、宮司さんが祝詞をあげ、それに合わせて梨花さんが太鼓、千里が龍笛(Tes No.222)を吹くと、物凄く神聖な気が家の中に満ちていった。恐らく逃げ回っていた邪霊が居たとしても、この祝詞と笛の音で消滅したであろう。
 

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祝詞が終わった後、宮司の指示で、梨花さんが家族ひとりひとりに鈴祓いをした。千里はそばに控えていて、家族の各々に取り憑いている“変なの”を粉砕した。
 
梨花さんが気付いたように言った。
「奥様、ひょっとして生理系のトラブルありません?」
 
「分かるの!?実は最近ちょっとおりものが酷くて」
「早めに婦人科に行った方が良いです」
「そう思う?迷ってたんだけど行ってみる」
 
梨花さんが気付くようにしたのは、実は“千里V”の働きかけである。梨花自身は、なんで私こんなこと言ったんだろうと思っている。
 

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それで宮司と梨花・千里は引き上げたが、その夜は変な怪異も無く、とても気持ち良く過ごせたと助役さんから連絡があった。助役さんは翌日には工務店を呼んで宮司たちが言った方角にフェンスを建ててもらった。そして半年後には別の場所に引っ越した。
 

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12月14日(日・不成就日).
 
その日ワンティスは完成間近のアルバムの制作を少し休んで、テレビ番組に出演するため、テレビ局を訪れていた。
 
テレビ番組では、司会の風海アナウンサーに尋ねられて、新しいアルバムを来月発売予定であること、月末の大阪・東京のライブでも一部の楽曲を披露する予定であることも予告した。そしてこの日はスタジオで新しいアルバムの中から『川と花の物語』を演奏した。
 
「可愛い歌ですね!」
とアシスタントの大宮どれみが声をあげた。
 
「乙女みたいな歌詞よね。たけちゃんたら女の子の気分になるためにセーラー服着て詩を書いてたわよ」
と雨宮が言うので
 
「え〜〜〜!?」
と、どれみは声を挙げてから
「高岡さんのセーラー服姿見てみたい」
と言った。
 
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「ぼく、そんなの着てないよぉ」
と高岡は言ったものの
 
「では来週セーラー服着てもらいましょう」
と雨宮は言っていた。
 

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生放送が終わってから、メンバーは放送局の建物を出て、駐車場に駐めているマイクロバスに乗り込もうとした。その時、警備員が
「あ、君、そっち行っちゃダメ」
と言う声が聞こえる。
 
そこには30代の女が居て、こちらに近づいてくる。追っかけかな?と上島などは思ったものの、運転手として来ていた左座浪マネージャーはその女の顔に見覚えがあった。
 
警備員が女を引き留めようと歩いてくると女は小走りに走り出した。警備員も走り出す。
 
女はまっすぐ夕香に向かってきた。
 
左座浪がとっさに夕香の前に立ちはだかる。
 
女が何か光るものを持っているのを認識した左座浪は女の手首を掴んだ。
 
光る物が下に落ちて鈍い音を立てる。
 
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「離して!」
と女は叫び、左座浪の手首に噛みついた!
 
しかしその程度でひるむ左座浪ではない。
 
女の頬を平手打ちする。
 
女は崩れるように座り込んだ。
 
警備員が落ちた光るものを拾い上げた。
 
刃渡り17-18cmの包丁であった。
 
「警察を呼ぼう」
と上島が言った。
 
「じゃ、雨宮さん、申し訳無いけど運転してみんなを連れ帰って下さい。僕が残って警察の事情聴取に応じますよ」
 
「分かった」
 
それで大型免許を持つ雨宮がマイクロバスを運転してワンティスのメンツはスタジオに戻り、警備員が警察を呼んで女を引き渡した。左座浪も警察に同行して分かる範囲のことを答えた。
 
女は警察で「高岡に捨てられたので、自分を高岡から奪った夕香を殺そうと思った」と供述したが、左座浪は、この女が度々そういう妄想を持って事務所に押しかけて来、高岡に会わせろと言っていたものの、全く身に覚えのない話であり、この女の妄想としか思えないと説明した。
 
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女が高岡の種で産んだ子供がいるという話であったが、高岡はその女性とそもそも会ったこともないのでセックスもしておらず、事実無根なので、疑いがあるならDNA鑑定してもよいと高岡が言っていることも説明した。
 
結局、女が「赤ちゃんにお乳をあげなければいけないので」と言うので、住所も確認した上で、女のアパートまで警察官が付いていき
 
「**ちゃんごめんねー」
と言って、赤ちゃんの世話をしている様子を見て、厳重注意の上、解放した。
 
警察は翌日、高岡に任意で事情を聞いたが、高岡も本当に困っているという話、そしてこの手の話の妄想女が3人いるが、どれも身に覚えは無いこと。そしてレコード会社に言われて公表していないが自分は結婚しており、娘もひとり居ることを語った。それで警察も高岡の話を信じてくれたようであった。
 
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