広告:男の娘塾-ミリオンコミックス-OTONYAN-SERIES-20
[携帯Top] [文字サイズ]

■夏の日の想い出・砂の城(6)

[*前p 0目次 8時間索引 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 
前頁 次頁 時間索引目次

↓ ↑ Bottom Top

ネット上の実況板の書き込み
「こいつ二十面相だよな?」
「うん。間違い無い」
「アクアはいつになったら出てくるんだ〜?」
「アクアはどうでもいい。ナナちゃんさえ出てくれば」
 

↓ ↑ Bottom Top

島田家、19時。黒川記者が訪問してきたので、応接室に通す。島田氏と息子が来て応対する。奧さんがコーヒーを出した。
 
黒川記者は熱心にふたりの話を聞き、メモを取っていた。
「しかしそうすると御宅には何か狙われる心当たりのあるものがあるんですね」
「もしかしたらと思う物はあります。しかしあれを盗み出すのはまず不可能なんですよ」
「それはどんなものなんでしょうか」
「記者さんにはお目に掛けましょう。一郎、お前にも見せてやるよ」
「うん」
 
それで3人は書斎に行った。島田氏はまず、書斎のカーペットをめくった。すると地下収納庫でもあるかのような木の扉がある。鍵を入れて開ける。縦穴があり梯子があった。
「ここを降ります」
と言うので、最初に黒川、続いて息子、最後に島田氏が降りるが島田氏は床の扉を閉めてロックした。
 
↓ ↑ Bottom Top


「ここは床の扉を閉めてないと先に進めないんですよ」
と氏は言う。懐中電灯で照らして確認し電子キーをスライドさせてロックを解除した。
 
身体を横にしないと通れないような狭い入口を通過すると、向こうは畳一枚ほどの小さな部屋だった。灯りを点ける。金庫があるがダイヤルキーになっている。
 
氏がダイヤルを回し、また別の鍵でロックを解除。金庫の扉を開ける。
「おぉ!これは素晴らしい」
 
金庫の中にはガラスケースがあり、ケース内には五重塔があった。塔の表面に多数の真珠が貼り付けられている。
 

↓ ↑ Bottom Top

「真珠塔と言います。金(きん)で作った五重塔の表面に多数の真珠をちりばめたものです。10年程前、相続税を払う時に税務署に見せましたが、税務署が依頼した鑑定人さんは7000万円と鑑定しました」
 
「10年前だからそういう鑑定だったんでしょうけど、今なら1億を突破するかも」
「かも知れませんね」
 
「このガラスケースは開けるのがとても面倒で私でも30分かかります。防弾ガラスでできているので破壊は困難です。しかもこのケースの幅はこの部屋の入口の幅より広いのです」
「それでは持ち出し不能だ」
 
「そうなんですよ。この部屋に来るまでカーペットを剥がし、床下への入口を鍵で開けて、部屋への入口を電子キーで開けて、最後に金庫のダイヤルを正しく回し、金庫の鍵で開ける必要があります。そこまでしても今度は塔が持ち出せないのです」
「これならいかに空気男といえども奪うことは不可能だな」
「たとえ自分の身体を空気に変えたとしても持ち物までは空気にならないでしょうからね」
 
↓ ↑ Bottom Top

それで3人は金庫を閉め書斎まで戻った。奧さんを呼んでコーヒーを持ってこさせる。
 

それでしばし話していたら、天井から紙が落ちてきた。黒川がその紙を掴むと「あの野郎」と叫んだ。氏も見てみたが青くなった。そこにはこのような文章が書かれていた。
 
《お前達が今話していたものを明日もらいに来る。時刻は昼12時と決めておこう/空気男/黒川君いい名前を付けてくれてありがとうよ》
 

↓ ↑ Bottom Top

盗難の予告状があったことから島田さんは警察に連絡した。最初に所轄の警官が来て、
「記者さんは遠慮してほしい」
と言ったが、黒川は本庁の人と交渉したいと言った。それで、本庁の窃盗担当でたまたま手が空いていた中村係長(演:広川大助)が来た。そして黒川と交渉し、同席してもいいが、事件にメドが付くまで報道は控えるという報道協定が結ばれた。
 
一方、島田君が小林団長(演:アクア)に連絡したので、彼も来て中村係長と交渉し、少年探偵団が明日午前中、島田家の周囲で警戒に当たる許可を取った。中村は小林に怪しい者を見かけたら、ひとりで追ったりせず、すぐ近くに居る警官に報せるよう言った。
 
島田氏は中村と小林にも真珠塔を見せてくれた。
 
↓ ↑ Bottom Top

「銀行の貸金庫とかに預けようかと思ったこともあるのですが、移動の途中が怖いなと思いましてね」
「確かにこんな厳重なセキュリティがあれば、そう簡単には盗めないでしょうね」
と中村係長は言った。
 
黒川は言った。
「空気男は12時に盗むと言っているのだから、その少し前から我々で金庫の前で番をしてませんか?」
「それがいいかも知れんな。だったら私は今夜は身体を休めておくよ。明日9時から金庫前の警戒に当たる」
 
それで中村係長は数人の警官を警備に残し引き上げた。小林も別働隊・黒豹のメンバーに夜間の警備を頼み自身は引き上げた。
 

↓ ↑ Bottom Top

翌朝、8時半頃小林は来た。黒豹は帰し、中学生以上の団員で警戒する。間もなく黒川が来て、9時頃には中村が警官数名を連れて来た。中村は警官達に家の周りで警戒するように指示する。
「身分の確かでない者は絶対入れるな」
「はい」
 
それで島田氏・黒川・中村と小林が地下室の金庫部屋に入った。部屋は畳一枚程度の広さなので、これだけ入るともういっぱいいっぱいである。空気男はそもそもここに入る物理的な余裕が無いようにも思われた。
 
金庫の前に島田氏、その手前に中村係長が座り、黒川は畳の上には座れず、床の間の板張りの上に座布団を敷いて座っている。小林は中村の後ろ、入口前である。
 
黒川が
「念のため真珠塔の無事を確認しましょう」
と言うので、島田氏は金庫を開けてみた。確かに真珠塔はそこに見えていた。
 
↓ ↑ Bottom Top


島田氏は金庫を閉めた。
 
「まあ皆さんコーヒーでもいかがですか?」
と言って島田氏が水筒から紙コップに注ぐ。それで中村と黒川は飲んだが、小林は
「コーヒーは苦手なので」
と言って飲まなかった。
 

↓ ↑ Bottom Top

ネットの声
「実物を見てればいいものをわざわざ“金庫”を見張るという黄金パターン」
「しかも見張り中にコーヒー」
「それも黄金パターン」
「中村は学習能力が無い」
 

↓ ↑ Bottom Top

時刻は刻一刻と過ぎていく。やがて十時を過ぎる。
 
「そういえばここ空気はどうなってるんですか?」
と中村が訊く。
 
「ああ、空気取りの穴があるんですよ」
と言って島田は横の襖(ふすま)を開けた。
 
中は押し入れになっているが、物は入っていない。天井に空気取りの穴があったが、金網が付いている。
 
「この金網があれば侵入できませんね」
「だからここは安心なんですよ」
 

↓ ↑ Bottom Top

やがて11時を過ぎた。11時半頃、電気が消えた。中村は
「私が金庫の前に行きます」
と言って島田氏と入れ替わったようである。小林が懐中電灯を点けた時、中村は金庫の前で両手を広げて立っていた。
 
電気はすぐ回復した。
 
「停電ですかね」
「でもすぐ復旧しましたね」
 
11:45になるが、何も起きない。11:50になる。
「10分前です」
時は過ぎていく。
「あと5分」
「4分」
「3分」
「2分」
「1分」
「12時です」
「1分すぎました」
 
「結局何も起きませんてしたね」
と島田氏。
「このセキュリティと警戒の厳しさに諦めたのでしょう」
と中村。
 

↓ ↑ Bottom Top

黒川は言った。
「果たしてそうでしょうか」
「というと?」
と中村。
「私たちはずっと金庫を見張っていた。金庫の扉は一度も開かなかった。でも私たちは真珠塔を見ていたのではないのです」
 

↓ ↑ Bottom Top

中村は言う。
「しかし金庫の扉を開けずに中の物を盗るのは不可能だぞ」
黒川は言う。
「調べてみましょう。島田さん、中を確認してみてください」
 
「はい」
と言って、島田氏は金庫のダイヤルを回し、鍵を入れて扉を開けた。
「あ、無い!」
 
金庫の中には何も無かったのである。
 

↓ ↑ Bottom Top

中村は外の警官に電話した。
「やられた。外に出て行こうとする者は誰も逃がすな」
「はい。あの・・・」
「どうした?」
 
「11時半頃、家のそばをスーツを着た男性が通ったのですが」
「何か変だったか?」
「本官は特に異常は感じなかったのですが、少年探偵団のスマホを持った中学生の男の子が『おまわりさん、あの人変じゃない?』と言って、本官がもうすぐ泥棒が来そうだから持ち場を離れられないと言うと『取り敢えず尾行してみるよ』と言ってその男性を付けて行きました」
「一人で行かせたのか?」
「は、すみません」
 

↓ ↑ Bottom Top

30分ほど前、島田邸周辺11:35。
 
少年探偵団の中学生・大友敏雄(演:浜松浩)は、“その”紳士がどこから来たのかよく分からなかった。魔法のように突然現れた気がしたのである。取り敢えず紳士の動きに注意し、距離を空けてフォローする。紳士が角を曲がるので足早にその角の所まで行き、角に身を隠しながら様子を伺う。紳士は先を歩いている。その先に制服の警官がいたので大友は警官に歩み寄った。
 

↓ ↑ Bottom Top

BDホンを取り出し、裏の少年探偵団のマークを警官に見せる。
「警戒お疲れ様です。明智探偵事務所・少年探偵団の者です。あそこを歩いている灰色スーツの紳士、変じゃないですか?」
「そうだっけ?」
「ちょっと尾行してみます」
「本官は持ち場を離れられないけど無理しないように」
「はい、充分注意します」
 
警官は「探偵ごっこかい。お気楽だね」と思いながら学生服の少年を見送った。
 

↓ ↑ Bottom Top

大友は「不審な紳士発見。尾行します」というメールを本部に送った。全メールには自動的にGPS位置情報が付加される。だから最悪空メールでも本部に現在位置を報告できる。
 
紳士は1kmほど歩き、鉄道廃線跡に来た。かつては線路が敷かれていた細い道を歩いて行く。大友は40mくらいまで距離を広げて紳士をフォローした。紳士はやがて板でふたがされた、古いトンネルの中へ入っていった。
 
大友は「これ以上追ってはいけない」と思った。トンネルのような、狭い所、逃げ場所の無い所へ行くのは危険である。それで本部に「尾行を中止します」とメールして帰ろうとした。ところが後方に居た白衣の老人とお見合いになってしまう。彼は走って逃げようとした。が、この老人が思ったより素早い動きで学生服の衿を掴まれてしまう。相手が老人なのでためらいはあったが、自分の身を守るのに、相手に柔道のワザを掛けようとした。が、逆にワザを掛けられ、彼は地面に叩き付けられてしまう。うそー!?こいつ本当に年寄りか?強すぎるぞ。
 
↓ ↑ Bottom Top

それで大友は身体を拘束され、廃トンネルの中に連れ込まれてしまったのである。BDホンは取り上げられ電源を切られたようであった。彼は声をあげるのは控えた。相手を刺激してはいけない。黙らせようとして刺されたりする危険がある。おとなしくしているふりをしておき逃げ出すチャンスを待つ一択である。
 
彼は椅子に縛り付けられてしまった。それでも怖がったりはしない。柔道三段の実力が彼に自信を与えている。逃げ出すチャンスを待つ。
 

↓ ↑ Bottom Top

↓ ↑ Bottom Top

前頁 次頁 時間索引目次

[*前p 0目次 8時間索引 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 
夏の日の想い出・砂の城(6)

広告:セット水着-【yys1103-1-スカート付ビキニ水着-3点セット-mzg1】