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■春暁(7)

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その彼(彼女?)が、2020年1月初め、@@エンタテーメントの斉藤社長から声を掛けられた。
 
「キャロルちゃん、3月8日は空いてる?」
「今の所空いてますけど、何か?」
「いや、独立して活動しているアーティストである君にこんなこと頼むのは申し訳無いんだけど、XANFUSのmikeちゃんの妊娠が分ってね」
 
「XANFUSは次々とおめでたですね。yukiさんもこないだ2人目を産んだし」
「おかげで、XANFUSの活動が滞りがちなんだけどね」
 
「だけどyukiさん、男の娘なのに子供2人も産んじゃうって凄いですよね」
 
斉藤は「あれ?由妃ちゃんのこと知らなかったのかな?」と思ったものの、説明が面倒なのでスルーした!
 
「キャロルちゃんも赤ちゃん産みたい?」
「産みたいです!でもどうやって産んだんですかね?」
「雨宮先生によると気合いらしいよ」
「私、雨宮先生は恐いです。マジで妊娠させられそうで」
「ああ、あの人は気をつけた方がいい」
 
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「まあそれで。3月8日は“08年組”の震災復興支援イベントがあるからさ」
 
「ああ、それでmikeさんの代役ですか?」
「お願いできる?実はこのイベントの性格上、ギャラ無しで、アゴ・アシ・マクラも自腹なんだけど」
 
「ああ、そんなこと言ってましたね。だったら、経済的に余裕のある人にしか頼めないんだ?」
 
「実はそうなんだよ」
「いいですよ。この夏にケイさんたちとも少し話したし」
 
それでキャロル前田は震災イベントでXANFUSのmikeに代わってギターを弾くことにしたのである。
 

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年内にローズ+リリーのアルバムに関する作業が終わり、ケイはKARION用の楽曲を書いたり、和泉やコスモスとよく打ち合わせをしているし、忙しそうに飛び回っているので、マリはだいたいマンションに取り残されていた。それで暇でもあり、しばしば大林亮平のマンションに行っていた。
 
それは1月26日(日)のことであった。
 
「じゃ、『立つ』の最終回が3月24日放送だから、僕たちの結婚発表はその後の日曜の3月29日にしようか」
「うん。それでいいよ。ケイにも言っておいて」
「僕が言うの?」
「だって私、30分後には忘れているし」
 
いや、マサリンは30分後ではなく30秒後には忘れているかもと亮平は思ったが、さすがに言わない。
 
先週は宝石店の人にわざわざこのマンションに来てもらい、結婚指輪の注文をした。結婚式は6月にする予定で、式場も予約している。政子がジューンブライドになりたいと言うからである。披露宴の招待客についても、ケイさんと話し合わないといけないなあと亮平は思っていた。
 
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「もう1回行こうよ」
と政子は言った。
 
「あ、ごめん。避妊具が切れちゃった」
「1回くらい大丈夫だよ。それに今日は安全日だし」
「そう?じゃそのままやっちゃおうか」
 
それでこの日2人は生でやってしまったのである。
 

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逆正常位で1度した上で、政子が好きな背面座位(亮平が前!かなり抜けやすいが、その不安定なのがいいらしい)で、再度して、最後は政子が上に乗る騎乗位でフィニッシュとした。
 
(つまり政子は男役的なポジションが好きなのである。亮平は入れられることもあるが、癖になったら恐いから、あまりしないでと言ってある。むろん政子はやりたがるので月に1度だけ、ということにしている)
 
裸のまま並んで寝て、政子の敏感な部分を指で刺激してあげると気持ち良さそうである。少し眠たくなってきたが、まどろみながら政子に尋ねる。
 
「だけど今日は安全日だったんだ?マサリン、前回の生理はいつあったの?」
 
それに対して政子はこう答えた。
 
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「成人の日の連休だったかな。生理から2週間経ってるから、いちばん安全な日」
 
「なんだとぉ!?」
と亮平は一気に目が覚めて叫んだ。
 

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2019/2020 年末年始の主要人物の動きはこのようになっている。
 
■12/16
津幡の体育館竣工。千里2と玄子マネージャーが受けとる。(千里3は宮崎)
若葉も来訪してムーラン加越能オープン。
 
■12/20-23
青葉の自宅を桃香・千里1・彪志たちが大掃除。
 
■12/21-22
千里3は旭川で試合。
 
■12/23 青葉が卒論提出。
 
■12/24
青葉の自宅で「新人アナの御自宅拝見」撮影。花園亜津子が来訪。千里1と亜津子の対決。
夕方、青葉は自宅で友人達とクリスマス会。夜間に赤いアクアで大宮へ。
 
■12/25
アクアの新曲『あの雲の下に/白い翼で』の発売記者会見。青葉・蓮菜が出席。
青葉は26-28日は深川で泳ぐ。
 
■12/28
千里3は東京で試合。
冬子と政子はこの日まで郷愁村で『十二月』海外版の歌を収録。
 
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■12/29
冬子と政子、アクアはRC大賞の授賞式。
青葉は東京から小浜に移動。
 
■12/30
冬子と政子、小浜に移動。和実も仙台から小浜へ。
 
■12/31
カウントダウンライブ。冬子・政子・青葉・千里2が出演。
和実はマベル出店。深夜京都に戻る。
アクア(M)・ありさ・ひろかは東京で紅白。和泉が付き添い。
アクア(N)は名古屋で、葉月と一緒にローズ+リリーのカウントダウンにリモート出演。
信濃町ガールズはA班は紅白、B班は小浜。
ありさ・ひろか・リズム・ローズクォーツは東京パティオで24時間ライブに出演。
 
■1/01
福岡でアクア(F)のライブ(年内に福岡に来ていた)。
冬子・政子は§§の歌手たち・信濃町B班を連れて福岡へ、
東京にいたありさ・ひろか・リズム・信濃町A班は和泉が連れて福岡へ。
名古屋で泊まった葉月はコスモスと一緒に福岡へ。
信濃町ガールズは中学生以上は全員集合。
和実は京都から仙台に戻る。
青葉は小浜から高岡に帰還。
 
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■1/02
冬子・政子は東京に戻る。
アクア(M)は大阪でライブ(東京から移動)。(信濃町B班)
新人アナ自宅訪問が石川県で放送される。
 
■1/03
冬子はKARIONの制作会議
アクア(N)は名古屋でライブ(ずっと名古屋に居た)。(信濃町A班)
クレールは信濃町ガールズの定演(小学生メンバー中心)。
 
■1/04
アクア(F)は札幌ライブ(福岡から移動)(信濃町B班:大阪から移動)
冬子もライブに臨席。
千里と亜津子の対決が全国放送で流れる
 
■1/05
千里1と千里3が合体。
龍虎Nが消滅しFとMに半分ずつ吸収される(千里2に連絡→山村・コスモスも知る)。
西湖がMとFに分裂。
千里1+3は青葉・桃香と夕食を取った後、最終便で東京に戻り、川崎のマンションに入る。
夕方、桃香は北区の季里子宅に帰宅。
25:00 千里2はフランスで試合
 
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■1/06
和実が宝くじに当選していることに気づく。淳を東京から呼び話し合い。
千里1+3が球団に行き“千里”と“十里”の統合を報告。66川島十里の登録は抹消。
夕方、千里1+3は西湖の所に行き、分裂に戸惑う西湖の相談に乗る(ワルツにも教える)。
 
■1/07
千里1+3が仙台に行き、和実が買うと言った土地を除霊。
 
■1/08
和実が仙台市街地に土地を購入。
 
■1/09
千里3は若葉と一緒に仙台に行き、和実と、クレール仙台ビルの設計会議。
深夜、アクアは千里2に同乗してもらい、ポルシェの試乗。
 
■1/11
アクア(M)は東京でライブ。
 

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「美里ちゃん、結局いつ性転換したんだっけ?」
と鈴鹿美里の美里は随分多くの人から訊かれた。
 
性転換したのは鈴鹿の方なのだが、美里はもういいやと思った。
 
「9月に全国ツアーやったので、その直後にお医者さんにチョキンとハサミで切り落としてもらったんですよ」
 
「あれってハサミで切るんだっけ?」
 
「メスで木を切るみたいにして切るのかと思ったら、剪刀ってハサミみたいな器具でチョキンと切り落としましたね。余計な物が無くなってすっきりしましたよ。前田さんも、スッキリさせません?」
 
「いや、僕はいい。無くなると困る」
と言って、彼は思わずお股を押さえていた。
 

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「だったら、手術してからまだ2〜3ヶ月?傷は痛まない?」
とも訊かれる。
 
「平気です。私は元気です」
「あれ10時間くらい掛かる大手術なんでしょ?」
 
そこまで時間はかかからないと思うが。
 
「私の場合、既に睾丸は取ってたから短時間で済んだんですよ」
「そうだったんだ?でも無理しないようにね」
 
事務所には詳しい状況を説明して、休み無しで稼働して問題ないことを了解してもらっているものの、随分いろんな人から心配してもらい、いいんだか良くないんだか分からない気もした。身体に負担がかかるのではと思われてレギュラー番組をひとつ失いそうになったのも、何とか元気さをアピールしてそのまま継続させてもらった。
 
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性転換したことへの反感のようなものはほぼ無く、業界内でも、ファンの間でも「おめでとう」とか「よかったね」といった声が多く、中には「その内、鈴鹿ちゃんと同時結婚して同時出産を目指そう」なんて声まであって、美里は楽しい気分になった。
 
鈴鹿はどうも“完全な女”になったみたいだから、それあり得るかもね。双子って、わりと色々なものが連動するし、と思った。
 
しかし最初の生理の時の鈴鹿の慌てようときたら、と思うと笑いがこみあげてきた。
 

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星良が性転換した日は10/7か10/8か判然としないのだが、渚はおそらく1ヶ月以内に生理が来るよと言っていたので、星良はそれを期待してナプキンを5種類!も買って、スタンバイしていた。すると最初の生理は10/22に来たので、しっかり処理した。昼用・夜用・多い夜用など何種類ものナプキンをあれこれつけて楽しんだ(生理自体は結構辛いのだが)。渚と話すと「22日に来たのなら性転換したのは8日かもね」と言われた。
 
「渚さんももう生理きたんですか?」
「私はどうも生理が来る前に妊娠しちゃったみたい」
「わぁ。おめでとうございます!っておめでとうでいいんですよね?」
「もちろん。これで結婚できるし」
 
その渚とも話し合ったのだが、星良は未成年なので、多くの当事者がするように、いったん親の戸籍から分籍した上で性別を変更するという手順が踏めない。それで、11月上旬の平日(休日はバイトがある)、学校が終わった後で新幹線で福岡に戻り、実家を訪れて、自分の性別が変わったことで両親に相談した。
 
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両親は驚いたものの、
「お前は元々女の子だったし」
と言って、受け入れてくれたので、親の戸籍に入ったまま、性別訂正をすることにした。兄たちからも
「お前は小学生の内に性転換しておくべぎった」
などと言われた。
 

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