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■春宵(8)

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H君はトイレに行ってみた。ふだんはおしっこする時は便器の前に立って、ちんちんを前の穴から引き出してするのだが、この日はスカートを穿いているし、女の子みたいに座ってみることにする。
 
スカートをめくり、パンティを下げておしっこしようとするが、ちんちんは大きくなっているので、おしっこができない。
 
「あ、そうか。このままではできないよな」
と思う。
 
ちんちんが何とか小さくならないかなと思ったものの。スカートを穿いて女の子みたいな格好をしていること自体、自分を興奮させている。
 
結局H君は自分のちんちんを何とか鎮めようとしている内に、逆に“して”しまった。
 

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ちんちんの先から白い液体が出て来て、急速にちんちんが小さくなる。
 
そして同時に物凄い罪悪感がH君を苛んだ。
 
俺、女の服なんか着て、これ悪いことなのでは?まるで変態じゃん。
 
H君は部屋に戻ると、すぐに女の子仕様のポロシャツを脱ぎ、女の子シャツを脱ぎ、スカートを脱ぎ、女の子パンティも脱いだ。そして元の男の子の服を身につけた。口紅はティッシュで拭き取るが完全には落ちない。顔を洗えばいいかなと思い、石鹸を付けて洗ってみた。完全には取れないが、もういいことにした。
 
そしてマニキュアを拭き取ろうとするのだが取れない!
 
石鹸を付けてよく洗うのだが、どうしても取れないのである。
 
えーん。これどうすればいいんだよぉ。
 
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H君の両親は帰宅すると
「これお土産。料理をフードパックに入れてきたよ」
と言って、彼にあげた。
 
「ありがとう」
と言って、H君はそれを食べ始めたが、スカートを穿きおっぱいもあるかのように装って、お化粧もし美人になっている父がH君に尋ねた。
 
「お前、なんで手袋してるの?」
「うん。別に」
と言って、H君は少年ジャンプを読みながら、手袋をした手で、持ち帰ってもらった料理を食べていた。
 
弟の顔を見て口紅が薄く唇に残っていることに気づき、手袋の真相も察した姉がおかしそうにしていた。
 

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10月下旬に“ケイナとマリナの結婚式”(本当に結婚したのは芸人クラウドでは?という説もある)を放送したネルネル司会のバラエティ番組は、更にエスカレートして12月には
「ケイナとマリナを新婚旅行に行かせよう」
という企画をぶち上げた。
 
「俺たち別に結婚してないから、新婚旅行にも行かねえよ」
とケイナは言って、
「もっと女の子らしく」
とタカ子に注意され
「私たち、別に結婚してないから、新婚旅行には行かないわよ」
とケイナは言い直した。
 
思わず男言葉が出たのは、本当に迷惑だと思っているからだろう。先日の“結婚式”放送の後、あきらかにローザ+リリン宛の「おめでとう」メールや“結婚のお祝い”と称するプレゼントが増えたのである。マリナも否定していたのに!
 
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「まあ半分は面白がってますよね」
とアシスタントの内野音子(うちのねこ)も鋭い指摘をしていた。
 
「だけど同性婚に対する理解が広がるかもよ」
とチャンネルは別の指摘をする。
 
「結局、マリナちゃんは戸籍を女に直したの?」
「直さない、直さない。そもそも性転換手術なんてしてないし」
と言いながら、自分は嘘はついてないよなと思う。
 
「まあ、それでもいいから、新婚旅行には行ってもらいましょう」
とケンネルが言って、ふたりは本当に旅行に行かされた。
 

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番組のプロ手デューサーはローザ+リリンの事務所である“ザマーミロ鉄板”に照会して、この新婚旅行の間だけ“下着女装”を条件に、男物のスーツをケイナが着る許可を取った。
 
(この事務所名はサマーガールズ出版のもじりらしい。元は社長の名前を取ってイタヅケ芸能社と言ったが、ローザ+リリンが結構売れてしまったので改名した。ちなみに改名する時、ローズ+リリーのケイに電話しておそるおそる意向を訊いてみたら“笑ってOKしてくれた”(と板付社長は言っている))
 
それでケイナはブラジャーとショーツの上にワイシャツとズボンを着て、男性用ネクタイまで締め、新婦っぽい白いドレス姿のマリナと一緒に成田空港からハワイに飛び立ったのである(低予算番組なのによく予算が取れたものだ)。
 
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ちなみにケイナはケンネルの要求で赤いプラジャーをしているので、ワイシャツからブラジャーが透けて見えている。そもそも長い年月女の格好しかしていないので、男装女子にしか見えない感じだった。マリナの方は普通に女にしか見えない雰囲気である。
 

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マリナは企画を受ける代わりに、ふたりのパスポートをカメラには映さないことを要求した。これはふたりの本名が男名前であることが分かるとずっと女の振りをしているという契約条項に違反するのでとマリナは説明し、それはプロデューサーも理解してくれた。それでこのハワイまでのチケットは、代金だけ番組からもらい、自分たちで(実際にはマリナが2人分)購入したのである。
 
それで実は結果的にはマリナは自分の本名がマリナになっていることを誰にも知られずに済んだ。
 
成田での出国は自動化ゲートを通ったので、性別でトラブることはなかった。ハワイの入国では、パスポートの性別が男性になっていることを指摘されたが、マリナが
「We are gay couple」と
主張すると、ハワイの入国管理官も
「I see」
と言って、そのまま通してくれた。
(このシーンをカメラは撮したかったようだが、係官に禁止され撮影できなかった)。
 
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ホテルにチェックインする時、パスポートの提示を求められる。マリナが2人分持っていたのでフロントの人に見せたが、フロントは
「Ah, He is really a man.」
とケイナの方を見ながら言った。フロントの人はケイナが男の格好をしているのに、明らかに女のようにバストがあるようなので疑問を感じたようである。マリナが
「He likes Women's clothes」
と言うと、フロントは頷いていた。
 
しかしおかげで、マリナのパスボートが男になっていることには気づかれなかったようだ。そもそもマリナは女にしか見えないし、Marina という名前は多くの国で女性名だ。
 
(このやり取りはカメラに収められたが、声までは拾っていないので、単純にパスポートの確認をしただけと、後でビデオを見たケンネルたちも、同行した内野音子も、視聴者も思ったようである)
 
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部屋の入口からベッドまで“ケイナがマリナをお姫様だっこして運ぶ”というのをやらされる。
 
「お前何kgだっけ?」
「43kgだけど」
 
(ここで付いてきている内野音子が「軽ーい!」と声をあげた)
 
それでもケイナは
「俺持てるかな」
と自信無さそうである。
 
「ケイナちゃん、ここは男の子になっていいよ。頑張ろう」
と内野音子が煽り、マリナはケイナに立ったまま腕を前に出すように言って、マリナがそこに乗るようにした。
 
たぶん、しゃがんでマリナを抱えてから立つのはケイナの筋力では無理だ。
 
そしてマリナがケイナの首に抱きつくようにして自分の身体の重心をケイナの重心に重ねるようにすると、何とかケイナはマリナを抱えたまま立っていることができる。その状態で、ケイナは必死に力を振り絞り、何とかダブルベッドの所まで行き、その上にマリナを置くことができた。内野音子がパチパチパチと拍手をした。
 
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「ここでキスを」
と内野音子が言うので、マリナがケイナに抱きつくようにしてキスした。
 
ふたりはいつもキスしているのでこれはお互い平気である。
 
「では邪魔者は消えますので、あとは熱い夜を。ハネムーンベイビー製造してね」
と言って、内野音子はカメラマンと一緒に部屋から退出した。
 

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ダブルベッドにケイナとマリナが取り残される。
 
「どうする?」
とケイナが訊く。
 
「セックスしてもいいよ」
とマリナは言ってみた。
「そういうのやめようよ。俺ホモじゃないし」
とケイナが言う。女の形になっていた時期にたくさんマリナに入れてもらったことは、もう“無かったこと”にしているようだ。もっとも2人は男女型セックスと、レスビアン型セックスしかしていないので、ゲイ型セックスは一度もしていない。
 
「以前ダブルに泊まることになった時と同様に5cm空けて寝よう」
とマリナは改めて提案した。
 
「そうするか」
とケイナも同意する。
 
それで2人はひとりずつシャワーを浴びてきて(マリナ→ケイナの順)、その日は間を空けて睡眠を取ったのであった。
 
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浜川渚は鳴門市から高野山・東寺を星良と一緒にバイクで走り、桂川PAで色々おしゃべりしてから(星良が突然女になったことで精神不安定になるのではと心配したので、色々彼女を落ち着かせるようなことを言ったのと、不安を感じたらいつでも自分に連絡するように言った)、茨木ICで別れ、10/11深夜に寝屋川市のアパートに帰還した。
 
アパートの前で竜太が待っていた。
 
「今夜帰ると言ってから」
「鍵持っているんだし中で待っていれば良かったのに」
「少しでも早く渚を見たかったから」
 
こんなキザなセリフをシレっと言うのがこの人のいいところだよなと渚は思う。
 
「私疲れたから寝たいんだけど」
「一緒に寝ようよ」
「いいけど」
 
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それで一緒に部屋の中に入る。
 
「シャワー浴びてから寝ない?」
「賛成」
 
それで先に渚がシャワーを浴びて“しっかり昼間の服装で”バスルームから出てくる。
「どうぞ」
「うん」
 
竜太は裸のままでバスルームから出て来た。
 
「していいよね?」
「私眠いから寝てるけど勝手にしていいよ」
と渚は答えた。
 
竜太が布団の中に潜り込むと、渚は裸だった。
 
それで竜太は彼女にキスして抱きしめ、バストを舐める。そしてあの付近に手をやる。渚は常にタックしていて、存在する(と本人が主張している)男性器には一切触らせてないし見せたこともない。しかしそのタックの上から指で刺激してあげると渚は気持ちいいようだと竜太は認識している。
 
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「クリちゃん揉んじゃおう」
と言って、あの付近を指で押さえて回転運動を掛けようとする。
 
ところがその付近の様子がいつもと違う。
 
「あれ?これ。いつもと違う」
と竜太は声を挙げた。
 
「ちょっとアレンジしてみただけ。好きなようにしていいから」
 
それで竜太は“好きなように”していたのだが、10分ほどで声を挙げた。
 
「ねぇ、渚、まるで女の子のお股みたいなんだけど」
「だって私は女の子だもん」
「まさか性転換手術しちゃったの?」
「さあね。でも“好きな所”に“好きなもの”を入れていいんだよ」
「ほんとに?」
 
それで竜太は彼の“好きなもの”を渚の(竜太が)“好きな所”に入れたのである。
 

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竜太は5分ほどで逝ってしまった。
 
「ねぇ、結婚してよ」
と竜太は少し寝て起きてから言った。
 
「竜ちゃんのお母さんが許してくれたらね」
と渚は答えた。
 
そして心の中でこう思った。
「星良ちゃんごめん。きっと私も星良ちゃんも1ヶ月程度以内に生理が来るよと言ったけど、私は生理が来ないかも」
 

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渚は12月には妊娠の兆候が見られ、峰子は2人の結婚を認めたので、2020年2月14日、ふたりは婚姻届けを提出した(渚は年内に性別変更の手続きを進め、2020年1月6日に渚は法的にも女性になっていた)。
 
渚は2020年7月7日、竜太の息子・大海(たいかい)を産んだ。
 
くしくも真倫が花音を産んだのと同じ日だったが、真倫と渚はお互いを知らない。ちなみに真倫は自分は死ぬかも?と思うくらい苦しんだが、渚は産気づいてからほんの5時間で出てくる超安産で、出産直後に喉が渇いたと言ってひとりで自販機にお茶を買いに行き、さすがに佐井村から来てくれていた自分の母に叱られた程だった。
 
 
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