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雨の中、ボクは学校から帰っていった。
傘を忘れていたからずぶぬれだ。冷たい。
橋の上を通ったときにいきなり強い風が吹いてきて
ボクは下に落ちてしまった。
バシャという音がしたようなしなかったような。
一瞬気を失った気がしたが、すぐに気合を入れて、落ち着いて流れに逆らわないようにしながら岸へと近づく。
岸に這い上がった時はボクは大きく肩で息をしていた。
立ち上がった時、変な感触だった。
あれ?と思うとボクはずぶぬれのスカートを穿いていた。
おそるおそる触ってみると、胸が出てる。
その時目の前の川の中をひとりの男の子が流されていくのを見た。
その子はボクの顔をしていた。
(2003.12.23)