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■娘たちのフィータス(8)

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番組が終わった後、龍虎はスタジオμにも出ていた松浦紗雪さんに食事に誘われた。一応男女なので変な噂を立てられてはいけないということで、双方のマネージャーも付き添い、4人での会食である。松浦さんは
 
「アクアちゃんはもっと可愛い服を着るべき」
と言って、食事をする所に行く前に高そうなブティックに寄って、プレタポルテの物凄く可愛いドレスを買ってくれた。それでそのドレスを着て一緒に食事に行くことにする。
 
行った洋食店はとてもお洒落な雰囲気のお店で、松浦さんはここのお馴染みのようであった。食事は松浦さんがおごってくれたのだが、とても美味しかった。松浦さんはすっかりアクアのファンになってしまったと言い、ファンクラブの会員番号1番をくれないかなあ、と言ったがアクアは「希望者がたくさん居るので、一応社長に伝えておきます」と答えておいた。
 
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松浦さんと別れて、沢村さんと一緒に東京駅まで行ってから別れる。龍虎は結局買ってもらったドレスを着たまま新幹線に乗り、帰宅した。家に戻ってきたのは23時頃であった。自室に戻り、ドレスは衣裳ケースに掛け、この日はもう疲れたので、シャワーも浴びずにそのままパジャマに着替えて寝た。
 
翌日2月12日、龍虎は珍しく寝過ごしてしまい7時半頃、母に起こされてやっと起きた。朝御飯を食べてから、昨夜シャワーを浴びてなかったので軽く浴びて汗を流し、トイレも済ませてから自室に行ってから着換える。
 
昨日セーラー服を着て、更に可愛いドレスまで着た余波があるので、龍虎はこの日何となく、ブラジャーとパンティを着け、防寒にキャミソールも着けてからブラウスを着た。そして学生服の上下を身に付けようとした。
 
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ところがその学生服が見当たらないのである。
 
何で?
 
と思った次の瞬間、龍虎は思いだした。
 
昨日、学生服を宏恵から返してもらっていない!
 
どうしよう?と思った時、母が部屋のドアをノックした。
 
「龍ちゃん、私もお父ちゃんも出るけど、龍ちゃんまだ準備できない?」
 
「お母ちゃん、ボクどうしよう?昨日学生服を宏恵に預けたまま、返してもらうの忘れてた」
 
「あら。だったら、そこにある制服を着ていけば?」
と母は指さした。
 
セーラー服の上下を掛けたハンガーがある。
 
「え〜〜〜? セーラー服着て学校に行くの〜〜〜?」
 
「あんた、セーラー服で通学したいからそれ作ってもらったんだよね?いつから着ていくんだろうと思ってた。あんた今日は女の子下着を着けてるみたいだし」
 
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ブラ線がブラウスから透けて見えるので、ブラジャーを着けているのが分かる。
 
「ちょっと待ってぇ」
 
「3分以内に制服着たら、学校近くまで乗せていくけど。それ以上遅くなるなら、私たちもうあんた放置して自分たちの学校に行くよ」
 
「待って。1分、いや30秒だけ考えさせて」
と言って龍虎はハンガーに掛かっているセーラー服を見つめた。
 

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龍虎の脳裏に《こうちゃん》の声が響く。
 
『龍虎、お前がセーラー服で学校に出て行っても誰も何も言わないぞ。たぶんごく平常に1日を過ごすことになる』
 
今回の“一件”にはたぶん《こうちゃんさん》は噛んではいないとは思うけど、この状況に乗じて、ボクをからかっているな、と龍虎は思った。
 
龍虎が時計の針を見ていてもう20秒経つ。母はドアを開けたままこちらを見ている。
 
そしてもう28秒経った時、唐突に龍虎は思いついた。
 
「ボク、今日は体操服で行く」
 
「ああ、それは問題無いかもね」
 
それで龍虎は着ていたブラウスの上にもうそのまま体操服の上下を着た。そして母のベルタに飛び乗り、学校まで送ってもらったのであった。
 
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「恥ずかしがらずにセーラー服で通学すればいいのに」
と母が言い
 
「お前がセーラー服で通学したいのなら、お父ちゃんが学校に行って先生と交渉するぞ」
などと父まで言っていたが!
 
なお、この日学校で龍虎が宏恵に学生服のことを言うと、宏恵は
 
「あ!忘れてた」
と言って、龍虎の携帯を借りて自分の家に電話し、お母さんに龍虎の学生服の入ったバッグを持って来てもらった。おかげで龍虎は2時間目以降は学生服で授業を受けることができたのだが、例によって
 
「今日から龍ちゃんはセーラー服を着てくると聞いたのに」
と何人もから言われた。
 

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2月12日(木)、この日が“天王山”だった、と後に境田は語っている。
 
この日、分裂している男子リーグNBL, bj 双方の代表者会議が行われたのだが、川淵と境田は双方の会場に乗り込んで、新リーグの私案を提示したのである。この時、川淵は報道陣を退席させようとしたスタッフを叱責。こういうのは密室の会議ではなく、堂々と公開の場でやるものだと言った。
 
川淵たちが示した新リーグの加入条件はこのようなものであった。
 
●全参加チームの条件
・今年4月末までの現所属リーグに対する脱退届提出(FIBAの要求)
・サラリーキャップ(年俸総額規制)廃止。
 
●1部リーグ参入の条件
・5000人収容のアリーナを用意する。
・そのホームアリーナで8割以上の試合を開催。
 
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リーグ統合のためにはかなりの妥協をするのではと思われていたのに川淵は逆に極めて高いハードルを提示した。NBLの会合にしてもbjの会合にしても、参加者は“厳しすぎる条件”に驚く。
 
「そんな5000人収容のアリーナなんて貸してくれない」という声があったが、川淵は言った。
 
「それ誰と話してますか?体育館の管理者と話して、そんなにたくさん貸す訳にはいかないと言われて帰って来たりしてません? 市長さんと話して下さい。知事さんと話してください。市長や知事がOKと言えばまず貸してくれますよ」
 
実際にJリーグ設立の時に、行政を動かしてプロサッカーチームの設立を実現した川淵の言葉には物凄い説得力があった。それで多くのチーム運営者が、ひょっとしたら採算が取れるのかも知れないと思うようになった。
 
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そしていったん採算が取れるかもと考えた場合、5000人観客が入る体育館を確保するくらいは必須と思われた。
 
この日はまさに“転換点”となったのであった。
 

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2月13日(金) 日本バスケット協会はユニバーシアード女子代表候補の19名を発表。この中に千里の名前も含まれていた。
 
但しエントリーの締め切りまでに日本がFIBAの資格停止処分を解除してもらうことができなかった場合は、日本はユニバーシアードにも参加できない。選手としては解除してもらえることを信じて練習に励むしかない。
 
千里が日本代表として“発表”されたのは2012年6月以来2年8ヶ月ぶりである。
 
千里はその間に理不尽な代表落ち宣告+貴司の婚約破棄のダブルショックで精神的に沈み、性転換手術を受けて(?)体調回復に時間が掛かり、バスケの実力も落ちていた所で、強化部長の吉信さんから、気持ちの切り替えも兼ねて、スペインに行って来なさいと言われ、グラナダのレオパルダに参加することになったのである。そして千里はスペインで美事に復活した。
 
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もっとも実際には千里は2013年10月のアジア選手権に、大会直前にインフルエンザで多数の選手が倒れたことから、緊急召集されスペインから急行して選手権に参加している。しかしそのことは日本ではバスケット協会のサイトにさえ書かれていないので、このことを知る人は少ない。
 
今回の代表候補合宿は2月18-20日の3日間、東京北区のNTCで行われたが、マッチングで千里に勝てる選手が1人もおらず、ブロックしようとした体格の良い夢原円が吹き飛ばされるほど(夢原のチャージングが取られてバスケットカウント・ワンスローをもらう)で、「千里の強さはそれ自体が反則だ」と鞠原江美子から言われた。
 

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2月28日(土).
 
この日冬子はKARION福岡公演に出るため、羽田から福岡空港行きの便に乗ったのだが、機内で偶然§§ミュージックの紅川社長と遭遇した。紅川さんは入院中の明智ヒバリの様子を見に行く所だったらしい。
 
紅川さんは物凄く疲れているようで、冬子に
「自分はもう§§プロの社長を続けて行く気力が無い」
と弱音を吐いた。かつては“鬼のマネージャー”と言われた人だけに冬子はここしばらくの色々な出来事で、本当に精神的に参っているのだろうと思った。
 
「ケイちゃん、社長をやってくれない?」
と紅川さんは言ったのだが、その時、冬子は唐突に思いついた。
 
「社長さん、社長さん、いい子がいまっせ。へへへ」
「ほぅ」
「秋風コスモスなんてどうでっしゃろ?」
「ほほぉ!!」
 
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福岡空港で冬子と別れた紅川は明智ヒバリの母と合流して、福岡近郊の精神科専門の病院に行った。ヒバリはここの閉鎖病棟に入院していたのだが、紅川と母が面会すると、ヒバリは言った。
 
「私、コスモスが咲いている所を見たい」
 
「そんな無茶な。今2月よ」
と母は言った。
 
しかし紅川は実は昨日、宮古島に住んでいる娘からコスモスが咲いたよというメールをもらっていたことを思い出す。
 
「だったら、コスモスの咲いている所に連れて行ってあげるよ」
 
ヒバリの母が外出許可を取り、紅川・ヒバリ・母の3人は宮古島に渡った。
 
FUK 13:40 (NH1121 737-500) 15:25 OKA 17:10 (NH1729 737-800) 19:00 MMY
 
宮古島空港まで紅川の娘・毬藻が車で迎えに来てくれていたので、一緒に乗って4人は宮古島と橋でつながっている来間島まで来た。
 
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「わぁ・・・・」
 
「これは凄い」
 
一面のコスモス畑であった。
 
4人は日が沈んでしまうまでその景色に見とれていた。
 

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ヒバリは「このコスモスが枯れてしまうまで毎日このコスモス畑を見たい」と言ったので、紅川はお母さんと話し合い、当面コスモスは紅川さんの実家に滞在させることにした。
 
「お薬をちゃんと飲んでいるというのが条件」
と紅川は言ったのだが、実際にはヒバリはサボって薬は一切飲んでいない。実は病院でも飲んでいる振りだけして飲んでいなかった。ヒバリは薬で自分の病気が治るとは思えなかったし、自分の精神的な回復にはここの豊かな自然こそが必要だと感じていた。
 
紅川は翌3月1日は朝から飛行機を乗り継いで東京に戻った。
 
MMY 8:50 (NU552 737-400) 9:35 OKA 10:50 (JL994 767-300) 13:10 HND
 
それでこの日関東ドームでおこなわれた、神田ひとみの引退ライブに出席。彼女の旅立ちを祝ってあげた。
 
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このライブには§§プロの現役歌手が全員ゲスト出演した。秋風コスモス、川崎ゆりこ、桜野みちる、品川ありさ、高崎ひろか、アクア。アクアは本当は3日後の3月4日デビューなのだが、特別に新曲『白い情熱』を歌った。声援が物凄くて、神田ひとみに悪いくらいだった。
 
これはアクアにとって3万人もの観衆を前にしての初歌唱だったが、何とかあがらずに歌うことができた。
 
「自分のライブでこんな大観衆を前に歌うことって、まず無いだろうけど、いい経験をさせてもらいました」
とアクアは言ったのだが、実際にはアクアのライブは最低でもドーム規模が前提になっていく。
 

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ひとみのラストライブが終わった後、ホテルのプライベートキッチンを使い、§§プロのごく内輪で、あらためて、ひとみの送別会をしてあげた。コスモスが幹事を務め、川崎ゆりことの掛け合いで、爆笑トークショーをして、みんなを和ませた。
 
送別会が終わった後、紅川はコスモスを別室に呼んだ。
 
「送別会の幹事お疲れさん」
「いえ、私はこういうのしか能がないですから」
 
「宏美(コスモスの本名)ちゃん、新しい仕事の話があるんだけど、やってくれないかなあ」
 
「はい、私は何でもやりますよ。上手にお歌を歌うことだけはできませんけど」
「簡単なお仕事なんだよ」
「へー、大変そうですね。でもどんなお仕事でも頑張りますよ」
 
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「だったら、§§プロの社長をやってほしいんだよね」
 
「え〜〜〜〜!?」
 
「副社長にエルミ(川崎ゆりこ)ちゃん使っていいから」
「ああ、あの子は欲しいです」
「アクアは本人が女の子になりたいと言ったら性転換させちゃっても構わないから」
「あの子は既に性転換済みですけど」
「まだ付いてるらしいよ」
「裸にして確認しましたから間違いなく女の子です。ちんちん無かったし、割れ目ちゃんあったし、おっぱいも少し膨らんでいましたよ」
 
「そうなの?じゃ当面、女の子だということは秘密で」
 

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アクアのデビューシングルは3月4日(水)発売なのだが、その前日3月3日(火)夕方から発売記者会見をおこなった。
 
コスモスはアクアをうまく乗せて「おひな祭りのコスプレだよ」と言って、十二単(じゅうにひとえ)を着せてしまった。むろん本人はこういう服を嬉しそうに着ていた!
 

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3月7日は宮城県のみちのくスタジアムで“08年組”主催の震災復興支援イベントが行われ、アクアは前日6日の夕方仙台入りして、7日は朝6:05くらいから、ゴールデンシックスと一緒に20分くらい演奏した。数万人の観客を前に、『白い情熱』『Golden Aqua Bridge』『白い通学バス』『あの娘のバレッタ』、『スカート』『Nurses Run』と6曲歌ったが、物凄い声援だった。
 
先日の関東ドームでの、神田ひとみの引退ライブの時はかなり緊張したが、今回は大観衆の前で歌うのも2度目なので、落ち着いて歌うことができた。
 
 
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娘たちのフィータス(8)

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