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■夏の日の想い出・ボクたち女の子(16)

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ローズ+リリーのアルバム制作は、§§ミュージック内部の会議が幾つか入ったので遅れて10月10日から次の作品『リモート・ラブ』の制作に入った。これは鮎川ゆまの作品である。今回、青葉と千里がオリンピックで忙しい中、アクアとゆまから作品をもらったのは、アルバムの体裁を整えるのに、とても助かった。
 
なお、“制作に入った”日というのは、基本的には私が自分でエレクトーンで弾き語りした録音をクラウドに上げて、七星さんに「お願いします」と連絡した日である。同時に私はマリに歌唱を指導し始める。木管・金管・弦楽器は、この時点で七星さんから、作業予定日を連絡してもらう)
 
コロナの影響で恋人たちも気軽に会えない状況が続いている。遠距離恋愛の人たちも会いに行くための交通機関が恐い。婚活業者さんも、ネットお見合い中心に運用しているようである。単身赴任の人とかも大変だと思う。
 
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そういう状況の中で、リモートで恋愛を楽しむカップルを描いた作品である。
 
MVでこのカップルを演じているのは、花咲ロンドと、松田理史!である。この2人は実は同学年である。
 

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実は女性側の方はロンドにお願いすることにして、男性側で適当な人はいないかなあなどと言っていたら、たまたま近くに居たアクアが「松田理史君がいいよ」と言ったのである。
 
「いいの〜?」
「だって松田君は彼女がいるから、お互いによけいな気遣いをする必要が無い」
「まあそれはあるかもね」
 
それでアクア自身!が松田君にその場で電話して、出演OKを取った。
 
実際には彼のスケジュールの空く時に1日時間を取ってもらって撮影している。
 
最初はSNSのコメントを通して2人は知り合いになる。
 
ロンドのブログに「ケーキ作るのに分量間違えて2倍サイズのケーキができちゃった」という記事が書き込まれ、それに"ogino"というハンドルの松田君が「近くだったら食べるの手伝いに行ってあげたいくらいだ」とコメントを付けた所から始まる。
 
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ここで出てくるケーキは、直径50cm 高さ20cmくらいのケーキである。どうやってこれが家庭用オーブンに入ったのかという疑問はある!
 
(このーケーキはマリと美空が2人がかりで食べちゃったが、さすがに2人とも「おなかいっぱい」と言っていた。作ったのは洋菓子店のシェフさん)
 

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それから2人がチャットで話し合う所、LINEでメッセージを交換する所、と進んでいき、やがて初めてのデートに至る(このデートだけリアルで会っている:撮影は川崎市郊外のレストランを3時間借り切って撮影している)。
 
その後、2人がデートする場面(コスモス所有のロードスターを使用:松田君は本当に運転している。アクアのポルシェをよく運転しているのでMTは全然平気)、ホテルに入っていく場面(TDRのホテルミラコスタで許可をもらって深夜に撮影)、ホテルの部屋の中でふたりが抱き合ってキス(寸止め)するシーンと続く。画面はそこからフェイドアウト。
 
(ロンドは、松田君が女性の扱いに慣れてる感じだったので、やりやすかったと後から言っていた)
 
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2人が実際に会ったのはこの日だけである。
 
その後は、ズームを使用してリモートデートする日々である。お互い相手が映っているスマホの画面にリモートキス。お互いお布団の中でスマホで会話しながらイチャイチャ?している所(実際には通話はしておらず、1人ずつ別のベッドで撮影している)、仕事中にメールが着信して、それを見てロンドが思わずスマホを抱きしめる所(やはりフェチだと言われた)。
 
そして結婚式になるが、完全リモートである。花嫁と花婿が別の場所にいる!?神職さんも別の所で祝詞をあげていて、三三九度もリモートで行われる!?シャンパンをボーイさん(演:木下宏紀)が開け、2人は別々の場所でモニターに向かって乾杯する(どうやって注いだ?)ウェディングケーキはバーチャルで入刀し、切り分けられたケーキを2人が各々食べている(どうやって各々の手元に来た?)。指輪が宅急便で届けられる(届けたのは黒猫運輸の制服を着た舞音!)ので、それをロンドは填める。最後は各々が相手の立体映像とキスする。
 
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その後、2人はリモート初夜?を経て、バーチャル新婚旅行に出かける。やがてリモート妊娠?して、ロンドが大きなお腹を抱えている所が映る。
 
そしてリモート出産?し、赤ちゃんを抱いた助産師さん、ロンド、理史が3分割された画面に並んで映っているところで終わる。
 
「リモート結婚以降はあり得ないだろ?」
「直接会わずにどうやって妊娠するのさ」
「精液をクール宅急便で送ったとか」
「そんなの楽しくない」
 
「よしんばリモート妊娠まで認めたとしても、リモート出産は不可能」
などと言われた。
 

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10月17日から『元気になって』の制作に入った。
 
これは実は松山君の奥さんの話から、何か書かずにはいられない気持ちの中で書いた曲である。松山君の奥さんだけでなく、色々な病気や怪我と闘っている全ての人へのメッセージである。
 
最初はアカペラスタートである。しかし少しずつ楽器が加わっていく。
 
スターキッズは電気楽器を使っている。月丘さんにはグロッケンシュピールを打ってもらっている。詩津紅はピアノではなく、チェンバロを弾いてもらった。このチェンバロは§§ミュージックの大田区サテライトに置いているので、今回詩津紅はスターキッズの練習場の方には顔を出していない。彼女はこの楽器が戻って来て以来、毎日サテライトに行って練習していた。
 
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木管パートでは、千里に龍笛(ドレミ調律)で入ってもらった。今回のアルバムで唯一、千里が参加した曲である。千里のお弟子さん・林田瑞紀さんにも来てもらって、彼女には高麗笛(こまぶえ:やはりドレミ調律)を吹いてもらっている。風花のフルート・美津穂のクラリネットと、千里・林田さんの龍笛・高麗笛とが、呼び合うようなアレンジになっている。
 
金管は最後に香月さんの明るいトランペットが入るだけである。ストリングスは間奏にだけ入る。
 

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MVではスポーツをしている場面を多く取り込んでいる。品川ありさが監督を務めるソフトボールチーム“ゆりゆりーず”(*3)の練習風景、千里がキャプテンを務めるプロバスケットチーム、レッド・インバルスの練習風景、〒〒テレビに委託して撮影してもらった、水泳の津幡組の練習風景、ΨΨテレビにお願いして利用させてもらった、3×3大作戦の登山風景、テニス経験者の恋珠ルビーとスポーツ万能の山本コリンで深川アリーナにテニス用カーペットを敷いてテニスのゲームをしてもらった様子(審判は美崎ジョナ)などといったものを取り込んでいる。
 
(*3)元々は川崎ゆりこが創設したものだが、多忙になって、監督はありさに交替した(主将兼任)。ありさはサッカー選手だったが、元々腕力があるので、ソフトボールでもかなりの長打力がありホームランもよく打っている。但しボールを投げるとどこに飛んで行くか分からないという人なので、だいたい指名打者である:サッカーでも蹴ったボールがどこに行くか分からない人なのでキーパー専門だった。ついでに極度の方向音痴で付き人がいないとどこにも行けない。
 
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なにしろ新宿駅からアルタに辿り着けなかった人である。2014年に契約した時、北海道に住んでいた高崎ひろかはむろん女子寮に入れたが、海老名市在住で実家から出て来て仕事をすることも可能だった(当時は仕事は土日のみだった)ありさも寮に入れたのは、彼女が海老名から東京に辿り着けなかったからである!(「今どこ?」「湯河原って書いてあります」などという会話があったりした)更に女子寮に来てもらうのに「五反野駅まで来てね」と言ったら、五反田駅前で途方に暮れていた(これは他にもやった子が数人居る)。
 
ありさは運転免許を持っていない。みんなから「ありさちゃんが運転したら、どこに辿り着くか分からない」と言われている。中学の同級生からも
「あやちゃん、タクシーの運転手さんにだけはなれないね」
と言われていたらしい。
 
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病室のセットを作り、入院患者を医師と看護師が励ましているシーンも撮影したが、患者役は日吉ツバキさん、看護師が沢田峰子さん、医者は倉橋礼次郎さんである。この医師と看護師の組合せは『ときめき病院物語』の組合せで。更に日吉ツバキも当時、若い看護師役(但しセリフはほとんど無い)で出ていた。3人とも「懐かしいね」と言っていた。日吉ツバキは昨年秋に盲腸で入院した時のことを思い出したと言っていた。
 
「あの時はコロナに院内感染したりしないよね?と不安だったけど、感染対策が物凄くで不自由を感じるくらいで、何とか無事生還しました」
などと彼女は言っていた。
 
ラストにはその、日吉ツバキが、やはり『ときめき病院物語』に出ていた馬仲敦美ちゃんと卓球しているシーンが映って、曲は閉じられる。
 
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今回のMVは『ときめき病院物語』の同窓会だった!
 

ところで・・・日吉ツバキは最近ではいくつものドラマに(チョイ役で!)出演していて、結構顔は売れているのだが、彼女はわりとごつい顔つきで体格も筋肉質だし、身長も172cmと高い(*4)ことから、彼女を女装者と思っている人はわりとある。それでこのMVを見て
 
「とうとう性転換手術を受けたか?」
などと(ジョークで:だと思う)ネットに書き込んでいる人たちもあった。本人は言われ慣れているので笑っていたが。
 
(*4) 本人も「私男性ホルモンが多いのかも。おっぱいも小さいし」と言っている。長身でいかにも運動神経が良さそうに見えるので中学時代バレー部に勧誘されて入ったものの、一度も公式戦には出なかったらしい。一度練習試合に出た時は、相手チームから「男子は困るんだけど」と言われたとか!生徒手帳を見せても疑いの目で見られていたが、下手なので!向こうもまあいいかと思ったようであったらしい。
 
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10月24日から最後の曲『Kin Medal ... Ai』に取りかかった。
 
この曲は基本構成で演奏している、通常のスターキッズ6人(月丘さんはヴィブラフォン)に薬王みなみ・鈴原さくらのコーラスを入れただけで、木管・金管・弦楽器は入れていない。
 
MVでは、いきなり金目鯛の映像が出てくる(金目鯛は10月から解禁になる)。更に政子が美味しそうにお刺身を食べている映像が出る。これは実際に金目鯛のお刺身を食べているところである。
 
Kinmedai という文字が表示され、a の文字が分裂して Kinmeda ai となり、"l"の文字が飛び込んで来て、 Kinmedal ai となる。
 
それから、あけぼのテレビでこの夏放送した“バーチャル水泳教室”で畳の上で信濃町ガールズたちが練習している風景が表示される。その後、この番組で使用した“水槽”で、まだ水泳が下手な鈴原さくらが泳ぎの練習をしている姿、そして青葉が深川アリーナのサブプールで練習している様子が映る。
 
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間奏では仙台の若林植物公園の巡回ジョギングコースで走っている人たちが映る。映っているのは実はクレールのメイドさんたちである。
 
2番の歌に乗せて、最初は子供が4人でバスケットの練習をしている所が映る。これは千里の子供たち、早月・由美・京平・緩菜である!
 
それから私がオーナーをしている女子バスケットチーム・千葉Rocutesの練習風景が映る。それから、今回のオリンピックでサブシューターとして活躍した、寺島奈々美さんの練習風景が映る(板橋の千里の個人練習場使用)。そして最後に千里が深川アリーナでスリーを百発百中させる様子が映る。
 
そしてコーダで、銀メダルを掛けた千里、金メダル2個と銅メダルを掛けた青葉の姿が映り、最後はこの4個のメダル、金×2・銀・銅がテーブルの上に並べられた図で終わっている。
 
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この曲をアルバムの最後に置いて、今回の『ラブコール』の制作は完了した。
 
私は七星さん、風花、鱒渕水帆、八雲真友子課長の5人でアルバムの収録順について打合せた。制作した曲の内“ラブコール”というテーマとあまり関係無い2曲は結局シングルに回し、残り12曲を下記の順序でアルバムに収録することにして、有咲にマスタリングをお願いした。
 
(元々『All of You』は予備曲だった。また『元気になって』が急遽書いた曲なので14曲になっていた)
 
アルバム『ラブコール』
 
『白い雪・愛のテーマ』
『ガラスの靴・愛のテーマ』
『湖より・愛のテーマ』
『12 monthes of I love you』
『イヤリングのラブレター』
『All of You』
 
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『Multiply』
『鐘の恋文』
『Across the crowded room』
『リモート・ラブ』
『Burning Snow』
『金目鯛』
 
シングル『ぼくたちの秘密基地』
『ぼくたちの秘密基地』
『歯磨き味のイチゴ』
『元気になって』
 
 
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夏の日の想い出・ボクたち女の子(16)

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