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■夏の日の想い出・天使の歌(14)

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さて、株式市場の反応はこのようであった。
 
翌日6月28日(金)の東京証券取引所では、株価がそもそも高くなりすぎていたこともあり、売り気配の方が強く、昨日の終値6200円から暴落し始める。結局28日はストップ安の5200円で終わった。
 
週明けの7月1日(月)には、寄りつきから利確を狙う人たちの売りも相次いでいったんストップ安の4200円まで落ちたが、お昼に新経営陣の合併しないことへの見解が出ると、それを評価する人が増え、4800円まで戻す。更に、総会で自分たちの動議が否決されたライオン・ペアズが敵対的TOBを仕掛ける模様だという噂が流れ、株価は結局、ストップ高の6200円まで高騰して終わった。
 
その週は、憶測が憶測を呼んで株価は激しく変動する。火水はTOBは無いかもという憶測からストップ安となったが、木曜日には別の投資グループが大量に株を集めているという噂が流れてストップ高となる。しかし金曜日はその根拠が不明というのでまたストップ安となる。毎日の終値はこのようになった。
 
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7/1 6200 7/2 5200 7/3 4200 7/4 4900 7/5 4200
 
ところが週明けの7月8日(月)、ライオン・ペアズが変更報告書を出し、同ファンドの保有株式数が7月1日付けで5%未満の4.9%になったことが明らかになった。
 
市場は唖然とした。
 
ちなみにいったん5%未満になってしまえば、その後は5%を越えない限り何%になろうとも報告書提出は不要である。恐らくは7月2日に残り全部も売ってしまったのではと想像した人が多かった。
 
つまり・・・
 
ライオン・ペアズは散々値段をつり上げておいて、あまり値段が下がらない内に全部売ってしまったのではないか?と多くの投資家が想像したのである。
 
同ファンドは1200-1800円の頃に8%に相当する400万株を購入している。それを仮に5500円で売った場合、60億円で買ったものが220億円で売れたことになり、差額160億円の儲けが出たことになる。
 
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最初からそれを狙っていたのでは!?
 
と投資家たちは考えたのである。
 

アクアの小浜市でのライブ詳細は6月28日のTKR株主総会(出席者は町添氏とトリプルスター社長の2人)でも合併が否決され、TKRが★★レコードに吸収されないことが確定した時点で発表になった。
 
日時 8月31日(土)
場所 小浜市特設会場
交通 敦賀駅、小浜ICそば特設駐車場からシャトルバス
 
第1部(9:00-13:00)§§スターズ 9:00 桜野レイア 9:20 山下ルンバ 9:40 原町カペラ 10:00 石川ポルカ 10:20 桜木ワルツ 10:40 花咲ロンド 11:00 白鳥リズム 11:30 姫路スピカ 12:00 西宮ネオン 12:30 今井葉月
 
第2部(14:00-16:30)アクア
 
発売枚数 70,000枚(座席指定)
チケット発売
・ファンクラブ(4万枚) 6.28-7.01 抽選
・一般発売(3万枚) 7.6(土) 先着順
 
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現地の施設の工事は7月いっぱいで終了する予定である。工事用住宅(通称"Muse Town")は8月20日までに全て撤去するので、ライブが行われる時点では作業員用のユニットハウスは姿を消しているはずである。跡地の利用について若葉は「なーんにも考えていない」と言う。
 
「別に無理して使う必要無いんじゃない?」
と言っている。
 
「まあお花でも植えようかな」
「ああ、それいいかもね」
 
ということで、広大な公園として整備されることになりそうである。
 

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ところで私と政子・あやめは★★ホールディングの株主総会前日、6月26日に宮古島に行っており、株主総会も代理で出席してもらった岩波弁護士からの報告と、ツイッターに流れてくる様々な人の書き込みで状況を把握していた。
 
幸いにもこちらの意図通りに進行したので満足だったが、その夜は氷川さんから電話が掛かってきて、町添さんの社長就任、加藤さんの制作部長就任という報告に、驚いたふりをしておいた。なお氷川さんが課長になることが決まったのは週明けである。
 
27日は株主総会もあったので1日待機していて、28日は政子の島内食べ歩きに付き合った。
 

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さて、宮古列島の主な島には下記の8つがある。
 
●宮古島 本島
 
●本島と橋で繋がる島
・伊良部島(伊良部大橋)本島の中央部の西
・池間島(池間大橋)本島の北。
・来間島(来間大橋)本島の南部の西
・下地島 伊良部島と狭い海峡(ほぼ川に見える)をはさんでいる。5本の橋で繋がる。
 
八重干瀬は池間島の北方に広がっている。
 
●大神島
 本島北端から東4kmほどの場所にある。島の大半が禁足地という神様の島。
 
●石垣島との間にある島
・多良間島 宮古島と石垣島のちょうど中間付近にある丸い島
・水納島 多良間島の北8kmほどの所にある島。
 

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6月29日は宮古島から橋を渡って行くことのできる、伊良部島(いらぶじま)・下地島(しもじしま)・池間島(いけまじま)に行ってみた。下地島には下地島空港があるが、現在定期便は就航していない。しかしパイロット訓練のための空港として運営されている。
 
(筆者の友人の飛行機好き=マイル修行僧=数人が“未踏地解消”のため、10年程前にここに共同でチャーターした飛行機を乗り付けたことがある)
 
池間島は元は南北に走る狭い海峡(ただの谷間に近かった)をはさんだ東西2つの島だったが、現在は崖崩れなどにより海峡が埋まってしまい、結果的に一体化している。
 
。。。という話をしていたら唐突にマリが言った。
「ゆまちゃん、子供の頃、谷間があるのが嫌でさ。ガムテープ貼って閉じていたんだって」
「なんで、そういう話になるのさ。でもそれおしっこするのに困るでしょ?」
「そう。それが問題だったらしい」
 
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6月30日は沖縄本島から明智ヒバリが様子を見にやってきたので、一緒にヒバリが精神力を回復させたという来間島(くりまじま)に行き、お花畑など見ながら、のんびりと過ごした。ヒバリと政子は、私には理解不能な言葉(?)で会話していた。
 
政子はヒバリが描いた《かぁいいアクアちゃんの絵》を見て喜んでいた。
 
「かわいい!ね、ね、ヒバリちゃん、アクアにビクトリア朝っぽいメイドさんの服着せてよ」
「OKOK」
 
とヒバリはリクエストに応えていた!
 

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7月2日の夜、というよりも7月3日明け方のことであった。私の夢の中に青葉と千里が出てきて、千里は全裸で、青葉も下半身裸でサンバを踊っていた。ふたりが円を描いて踊っていたことから、私は那覇から宮古島に来る時に見たルカン礁を連想した。思わずその礁湖の中に引き込まれそうになったが、後ろからガシッと千里に抱き留められる。そして千里は私に
 
「これ、冬の落とし物」
と言って鈴をくれた。
 
目を覚ました時、私は何か感じた。政子を起こして言った。
 
「ちょっと外に出てみない?」
 
それであやめを抱っこして外に出ると、西の空で星がひとつ流れた。
 
「流れ星だ。願い事、願い事」
と言って、政子は一心に祈っている。
 
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しかし星はその後どんどん流れた。同時に数個流れるものもある。
 
私と政子はそれから多分1時間以上、西の空を半ば呆然として眺めていた。
 
物凄い流星群の天体ショーだった。それはまさに「星降る夜」という感じだった。
 
そして私の頭の中に自分では読めないような漢字の列が、まるで電光掲示板のニュースのように流れて行った。
 
故於是天照大御神見畏、開天石屋戸而、刺籠坐也。爾高天原皆暗、葦原中国悉闇。因此而常夜往。於是萬神之声者狭蠅那須満、萬妖悉発。是以八百萬神於天安之河原神集集而、高御産巣日神之子・思金神令思而、集常世長鳴鳥令鳴而、取天安河之河上之天堅石取、天金山之鐵而、求鍛人天津麻羅而、科伊斯許理度売命令作鏡。科玉祖命令作八尺勾珠之五百津之御須麻流之珠而。
 
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召天児屋命・布刀玉命而、内抜天香山之眞男鹿之肩抜而、取天香山之天之波波迦而、令占合麻迦那波而、天香山之五百津眞賢木矣根許士爾許士而。於上枝取著八尺勾珠之五百津之御須麻流之玉、於中枝取繋八尺鏡、於下枝取垂白丹寸手・青丹寸手而。此種種物者、布刀玉命布刀御幣登取持而、天児屋命布刀詔戸言祷白而、天手力男神隠立戸掖而。
 
天宇受売命、手次繋天香山之天之日影而、為鬘天之眞拆而、手草結天香山之小竹葉而、於天之石屋戸伏于気踏登杼呂許志、為神懸而、掛出胸乳、裳緒忍垂於番登也。爾高天原動而、八百萬神共咲。
 
於是天照大御神、以為怪、細開天石屋戸而、内告者。因吾隠坐而、以為天原自闇、亦葦原中国皆闇矣、何由以天宇受売者為楽、亦八百萬神諸咲。爾天宇受売白言。u汝命而貴神坐。故歓喜咲楽。如此言之間、天児屋命布刀玉命、指出其鏡、示奉天照大御神之時、天照大御神逾思奇而、稍自戸出而。臨坐之時、其所隠立之天手力男神、取其御手引出。即布刀玉命、以尻久米縄、控度其御後方白言。従此以内不得還入。故天照大御神出坐之時、高天原及葦原中国自得照明。
 
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(*5)長野県の戸隠神社はこの時、天手力男神が投げ飛ばした天岩戸の戸が落ちた場所とされる。そこで戸隠五社の奥社に天手力男神(あめのたぢからおのかみ)、火之御子社に天宇受売神(あめのうずめのかみ)、中社に思金神(おもいがねのかみ)、というこの神話で重要な役割を果たした3神が祭られている。
 
長野市側から北上する道は厳しいので信濃町ICから行くのがお勧め。
 
奥社と地主神の九頭龍社、奥社の隣にある名札の無い神社には、駐車場に車を駐めて1時間ほど歩いて行く必要がある。休日にはここの広い駐車場が満杯になるので早朝の参拝推奨。
 
中社・火之御子社・宝光社はお互いに歩いていける範囲にある。但し宝光社は別途そちらの駐車場に入れた方がいいかも。
 
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中社の駐車場は狭く行列に並んで入れるには忍耐が必要である。火之御子社の駐車場は2台分しかなく、入れられたら幸運である。火之御子社はとても優しい神社で筆者は大好きである。
 

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2019年7月3日の朝7時頃
 
「冬子さん、政子さん、あやめちゃん、朝御飯ですよ〜」
 
と言って毬藻さんが呼びに来た時、モーニングコーヒーを飲みながらのんびりと“ヒバリ画集”(カラーコピーさせてもらった)を見ている政子のそばで、私は一心不乱に五線紙にボールペンを走らせていた。
 
この時書いた曲は、宮古島に来る時に見たルカン礁をモチーフにしたもので、東京に戻った後『Atoll-愛の調べ』のタイトルでリリースすることになる。Atollは“アトール”と発音し、環礁(*7)の意味である。
 
そうして私は昨年の夏以来1年にわたる不調から卒業し、また楽曲が書けるようになったのである。ただ私の書く傾向はやや変わったようである。
 
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(*7)珊瑚礁はその形態により幾つかの種類に分類される。
 
●裾礁(きょしょう) Fringig Reef 陸地の海岸線に沿って形成された珊瑚礁。海岸からしばらく続く平らな部分(礁平面 reef flat / backreef)とその先の海底へ続く斜面(礁斜面 reef slope)から成る。礁平面の部分には礁池が形成される場合もあるが、池はあまり深くない。ほとんどの珊瑚礁はこのタイプ。
 
海岸からすぐに斜面が始まるようなものはエプロン礁 apron reef と言い、裾礁の初期段階のものと考えられる。
 
●堡礁(ほしょう) Barrier Reef 陸地から離れた部分に形成された珊瑚礁。島や海岸の回りに裾礁が形成された後、島が沈降あるいは海が上昇した結果、珊瑚礁が海面に近づこうと上に成長して形成されると考えられる。島の場合、礁池は深くなって礁湖(lagoon)となる。
 
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オーストラリアのグレート・バリア・リーフ(大堡礁)は有名である。
 
●卓礁 Platform Reef / Table reef 大陸棚などに形成された頂上が平らな珊瑚礁。中央部に礁湖を伴う場合もある。また↓の環礁の中心に形成されることもある。
 
●環礁 Atoll 円環や星形など閉曲線状に発達した珊瑚礁。内部の礁湖の中に陸地が無い。島の周囲に堡礁が形成された後、中心にあった島が浸食・沈降・噴火などにより消滅して形成されると考えられる。但し環礁の中心部に↑の卓礁が形成されるケースもある。
 
ちなみに珊瑚礁の中には直径数m程度のドーナツ状の珊瑚礁が見られることがあり、これを小さな環礁のようだというので Microatoll ともいう。
 
●バリエーション
 
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・ハビリ Habili 海面に姿を現さない珊瑚礁。結果的に暗礁になり航海に注意が必要。特に紅海で、このように呼ばれる。
 
・キー Cay 珊瑚礁の上に海流などで運ばれてきた砂が堆積してできた島。
 

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この日はお昼前から、毬藻さんと2人の子供、私たち3人の6人で八重干瀬の遊覧に出かけた。大潮の干潮時間を狙って出る遊覧船があり、それに乗る。7月2-6日が大潮の時期で、7月4日が最も潮が引くのだが、その日は満員で席が取れなかったため、1日早い7月3日の便を予約していた。この日は13:52が宮古島の干潮時刻なので、12時に平良港(ひららこう)を出発して、池間島付近を見学、池間大橋の下を通って、北方の八重干瀬に向かう。
 
船の中で結構豪華なランチが出るので、政子が喜んでいる。私が海の景色に見とれていたら、いつの間にか私の分も無くなっていた!
 
やがて八重干瀬の領域に到達する。多数の陸地が出現している様子に船の中から多数の歓声があがる。
 
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「これは凄いね」
と言って政子も感動しているようである。
 
「テレビで見たのとはインパクトが違う」
「テレビは結局平面にすぎないからね」
 
「昔は上陸するツアーもあったんですが、どう考えても環境保護によくないということで、現在は原則として上陸はしないことになっているんですよ」
と毬藻さんが説明する。
 
「いや、これ上陸してはいけないです。そういうツアーはとんでもないです」
と私は言った。
 
八重干瀬には主な珊瑚礁だけでも114個あり、その内の44個には名前も付いている。その全容は国土地理院の地図で見ることができる↓
 
http://maps.gsi.go.jp/?vs=c1&z=16#15/24.925769/125.278602/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0f2
 
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遊覧船はひとつひとつの珊瑚礁のそばに停泊しては、ゆっくりと観覧し、それから次の珊瑚礁へと移動する。この日は8つの珊瑚礁を間近で見ることができた。
 
「冬、『出現』の続きが書けるのでは?」
「いや。全く別の曲を書いた」
と言って、私はABC譜で書いた楽譜を見せる。
 
『秘密の大陸』と書いている。
 
「その歌詞もいいけど、私が新たな歌詞を付けてもいい?」
と政子は私の歌詞を読んでから言った。
 
「よろしく〜」
 
それで政子は私が書いた詩とシラブル数がほぼ同じになるような詩を書いている。それを見ていて、政子も“復活”したなと思った。政子はさすがに妊娠中は、あまり良い詩が書けなかったのである。それなりの詩は書いていたが、あまり“一般向け”ではなかった。
 
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「ここに人魚の格好をしたアクアを泳がせたいなあ」
「ああ。マリちゃんはそういう発想をすると思ったよ」
「おっぱいの所は貝のブラジャーで隠して」
「別にアクアは胸を隠す必要は無いけど」
と私が言うと、政子は顔をしかめて
 
「あの子、拉致しておっぱい大きくする手術を受けさせよう!」
などと言っていた。
 
政子が歌詞を書いている間に私は、別の曲の譜面を五線紙にまとめていた。それは今朝見た流星群を歌ったもので『星降る朝』というタイトルである。こちらはKARIONで使おうと思った。早く和泉に見せたいな。和泉はこの歌詞をどう書き直すだろうか。
 
私たちは7月4日は紅川さんの家の離れで1日のんびり過ごした上で、7月5日の午前中の便で東京に戻った。
 
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夏の日の想い出・天使の歌(14)

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