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■男の娘とりかえばや物語(12)

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涼道があまりに理想的な“男性”なので、宮中では“彼”の姿を一目見ようとする女官たちが大勢いました。何とか言葉を交わせないかと、わざと彼の行く道に物を落としておく者、更には大胆に声を掛けてしまう者などもいます。
 
侍従の執務室に行くと、しばしば同僚から
 
「涼道君、これ」
と文の束を渡されます。
 
「何これ?」
「あちこちの娘から君に文が来ているのだが」
「これどうすればいいんです?」
「まあ、返事を出したければ出せばいいし、面倒なら放置しておけばよい」
「返事って出すものなんですか?」
 
「仲昌王(後の宰相中将)などはマメに返事を書いているよ。彼も美男子だから女性たちの人気は高い。しかも何かの間違いで将来帝になる可能性だってあるしね。ああいう道に進んで、色々な娘と色恋したければ、それもよし」
 
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「すみませーん。私、あまり女の子には興味無いので」
 
「女に興味無いというと、まさか男の方がいいとか、大禿(おおかむろ*4)がよいとか?」
と言われると、さすがに涼道も顔を赤らめます。
 
「いえ、成忠様。私はまだ未熟なので恋に興味が無いだけです」
「そうかぁ、涼道君はいくつだったっけ?」
「13歳です」
「13かぁ。さすがにまだ女と寝るには早すぎるかもな」
「すみませーん」
 
「筆下ろしはした?」
と同僚は小声で訊きます。
「それもまだです」
と答えながら、涼道は少し赤くなりました。
 
筆下ろしって、私“筆”を持ってないし、むしろ筆を下ろされる側だよなぁ、などと涼道は内心思っていました。
 

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(*4)大禿(おおかむろ)とは、成人の年齢に達しているのに冠を着けず、少年の髪型である美豆良にも結わずに、少女のようにそのまま垂れ流した状態にしているものを言う。この髪型を禿(かむろ)と言うのだが、同じ漢字でも「禿(はげ)」と読むと全く違う髪型(?)になるので注意。
 
大禿は、いわば古代の男の娘である。
 
しばしば女性的な衣服を着けている場合もある。
 
江戸時代の文献には「那智や高野には大禿という妖怪がいる」などと書かれているらしいが、そういう女人禁制の修行場には、女装男子の需要があったことを示唆したものであろう。
 

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涼道の評価が高まるにつれ、その涼道と瓜二つのように似ているらしいという噂の“姫君”に興味を持つ人たちも出てきました。
 
まずは涼道を近くに召し抱えている帝ご自身が興味を持っておられましたし、弟君の東宮も関心を持っていました。帝からも大将は
 
「そちの姫君も何か適当な役職を与えるから、宮中に出仕させないかね?」
と声を掛けられたものの
 
「どうしようもない恥ずかしがり屋で、母親やごく親しい女房くらいにしか会おうとしないのですよ」
と言って、お断りしていました。
 

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更にもうひとり、大将の“姫君”に関心を持つ人がいました。
 
帝の伯父に式部卿宮に任じられている仲満親王という人があり、この人の息子の仲昌王という人が、今17歳で結構な美形でもあり、宮廷の女性の人気を集めていました。彼は先ほど涼道と同僚の会話にも出てきたように“マメ”な性格で、女から来た文には必ず返事を書き、多くの女性と恋愛を楽しんでいました。(つまり“やり”まくっている)
 
現在帝にも東宮にも男子の皇子が居ない中、帝の従弟という立場は、将来ひょっとして皇位を継ぐ可能性もあるので、そこがまた女性たちの人気となる所です。つまり彼の子種で男の子を産むことができれば、自分は将来《帝の母》になれる可能性だってある訳です。
 
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彼は多数の恋愛をしつつも、右大臣の四の君という人が、栗色の髪で物凄く可愛いというのを聞き、また大将の姫君も、今評判の“侍従の君”とよく似て美人だと聞き、実は双方に熱心に手紙を書いていました。
 
しかしどちらの家でも仲昌王が軽薄で多数の娘と浮き名を流しているのを聞いているので、来た文は本人にも見せることなく、女房が処分し、もちろん返事も一切出しませんでした。
 

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その2人へのアプローチが全く不首尾なので、仲昌王はよく涼道の執務室にやってきては話し掛けていました。
 
自分と違って涼道には全く浮いた噂が無く、真面目一徹にお仕事に励んでいるというのを聞いても、彼は気になる存在でした。
 
涼道は仲昌王に話しかけられて、その相槌を打ったりしながらも、着々とお仕事をしています。そのストイックな性格を内心尊敬しながらも、彼は涼道の姿形を見て、その“男にしておくにはもったいない”ような美形さを見て
 
『こいつがそのまま女になったとしたら、俺はすぐにも押し倒してしまうだろう』
などと妄想して、やや危ない気持ちになります。
 
そして少し冷静さを回復すると
『こいつとよく似た妹というのは、全くもって俺の理想の女だ』
と思うのでした。
 
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その内、仲昌王がその“妹君”への思いを熱心に語るのには、さすがの涼道も閉口します。
 
そんなに熱心に思われても姉君は男の人を受け入れられない身体だからなあと思ったりすると、涼道の相槌もやや適当になっていくのでした。
 
ああ、私と姉上って男女逆だったらよかったのに、などとあらためて思ったりするのですが、そう思っているのは涼道だけで、姉の花子の方は本当は成り行きで女を演じているだけです!でも涼道は最近、姉上はやはり女になりたいんだろうな、などと、父と同じ認識をするようになっていました。
 
しかし、まぐわいしようとして、ちんちん付いてたら、さすがの仲昌王も仰天するだろうなあ、それともそのまま“やっちゃう”かしら?姉君だったら、ひょっとすると男の人を受け入れることができるかも!?などと、こちらも変な妄想をしながら、涙まで流して涼道の姉妹の“姫君”への思いを語る仲昌王を涼道は冷ややかに眺めていました。
 
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ところで繰り返しになりますが、帝には男子の皇子(みこ)は居ないものの、ひとり、亡き皇后が遺した皇女(ひめみこ)が居ました。
 
この皇女(女一宮・後の東宮)が、皇后亡き後、あまりしっかりした後ろ盾が居ないのを帝は心配していました。この皇女様はまだ17歳で若いですし、やや軽はずみの性格でもあるので、誰かが付いてないと“危ない”と思われたのです。帝の唯一人の子供という立場上、あまり変なことはしてもらいたくありません。
 
帝は侍従の君(涼道)が宮中でも評判なのを受けて、彼にこの女一宮の後ろ盾になってはもらえないだろうかとも思ったりするのですが、涼道自身がまだ13歳ですし、さすがに年齢的には無理があるかなとも思っていました。
 
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大将は帝からそういうお気持ちを聞かされて、ああ、あいつが本当の男であれば皇女様の後ろ盾を務めさせるのも悪くはないのだが、と思い悩んでしまいました。当時の大将としては、涼道はある程度宮仕えさせた所で出家させて、どこかの寺で僧として過ごさせるしかないと思っていたのです。
 

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さて“若君”(涼道)が宮中に出仕するようになって以来、“姫君”(花子)の方は、どうにも暇になってしまって、たまらない気分でした。
 
ふたりで入れ替わって橘君があちこち出かける中、妹のふりをして西の対で過ごしていたりした頃は、結構冒険をしているようで、ドキドキ・ワクワクした気分だったのが、入れ替わりがバレて、結果的に父公認となってからは、そのドキドキ感が薄れてしまいました。
 
相変わらず“女ではないとバレないか”というドキドキ感は多少あったものの、ずっと妹の代役をしている内に、“バレる訳がない”という妙な自信のようなものができてきて、完璧に女を演じることができるようになっていました。
 
本人としては別に女になりたい訳ではないのですが、大将も春姫も自分は女の子になりたいのだろうと思い込んでいるようです。とはいっても、自分が男としては極めて劣等生であることも、花子としては認識していました。
 
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だいぶ妹に教えてはもらったものの、漢字は簡単な字しか分かりません。漢籍なんて、ちんぷんかんぷんですし
 
「十八史略面白ーい」
などと橘が言っているので、
「どれどれ」
と言って見てみても、書いてあることがさっぱり分からず、当然どこが面白いのかも分かりません。
 
弓矢も少し妹に教わって練習してみたのですが、だいたい矢が的の付近まで到達しません。馬も少し教えられたものの、馬上で安定を保つことができず、すぐに落ちて、女房たちに受け止めてもらい、怪我せずに済んだという状態。
 
「男として生きられないのなら、女として生きていくしかないのかなあ」
などと思うとまた憂鬱な気分になります。
 
そういう花子の気持ちを理解しているのは実は秋姫だけでした。
 
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それでも妹がずっと家に居た頃は、ふたりでたくさんおしゃべりをして気が紛れていたのですが、妹が“大夫の君”として宮中に出仕するようになると、心を割って話をすることのできる相手がおらず、ひねもすボーっとしているような日もありました。
 
気を紛らそうと箏や和琴を弾いたりしても、何やら悲しい雰囲気の曲ばかりになり、涙が浮かんできます。
 
花子の所には、実は涼道の姿を見て「この兄にそっくりな妹なら」というので大量に文が送られ来ていたのですが、返事など出して万が一にも本気で惚れる男性が出てきたら大変なので、女房たちは全て文は廃棄して、一切、花子の目には触れないようにしていました。
 
また花子付きの女房・女童だけでなく、邸中の家人たちに命じて、絶対に花子への文は取り次いではならないと秋姫と清原(春姫の女房)が通達していました(春姫自身はのんびり屋さんなので、なーんにも考えていない)。
 
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家人たちは、それを
「いづれ花子様は帝の女御として差し出されるからであろう」
と解釈し、忠実にその命令を守っていました。
 

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花子のお股は、例によってほぼ常時膠で固定され、まるで女の子のお股のような形に偽装されています。この偽装のことを知っているのは、ごく少数の女房と女童だけです。父君もこの偽装のことは知りません。
 
「だけど姫様、もし本当に女性として生きられるのでしたら、せめてタマタマだけでも取ってしまいません?」
と中将の君や少輔命婦などは何度か花子に尋ねました。
 
「取っちゃうとどうなるの?」
 
「おちんちんはもう立たなくなります。但し子供も作れなくなります。ただ、タマタマを取ってしまうと、男っぽい身体にはならないので、女として生きやすくなるのですよ。今のままでしたら、その内、姫様、男っぽいお身体になっていき、女性を装うことができなくなります。殿はそうなる前に、姫様をどこぞの尼寺に入れるおつもりのようですけど」
 
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「尼寺かぁ・・・。それでもいいかなあ」
などと花子は悩むように言いました。
 
「どうなさいます?」
 
「取るのはいつでも取れるよね?」
「はい、いつでも。明日でもいいですが」
「明日!?さすがに心の準備が出来ない」
 
「その手の手術ができる帰化人のツテがあります。中国では宦官(かんがん)と言って、タマタマとか、おちんちんまで取ってしまう男がけっこういるのですよ」
 
「へー!なんのために?女の子になりたい男の子?」
「いえ。中国の宮中では、おちんちんの無い男子の需要があるのですよ。奥向きの色々な雑用や力仕事をするのに、そこに居る女性たちと、万が一にも間違いがおきないようにするために」
 
「そのために、おちんちんとタマタマを取っちゃうの!?」
「身分の低い者でも、宦官になれば、宮中に召し抱えてもらえるので」
 
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「うーん。。。。日本ではそういうのは無いんだっけ?」
「日本はそのあたりがわりとおおらかなので」
「うーん。。。。。。。」
 
「ちなみに、ちんちん・タマタマどちらも取る方法と、タマタマだけ取る方法があります」
「ふーん。ちんちんだけ取るのは無いの?」
「タマタマがあると性欲があるのに、ちんちんが無いと、その性欲を解消できないので、物凄く苦しくて、狂い死ぬそうですよ」
 
「・・・その性欲というのがよく分からない」
と花子は言います。
 
「姫君はおちんちんで遊んだりしていないようですね」
「あれに触るのは湯やお風呂で洗う時くらいだよ」
 
「もしかしたら姫君はとても珍しい性欲の無い方なのかも」
「僕も、自分が男としては不完全なのは分かってる」
 
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「姫様、“僕”というのは卒業しましょう。女らしく“私”と言いましょう」
「人前ではそう言うよ」
と花子は投げ遣りぎみに答えました。
 
「それでおちんちんとかタマタマを取るというのは?」
「いつでも取れるのなら、まだしばらく考えさせて」
 
 
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