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■夏の日の想い出・男の子女の子(16)

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やがて結果発表である。
 
8位から順に学校名が呼ばれる。
 
QR中学は夏の大会では県5位であった。
 
しかし8,7,6,5,4位と名前を呼ばれるもののQR中学の名前は出ない。
 
「あれ〜。今回は入賞を逃したかなあ」
「今日の歌は凄く良くできた気がしたのになあ」
 
などという声が上がる。
 
やがて3位と2位の名前が呼ばれる。どちらも私立の女子中学校だった。
 
「ああ。今回は入賞ならずか」
という声が龍虎の周囲ではしていたのだが・・・最後になって
 
「1位。**市立QR中学校」
 
というアナウンスがあった。
 
「え〜〜〜!?」
という声が上がる。
 
「QR中学さんは代表者3名、ステージにあがってください」
と続けて言われる。
 
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部長の真希が
「龍ちゃん一緒に来て」
と声を掛け、部長の真希、副部長の軽井君、そして龍虎の3人で壇上に上がった。
 
優勝の賞状を(セーラー服の)真希、優勝の盾を(学生服の)軽井君、そして賞品目録をセーラー服の龍虎が受け取った。
 
ステージ上で待機していた、2位・3位の学校の代表(どちらも女子中なので全員セーラー服っぽい女子制服である)と、握手を交わした。龍虎も満面の笑みで、2位・3位の女子中の生徒と握手した。つまり壇上にいる生徒は軽井君以外全員女子制服である。
 
そのまま大会長の講評があり、大会は終了した。
 

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龍虎は学生服に着替えようと思ったのだが、
 
「電車の時間が無いから、すぐ出るよ」
と言われて結局セーラー服のまま、会場を出て駅に向かう。
 
「でもボク、自分が参加した最後の大会で優勝できて嬉しい」
と素直に龍虎は言う。
 
「龍ちゃんの歌唱が今日は凄くさえてた。それでみんなもうまく歌えたと思う」
 
と部長の真希さんは言う。
 
「うん。龍ちゃん今日はすごく良く声が出てたね」
と顧問の須賀先生も言う。
 
いつの間にか先生も女子たちも、男子生徒を呼ぶ時のような苗字呼びではなく、女子生徒を呼ぶ時のような名前呼びになっている。
 
「新人大会は全国大会が無いからもったいないなあ」
「まあこの後の日程で全国大会があっても、龍ちゃんが参加できないけどね」
 
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「龍ちゃん、歌手としても頑張ってね」
「うん。ありがとう」
 
それで龍虎は結局セーラー服を着たまま、電車を降り、駅から自宅まで歩いて帰って、その格好で帰宅したのであった。
 

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「ただいまあ」
と言って帰ると、母が
 
「どうだった?」
と尋ねる。
 
「優勝した」
「それは凄い!」
 
「これ記念品にもらったクレージュのボールペン」
と言って、クリップの所が8分音符の形になっているボールペンを見せる。
 
「可愛いね」
「うん。これ宝物にして、これでたくさん詩とか書こうかな」
と龍虎が言うと、母は
「うん。いい詩を書いてね」
と微笑んで言った。
 

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龍虎は自分の部屋に戻ると、セーラー服を脱いで、ハンガーに掛けようとしていつものハミングミントのハンガーが見当たらないことに気付く。実は春風アルトさんから「可愛い歌が歌えるように」などと言われて最近もらったものである。
 
あれ?どこにやったっけ?どこかに落ちてる?と思ったものの、仕方ないので取り敢えずマイメロディーのハンガーに掛けた(龍虎の部屋にはサンリオグッズがあふれている)。
 
それで、普段着のチュニックと七分丈のジーンズにフリースの上着という格好に着替えて(龍虎はそれが女物の衣服だということを意識していない)、居間に行こうとしたら事務所から支給されているスマホが鳴る。
 
「おはようございます。アクアです」
「アクアちゃん、今どこ?」
 
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と訊いてくる声は、事務の沢村さんである。
「自宅ですが」
 
「じゃ休みの日に悪いけど、至急、赤坂の##放送まで来てくれない?」
「##放送ですか?」
 
「今日8時からのスタジオμで、出る予定だった歌手が1人風邪で倒れたらしいのよ。それで代わりにアクアちゃん出してもらえるらしいから」
 
「何か歌うんですか?」
「まだデビュー曲発表前だから、1月1日に出したビデオの中で歌っていた『恋人たちの海』行ける?」
 
「行けます」
「じゃすぐ来て。電車がいちばん速いと思う。衣装はこちらで準備するから」
「分かりました!」
 

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それでアクアは(渋滞を避けられる)自転車で駅まで走り、そこから電車で赤坂の##放送まで駆けつけた。自転車は追って父が回収してくれることになった。
 
何か宝塚の男役?のような衣装を着せられてメイクされ、なぜか花の髪飾りまでつけさせられて、スタジオに行く。
 
たくさんの歌手さんたちがいるので
 
「おはようございます。アクアです」
と挨拶したら、松浦紗雪さんが寄ってきて
 
「アクアちゃん、可愛い! 私、アクアちゃんに会いたかった」
などと笑顔で言い、握手を求めてくるので握手する。
 
「おはようございます、松浦紗雪さん。私も松浦さんの曲、よく聴いています」
「さんきゅさんきゅ。でも私すっかりアクアちゃんのファンになっちゃった」
 
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「ありがとうございます。今後もよろしくお願いします」
「今日の衣装、まるで男の人みたーい」
 
「私、男なんですけどー」
「知ってるよー。でもアクアちゃんは女の子の衣装着ればいいのに。せめてスカートにしようよぉ」
 
「いや、そう言われても」
 
アクアが困っていたら、ディレクターさんが
 
「今から着替えさせている時間は無いので、このままで」
と言ってくれたので、アクアは女装させられずに済んだ。
 

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やがて番組が始まり、最初はひとりずつ名前を呼ばれて番組のセット中央に設けられている階段を降りていき、挨拶する。
 
その後、ひとりずつ歌い、前後して司会のレイシー(スリーピーマイス)さんとトークをする。トークは基本的に台本のようだが、アクアは突然の参加だったので「申し訳ないけどアドリブで」と言われた。
 
やがて自分の出番になるので、レイシーさんとマジで即興・アドリブで会話をし、それから約3分間、ローズ+リリーの『恋人たちの海』をショートバージョンで熱唱した。
 
今日の歌唱用の譜面は直前に見せられたのだが、うまくノーミスで歌うことができた。歌い終わって、用意されている席の方に行こうとした時、松浦紗雪が凄く厳しい目で自分をまるで睨むように見つめているのに気付きドキッとする。でも紗雪はすぐに笑顔になってアクアに手を振ってくれたので、アクアも彼女に会釈した。
 
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松浦さん、どうしてあんな厳しい目をしてたんだろう?ボク何かミスったかな?と思うものの、よく分からない。
 
席に着いた後もカメラで映されている。ここで先日の女装番組でも一緒だった、ハイライトセブンスターズのヒロシさんと即興でジョークの掛け合いをした。
 
天然ボケみたいでいて、意外に絶妙な反応をするアクアに周囲は結構笑っていたようである。
 

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この放送では、むろんアクアが出ることは予定されていなかったので、新聞やネットのテレビ欄にもアクアの名前は出ていなかった。しかしオープニングのところで名前を呼ばれ、階段を降りて登場してきたのを見た人が
 
「アクアがスタジオμに出てる!」
とツイッターに書き込む。それで慌ててチャンネルを変えた人が多数出た。それでこの日のスタジオμの視聴率は物凄いことになったようであった。
 

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番組が終わった後、松浦紗雪さんから「ぜひお夜食でも」と言われて付き合うことになる。そして「その前にもっと可愛い服着ようよ。買ってあげるから」 などと言われて松浦さんお気に入りのブティックに連れて行かれて、物凄く可愛いドレスを買ってもらった。
 
それでその可愛い服にお着替えしてから、また高そうな洋食店に入って1時間ほどおしゃべりする。むろん双方のマネージャーも一緒である。松浦紗雪さんなら、年齢も離れているし、そういう間違いは無いとは思うものの「アクアを絶対に女性と2人きりにはしない」という原則を守っている。
 

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「私、アクアちゃんのファンクラブ会員番号1番になりたいなあ」
などと松浦さんに言われるので
 
「済みません。それ希望者が何人かおられるようなので、後日相談にさせてください。プロデューサーのコスモスに伝えておきますので」
と沢村さんは言った。
 
アクアのファンクラブは12/29の『性転の伝説』放送終了後に募集開始したものの、年内にネットから5万人の仮登録があり、ファンクラブ発足日ということになった2月2日朝までに会費の振り込みをしてネットまたは郵送で登録申請を済ませた人が20万人に達した。
 
会員番号は最初の1000番までを特別な人に贈るためリザーブして、1001番以降を2/2朝の時点で抽選によって番号決定し、会員証(写真付き)を送付している。20万人分の送付には半月以上掛かっており(送付は原則申し込み順)、その後申し込んだ人の会員証は最悪3月以降になりそうである。
 
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龍虎が松浦さんと別れて帰宅したのは、23時である。むろん買ってもらったドレスを着ての帰宅である。沢村さんが車で家まで送ってくれた。さすがにこんな可愛いドレスでは電車に乗れないと思ったので助かった。しかし母は服装のことには触れずに
 
「お疲れ様。御飯暖めるね」
と言って、シチューを暖めてくれる。それで龍虎もその服のままシチューを食べる。
 
「突然呼び出されたりして大変ね」
「お母ちゃんもよく生徒さんとかから呼び出されてるね」
「まあ教師は仕方ない」
「たぶんタレントもこういうのは仕方ないよ」
「まあ無理しないでね」
「うん。無理はしないよ」
 
それからドレスは衣装ケースに掛け、お風呂に入ってから、コットンの優しい下着を着けパジャマを着た。自分の部屋に行くと、もうクタクタだったので、何もせずにそのまま布団を敷いて眠ってしまった。
 
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翌2月12日(木)朝。
 
龍虎は普段は5時半くらいに起きるのだが、昨夜が結構大変だったので、7時まで寝てしまった。珍しく母に起こされて半分寝ぼけながら朝御飯を食べる。
 
それでもう7時半なので学校に行かなきゃというので、歯を磨いて顔を洗ってからトイレを済ませ、自分の部屋に行く。
 
今日はトランクスの気分では無い気がしたので、ナイロンのパンティを穿く。ピッタリと身体にパンティが張り付く感覚が好きだ。こないだ彩佳から渡されたぷりりのブラジャーを着ける。ライト・バイオレットのキャミソールを着る。夏恋さんに買ってもらったものだが、龍虎のお気に入りの品のひとつである。
 
龍虎は特に疲れている時は女の子下着をつけた方が気持ちが引き締まる気がしていた。
 
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学生服で隠れてどうせバレないし今日は体育も無いしと思いブラウスを着てから、その学生服を着ようとして、龍虎は初めてそのことに気付いた。
 
学生服を宏恵から返してもらってない!!!
 
え〜?どうしよう?
 
と思っていたら、母がトントンと部屋のドアをノックする。
 
「龍ちゃん、私もお父ちゃんも出るよ。まだ龍ちゃん出かける準備できない?」
 
「お母ちゃん、ボクどうしよう?」
「どうかしたの?」
 
と言って母は龍虎の部屋のドアを開ける。
 
「昨日学生服を宏恵に預けたまま、返してもらうの忘れてた」
「あぁ・・・。あの後、お仕事が入って、都心まで往復してきたからね」
 
「もう少し早い時間だったら宏恵ん家まで行って返してもらうんだけど」
 
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あいにく、宏恵の家までは2kmほどある。
 
「うーん。だったら、そこにある制服を着ていけば?」
と母は指さした。
 
龍虎が母の指さす方向を見ると、セーラー服の上下を掛けたハンガーがある。
 
「それも制服だから、それ着て行ってもいいよね?だいたいあんたブラウス着てるじゃん、今日はセーラー服着ていくつもりだったんじゃないの?」
 
「え〜〜〜? セーラー服着て学校に行くの〜〜〜?」
 
「あんた、そもそもセーラー服で通学したいからそれ作ってもらったんだよね?いつから着て行くんだろうと思ってた」
 
「ちょっと待ってぇ」
 
母は誤解しているのか、それともわざと誤解している振りをしているのか。ともかくも議論している時間が惜しい。
 
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「あと3分以内にそれ着たら、学校近くまで乗せていくけど。それ以上遅くなるなら、私たちもうあんた放置して自分たちの学校に行くよ」
 
「待って。1分、いや30秒だけ考えさせて」
と言って龍虎はハンガーに掛かっているセーラー服を見つめた。
 
 
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■夏の日の想い出・男の子女の子(16)

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