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■夏の日の想い出・男の子女の子(12)

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結局龍虎は彩佳・宏恵と3人で、3人ともセーラー服姿で駅前まで歩いていき、ロッテリアに入っておしゃべりした(お金は龍虎が3人分出した)。
 
龍虎は小学1年生以来の友人彩佳、2年生以来の友人・宏恵と話している内に「ああ、これ普通の自分だ」という気持ちになってきた。本当にセーラー服で明日から学校行っちゃおうかなとも思うけど、さすがにそれは自分の「イメージ戦略」にはマズいことを龍虎は理解している。そもそも自分は女の子になりたい訳でもないし、セーラー服はやはりこういうプライベートでファッションの一部として着るまでかな、などと考えていた。
 
30分くらいおしゃべりしていた時、大きなカメラを持ち、腕に「週刊**」という腕章を付けた男性がお店に入ってきたのを見て、龍虎は内心ビクッとした。どうか自分に気付きませんようにと祈る。
 
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その人は注文して、品物を受け取ると、空きテーブルを探して龍虎たちから3-4mほど離れた席に着いた。そして食べ始めたのだが、こちらを見て「あっ」という声を出して、席を立ち、こちらに近づいてた。
 
やばぁ!女装しているのを何と言い訳しよう?と思ったのだが、どうもその記者さん?は龍虎に気付いた訳ではなかったようである。
 
「ね、ね、君たちもしかしてQR中学の生徒?」
「はい、そうですよー」
と彩佳が答える。
 
「だったら、1年生の田代龍虎君のこと知らない?」
「ああ、私、同じクラスですよ」
と彩佳。
「ほんと?」
「私は同じ部活」
と宏恵。
 
「おお。ねね、彼のこと少し教えてくれない?」
「写真とか録音とか無しで、匿名ならいいですよー」
「OKOK」
 
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どうも記者さんは龍虎たちの着ている制服が「アクアの通う中学」の制服であることに気付いて、取材しようとしているようである。
 
その後20分くらいにわたって記者さんは彩佳たちに質問し、熱心にメモを取っていた。龍虎たちは「同じクラスの仮名A子」「同じコーラス部の仮名B子」それに「小学校の時に同級だった仮名C子」ということで、記者さんとたくさん話をした。
 
記者の興味は、龍虎の普段の学校生活の様子や、龍虎の性格などのようである。
 
「まあ、どちらかというと目立たない子ですよ」
「だから、彼がタレントデビューすると聞いて、びっくりした子が多かったみたい」
 
「だけど彼ってオンオフが凄いんだよね」
「そうそう。普段は空気みたいにしているけど、強烈なオーラを放つこともできる」
「小学5年生の時に学習発表会でお芝居をしたんですけど、彼が主役に立候補したから、みんなびっくりしたんですよね。ところがやらせて見ると、物凄い存在感があって、お芝居は大成功だったんですよ」
 
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「へー。やはり彼ってその頃から俳優志向だったのかな」
「大学生くらいになったら、どこかの劇団の試験とか受けてみたいなとか言ってたけど、ショートカットの道を歩むことになったみたい」
 
「発声練習とかは、けっこうやってるのみたね」
「そうそう。だから、滑舌がいいのよね、彼」
「鼻濁音とかも美しく発音するし」
 
「友だちは多いですか?」
「あの子は極端だよね」
「うんうん」
「どういうこと?」
「たぶん男の子の友だちはひとりも居ないと思う」
「せいぜい、**君とか**君あたりとしか話してないよね。あ、この固有名詞出さないでくださいね」
「うん。出さないよ。OKOK」
 
「でも女の子の友だちは多いよね」
「それって、凄くもてるってこと?」
「いいえ」
と3人が同時に言ったので、記者さんは少し驚いたようである。
 
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「彼と女の子の友人との関係には全く恋愛要素が無いんですよ」
「そうそう。純粋な友人関係なんだよね〜」
 
「彼と話している時って、普通に他の女の子と話している時と同じ感覚になっちゃうんだよね〜」
 
「そうそう。こちらは全く無警戒になる」
「それに女の子が好む話題に完璧に付いてくる」
 
「ジャニーズの子の名前、かなり知ってるよね」
「うん。ジャニーズに対する詳しさではたぶんクラスでも1〜2番だと思う」
「ジャニーズに入りたいのかなとも思ったことあるけどね」
と宏恵が言うと
 
「ああ、なるほどー!」
と記者さんが声を挙げた。
 
「でもニコモについても詳しい」
「うん。ここ数年来のニコモの名前を全部知ってる」
 
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「ごめん。ニコモって何だっけ?」
と記者さん。
 
ああ。大人の男性は知らないよなと龍虎は内心思った。
 
「ニコラという雑誌のモデルですよ」
「なるほどー」
「ローティーンの女子向けの雑誌なんです」
「じゃ、それ読んでるんだ?」
「龍虎のお姉さんみたいな存在の人が毎月持ってきて置いていくから、何となく読んでしまうとか言ってました」
 
「へー!そういう人がいるんだ?」
「小学1年の時に入院していた時に知り合ったんだって」
「ああ、そういう関係の人なのね〜」
 

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記者さんはかなり3人と話した後で“さりげなく”この質問をした。
 
「龍虎君って、やはりそのうち女の子になりたいのかな?」
 
しかし彩佳が明確に否定した。
「それはないと思いますよ〜」
 
「みんな『女の子になりなよ』『手術は簡単だよ』とか唆してはいるけどね」
と宏恵は言う。
 
「でも彼って女の子の輪の中に居ても、違和感が無いんでしょ?」
と記者さんが訊くが
 
「彼は多分アセクシュアルなんだと思います。恋愛をする気が無いんですよ」
と彩佳は難しい言葉を使った。
 
アセクシュアルという言葉を記者さんは知っていたようだが、宏恵と龍虎は分からないようで、少し首をかしげていた。
 
「まあ実際に女装させてみたことは数知れないよね」
と彩佳。
 
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「小学2年生の時は、女湯に連れ込んじゃったこともあったね」
と宏恵。
「え〜〜〜!?」
と記者さん。
 
「まあ小学2年生だし」
「必死でお股を隠してたね」
 
さすがに小学6年でも女湯に連れ込んだことまでは言わない。
 
「でもあの子、女装させると、ほんとに美少女になってしまうんだよねー」
と宏恵。
 
「というか実際問題として男の子の服を着ていても男装少女にしか見えん」
などと龍虎も開き直って言っている。
 
「言えてる言えてる」
と宏恵。
 
「実際、中学の入学式の時、先生から『君何ふざけて学生服着てるの?ちゃんとセーラー服着なさい。それお兄さんの?』とか言われてた」
と彩佳がその“事件”をバラすと
 
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記者さんは「おぉ!」と喜んで
「その話、記事に書いてもいい?」
と訊く。
 
「そのくらいの話は今更だから、いいですよー」
と龍虎は平然とした顔で言った。
 
「でもまあみんなで『性転換しちゃいなよ』とか『女になった方が絶対いいよ』とか『ウェディングドレス着てお嫁さんになりなよ』とか唆していれば、その内ふらふらと性転換手術受けちゃう可能性が無いこともない」
 
と宏恵。
 
「まあでも確率的には1%未満という気がするよ」
と彩佳。
 
「女の子みたいと言われるのは結構うれしがっているけど、女の子になりたい訳ではないみたいね」
と宏恵。
 
「あの子は実際問題として、半ば意図的に女の子と間違えられるようなことをしている気がする」
と龍虎。
 
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「ああ、するする」
と彩佳。
 
「それで結構女の子のメリットをむさぼっているよね」
と龍虎。
 
「でも男の子のメリットを捨てる気もないんだよね」
と宏恵。
 
「多分あの子、1日だけ完全な女の子の身体になれる薬があったら喜んで飲むだろうけど、永久に女の子になってしまう薬だったら、絶対飲みませんよ」
と彩佳。
 
龍虎も宏恵もその意見に頷く。
 
「なるほどー。龍虎君のことがだいぶ分かった気がする」
と記者さんは大きく頷いていた。
 

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記者さんと別れて3人で一緒に帰るが、宏恵から言われる。
 
「今日は龍虎が凄い嘘つきであることが良くわかった」
「ボク嘘ついたっけ?」
 
「天性の俳優ということも分かったね」
と言って彩佳は笑っている。
 
「でもまあ龍の自己分析は結構当たっている気がしたよ」
と宏恵は言う。
 
「まあ龍は男の娘を演じてる男の子ということで」
と彩佳。
「別に演じている訳ではないけどなあ」
と龍虎。
 
「でも男の娘ではないという点では、私と彩佳の意見は一致している気がする」
と宏恵。
 
「まあちょっと変わった男の子だよね」
と彩佳。
「そんな気がするねー」
と宏恵。
 

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龍虎が帰宅すると母から訊かれた。
 
「セーラー服外出どうだった?」
「なんか普段と変わらない気がした」
「だろうね。龍のスカート姿なんて珍しくないし」
と言って母も笑っている。
 
「で、どうするの?明日からそれで通学する?そうしたいのなら、私も学校に付き添っていって先生と話してあげるけど」
 
「いや学生服で通学するよ」
「セーラー服でもいいのに」
「でも持っていこうかな」
「ああ、いいんじゃない?」
 

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セーラー服を脱ぎ、部屋のハンガーに掛けてから、龍虎はなんとなく普段着のスカートを穿いて居間に戻った。それで夕飯の支度をしている母を手伝う。
 
「お母ちゃんさ」
「なあに?」
「おちんちん切っちゃう時、迷わなかった?」
 
母は苦笑した。
 
「まあ、迷いはあったけど、あれは勢いだね」
「ああ」
「手術しちゃったら、もう女として生きるしかないから、手術した後でやっと決意ができたような感じだった」
 
「そっかー」
と言って龍虎は考えている。
 
「龍もおちんちん、切っちゃいたい?」
「それは嫌」
「ふーん」
と言ってから母は訊いた。
 
「でもあんた実はこっそりおちんちん切ってしまっていたりしないよね?」
「え〜?そんなことはしないよ。それにおちんちん切ったらさすがに1週間くらい入院しないといけないだろうし」
 
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「まあ、そうだろうね。でも、あんた最近物凄く女っぽくなった気がして」
「ドラマで女役したりしているからだと思う」
「それにあんた最近ほとんど女の子パンティしか穿いてないよね?」
「なんかそんな気分なだけだよ」
 
「あんたのパンティは女の子と同じ汚れ方をしている。それってちんちんが付いていたらありえない汚れ方なんだけど」
「お母ちゃんに教えてもらったタックをずっとしているだけだよ」
「つまりタックしたいんだ?」
「まあそんな気分なだけで、おちんちん切りたい訳じゃないよ」
 
母はまた少し考えるようにしながら言った。
 
「もしちんちん切りたくなったら、私に相談してね」
 
「それは相談するけど、ちんちん切ったりはしないと思う」
「じゃ、おっぱいだけ大きくする?」
 
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「うーん・・・」
と龍虎は悩むような声を挙げる。
 
「お父ちゃんには内緒にしてね。実はおっぱい大きかったらいいなと思うことは時々ある」
「じゃおっぱい大きくする?あんたがおっぱい大きくしたいとか、おちんちん取りたいと言い出した時のために手術代は貯金してるよ」
 
「そうしたら男の子ではいられなくなっちゃうから我慢する」
 
母は苦しそうに笑って言った。
 
「まあそれでもいいかもね」
 

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12月に買ったリーフとエルグランドは25日に納車された。それでフィールダーは売却することにし、佐野君お勧めの中古車屋さんに持っていくことにし、彼の運転で中古車屋さんに向かった。私と政子は麻央の運転するインテグラに乗って佐野君の運転するフィールダーの後を付いていった。
 
ところが多摩地区の山道のような所を走っていた時、突然佐野君のフィールダーが左にハンドルを切り、斜面を滑落して炎上してしまった。佐野君は脱出して無傷であったものの、麻央は佐野君に抱きついて泣いていた。
 
佐野君の話だと突然人が飛び出してきたように見えたので急ハンドルを切ったのだという。しかし私も麻央もそういう人物の影は見ていない。
 
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そしてフィールダーの燃え方も異常だった。中古車屋さんに売りに行くのにガソリンは必要最低限しか入れていなかった。しかしまるで大量に燃料を積んでいたかのように燃えていたのである。私はその燃え方を見ていて、先日中央道を走っていて政子が車をスピンさせて事故を起こした時の燃え方とそっくりだと思った。
 
それで私はJAFを呼んで燃えてしまった車を工場まで運び、廃車の手続きをそこでしてもらうのに書類を書いた後、佐野君と麻央を料亭に誘い、先日の不思議な話をした。
 
「だから今日燃えてしまったのは、あの時の《辻褄合わせ》なんだと思う」
と私は言った。
 
「でもそれならあの車の燃え方が納得行くよ。神戸まで走るつもりなら燃料たくさん入れてたんでしょ?」
と麻央も言った。
 
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「じゃ、やっぱり私が燃やしちゃったのね」
と政子が申し訳無さそうに言うが、私たちは政子に
 
「この事故をバネにたくさん練習すればいいんだよ」
と励ました。
 
むろんこの事故の件も、先日のスピン事故の件も、★★レコードには内緒である。
 
 
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■夏の日の想い出・男の子女の子(12)

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