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■春歩(10)

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5月6日(金).
 
歩夢は、いつものように、不本意ながら学生服で登校したのだが
 
「あゆちゃん、なんでそんなもの着てるのよ。女子はちゃんとセーラー服着なきゃ」
と言われて、朝のSHR(ショート・ホームルーム)が始まる前に、女子更衣室に強制連行され、着替えさせられてしまった。
 
「叱られるよぉ」
「絶対そんなことは無い」
 
「あゆちゃんブラ変えたの?」
「うん。B65着けてる〜。でもカップがかなり余ってる」
「きっとすぐ余らなくなるよ」
「そしたらCかな」
「C〜〜!?まだ心の準備が」
 
「この時期の女の子って身体がどんどん“女”になっていくから戸惑いもあるよね」
「まあ慣れていくしかない」
 
「もやもやした時は女装するとスッキリするよ」
「ああ、女装って楽しそうだよね。私も一度してみたい」
「男もすなる女装というものを女もしてみんとてするなり」
 
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この日、歩夢は丸一日セーラー服のまま授業を受けたのだが、注意した先生は皆無だった。この日は体育は無かったものの、トイレは友人たちが付き添ってくれて、女子トイレを利用した。
 
「あゆちゃん、普段は女子トイレ使ってるんでしょ?」
「うん。そうなんだけどね。だから実は学校でだけ男子トイレ使ってた」
「それはとてもおかしい」
「これからは学校でも女子トイレ使いなよ」
「いいのかなあ」
「問題無い、問題無い」
 

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「何かトラブルあってはいけないと思って、外出時にはできるだけトイレに行かないようにしてたんだけど、ここ数日なんかトイレが近くなった気がして」
 
「ああ、それは女の子になったからだよ」
と花凛が言う。
 
「女子の方が男子よりどうしても、おしっこが近いよね」
「あれって、やはり尿道が短いから?」
「それプラス、尿道を管理してる筋肉が男のほうがひとつ多いかららしいよ。だから女は、おしっこを我慢できない」
「なんで多いの?」
 
「尿道が長いから、それを管理するのに1つ増やしたとか」
「いや、ひとつは射精用だよ」
「へー!」
 
「女は射精しないから、その筋肉は不要。でも、男はいざという時はその射精用の筋肉まで使って、おしっこを我慢する」
「目的外使用だな」
 
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「だいたい、なんで男の子って、精液とおしっこが同じルート通るの?」
「あれ、おかしいよね。別ルートにして欲しいよね」
「賛成!」
 
「おしっこ通ってなくて精液だけなら安心して舐められるのに」
と花凛。
「舐めるって何を?」
と、ほとんどの女子。
 
「気にしないで!」
 
「男も、おしっこは女と同じ位置から出て、精液だけ、おちんちんの先から出ればいいんだよ」
とアカリが言う。
 
「それ神様に提案してみよう」
 

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この日の昼休み、歩夢は
 
「体育祭のチアの練習に行こう」
と誘われた。
 
「私もチアするの?」
「去年もチアさせるべきだった」
とツバメは言っている。
 
それでチアリーダー用の短いスカートを穿き(上は体操服)、他の女子たちと一緒にチアの練習をした。自分が普通に女子として扱われることに、歩夢は感動していた。
 
「あゆちゃん、リズム感がいいから、ピタリと合わせられるけど、足があまりあがらない」
 
「ごめーん。運動神経悪いから」
「あゆちゃん、足も細いもんね」
「なんかモデルさんやアイドルになれそうなくらい細いよね」
 
「あゆちゃん200mのタイムは?」
「2分くらいかな」
「・・・・・」
「男子の800mのタイムと大差無い」
「私が歩くのより遅い」
「ごめーん」
 
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「他の子が200m走る所を、あゆちゃんだけ100mでもいいな」
 
体育委員のツバメが体育の先生と話し、歩夢は体育祭の200mでは女子の最終組で走らせることにした。男子と一緒や、女子の途中だと、体育祭の進行に影響が出る!そもそも歩夢は体操服になると、かなり胸が目立つので、男子と一緒に競技させるのは問題がある。
 
「去年は1年生は100mだったから、待ってもらう時間もまだ少なくて済んだんだけど」
 

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5月7日(土).
 
『北陸霊界探訪』の編集部に明恵と初海が特に用も無いのに来て、、おしゃべりしていたら、千里さんが来る。千里さんも特に用事は無いようだったが、友人がスペインに行って来たので、そのお土産というのでお菓子を頂き、お茶を入れて更におしゃべりは続く。
 
でも“スペインに行った友人”って本当は青葉さんのことでは?と明恵は思った。青葉さんは多分昨夜(5/6)くらいに日本代表の合宿でスペインに到着したはずである。
 
(このお菓子は実は“姫様”からもらった)
 
3人で話していた所に、幸花さんと真珠が戻って来た。
 
「(藤尾:旧姓青山)広紀さんの妊娠レポート撮影してきた」
「おぉ」
「見せて見せて」
と言って、みんなでそのビデオを見る。
 
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「だいぶお腹大きくなってきたね」
「もうすぐ6ヶ月目に入る。一応8ヶ月目に入る7月頭から産休に入る予定」
「これだけお腹が大きくなっても、お仕事してるんだ?」
「今は内勤だけだからね。高所作業は免除」
「このお腹では高所作業はさせられませんよ」
 
「今のところ順調みたい。赤ちゃんも順調に成長しているって。これエコー写真」
「けっこうハッキリした形になってますね」
「もう充分人間になってるよね」
 

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「でも、おしっこが近くて困るとかこぼしてた」
「子宮がこれだけ膨らめば、膀胱は相当圧迫されますよね」
「男性時代の倍、トイレに行ってる気がするって言ってた」
「まあ、そもそも男より女の方がおしっこ近いですからね」
「尿道の長さが違いますもんね〜」
 
「あれってどういう構造になってるんだっけ?」
「男の尿道は、女の尿道に、射精のための延長チューブを取り付けたものだね」
と千里さんは言っている。
 
千里さんは、パソコンで尿道図を表示させた。
 

 
男性の尿道図のように見えて、変な所にも尿道口があり、膣とかもあるし、恥丘という書き込みまであるのは何故だ?と思うが、取り敢えずスルーする。
 
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でもそうか。恥丘は女のペニスなのかも。ペニスが無い代わりに女のパンティは恥丘で盛り上がるんだ!
 

「男性の尿道は、膀胱側から順に、前立腺部、膜様部(膜性部)、球部、振子部、亀頭部、に分けられる。この内、前立腺部から膜様部までを後部尿道、球部から亀頭部までを前部尿道という。女性の尿道はこの後部尿道の部分だけで、ここが尿道の基本。前部尿道は男性用オプションで射精用の延長尿道。男の娘はこのオプションを撤去してあげるの推奨。すると後部尿道だけになって女の子と同じ排尿になる」
 
「ああ、それは撤去してあげるべきですね」
と真珠が言っている!
 
「男の娘は立っておしっこしてはいけない」
 
「女性の前立腺=Gスポットはとても小さいので、女性の尿道には前立腺部が無く、膀胱から垂直に降りる部分はほぼ全部、膜様部になる。男性では尿道が前立腺を通っているから、加齢などにより前立腺が大きくなると尿道を圧迫して排尿障害を起こす。しかし前立腺を手術により除去した場合、今度は締まりが緩くなりすぎて尿失禁を起こしやすい」
 
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「加減が難しい」
 
「元々膀胱より下の直下していく尿道部分には外尿道括約筋があるんだけど、男性は前立腺があるために、その括約筋が女より短い。だから前立腺が無くなると、男はおしっこを我慢しにくくなる」
 
「男は不便ね」
 
真珠は、自分や明恵の外尿道括約筋は女の長さなのだろうか?それとも男の長さなのだろうか?と疑問を感じた。性別を訂正する時の医学的検査では、前立腺が存在しないとは言われたけど。
 

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「球部というのは、男性の陰茎根元より内側の体内、恥骨までの部分のことで、女性では前庭球に相当する」
 
と千里は説明するが、たぶん幸花以外は“前庭球”って、どこだろう?と思っている。
 
「膀胱側の入口の所、つまり内尿道口の所に、内尿道括約筋、そこから真下に降りてきた所に、外尿道括約筋がある。そして球部尿道の所には球海綿体筋がある。この球海綿体筋は、男性の場合は尿道球部に添って存在していて、射精を司る、女性の場合、この筋肉は前庭球と大前庭腺:別名バルトリン腺を覆っていて“感じた”時に収縮してバルトリン腺液を放出させる」
 
「それが女の射精ですね」
「同じ仕組みだと思うよ。でも女性の場合、この筋肉は尿道とは独立している。それで女性は筋肉がひとつ少ない分、おしっこを我慢できない」
 
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「なるほどー」
 
「ま、そういう訳でイギリスでは、妊婦は警官のヘルメットの中におしっこをしてもよい、という法律がある」
 
「何ですか!?それ」
とほぼ全員が声を挙げた。
 
(幸花だけがこの話を知っていたようだった)
 
なお、真珠は千里が表示した図をUSBメモリーにコピーさせてもらっていた!
 

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5月7-8日は、遙佳・歩夢の姉妹は父のレストランでウェイトレスに調理係にと大忙しだった。
 
ゴールデンウィークの最後だけあって、美術館に来るお客さんもレストランへの来客も多かった。美術館でケーキ付きの観覧券を希望するお客さんも多いので、珠望は何度も、レストランから美術館へケーキを運んだ。
 
ケーキはレストランの調理スタッフ(パート)の女性2人で作っている。ひとりは井原さんという推定55歳くらいの女性。スポンジケーキが得意で、オーソドクスな作品が多い。まず失敗作が無い。もうひとりは高野さんといって40歳くらいの女性。若い頃、横浜の洋菓子店で修業したらしい。その内自分のお店を持ちたいと言っている。ムースケーキが得意で意欲的な作品が多い。当たり外れがある!
 
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このケーキ作りには、遙佳・歩夢もよく助手として動員されている。
 

「へー。娘さんが帰ってくるんですか?」
と遙佳たちは井原さんに言った。
 
「娘の夫は、コロナでリモート勤務が多くなったのを機に思い切って独立して、それまで居た会社だけでなく、コネのある会社の仕事まで受けて稼いでるらしくて、アウトケチャップとかいうらしいけど」
 
アウトソースかな?と遙佳は思った。
 
「それでリモートだから、ネット環境のある所ならどこでもいいとかで、ちょうど住んでいたアパートがマンションに建て替えるから退去してもらえないかと言われて、引越代+立退金とかも出るということだったから、いっそS市に移住しようということになったらしい」
 
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「へー。確かにネットがあったら、どこでもいいでしょうね」
「これからはきっと、都会への極端な集中は無くなりますよと婿さんは言ってた」
「そうなるかも知れないですね」
 
「それで前いた会社の退職金、コロナ以降で稼いだお金に、もらった立退金をあわせて、S市に土地を買ったけど、あまりにも安いから1桁読み違ったって」
 
「確かに都会とは土地の値段が1桁2桁違いますよ」
「坪単価で書かれているのを平米単価かと思う人もいるよね」
 
「それで今から家を建てて、あまり混雑しない9月頃に引っ越してくるって」
と井原さん。
 
「そんなに短期間に家が建ちます?」
と高野さんが訊く。
 
「軽量鉄鋼工法とかで、3ヶ月あれば建つらしいよ」
「へー。速いですね」
 
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きっと、軽量鉄骨工法だよね、と遙佳は思った。
 

5月8日(日)は、中学生の歩夢が18時、高校生の遙佳が21時であがった。それでこの日は、先に歩夢がお風呂に入ることになった。
 
休みの後、明日から学校なので、タックをし直すことにした。それで歩夢はレストランから帰ったらすぐにタックを解除した。
 
普段隠れている男の子固有の器官が露わになる。
「嫌だなあ。これ早く無くしたーい」
と、憂鬱な気分になる。
 
でも・・・
 
なんか短くなってない!?
 
女性ホルモンの影響かなあ。でも短くなるのは歓迎だ。短くなって、自然消滅とかしてくれると嬉しいのだけど。
 
この状態でお風呂に入ってよく洗い、上がってから少し乾かし、夜中0時頃にタックをしてから寝た。
 
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歩夢のペニスはその後、明らかに毎日短くなっていった。歩夢は見る度にドキドキしていた。これ本当に自然消滅するかも!?これまで歩夢はタックは、やり直すのは大変なので、だいたい日曜日にしっかりと掛けて、その後は毎日補正だけをしていた。しかしこの一週間は、毎日解除してペニスの長さを測り!それからまた掛けていた。
 
5/9 34mm 5/10 29mm 5/11 24mm 5/12 18mm 5/13 12mm
 
何かもう既に少し大きめのクリトリスサイズという気がする。
 
記録を見ると、だいたい毎日5-6mmずつ短くなっている。これだと明後日までには消えるかも!?
 
何か嬉しい!でも夢みたい。
 
ただ、歩夢には困った問題があった。
 
タックではペニスを後方に曲げて、その先から排尿するようにしているのだが、ペニスが短くなってきたことで、その発射点が、少しずつ前に来ているのである。おしっこが前の方から出るので、便座に座る時にできるだけ後ろに座ってから発射しないと、便座や時には床を濡らしてしまう。
 
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それでここ数日、歩夢はおしっこする時に、気が抜けないのである。
 

5月9日(月).
 
H南高校の女子バスケ部がいつものように旧美術室での練習を終えて“終わりのジョギング”をしていたら、いつも「売地」の札が下がっていた、焼肉屋さん跡の所の「売地」の札が外され、ロープも外されていた。
 
「売れたのかな?」
「何かお店でもするんでしょうかね?」
「何ができるか楽しみだ」
「コンビニとかできるといいなあ」
「うちの学校の生徒ばかり来てたりして」
「いや、実際それ以外の需要があるとは思えない」
「ここ、車もあまり通らないしね〜」
 
古い店舗は、翌々日(5/11)には撤去されていた。
 
「解体工事早いね」
「結構大きなお店だったのに」
「解体爆破とかしたんだったりして」
 
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「あれ、日本でも本格導入すべきだと思うなあ」
 

5月7日および10日、
 
フランスLFBのプレイオフ、準々決勝が行われ、千里(千里2B)が所属するマルセイユは2連勝で準決勝に駒を進めた。
 

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春歩(10)

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