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■福引き(3)

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次に妹の有華にも電話する。
 
「ちょっと1ヶ月ほど入院するから」
「入院って、刑務所のこと?」
「なんで俺が刑務所に行かなきゃならないんだ?」
「贈収賄か談合で挙げられたのかと」
「捕まるようなことはしてないよ」
 
「で何の病気?それとも怪我?」
「あ、いや、それが性転換手術受けることになっちゃってさー」
「へー。じゃ、お兄ちゃん、女になるの?」
「そうだけど」
 
こんなこと言っておいて明日ドッキリだよー、と言ったらどういう反応されるかな、などと思っちゃう。
 
「じゃさ、私大学行きたいから、学費出してよ」
「なんでそうなるの?」
 
「だってさ。お兄ちゃんが大学に行ったから私も大学に行きたいと言ったのに、お父ちゃん、女が大学なんか行ってどうする?と言って行かせてくれなかったからさ。お兄ちゃんが女になってしまうんだったら、お兄ちゃんが私の学資出してよ」
 
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「お前、26にもなって大学の受験勉強できるの?」
「頑張るよ」
「ふーん。じゃその学費は考えとくよ」
「よし。でもさ」
「うん?」
 
「お兄ちゃんが女になっちゃった場合、私は長女から次女に変更になるの?それとも私は長女のままで、お兄ちゃんが次女?」
 
「う・・・それはどうなるんだろうね? よく分からないなあ。今度市役所で訊いてみるよ」
「うん。それじゃお大事にねー」
 
ということで、何だか日常会話のようにして電話を切った。有華もこれはきっと冗談と思ってくれたかな? でも学費の件は考えてあげていいと里太郎は思った。
 

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紀恵にも電話しようかと思ったが、紀恵に自分が性転換するなんて言ったら、さすがにショックを与えそうだ。冗談では済まない気がしたので電話はしないことにした。どうせ明日くらいまでのドッキリだろうし。
 
そう思い、里太郎は看護婦さんが持って来てくれた女性向けのファッション雑誌などを読みながらその日の午後を過ごした。明日は手術というので水も食べ物も取ってはいけないということで、代わりに点滴をされた。更に浣腸までされて、腸内のものを全部出してしまう。浣腸なんてされたのは子供の頃以来だったので凄く変な感じだった。
 
しかし女性向けファッション雑誌って、どこを読んだらいいのやら、さっぱり分からない。何やらたくさん写真が載っているが、書いてある値段を見ると、Tシャツが3万円とかスカートが7万円とか、こんなのいったいどういう人が買うんだ!?と思ってしまった。モデルさんのメイクも何だかよく分からない。全然美しいと思えなかった。女性の感覚ではこれが美しいのだろうか???
 
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21時消灯ということで、その直前に一度、昼間診察してくれた女性医師が病室に来てくれた。
 
「明日はいよいよ女の子になれますよ。ドキドキしてませんか?」
と医師は笑顔で言う。
 
「ドッキリ、ドッキリしてるかな」
と言ったら
 
「面白い形容をしますね」
と言って笑われた。
 
「これは睡眠薬です。手術前は興奮して眠れない人も多いので」
と言って薬を渡してくれる。
 
必要無い気もしたが、渡されたし、だいたいいつもは12時すぎに寝ているのでこんな早い時間には眠られない気もしたので、もらって飲んだ。
 
飲んでしばらくして妙にオナニーしたくなってしまったので、ティッシュを2枚ほど取って、一発抜いた。昼間診察の時に男性看護師に射精させられていたので少し時間が掛かったが気持ち良く昇天できた。液はあまり出なかった気もするが半日ではこんなものだろう。それを拭いてゴミ箱に捨てた所で記憶が途切れている。
 
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激しい痛みの中で目が覚めた。
 
何?これ?
 
痛い。とにかく痛い。それで枕元のナースコールのボタンを押した。
 
「はい、どうされましたか?」
と看護婦さんの声。
 
「痛いんですが」
「あ、意識回復なさったんですね。今先生をお呼びします」
 
それで少し待つと昨日診察してくれた女性医師が来た、というかやっとそのくらいになって、部屋が明るいこと、翌日になっていることを意識した。
 
「ちょっと診ますね」
と言って女性医師は里太郎のお股の付近の包帯を外している。
 
包帯!?
そういえば自分は何て格好をしているんだ?
 
両足を釣られて、カエルみたいに両足を広げている。
 
「患部は落ち着いています。変な出血などもしていなくて順調ですよ。ガーゼ交換しておきますね」
 
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「患部というと?」
「ああ、性転換手術をした患部です」
 
「手術を・・・した!?」
「ええ。手術は昨夜0時過ぎから始まり、2時間ほどで終了しました」
 
えーーー!?と里太郎は驚くし混乱する。
 
「あのぉ、ほんとに性転換手術しちゃったんですか?」
「しましたよ。あなた、そのためにこの病院に来たんでしょ?」
 
うっそー!! これドッキリ企画じゃなかったの? マジで俺、女になっちゃったの? いやだーーー!!!!
 
「手術って今日かと思ってました」
「ですから今日の日付になってから始めました」
 
そんなー。まるで騙し討ちじゃん!
 
「患者さんが恐怖心を感じなくて済むように、寝ている内に手術室に運び込んで手術するのがうちの病院の方針です」
 
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そ、それは本当に女になりたい人なら、それでもいいかも知れないが、俺、女になっちゃって、これからどうすればいいんだ!?
 
「取り敢えず本当に痛いんですけど」
「痛み止めを打ちますね」
 
と言って医師は注射をしてくれたが、それでも痛い!
 
「少し寝た方がいいですよ」
と言われ、睡眠薬も飲まされたが、なかなか眠れない。里太郎は激しい痛みと戦っていた。このまま自分は死ぬんじゃないかと何度も思った。
 

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目が覚めた時、はじめ里太郎は、全く酷い夢を見たものだと思った。
 
ドッキリ企画と思ったものが、本当に性転換手術されてしまうなんてねー。しかし本当に女になっちゃったら、いっそアイドル歌手にでもなってみるかね、なんて考えちゃう。
 
それで今朝の息子君のご機嫌はどうかな?と思い、自分の股間に手をやる。
 
何これ?
 
凄い包帯で巻かれている。
 
ちょっと待て。
 
まさか性転換手術されちゃったのって、夢じゃなくて現実だったりして!?
 
それで周囲を見回してみる。
 
自宅ではない。それでどうも病院のようだということに気付く。壁にネームプレートが貼ってある。《繰戸里子様》と書かれている。
 
う・・・・。これって・・・・。
 
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そこに見覚えのある女性医師がやってくる。この人が存在するということは、やはり手術されたのって、夢じゃなかったの? 嫌だよぉ、女になんかなりたくないよう。里太郎は涙が出てきた。
 
「痛みはないですか?」
「痛くないです」
「あまり痛がっておられたので、ひじょうに強い薬を処方しました。2〜3日もすればかなり痛みは取れると思うのですが。それに、朝は精神的に錯乱なさっておられたようでしたので」
 
「錯乱ですか?」
「ええ。女になりたくなかった。男に戻してくれとか、叫んでましたよ」
「ははは」
 
それ、そうして欲しいんですけど。
 
「時々おられるんですよ。あまりの痛みに手術を受けたことを後悔なさる方も。でも落ち着いたら、みんな女になれた喜びを実感して精神的には前より安定しますよ」
 
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「そうなんですか?」
「明日までは点滴のみです。明後日からお粥になりますので」
「はい、よろしくお願いします」
 
俺は何言ってるんだ? 女にされてしまっていいのか?>自分。
 

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強い薬(後から考えると多分麻薬)のお陰で、痛みは無かったものの、その副作用もあるのか、何だかぼーっとした状態で里太郎は2日間過ごした。それはかえって、あれこれ自分のことについて考えなくて済んで良かった気もする。
 
医師が言ったように3日目からお粥、というか最初は重湯のような感じのものを食べたが、点滴はずっと続いていた。そして3日目くらいから、女になってしまった以上、もうジタバタしても始まらない。今後どうやって女として生きていくのかを考えた方がいい、という方向に思考は行った。
 
女になったら、やはりスカート穿くのかなあ。俺、スカート似合うかな?中学生時代に一度女装させられたことあったけど、凄く変だった。変態にしか見えなかった。女になってしまっても変態にしか見えなかったらどうしよう?
 
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温泉で、女湯に入ろうとして悲鳴あげられて通報されて警察に捕まって。でも、チンコが無いことを確認してもらったら、解放されるかな?
 
と考えてから「チンコが無い」ということを再度認識してしまう。
 
涙が出てきた。
 
そうだ。俺のチンコはもう無いんだ。
 
えーん。俺、チンコ好きだったのに。
 
オカマの人たちはチンコが大嫌いなんだろうな。だから取っちゃうのかな?
 
そもそもチンコ無い場合、どうやっておしっこするんだろう? 俺できるかな?
 
3日目まではカテーテルを入れられて導尿されていたのだが、4日目にカテーテルを外され、トイレでおしっこしてきてくださいと言われた。
 
取り敢えず立ったままはできそうにないので便器に座ってみる。
 
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うーん。。。。。
 
チンコが付いていた頃もどうやっておしっこするかなんて考えてみたこともなかった。いざそれが付いてないとなると・・・・さっぱり分からん!
 
おしっこするつもりだったのに、後ろの穴から別のものが出てきてしまう。どうすれば、前の穴(穴だよなあ・・・)から、おしっこが出てくる?
 
里太郎は5分くらいあれこれやっていたが、やがてちょろちょろと出てきた。
 
やった!!
 
それで安心したら、大量に飛び散った。ぎゃー!!
 
それで全部着替える羽目になる。
 
「最初なかなかうまくできない人もいるんですよね。指でおしっこの出てくる付近を押さえてコントロールしてみてください」
と主治医から言われた。
 
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うむむ。女の身体もなかなか大変そうだ。
 

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