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■△・Who's Who?(11)

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さて、4月5-7日に葉月がプーケットで撮った写真集用の写真だが、写真の選択と配列を検討している内に、どうしても満月の下での葉月という写真を追加したいという要望が編集をしている写真家サイドから出てきた。
 
田中さんとしては1日でもいいから今度の満月の日(4.19)に再度プーケットに行ってきたいということだったが、コスモスは葉月の体力が持たないとして拒否する。そこでプーケットと似た雰囲気の国内のどこかで撮影できないかという妥協案が出て来て、伊豆の三戸(みと)海岸がよいということになった。
 
そこで地元の自治会に協力を求め、4月13日にはファンクラブの会員からボランティアを募って海岸清掃。4月19日(金)の満月に水着を着たアクアの写真を撮影した。4月の夜中に水着というのは寒いのだが、役者根性のある葉月は、あたかも常夏の国にいるかのような笑顔で撮影を敢行した。
 
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「寒くないの?」
と地元の人が心配して尋ねたが、葉月は
「お仕事なので頑張ります」
と言って、地元の人たちを感心させていた。一応カメラの視界に入らない場所で焚き火をして扇風機で温風を葉月に送ってはいるが、結構寒かったと思う。撮影が終わった後は、すぐに地元の旅館でお風呂に入って温まった。
 
むろん女湯である!
 
旅館の人が女湯を葉月専用に開放してくれたので、葉月はこの撮影に付き添ってくれた原田友恵マネージャーと一緒に、のんびりと1時間くらい入浴して身体を温めた。原田友恵はこの時点で入社して半年ほどなので、葉月は普通の女性タレントと思い込んでおり、葉月と一緒に入浴しても何も疑問を感じなかった。
 
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「葉月ちゃん、おっぱい大きーい」
などと言われて触られ、恥ずかしがるので
「可愛いー!」
などと言われていた。
 
この日、葉月は念のため葛根湯を飲んで寝たが、翌日以降特に体調のおかしな所などは無かった。
 

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4月9日からホテルに籠もって編曲作業をしていた千里は、13日(土)に3曲とも仕上げ、“依頼したコスモス”に送信した。コスモスは自分が頼んだ覚えが無かったので驚いたものの、千里にはよくあることなので、あまり気にせず、§§ミュージックの歌手に割り当てた。それと同時に楽曲が送られて来た千里のアドレスにメールし、
 
「調子がよいようですね。今度は1曲、作曲をお願いできませんか?川崎ゆりこに歌わせる曲で、タイトルは『波路をたどって』。今年後半に制作されるドラマの主題歌で、伊豆大島フェリーの女性船長の物語なんですよ。まだ主役を誰が演じるかは決まってないのですが、うちの誰かがやる予定で」
 
とメールした。千里は了解し、ホテルの滞在予定を延長して、作曲に取り組むことにした。しかし曲を書く前に一度伊豆大島フェリーに乗って来ようと思い、翌日14日(日)東京竹芝から行きは客船で6時間、帰りはジェットフォイルで1時間半を掛けて往復してきた。
 
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この往復で結構着想が得られたので、あとはホテルの部屋に籠もって作曲作業をした。歌詞は仮の歌詞を自分で書いてある程度組み立てたところで、楽曲のmp3とともに蓮菜の所にメールし、新たな歌詞を書いてもらって差し替えた。蓮菜から
「だいぶ調子が戻って来てるね」
という添え書きがあったので、千里としても結構自信が持てた。
 
何しろ千里1が作曲するのは昨年8月に信次が亡くなって以来8ヶ月ぶりである。
 

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この曲は4月18日(木)の朝仕上がり、コスモスに送信。楽曲を聴いたコスモスも「1番さん、かなり復調している」と思った。
 
この日、千里は久しぶりに経堂の自宅に帰って休んだが、桃香は居ない。季里子ちゃんの所かな?と思ったが、こちらも桃香の夜のお誘いを“断る”のはけっこう精神を消耗するので、この日はのんびりと休ませてもらった。
 
19日は雨宮先生からの呼び出しで出て行く。由美も連れて行こうと思ったのだが《ヤマゴ》(**)が
「由美ちゃんは季里子ちゃんに預けるといい。しばらく帰られなくなるから」
と言ったので、朝から千葉まで行き、桃香が滞在している季里子の家に行く。
 
(**)ヤマゴは羽衣が千里1に付けてくれている眷属。千里の携帯のストラップに擬態している。誰かがヤマゴにテレパシーで語ると、その内容をヤマゴが千里1だけに聞こえる声で伝えてくれる。今回ヤマゴに指令を送ったのは《くうちゃん》である。
 
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そして千里の訪問に不快そうな顔をしている季里子に
「どうも数日留守にしないといけないみたいなの。悪いけど由美を預かってくれない?」
と頼んだ。
 
「桃香だと不安だけど、季里子ちゃんなら大丈夫と思ったから」
と千里が付け加えると
 
「桃香に子供預けたら餓死させるよね!」
と言って預かってくれた。
 
もっとも季里子が仕事に行っている間4人の子供の世話をすることになった季里子の母は大変だったようである!
 

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そして千里1は電車とタクシーで指定された料亭まで行った。
 
そこに居たのはこういうメンツである。
 
★★レコードの町添・氷川、KARIONの和泉、マリ・七星・Elise・鮎川ゆま・葵照子(田代蓮菜)・雨宮三森。
 
話は昨年1年間、上島雷太が謹慎していて楽曲が書けなかったので、その代わりを務めたケイがハイペースで楽曲を書いていたら今度はケイが不調に陥ってしまったので、ケイが回復するまでみんなでケイの代替をしようということだった。
 
千里は自分が“復活”しなければならないと思った。そして会合の帰りに偶然迷い込んだ東京体育館で見つけたお人形さんの鏡がヒントになって、信次の遺品のムラーノを使い全国を走り回って、千里は自分の眷属たちとのコネクションを回復した。
 
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4.22
伊勢 りくちゃん
潮岬 たいちゃん
加太 いんちゃん
4.23
珠洲 きーちゃん
新潟 てんちゃん
4.24
鮎川 こうちゃん
渥美半島 びゃくちゃん
4.25
竹生島 げんちゃん、すーちゃん、せいちゃん、とうちゃん
長浜 くうちゃん
 
いったん千葉まで戻った千里は今度は自分の車アテンザに乗り換え、福島・宮城の各地で八乙女のひとりひとりに会って各々から珠をもらう。そして湯殿山で八乙女のリーダー・恵姫と邂逅。更に羽黒山まで行って、自分の指導者である美鳳と再会。千里1は巫女としての力を取り戻した。
 

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千里が美鳳と別れて羽黒山の駐車場に駐めているアテンザの所に戻ると、燃料も切れていて、バッテリーも上がっていることに気づく。実はバッテリーをあげてしまったのは、アテンザを借りて富山から東京まで走って来た優子で、ライトの消し忘れだったのだが、この時、千里1は緩菜が生まれた時以来、ずっとこの車を数ヶ月使っていなかったのであがってしまったのだろうと思った。
 
バッテリーもあがり燃料も切れている車が、東京から羽黒山まで動いていたのは、美鳳の力である。
 
困っていた所に偶然貴司が美映・緩菜と一緒にランドクルーザー・プラドを運転してやってくる。貴司はゴールデンウィークを利用してバスケット上達に御利益(ごりやく)があるという噂の出羽三山まで来た所だった。ここで千里1としては貴司と会うのも、昨年緩菜が生まれた時以来という認識である。そして千里が美映の前に姿を見せたのは、貴司と美映の結婚以来初めてであった。初めてではあったが、美映は千里が“何”なのかを一瞬で認識し、敵対的な視線を送る。しかし千里が窮状を説明すると、貴司は燃料を少し分けてくれて(千里のアテンザも貴司のプラドもどちらもディーゼル車)、電気もブースターケーブルで繋いで、アテンザのエンジンを起動してくれた。
 
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千里は貴司と美映に御礼を言って、車を鶴岡市内まで走らせ、オートバックスでバッテリーを交換してもらい、その後近くのGSで軽油を満タンにした。
 
千里1は東京に戻ると長い髪の毛をバッサリ切ってしまった、こんなに短くするのは、父との約束で丸刈りにしていた高校1年の時以来である。千里はこの髪が伸びるまで自分を徹底的に鍛えようと思ったのである。
 
千里が東京に戻ってきたのは5月1日で、4月19日以来、12日間の旅であった。
 
そして千里は経堂のアパートから近い練習場として、板橋区内の土地を衝動買いし、そこにシュート練習場を建てる契約を結んできた。これができるまではバイク(YZF-R25)で常総ラボまで通って練習する。
 
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ところで能登の曲木町という所に、天狗岩・饅頭岩というのがあったのだが、実際には前者は男性器の形、後者は女性器の形をしていて、一種の陰陽石であった。(2019年)3月上旬、石川県内の中学の合唱部(女声合唱)の一行が、近隣の珠洲市で行われた合唱大会に出た後、ここを見学に来た。
 
この一行の中に、顧問の依田怜、部員の落合茜・月乃岬、ピアニストの平野啓太らが居た。岬はこの時点では学籍簿上男子なのだが、ソプラノが出るので、この遠征にソプラノとして参加していた。啓太は本来部員では無かったのだが、本来のピアニストがお休みだったため、急遽徴用されて参加していた。
 
ところが彼らが行ってみると、饅頭岩は見られたものの、天狗岩は崩れていて見ることが出来なかった。「残念だね」などと言いながら帰る。
 
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それから半月ほどした3月下旬、青葉を含む〒〒テレビの“霊界探訪”取材班が天狗岩を訪れ、天狗岩が崩壊していることに気づくが、この時、青葉は天狗岩が崩れた後にできた穴から、あやしい霊気が漏れ出していることに気づき、(電話越の)千里の協力で霊気を穴の中に押し込み、穴も塞いで応急処置をした。
 

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4月26日、依田はここしばらく急に男性器が縮み、胸が膨らみ始めていたことから、病院を受診した。医者は肝臓疾患などを疑ったが、精密検査をしてみることになり、連休明けに検査を受けることになった。
 
一方、啓太は3月下旬頃から、ペニスの根元付近に違和感を感じるようになり、やがて明確なしこりになってきた。最初恥ずかしくて誰にも言えなかったのだが、親友の茜が気付き(**)、啓太のお母さんにも話して、啓太は4月上旬、大きな病院の泌尿器科を受診した。
 
(**)なぜ茜が気づいたのかはプライバシーに配慮して詳述しない!
 
すると陰茎の根元に腫瘍ができていて、命に関わるので、すみやかに陰茎ごと腫瘍を切除しなければならないと医者は言った。
 
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啓太はショックで気を失った。
 
ペニスを切らなければならないなんて、いっそ自殺しようかと啓太は思い詰めたが、茜は啓太とセックスまでしてあげた上で
「ちんちん無くなっちゃっても啓太と結婚してあげる。啓太が死んじゃったら、私悲しい」
と言ったので、啓太は手術を受ける覚悟ができた(**)
 
(**)まさか半年もしない内に結婚の約束を反故(ほご)にされるとは、啓太は思いも寄らない。
 

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そして手術当日、憂鬱な気分で手術時間が来るのを病室で待っていた啓太の所に岬がやってくる。岬は言った。
 
「手術受けるの代わってくれない?」
「はぁ!?」
「平野君、ちんちん切られたくないよね。ボクはちんちん切られたい。だから交替しようよ」
「でも・・・」
「この病気には化学療法が使えるはず。それで腫瘍が完全に消失しなくても、腫瘍のある部分だけを切除して、おちんちんの前後を繋ぎ合わせる手術法もあるんだよ。だからもっと大きな病院で診てもらった方が良い」
「でもあと少ししたら、俺、手術されちゃう」
「だから交替しようよ。平野君はどこかに隠れているか逃亡するか」
 
啓太は考えた。そして
「逃亡しようかな」
と言った。
「逃げるなら今すぐだよ」
「よし。祖母ちゃんのところに逃げ込む。後は頼む」
 
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それで啓太は逃亡し、埼玉県の祖母のところに行った。岬は病室着を着て、啓太の振りをして寝ていた。
 
それで岬が啓太の代わりに陰茎の切断、睾丸の摘出の手術を受けたのである。
 
一方、啓太の方は埼玉県の祖母に状況を説明し、祖母はすぐに啓太を腫瘍の治療で定評のある大病院に連れて行く。そして医者は岬が言っていた内容を追認。啓太はこの病院に通って、まずは化学療法を受けることになった。
 

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啓太の両親は交通渋滞に巻き込まれて手術開始に間に合わなかった。そして手術が終わって手術室から出て来た“啓太”を見て
 
「誰です、これ?」
と声を挙げた。
 
病院では岬の両親も呼ばれて大騒動になる。岬の父はただちに復元手術をするよう病院に要求したが、病院側はそれは困難だと説明した。
 
ここで岬の兄が提案をした。
 
「啓太君はちんちんを切らない別の治療法が受けられることになった。岬はちんちんを切ってもらって喜んでいる」
と状況を確認した上で
 
「だから、何も起きなかったことにしませんか?」
 
と言ったのである。医者たちと啓太や岬の家族との間で激論が交わされるが、確かに何もなかったことにするのが、本人たちにとっても一番いいということで、岬の兄の提案が採用されることになる。
 
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