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■少女たちの代役作戦(6)

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それでフォークダンスが始まる。いきなりオクラホマ・ミキサー、それからグリーンフラワー、コロブチカと、ペアで踊るものから始める。知らない子が多そうなものは最初に桜井先生と我妻先生で手本を見せてあげて、それから踊るようにした。我妻先生が女役、桜井先生が男役をしていた。
 
運動会の時は少ししか踊らなかったのだが、今回は時間がたっぷりあるので、ずっと踊っていくと、どんどんパートナーがずれていって半周くらいする。しかし曲によっては進行方向が逆になる。オクラホマミキサーは男子が前に進むのだが、グリーンフラワーでは逆に女子が前に進む。コロブチカはまた男子が進む。それで美人でかつ優しい性格なので男子に人気の高い萌花とあと少しで踊れそうだったのに踊れなかった男子が
 
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「あと1回あったら良かったのに!」
などと言って悔しがっていた。
 
最後は(自称)女子同士、(自称)男子同士で、横に手をつないでマイムマイムを15-16回くらい繰り返してキャンプファイヤを終了した。
 

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キャンプファイヤー終了後は、室内に入り、夕食となる。
 
調理室の鍋をチェックして最初の方で煮て少し冷めている鍋を火に掛けて温めながら、炊きあがっているご飯を茶碗に盛って配った。このあたりは多人数でやっても収拾がつかないので、1組の女子で行う。代わりに夕飯後の片付けを2組の女子ですることにしていた。
 
身体を動かした後なので、美味しい美味しいと言ってみんなどんどん食べ、あっという間に鍋も炊飯ジャーも空っぽになった。
 
「もうお代わり無いの〜?」
「おしまい」
 
夕食の後は、ロッジに別れて入ることになる。ロッジは定員4人で、男子24名を6つのロッジに、女子20名を5つのロッジに収納し、先生は我妻先生と桜井先生が1つ、近藤先生と教頭先生が1つ使う。
 
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ここで千里と留実子はいづれも女子扱いで蓮菜・恵香と同じロッジに入った。
 

「お風呂のあと着替えたのに、フォークダンスと晩御飯で汗掻いちゃったね」
「下着だけでも交換した方がいいよね」
 
「るみちゃん、着替えるなら、私たち全員目をつぶっておくから」
「あるいは外に出ててもいいよ」
「目をつぶってるだけでいいよ」
 
と言って留実子は汗を掻いた下着を交換していた。
 
「終わったよ。じゃ僕が今度は目をつぶってるから」
と言って留実子は実際には目をつぶった上で壁側を向いている。
 
それで他の3人が着替えるが、千里は自主的に他の2人に背中を向けて下着の交換をした。千里がパンティを交換した後、シャツを交換していたら、恵香がいきなり後ろから抱きつくようにして胸を触る。
 
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「きゃっ」
 
「千里、おっぱいが無い〜」
「まだ4年生だもん。恵香はおっぱい膨らんで来た?」
 
「まだまだ。でも乳首がよく立ってるんだよね〜」
と恵香が言うと
「私も最近、よく乳首が立っているのよね〜」
と千里が言う。
 
「うーむ・・・」
 
「私、ブラジャー買っちゃおうかなあ」
と千里が言うと
 
「さすがにこの胸ではまだ早い」
と恵香は千里の胸をなでながら言う。
 
「じゃカップ付きキャミソールにしちゃおうかな」
「ああ、そのくらいならいいかもね」
 

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「2組の映子がカップ付きキャミソール使ってたね」
と千里は開き直って蓮菜たちの方を振り返って言う。蓮菜は下着姿だが、そのくらいは千里も気にしない。留実子はまだ後ろを向いている。
 
「ああ、着けてた着けてた」
と恵香。
 
「あの子、早熟っぽそうだもん」
と蓮菜も言う。蓮菜は下着姿のまま少し涼んでいるつもりなのか、上着を着ようとしない。恵香は上だけ着て、下はパンティのみである。みんな無防備だ。
 
「そういえば、映子ちゃんの女子大生のお姉さんはFカップだとか言ってたね」
と千里は言う。
 
「うん。Fとか想像がつかないね」
と蓮菜は言いながら、あれ?という感じで首を傾げた。
 
「馬原先生は何カップだと思う?」
と恵香。
「馬原先生大きいよね」
と千里。
「あれは多分Dカップくらいだと思う」
と蓮菜。
 
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「DであれだけならFの想像がつかない!」
と恵香。
 
「物凄く巨大ってことだね」
と留実子が後ろを向いたまま言う。
 
「でもそのFカップのお姉さんのお友達にHカップの人いるって言ってたよね」
と千里。
 
「うんうん。映子、お風呂の中でそんな話、してたね」
と恵香。
 
「もうHって何それ?って感じだね」
と蓮菜。
 
「世の中、おっぱいのある所にはあるんだね〜」
 
と恵香が言う言葉の文法がおかしいような気がした。
 

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「ところで千里のお股がすごく気になって仕方ないんだけど、触ってみてもいい?」
と恵香が千里の下半身を見ながら言う。
 
「だめ〜〜!」
「だって、これ上から見ると、とてもそこに何か付いているようには見えないんだけど。女の子がパンティ穿いてる状態にしか見えない。千里、ちんちん無いんだっけ?」
 
と言って、もう触らんばかりである。
 
「内緒」
と言って千里は少し逃げる。
 
「あるいはパンティを脱いでみるとか」
 
「お奉行様、それは勘弁して下しゃれ。世の中の平和のためにはこのパンティは脱げないのでごじゃります」
 
「まあ、そのパンティ脱がせてみて、付いていたらシャレにならないし、逆に何も無かったとしてもシャレにならない気がしない?」
 
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と蓮菜が言う。
 
「うーん。。。どちらも確かにやばい気がする」
 
「そうそう。これは中身がどうなっているか分からないから平和でいられるんだよ」
と言って千里は体操服のハーフパンツを穿いてしまった。
 

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この後、このロッジでは蓮菜が持って来ていたトランプで遊ぼうということになる。恵香はパンティのまま参加しようとしたが。留実子が「僕が変な気分になるといけないから、ズボン穿いて」と言うので、ハーフパンツを穿いていた。それでスピードやページワンなどでしばらく遊ぶ。
 
「少し飽きて来た。ばば抜きとかする?」
と恵香が言うが
 
「あ、ばば抜きは千里抜きでやらなきゃダメ」
と蓮菜。
 
「なんで?」
「千里は絶対負けないから面白くない」
「へ?」
 
「うん。私、トランプは裏からでも何のカードか分かっちゃうもん」
と千里も言う。
 
「試してみようか?」
と言って蓮菜は52枚のカードをベッドの上にきれいに並べた。
 
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「はーい、千里ちゃん、神経衰弱やってみようか?」
と蓮菜が言うと千里が、めくりはじめる。
 
ハートのAとダイヤのA、スペードのAとクラブのAというようにめくり始め、千里はノーミスで全てのカードを開けてしまった。
 
「うっそー!?」
「全部何のカードか分かっちゃうんだよねー。だから私は小さい頃からばば抜きには入れてもらえない」
 
「不便な性格だな」
 

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結局、その後ナポレオンで少し遊んだ。但し千里はナポレオンになれない!というローカルルールで運用した。千里がナポレオンになると千里には誰が副官なのか分かってしまうからである。
 
「そういえばキャンプファイヤー始める時にさ」
と千里は言った。
 
「桜井先生が、ロマンスしたい人はお互いの同意の上でならキスまではいいけど、その先はまだ我慢すること、と言ってたけど『その先』ってどういう意味だっけ?」
 
「うーん・・・・」
 
「私、何となく想像がつく」
と恵香は言う。
 
「私は知ってるけど、言っていいものか・・・」
と蓮菜。
 
すると恵香が蓮菜の前に顔を飛び出すようにして訊く。
 
「ね、ね、それどういうこと?」
 
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「あんたたち、本当に知らないの?」
「知らない」
 
「んじゃ特別講義」
 
と言って蓮菜は説明しはじめる。
 
「その先というのはセックスのことだよ」
と蓮菜は最初に言った。
 
「あ、それ言葉だけは聞いたことある」
と恵香。
「私もどういうのだろうと思ってた」
と千里。
 
留実子はポーカーフェイスだが、興味津々の様子である。
 
「まあ具体的に言っちゃうとだね。男の子のおちんちんを女の子の奥の穴に入れることだよ」
 
「奥の穴って、おしりの穴?」
「違うよ。割れ目ちゃんの奥にあるでしょ?」
「あそこにおちんちん入れるの!?」
「だっておちんちんっておしっこ出る所なのに!」
 
ここで「あそこに・・・」と言ったのが千里だったので、蓮菜は「ん?」という顔をしたものの、スルーして話を進める。
 
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「おちんちんはおしっこを出す以外にもうひとつ精液を出す役目があるんだよ」
「せいえき?」
 
「精子の入った液。人間は精子と卵子が結合して生まれる」
「何それ?」
 
「植物の実はおしべの花粉がめしべに受精してできるって習ったでしょ?」
 
「そうだっけ?」
 
「人間も男の子の精子が女の子の身体の中にある卵子に受精してできるんだよ」
「ほほぉ。詳しく」
 
「子供がお母さんに似るのは分かるじゃん。お母さんが産むんだから」
「うんうん」
 
「子供がお父さんにも似るの不思議に思ったことない?」
「それは常々疑問があった」
 
「それはお父さんとお母さんがセックスするからなんだよ」
 
「え〜〜!?じゃお父さんがおちんちんをお母さんの奥の穴に入れてるわけ?」
 
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「そうだよ。それをしてもいいというのが結婚ということなんだよ」
 
「おぉ!!」
 
「だってさ。好きでも無い男の子のおちんちんをそんな所に入れさせてもいい?」
「やだ」
 
「お父さんとお母さんはお互いに大好きだから、そんな所におちんちんを入れさせてあげるんだよ。そしておちんちん入れると、そこから精液が出てきて、お母さんの身体の中にある卵子に受精して、赤ちゃんができる」
 
「凄いことを知ってしまった」
 
「卵子は女の子の身体の中の卵巣の中にある。卵巣はこのあたりにある」
と言って蓮菜は千里の身体の一部に触る。
 
「ほほぉ、そのあたりにあるのか」
 
「千里が女の子であれば、この付近に卵巣があるはず」
「私男だけど」
「いや、千里ならきっと卵巣はある」
 
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「まあそれで、生理ってことばは分かるよね?」
「なんとなく」
「でも実はあまりよく分かってない」
 
「生理というのは、卵巣の中にある卵子が育って月に1度卵巣の中から出てくることなんだよ」
 
「へー」
 
「卵巣から出てきた卵子は1ヶ月間、子宮の中で待っている。そこに精子が到着したら受精して赤ちゃん誕生」
 
と言いつつ、蓮菜も多少そのあたりは不確かっぽい。
 
「到着しなかったら?」
「流れちゃう。その流れて出てくるのが生理なんだよ」
 
「へー!」
 
「女の子は11-12歳くらいになったら50歳くらいまで毎月卵子が1個ずつ出てくる訳よ。でも毎回妊娠してられないじゃん」
 
「ふむふむ」
「まあそれで妊娠できなかった卵子が生理になっちゃうわけ」
 
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「じゃ生理って一種の流産?」
「そうそう。だから生理の時は辛い」
 
「要するに、その卵子が待っている間にセックスすれば赤ちゃんができるってこと?」
 
「そう。恋愛するとさ、キスとかしたくなるし、キスとかしていると、お互いセックスしたくなっちゃうらしいのよね」
 
「ほほぉ!」
 
「なんでしたくなるの?」
 
「種族維持本能じゃないの? だって子供を作って子孫を増やさないと人間という種が維持できないもん」
 
「もしかして恋愛って、子孫を作りたいという欲求なのかな?」
「うん。男の子は女の子とセックスしたいと思うし、女の子は男の子とセックスしたいと思う。セックスってね」
 
「うん」
 
「ものすごく気持ちいいらしいよ」
 
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「へー!!!!」
 
千里はこの話をドキドキして聞いていた。私もし女の子になたれたら、男の子とセックスするのかなあ、などと思いながら真剣に蓮菜の話を聞く。
 
「好きな人ができたら、その人の子供を産みたいと思うのは自然な感情だと思うんだよね」
と蓮菜。
「そのあたりがよく分からない」
と恵香。千里も同感である。
 
「恋愛をすると多分そのあたりが分かるんじゃないかな。実は私も分からない」
と蓮菜。
「ふむふむ」
 
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少女たちの代役作戦(6)

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