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■娘たちの開店準備(4)

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男が一口食べて、いきなり「不味い!!」と言ったので、周囲では
 
「あはは、1週間物を食べてなかった人にまで不味いと言われてるよ」
 
と常連さんらしき人たちが笑いながら言っている。
 
しかし男はつい「不味い!!」と言ってしまったものの、その後、そのラーメンをまるで分析でもするかのように味わいながら食べて行った。
 
男はラーメンを完食すると、丁寧に手を合わせて
「ごちそうさまでした」
と言った。
 
そして続いて言った。
 
「おやじさん、ラーメンおごってくれてありがとう。本当に生き返った。だけどこのラーメンはあまりにも不味すぎる。これって、**をオリーブオイルで炒めてから2時間くらい煮た出汁と、生の**を3時間くらい煮た出汁をミックスして、塩、ニンニク、ホワイトペッパー、ターメリック、グローブ、コリアンダー、タイム、ローズマリーで香り付けしてますよね?」
 
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「あんたよく、その調味料が分かったね」
 
「洋風ラーメンというのは面白いと思う。でも生の**はそのまま使うと臭みが残って味をぶちこわしてしまうんですよ。だから***と一緒に下茹でするとその臭みが取れる。それからコリアンダーとタイムはいいけど、ローズマリーはよくない。特にこんなに大量に入れるとバランスが崩れる。そもそも香り的にタイムとだぶってるし、どうしても使うなら使用量をタイムと合わせて今のタイムの量にして、代わりに・・・ローレルとか入れた方がまとまりそうな気がする。そのあたりは少し試行錯誤した方がいいけど」
 
「あんた何者?」
とおやじさんが驚くように訊く。
 
「実は2年ほど前に稚内の**軒で1年近く修行しました。それ以前に食品会社に10年ほど勤めていました」
「おぉ!」
 
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そんなことを言っていたら、常連客のひとりが言った。
 
「あんた、そんな修行してるんだったら、おやじの代わりにラーメン作ってみない?」
 
「え?」
と男は一瞬驚いたような声を出したものの言った。
 
「うん。良かったら、僕に作らせてみて下さい。ある程度試行錯誤するかも知れないけど」
 
「いや、たぶんここのおやじのラーメンより不味いラーメンを作ることは不可能だ」
 
「だったらやってみます。でも良かったら、その前に店の隅の土間にでも2〜3時間、寝せてくれません?」
 
「いや、奥の座敷で寝てよ。でもその前に風呂にでも入る?」
「入れてください!」
 
そういう訳でこれがきっかけで、亜記宏はこのラーメン屋に住み込んでラーメンを作ることになってしまったのである。
 
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「着換えも必要だな。あんたサイズはMかな?」
と常連客が言う。
「はいMです」
 
「じゃ俺の息子の古着でも持って来てやるよ」
「下着は俺が取り敢えず2着くらい、女房に買ってここに持たせてやろうか。そのくらいプレゼント」
「すみません」
 
「パンツはトランクスがいい?ブリーフがいい?」
「どちらでもいいですよぉ」
「何なら女物のショーツでも穿く?」
「えっと、それでも構いませんが」
「いや、あんた女装が似合いそうな気が一瞬したものだから」
「あはは。高校生時代、何度か女装させられました」
 
「ひげ生えてないよね」
「いや、実は僕の睾丸は機能停止してるんですよ」
「へー。悪いこと聞いたね」
 
「何ならスカート穿く?女房の古着でも良かったら持ってくるよ」
「いや、とりあえずズボンの方がいいです。その方が動きやすいし」
「あ、そうだよね」
 
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しかし微妙なことを言ったせいか、仮眠から目が覚めると下着は女物を買ってきてくれていた!
 

政子は目を覚ますと、隣で熟睡しているふうの冬子を優しく見つめた。そんなことしちゃいけないとか、自分は明日には男ではなくなってしまうから政子に対して責任を持てないとか言うのを強引に誘って、結合・・・・できたかな?とやや疑問は残る。中学の時の彼氏とした時よりは深く入った気がした。多分・・・処女膜も3割くらい破れた気がする。少しだけ出血している。
 
そしてともかくも搾り取った!
 
中学の時の体験も入ったかどうか、かなり微妙だったのだが、あの時は彼はどう見ても射精に辿り着いていない。でも今回間違い無く冬子は射精した。実は冬子の睾丸が元気を取り戻すように、冬子がいつも飲んでいる女性ホルモン剤をダミーとすり替えた上に、何度もプールに誘って、睾丸が「冷える」ようにしていたのである。これは若葉とも話した上での作戦であった。
 
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実を言うと性転換手術(活動再開まで時間が無いので造膣をしない、いわゆる簡易性転換手術を行うことにした)をしてくれる病院にはこの1月に改めて予約を入れ、同意書も冬子の母にあらためて書いてもらっていた。
 
今回「搾り取った」液を政子は予め用意していたスポイトで自分の身体の中から吸い上げた。もっとも射精は最終的に政子の手で起こした関係上、精液の大半は“外側”に溜まっていたので吸い上げやすかった。
 
政子はそっとベッドから抜け出すと服を着て、ホテルを出た。近くにある婦人科に駆け込む。時刻は9時。病院は開いたばかりである。
 
実はこの婦人科を調べて“ミッション”をやってくれそうであったので、実際に訪問して先生とお話をし、その上で近くのホテルを予約し、そこに冬子を誘ったのである。政子自身および母の同意書と、冬子の母の同意書も提出済みである。冬子本人の同意書も求められたのだが、結局政子はこれを偽造した!
 
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政子は受付で言った。
 
「済みません。先日お伺いした中田です。精液の採取をしてきたので、冷凍保存をお願いします」
 
そういう訳で“ミッション”は本人も知らない間に、政子・若葉・冬子の母の3者の話し合いで進められていたのである。
 
もっとも若葉は自分が協力して冬子の精液を高校1年の時に採取して冷凍保存中であることまでは(嫉妬されそうだったので)政子に言っていない。それを政子に打ち明けるのは7年後のことである。
 
結局、冬子の精液はこの日の昼の手術で睾丸が除去されるまでの間に、政子の手で1個、若葉の手で4個、奈緒の手で1個、作られた。この中で本人も知っていたのは若葉の手で保管された4個のみだが、当時冬子自身は、もうその精液は保管依頼の更新をしなかったので破棄されているものと思い込んでいた。
 
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5月15日(土)。大船渡の○○中・1年女子の8人が学校前に集まった。メンツは、青葉、早紀、椿妃、元香、蒔枝、一美、留香、海鈴といったところである。
 
この中で実は元香と蒔枝の2人は昨年の修学旅行の時に、青葉の裸体を一瞬だったが目撃していて「既に性転換済み」に見えたものの、本人からフェイクであることを説明されている。
 
逆に青葉と元々親しい早紀は、青葉の水着姿は何度も見ているものの、裸は小学2年の時以来見ていない。当時はパンティに盛り上がりがあったので、青葉ってやはり男の子なんだと思っていたものの、最近、女子更衣室で見る青葉のパンティ姿にはそのようなものが無いので、そのあたりどうなっているのだろうと思っている。
 
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留香は昨年の夏、盛岡のプールで青葉と遭遇し、青葉の上半身ヌードを目撃して、青葉の胸が微かに膨らんでいることを知っている。女性ホルモン飲んでるの?と尋ねたが、青葉は「内緒」と言った。
 
椿妃と一美・海鈴はほとんど興味本位である。この3人は4月初め、体育の時間に青葉が女子更衣室に来たのを「あんた男のくせに女子更衣室使うの?」と追及しようとしたメンツである。
 

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一行は送迎バスに乗って、元香の親戚が経営する温泉宿にやってきた。そうたくさん食べるとは思えない女子中生の集団だし、親戚だし、ゴールデンウィークが終わってオフシーズンということもあり1泊2食付き1000円という格安料金にしてもらっている。お金の無い青葉の分は早紀が出してあげた。
 
「さあ、お風呂行こう、お風呂行こう」
と言って荷物を部屋に置いて大浴場に行く。
 
「青葉、女湯に入るけど大丈夫?」
と心配する声もあるが
 
「青葉は修学旅行の時、実は女湯に入っている」
と早紀と元香が指摘すると
 
「なんだ。だったら大丈夫だね」
と言って連れ込まれる。
 
服を脱いで行くが、青葉に視線が集まる。しかし青葉はいつもの能面のような表情で、静かにフリースとスカートを脱ぎ、カットソーを脱ぎ下着姿になる。この下着姿を見ても女の子の下着姿にしか見えない。
 
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更に女の子シャツを脱ぎ、ブラジャーを外す。
 
「胸が微かにだけどあるね」
と一美が言う。
 
「ちっちゃいけどね」
と本人。
 
「やはり女性ホルモン飲んでるの?」
「そんなお金が無いよ」
 
「青葉は、気功に似た手法で体内に女性ホルモンを増やしているんだと登夜香が言ってた」
と元香は言う。
 
登夜香というのは青葉たちの元同級生で青葉と一緒に将棋部に入っていたのだが、昨年花巻に転校して行ったのである。彼女のお婆ちゃんはこの地では名の通った拝み屋さんで、まだ大船渡に残っている。
 

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「まあ問題は次だな」
と椿妃が言うと、能面のような表情だった青葉が一瞬笑いそうになってから、すぐに元の表情に戻し、パンティを脱ぐ。
 
「付いてないね!」
「やはり性転換手術しちゃったの?」
 
という声があがるが
 
「それがフェイクなんだよ」
と蒔枝が言った。
 
「みんななら近づいて見てもいいよ」
と青葉が言うので近寄って見る。
 
「あ。これ接着剤で留めてる?」
「うん。実はそう。全部体内に押し込んで、出てこないように接着剤で留めているんだよ」
 
「なるほどー。それで付いてないように見えるのか」
「でもこれおしっこする時、どうするの?」
「これしている間は我慢」
「それ大変そうだ」
 
この時期、青葉がしていたのは、いわゆる「潜望鏡式」のタックであり、排尿がそのまま可能な「後方折り曲げ包み込み式」は翌年千里に教えられて覚えることになる。
 
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「実はそのままでもできるんだけど、かなりよく拭かないといけないし、おしっこした後は外れやすくなるんだよ」
 
「ほほお」
 
「まあ、でもこの状態なら、女湯に入ってもいいと思わない?」
と元香が言う。
 
「そうだね。青葉って心は女の子だし」
 
「うん。それは分かってたけど、さすがにだからといって、おちんちんぶらぶらさせたまま女湯には入ってもらいたくないと思っていた。でもこれならまあ認めてもいいかな」
 
そういう訳で、数人腕を組んで判断保留している感じの子はいたものの、青葉はクラスメイトの多くに、女湯に入ることを認めてもらったのであった。
 
 
 
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