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2月1日、神奈川県、宮崎県、鹿児島県を除く44都道府県でtaspo(タバコの自販機で使用する20歳以上を証明するカード)の申込が開始された。。
旭川某所に“1000本のちんちんを集める”という珍弁慶が出没して、珍を刈り取られたい男の娘が殺到していたが、2月初め頃、海藤天津子と千里(実室Y1)の手で封印されて怪異は解決した。
なお実際に珍を刈り取られた子が居たのかは不明。
2008年も2月3日が節分だった。この日は概ね夕方に各神社で豆まきがおこなわれた。鏡開きに参加したのと同じ千里が豆まきもした。
P神社はロビンが豆まきをした。他に撒いたのは、常弥、善美、高校生巫女たち、漁協の三泊支部長さん、留萌新鮮産業の専務、C町とA町の町内会長、市会議員さんである。玲羅と貞美は受験生なので神社には行かず、お勉強をしていた。
でも貞美のところには紀美が、玲羅のところにはロゼが豆を5袋もってきてくれたので食べていた。また貞美のには500円の入ったのが1個、玲羅のにも100円が入ったのが2個あり、2人とも貯金箱に入れていた。
(貞美は以前から使っている黒招き猫の貯金箱、玲羅は先日千里からもらった白招き猫の貯金箱)
旭川Q神社では青の千里が豆まきをした。留萌のQ神社ではB'(ビーダッシュ)が豆まきに参加した。細川さん(貴司の母)は千里が来ているのに驚き、あとで声を掛けるつもりだったが、豆まきが終わるといつの間にか居なくなっていたので、声をかけそびれた(神社深部の自分の居室に戻った)。
立花K神社では夜梨子が昨年同様、境内にいくつか設置された台の上から撒いた。今年も境内は満員だった。今年は昨年より多い6万個ほどを撒いた。豆まきに参加したのは、越智さん、光貴、弓佳、千里を含む高校生巫女3人、東北屋とプリンセスの店長(コンビニは火事のあとそのままになっている)、立花楽器の店長、立花各町の町内会長、市会議員さんなどである。まゆりは妊娠中なので不参加である。音頭取りは和弥がした。
引換券の交換は今年も冷水の女性従業員さんたちがしてくれた。
ちなみに有明町のK神社本社でも豆まきはおこなわれたが、市街地から大きく離れているので参拝者はせいぜい数百人だった。撒いた豆も2000個程度である。中身も豆だけでお金とかは入ってない。
和弥は2月1日(金)の晩に姫路に来て、3日夕方の豆まきが終わったところでコリンの車で伊勢に戻った。途中の土山SAでコリンと一緒に“女2人”で晩御飯を食べた。
節分が終わって立春の2月4日、きーちゃんは姫路の千里たちの家のリビングに段飾りの雛人形を飾った。
1:女雛・男雛
2:三人官女(銚子・嶋台・提子)
3:五人囃子(謡(扇)・大鼓(おおづつみ)・小鼓・笛・太鼓(たいこ))
4:右大臣・菱餅・御膳・左大臣
5:右近の橘/泣き上戸・笑い上戸・怒り上戸/左近の桜
6:お道具
飾るのを月夜が手伝っていた。こういうのは男かもという
疑惑のあるロデムなどには手伝わせたくない。(実際はたぶんロデムは無性)
「立派なもんだね」
「やはり女の子3人の家だし。ひな人形があってもいいかなと」
「女の子3人ってちーちゃんとさやちゃんとコリン?」
などと公世が言っている。
「千里と清香と公世に決まっている」
「ぼくは男だよー」
「こういう時は女の子でもいいじゃん」
「まあいいか」
と公世は簡単に妥協した。
清香が歌を歌っている。
「灯りを点けましょ爆弾に」
「花火を上げましょキノコ雲」
「五人囃子の首チョンパ」
「今日は楽しい薬(やく)パーティー」
「破壊的だな」
「こういうのもある」
と言って清香は別の歌詞で歌う。
「灯りを点けたら消えちゃった」
「お花をあげたら枯れちゃった」
「五人囃子は死んじゃった」
「今日は悲しいお葬式」
「どっちみち五人囃子の運命は暗いな」
「更にこういうのもある」
と言って清香はまた別の歌詞で歌う。
「灯りを点けましょLED」
「お花をあげましょ北桜(*6)」
「五人囃子(はやし)にライスカレー」
「今日は楽しいクリスマス」(*5)
「着物を着替えて首締めて」
「今日は私も姿焼き」
「春の睦月のこの良き日」
「何より嬉しいお正月」
(*5) 筆者がネットで見かけたのではこうなっていた。
灯りを点けましょ100ワット
お花をあげましょ貴乃花
五人囃子の愚連隊
貴乃花は恐らく横綱になった人のお父さんのほうか?100ワットというのが高度経済成長期っぽい。愚連隊というのも昭和っぽい。平成時代には半グレなんて言葉もあったが最近は何というのだろう。
(*6) 北桜はこの頃活躍していた幕内力士。“熱い男北桜”と呼ばれた。
「でもひな祭りは来月なのにもう飾るの?」
「一般に雛人形はひな祭りの1月くらい前に出してひな祭りが終わるとすぐ片付ける」
「へー」
「遅くまで飾っておくとお嫁に行くのも遅くなると言うよね」
「知らなかった」
「日本ではクリスマスツリーもひな人形と同じで1月くらい前に飾ってクリスマスイブが終わるとすぐ片付けるところが多い」
「ああ、日本人は多くが12月24日をクリスマスと思ってるからな」
「24日はあくまで前夜祭であることが忘れられてるよね」
「欧米はどうするの?」
「一般にクリスマスイブに飾って2月2日のキャンドルマス(聖燭祭)か1月6日の公現祭(エピファニー)で片付ける」
「ふむふむ」
「私は別に嫁に行くつもりは無いからずっと飾ってていいぞ」
と清香が言っている。
「ああ。清香はお嫁さんもらうほうだよね」
「うん。それでもいい」
「きみちゃんはお嫁にいきそうだけど」
「嫌だ」
「じゃまあ4月3日の“月遅れ”のひな祭りまで飾っておくか」
「そだね」
2月初旬、きーちゃんは千里に尋ねた。
「7日に金環食があって南極とかで見られるけど、どうする?」
「南極〜?寒いからいいや」
「じゃパスね〜」
「うん」
きーちゃんも助かったと思った。
なおこの日食の詳細は例えば↓参照
https://en.wikipedia.org/wiki/Solar_eclipse_of_February_7,_2008
きーちゃんはその言葉を耳に留めて千里に訊いた。
「ドミノ移植って何?」
「あれはややこしい話なんだけどね」
「誰にも言わないでよ」
「7年ほど前のことなんだけどね」
「P神社の和弥さんがバスの事故で重傷を負ったのが発端なのよね」
「当時高校生だった和弥さんはこの事故で睾丸を失ってしまった」
「でもまだ若い高校生の男の子が睾丸を失うなんて大変じゃん」
睾丸が無くなったのならいっそ女の子にならない?と勧めてみたいと思いながらきーちゃんは話の続きを聞く。和弥さんって今からでも女にしてあげたいくらい可愛いし。
「それで和弥さんにはお父さんの民弥さんの睾丸が移植されたんだよ」
「なるほど。妥当なドナーだね」
「そして民弥さんにはその父の常弥さんの睾丸が移植された」
「だからドミノか」
(実際には民弥には別の男の娘の睾丸が移植された。千里は少し記憶違いしている)
「一方でうちのお母ちゃんに癌が見付かってその治療を受けることになっていた。でも化学療法とか放射線とかでお母ちゃんの卵巣は確実にダメージを受けることが予想された。そこでお母ちゃんの卵巣を私の体内に退避させた」
「うん」
「その時邪魔になる私の睾丸をお父ちゃんの睾丸と交換した」
「ほほお」
「それで余ったお父ちゃんの睾丸を常弥さんの身体に入れた」
「へー。こちらもドミノか」
「最弱の私の睾丸を入れられたお父ちゃんは性格がマイルドになって他人と喧嘩することが少なくなった。一方で元気な40男の睾丸をもらった常弥さんはかなり老けていたのが若返って元気になり再婚するに至る」
「いいことずくめじゃん」
「すごくうまくいったね」
「じゃ武矢さんの身体の中にはあんたの睾丸が入ってるんだ」
「そうなんだよね。私睾丸なんて要らないからもらってくれる人があって助かった」
いいこと聞いた!と、きーちゃんは思った。
その日武矢はNHK学園のスクーリングで札幌に行き安いホテルに泊まっていた。ノックがあるので開けると女子高生の制服を著た少女が入ってくる。
「千里??」
「お父ちゃんお疲れ様」
「お前、何て格好してるんだ気色悪い」
気色悪いとは言ったものの何て似合ってるんだ。それに可愛いじゃないかと思ってしまった。
「私は女の子になったから女子の制服著るよ」
「女になった??」
「見せてあげる」
と言って千里は服を脱ぎ全裸になった。武矢はぽかーんと見取れていた。
胸には美しい丸い膨らみがふたつ並んでいる、ウェストがくびれ、腰は大きくお股のところには何もぶらさがっていない。
武矢は風俗とかにも行かないのでこんな美しい女体を見たことが無かった。ずっと昔に見た津気子の身体なんて胸は申し訳程度にしか膨らんでなかったし。
「お前チンコはどうしたんだ」
「そんなもの無いよ。私女の子なんだから。私ね。お母ちゃんから卵巣もらったの。だからお父ちゃん、私をお母ちゃんの代わりに抱いてもいいんだよ」
と言うと千里は父に抱き付きキスをした。武矢のペニスが立って大きくなる。
「一応これ付けてね」
と言って千里はそのペニスにコンドームを取り付けた。そして父をベッドに押し倒すと騎乗位で結合した。
「え〜〜?入れられるなんて」
「だって私女の子だから」
それで千里は自分で腰を動かし武矢を到達させた。武矢は放心状態である。
「こんなことしたのばれたらお母ちゃん怒るだろうから今夜のことは内緒ね」
と千里は言うと、素早く服を着て部屋を出た。
千里に擬態したきーちゃんは取り外したコンドームを手にすると、思わずほくそえんだ。
「ふふふ。千里の精液ゲット!さて誰に妊娠してもらうかな」
むろんこの精液を小登愛の卵子に体外受精させるつもりなのである。
「やっぱハイジかな。母体としては優秀だし」
「しかし千里と小登愛の子供なんてどんな子供になるか末恐ろしすぎる。でもきっとサイコパスだろうな。扱いにくそう」
などと呟くきーちゃんは楽しそうである。
案外、霊感のカケラも無いごく普通の子だったりして。
一方武矢は放心状態だった。
「俺・・・息子とセックスしてしまった・・・」
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女子高校生・冬の夜なべ(6)