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■女子高校生・夏はスカート(5)

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大祓で留萌に行った翻田和弥は祖父に尋ねた。
 
[七夕はどうしようか]
[七夕は大した行事もしないからいいよ。夏祭りだけ頼む]
「分かった」
 
それで和弥たちは7月2日(日)には、旭川空港から神戸空港へ戻った。
そこからは夏川さんの運転する車で、まゆり・花絵・千里は姫路に戻る。和弥は三宮駅でおろしてもらい、近鉄で宇治山田に戻った。
 

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思わぬ事態から、留萌P神社の禰宜と姫路立花K神社の禰宜を兼任することになってしまった翻田和弥は気持ちを整理しようと、その日、日の出前に伊勢の外宮を訪れた。実は留萌P神社の御祭神は“豊受大神”、立花K神社のご祭神は“豊受姫命”で、どちらも外宮(豊受大神宮)のご祭神である“豊受大御神”の別名(というより別表記)である。
 
和弥は通常の参拝位置から参拝した上で、特別参宮証を提示して、中まで入って参拝した。ここに来ると巨大な存在を感じ、細かい雑念などは全て消えてしまい、ほんとに清らかな気持ちになる。ここは本当に凄いところだとあらためて思う。
 
参拝を終えてから境内を歩いていたら、声を掛けられた。
「お若い人、何かお悩みか」
 
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見ると70歳くらいの神職さんのようである。和弥は誰かに相談したい気分だったので、この人に話してみようかという気になった。
「ちょっと面倒な話なんですが」
「いいよ。聞いてあげるよ」
 
それで彼は和弥を社務所の中に連れ込んだ。お茶を勧められたので頂いて状況を話した。
 

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・自分は北海道の留萌P稲荷神社の跡取りである。
・現在、留萌P稲荷神社は78歳の祖父が宮司をしている。しかし父は神職にならなかったので、孫である自分が後を継ぐと言って、皇學館に入り、神職の資格を取り、今年の4月には禰宜に任命された。自分には姉がいるだけで、男の兄弟は居ない。
 
・皇學館の同じゼミの2年先輩で平田まゆりという人がおり、彼女は姫路の立花K神社の跡取りである。宮司さんには息子がおらず、娘3人だった。その末娘が親戚の男性と結婚し、その人が後継者になる予定だったが、若死にしてしまった。その人と宮司の娘との間にも女の子しかうまれず、末娘のまゆりさんが、自分が後をつぐといって皇學館に入り、神職の資格を取った。そして今年4月に禰宜になった。
 
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・今年のゴールデンウィーク、彼女の神社でお祭りがあり、男手がほしいと言われ、自分は手伝いに行った。ところが祭りの最中に宮司は亡くなってしまった。
 
・宮司は自分をまゆりさんの恋人と勘違いし、死に際に「君がこの子と結婚してこの神社をついでくれ」と言い残した。
 
・そういう経緯を神社庁の人にも話したのだが、神社庁の人は誤解したようで、まゆりさんを新しい宮司に任命したのはいいのだが、自分まで立花K神社の禰宜に任命されてしまった。
 
・それで自分は留萌P神社の禰宜と姫路立花K神社の禰宜を兼任することになってしまった。
 
・先日の大祓の時は朝姫路で神前にご挨拶したあと、神戸空港から知人が所有するジェット機に乗せてもらい、旭川空港まで飛んで留萌に移動し、向こうでその後の神事をした。
 
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「そりゃなかなかたいへんだね、神戸空港から旭川空港ってどのくらいかかるの?」
「1時間半です。ですから姫路から留萌までは6時間です」
「その時間で移動できるなら兼任は不可能ではない」
「ですかね」
「そのジェット機を持ってる知人さんはずっと乗せてくれるの?」
「いつでもどうぞと言っておられます。しかしこんなのずっと続けられるものなんでしょうか」
 
神職さんはカバンから多数の細い棒が入った袋を取りだした。それを手に持ちふたつに分けると本数を数えている。易を立てているようだ。よく村山さんがやっている。
 
「雷風恒。大丈夫だよ。ずっと続けていける」
「姉は“ジェット禰宜”だねと言って、こんなのくれたんです」
と言って、花絵からもらったTシャツを見せる。
 
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野菜のネギがジェットで空を飛んでいる絵が描かれたTシャツである。
 
「ああ、これは素晴らしい」
と神職さんは笑っている。
 
「でもお祭りの時はいいとして私、禰宜なのに普段その神社に居なくてもいいんでしょうかね」
 

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神職さんは少し考えていたが言った。
「遙拝所を作って毎日参拝すればよい」
「遙拝所ですか」
 
「君が姫路に住むのなら姫路に留萌の神社の遙拝所を作る。君が留萌に住むのなら留萌に姫路の神社の遙拝所を作る」
「なるほど」
「具体的な手順は後で詳しいやり方を教えてあげるよ。君の住所教えて」
「はい」
 
それで和弥は自分のアパートの住所を書いて渡した。神職さんは“豊受大神宮・少宮司・鳥居種彦”と書かれた名刺をくれた。何か凄い大物だった!
 
「だけど、K神社の御祭神は豊受姫だよね」
「よくご存じですね」
「有名神社だから。有明町のでしょ?」
「いえ、市街地の外れにあるそこの遙拝所なんですよ」
「へー。でも豊受姫は稲荷神社の御祭神の宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)と同体だから、この兼任は相性がいいよ」
「あ、それは思いました。しかも留萌P神社のご祭神は宇迦之御魂神ではなく豊受大神なんですよ」
「だったら。ほんとに問題が少ないね」
 
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和弥はこの老神職さんとの会話で姫路と留萌の禰宜兼任について結構自信が持てたのである。
 
後日頂いたお手紙には具体的な遙拝所の作り方が細かく記されていた。そして次のような注意書きがあった。
 
・留萌に作る遙拝所はK神社の本社の遙拝所として作れば良い。
・姫路に作る遙拝所は旭岳神社の遙拝所と並べること。その時必ず旭岳神社の方を大きく作ること。
 

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七夕。
 
立花K神社では、千里が九重に竹を2本、切り出してこさせ、拝殿前の左右に設置した。そして拝殿の鈴の下に短冊を多数用意し、参拝者に思い思いの願い事を書いて、竹の枝に結んでもらう。同様の行事は留萌のP神社とQ神社、旭川のQ神社でも行われた。ただし北海道では竹ではなく笹である。P神社ではRの電話でrが白石に山中から持ってこさせた。留萌と旭川のQ神社ではBを装ったGが勾陳(1番)に持ってこさせた。
 
「こうちゃん、これ笹じゃなくて竹に見えるけど」
「函館の貴人が持ってる山に生えてたので持って来ました」
「まあ、きーちゃんの山ならいいか。でも、函館には竹があるのか」
 
(昔は関東が北限だった。近年函館付近では竹林がブナ・ミズナラなどの雑木林を浸食しており、種の多様性の危機であるとして問題になっている。地球温暖化による現象と思われる)
 
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どこの神社でも7日夜に短冊を神前に提示し、その後竹・笹と一緒にお焚き上げした。
 

7月14日(金).
 
千里R・花絵・まゆりは夕方、サハリンの運転する車で神戸空港に向かった。三宮駅で伊勢(宇治山田)から近鉄で来た和弥を拾った。そしてまたチェリージェットで旭川まで飛ぶ。旭川空港からはまたコリンの運転する車で留萌に入る。留萌には22時頃着いた。千里は学校が終わったあとそのままサハリンの車に乗ったので制服のまま来ていた。
 
P神社の社務所では桜鱒プロジェクトのメンバーが会議(宴会)を開いていた。お酒と料理はrに依頼された善美が用意していた。今日は午後から勉強会もしていたらしい。各地に養殖の視察に行ってきたメンバーの報告のほか、安野さんに養殖で気を付けるべき点などをレクチャーしてもらっていた。千里Rは「みんなお疲れ様」と言って、母里酒造の清酒“黒田武士”200ml小瓶と、桜最中の試作品(小袋入りで黒白2個ずつ入り。まだ形が五角形で“姫最中”の状態にはなってない)を配った。
 
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「この辺じゃ見ないお酒だ」
「この辺じゃ見ないお菓子だ」
「村山さんもこの辺じゃ見ない制服着てる」
「セーラー服の高校制服は珍しい」
 
「いや、その制服には見覚えがある」
と言っている人が居る。
「高校野球の中継で見たことがある。セーラー服は珍しいから記憶に残った。それH大姫路の制服では?」
「よく覚えてますね」
 
前回H大姫路が(夏の)甲子園に出たのは2001年である。今年は7/31に県大会の決勝が行われる。
 
(2003春の甲子園にも出ているが冬服である)
 

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「村山さん、姫路の高校に行ってるんだ?」
「剣道の特待生なんです」
「いや、村山さんは旭川の高校に行ったという説と関西の高校に行ったという説が入り乱れていた」
と中学の先輩の水流(つる)さんが言っている。
「私は何人か居るから」
と千里。
「うん。村山さんが数人居るという噂は昔からあった」
 
千里は右手首に付けている赤い時計を示し、また自分の携帯も見せる。
 
「この赤い時計をしてて赤い携帯を使っている私は剣道やっててH大姫路に通ってます。それと別に青い時計をしてて青い携帯を使っている私はバスケットやってて旭川N高校に通ってます」
「時計と携帯の色で見分けるのか」
「髪ゴムの色もですね」
と言って。千里は髪ゴムを取って見せる。
 
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「赤い私はこのP神社か三泊漁協のロビーかY町の“早川ラボ”に居ます」
「早川ラボ?」
「大きな体育館が建ってるから分かると思う」
「ああ建ってるね」
「へー」
「Y町に行けば目立つよ」
「Q神社にいる子、村山家にいるのは青い子です。あと旭川に居るのはたいてい青です」
「ほほお」
 

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「あと制服着てたら、その制服でも見分けられますね」
「セーラー服なら赤い子でブレザーなら青い子だな」
「他に黄色・緑・すみれ色・金色もいます。白い子と三色旗の子は青のバリエーションです」
「へー」
「三色旗なんてのもあるのか」
「桜鱒の件は赤か緑かすみれ色に話してください。青には通じません」
「ふむふむ」
 
楊里君がメモしてる!
 
「黄色と金色は?」
「金色はすぐ居なくなるから、見かけてもまずキャッチできません。黄色は通じる子と通じない子かいます」
「黄色に数人居るのか」
「青も2人居ますが、どちらにも通じません。赤も数人いますが、どの子でも通じます」
「全部で何人居るの?」
「私にもよく分かりません」
「うーん・・・」
 
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「あるいは私の携帯に直接電話してくれるか」
「その番号教えて」
 
それで楊里君に赤外線で番号を渡した。
 
「しかし赤が姫路で剣道で青が旭川でバスケか」
「そして旭川N高校には女子剣道部が無くて、H大姫路には女子バスケット部が無いんですよね」
「ほほお」
 

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「村山さんは男子だという説もあったが」
「まさか」
「やはりそれはまさかだよね」
「女子制服着てる男子がいれば」
「それは珍しい気がする」
「村山さんはバスケ部の合宿で女子と一緒にお風呂に入っているはず」
「だったら女子と一緒にお風呂に入れる男子がいれば」
「俺女子と一緒にお風呂入りたい」
「それあがるまでには女子たちに金玉潰されて男をやめてるな」
「女子と一緒に風呂入りたがるとか、田崎はちんこ2〜3本切った方がいいな」
「ああ、チンコ切れば女子と一緒に入れるようになるかも」
「2〜3本も無いけど」
「何本もあったら、どこから小便すればいいのか悩むな」
「チンコが4本あったら小便用、オナニー用、セックス用、フェラ用で」
「神経の制御が難しそう」
「俺なら4人の女と同時にセックスする」
「それ物理的な配置に無理がある」
「いやペニスが4本ある動物は存在する」
「いるのか」
「1本射精したら次のチンコを使う」
「なるほど連射方式か」
「この動物は雌もヴァギナが2つあるから4本のうち2本を相手に入れて射精する。それが終わったら次の2本を入れる」
「大変そうだ」
 
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(ハリモグラの話と思われる)
 
でも男の子ってちんちんの話になると楽しそう!
 

「それに私が男なら貴司を女にしなきゃ」
「あいつは性転換手術しても女に見えない気がする」
「スカートでもプレゼントするかな」
「でも夏は女性がうらやましいことある。スカートは涼しそうで」
「別に男の子がスカート穿いてもいいと思いますよ」
「うん。穿いちゃえ穿いちゃえ。笑わないから」
「後ろ指差すだけだな」
「そういうのに関して、都会の人は無関心、田舎の人は許容的だね」
 
「でも最近、男子スカートに関してはかなり世間は受け入れてる気がしますよ」
「シャズナでだいぶ空気が変わったよな」
「イザム君は可愛かったですね」
「都会ではスカート男子をけっこう見るらしいね」
「大阪のアメリカ村界隈には多いですよ」
「ああ、あそことか東京の渋谷や新宿・秋葉原にも多い気がする」
「札幌でも時々見るよ。若い男の子がチェックの膝丈スカート穿いてたりする」
「でもハードル低いのはロングスカートかもね。脚を露出しないし」
「ああロングは穿きやすいかも」
「まずロングスカートから始めよう」
 
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女子高校生・夏はスカート(5)

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