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■女子高校生・夏はスカート(4)

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6月中旬、岡山。
 
白川漁業に勤める安野一郎は遅くまで残業した後、会社を出た。自宅近くまで歩き、24時間営業のガストに入るとハンバーグセットを頼んだ。
 
料理を食べていると、女性が来て、向いの席に座った。
「えーっと」
 
女性は言った。
「お仕事をひとつお願い出来ません?充分な報酬をお支払いしますので」
 
えーっと、これはホテトルか何かのお誘い??でも相手はかなり若い。まさか援交だったりして。俺青少年保護条例とかで逮捕されるかも。でも10代の子の身体を味わってみるのもいい気がした。逮捕されたらされた時だ。
 
それで彼は訊いた。
「何をすればいいの?」
「ちょっと遠い場所なんですけどね」
 
契約してるホテルか何かが少し遠い場所なのかな。
 
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「私の友人達が北海道で桜鱒の養殖にチャレンジ中なんです。安野さんの鰤養殖10年の経験を元に色々アドバイスしていただけないかと思って」
 
え?援交じゃなくて仕事の話〜〜?
 

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「安野さんは何かで大きな債務を抱えておられるとか」
「実は3年前に実家が建て直しになって、その時、私が保証人になったのですが、妹が返済を滞らせて私に債権回収機構から1000万円の請求がされてるんですよ」
 
「でしたらその1000万円を代理返済します。それに加えて月100万円お支払いします。お住まいなどは無償で提供します」
 
しかし彼はこの高額報酬に釣られて会社を休職して留萌に来てくれ、桜鱒養殖プロジェクトの重要なブレーンになってくれたのである。
 
(実際には派遣として処理された:報酬の100万円は白川漁業に支払われ、安野はその内80万円を受け取った)
 
会社の後輩になる青石は彼の手足となって働いた。またニシン養殖に参加していた山錦という男の子を、安野さんが抜ける代わりの補充戦力として白川漁業に入れて仕事を手伝わせた。彼は操船ができるので「安野より役に立つ」と言われた。
 
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安野の住まいは留萌市内にアパートを確保して提供した。食事作りや洗濯は小丘というキツネの女の子にさせた。安野は最後まで彼女をキツネとは気付かなかった。小丘は言い寄られて困っていた。
 

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2006年6月30日(金).
 
大祓である。立花K神社には早朝から、まゆりと数人の氏子さんの手で“茅の輪くぐり”の茅の輪が設置され、宮司のまゆり自身と千里・花絵は女周り、和弥・越智さんは男回りをした。
 
「さあ行こう」
 
それでまゆりと和弥、花絵、それに千里は、越智さんに後をお願いして村山家の運転手・夏川さん(サハリン)が運転するカローラで神戸空港に向かった。これが8時頃である。
 
手荷物検査の上で天野さんの案内で桜模様の小形ジェット機に乗り込む。
 
和弥はキャビンを見渡した。
 
「へー。定員9名ですか」
「席は9席ありますけど、事実上アメリカ人の体重で3人が限界と言われています。ですから日本人の体重なら多分4-5名」
「むむ」
「それ以上乗せると重くて飛べないそうです」
「困った飛行機だ」
 
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(他に姿勢制御方式が古く、若いパイロットには扱いづらい問題もあった。これらの問題を解決するため2013年からエンジン強化・ウィングレットの取り付け・新アビオニクスの採用などの改造が行われるようになり、この改造された物を400XPRという。千里も2014年に改造に出した。それでも2015年にホンダジェットが出るまでは個人所有ジェット機はこれかガルフのほぼ二者択一だった:とにかく飛べばいいのか、ゴージャスな空の旅を楽しみたいのかの選択)
 

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しかしビーチ400XPはやがて離陸許可が出ると、10時ころ、颯爽と神戸空港を離陸した。なお、機長席にはエリッサが座り、さくらはコーパイ席に座っている。さくらがキャリアの長いエリッサに譲ったもの。機体はそれほど揺れず安定して飛行した。
 
機内で花絵はコンビニで買ったトンカツ弁当を食べていた。まゆりもハンバーグ弁当を食べたが、神事が待っている和弥はシャムパンと紅茶だけにした。千里も赤飯と昆布おにぎりだけ食べた。
 
約1時間半でビーチ400XPは旭川空港に着陸した。大雪山が美しかった。
 
空港には村山家のもう1人の運転手・米沢さん(コリン)が来ていて、彼女が運転するアクセラで留萌に運んでもらった。到着したのは14時頃である。結局姫路から6時間で留萌に来たことになる。P神社にも茅の輪が作られており、和弥・まゆり・花絵・千里がこちらの茅の輪もくぐった。
 
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この後、和弥は大祓の神事を執り行った。4月に禰宜に任命されてから最初の大仕事となった。
「夏祭りも頼むよ」
「はい。またジェット機で飛んできます」
 

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「村山さーん」
と呼ぶ声がある。桜鱒プロジェクトの中心人物、楊聰君である。
 
「いい所へ。養殖のほうだけど、いよいよ湾内に養殖場を設営したいんだけど、材料費が結構掛かりそうなんだよ」
「必要な物は全部買って。請求書は私か、私がいなかったらこの神社に常駐している七尾さんに渡して」
「分かった。助かるよ。頼む」
 
これが700万円ほど掛かることになる。
 
(この最初の養殖場は年末までもたず、翌年1000万かけてもっと丈夫なのに作り直す羽目になる)
 
 
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