広告:まりあ†ほりっく 第1巻 [DVD]
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■女子高校生・3年の秋(3)

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1回戦。先鋒の涼世が勝ち、次鋒の愛美は敗れたが、そのあと双葉と千里が勝って勝ち上がる。
 
準決勝は茨城代表との戦いであった。涼世が勝った後、愛美が負けて双葉が引き分けたものの千里・清香と勝って勝ち上がる。
 
決勝は地元・大分との対戦である。やはり九州のチームだからかなり強いので結構見応えはあった。しかし涼世は明らかに決まっていた一本を取ってもらえず敗戦。不満そうだったが「まあまあ」となだめる。愛美は普通に負けて双葉も地元有利の旗に負けてこちらの敗戦が決まる。
 
ということで結果は準優勝だった。男子は準決勝で福岡代表に敗れてベスト4だった。
 

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表彰式では清香が準優勝の賞状を受け取ったあと、全員に記念品として柘植(つげ)の櫛を頂いた。大分県の杵築市や別府市が柘植細工で有名である。
 
「英語では柘植(つげ)のことをboxと言うね」
「箱みたいだな」
「元々柘植で箱を作っていたかららしい」
「なるほどー」
「竹で作った尺八のことをまた竹というようなもんだな」
「鉄で作った衣服を伸ばす道具をアイロンという」
「鉄で作ったゴルフクラブをアイアンという」
「アメリカではニッケル製の5セント硬貨のことをまたニッケルという」
「この手のもの結構あるかもね」
 
「大分にたくさん柘植(つげ)が生えてるのかな」
「だいたい鹿児島産の柘植(つげ)を使うみたいよ」
「ああ。樹木の産地は別か」
「博多の明太子(めんたいこ)の原料のタラコはほとんど北海道産なのと似てるかもね」
「ああ」
 
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「これもらったの女子だけ?」
「ぼくたちももらったよー」
と公世が言っている。
 
「きみちゃんならいいが、男子は丸坊主の人もいるのに」
「♪土佐の高知の播磨屋橋で坊さん、カンザシ買うを見た♪、の世界だね」
 
(よさこい節の歌詞である。またペギー葉山の「南国土佐を後にして」にも引用された)
 
「それ坊さんがカンザシ買って何するの?」
「彼女にプレゼントするのに決まってるじゃん」
「ああ、そういう意味だったのか」
 
千里たちはその日(8/31)夜遅く兵庫に帰着した。
 

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9月1日(月)、H大姫路では始業式が行われ、夏休み中に行われた大会などの顕彰があった。大分から昨夜遅く戻って来た千里や清香、公世などがステージに昇り玉竜旗とインターハイ優勝の顕彰を受けた。
 

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夏休み中に建設されていた食堂が新学期開始とともにオープンしたが生徒には好評だった。清香は
「食堂にも行きたいがお弁当食べるともうそれ以上入らない。でもお弁当美味しいから食べずに食堂には行きたくないし」
と悩んでいた。
 
人にはそれぞれ色々な悩みがあるものだと思った。
 
「木里さんのお弁当箱、巨大だもんね。それ食べたらさすがにもう何も入らないだろうね」
と男の子たちが感心?していた。
 
「御飯の量がどの男子のお弁当より多い」
「調理係のお姉さんが毎日御飯を一升炊いてるから」
「ああ」
 
「それに木里さんのお弁当ってほんとに美味しそうなの入ってるもんね。唐揚げとかウィンナーとかトンカツとか魚のフライトかハンバーグとか」
 
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「調理係のお姉さん、毎朝山のような素材を揚げてるよ」
「山のように入ってるもん」
 

9月2日 - 日本相撲協会は、先のロシア人幕内力士の大麻所持事件を受け、十両以上の関取を対象に行った抜き打ちの薬物検査により、大嶽部屋及び北の湖部屋所属のロシア人兄弟幕内力士2名からマリファナ反応が検出されたことを緊急記者会見で発表した。
 

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留萌S高校では普通科の成績上位5名に特進科に移らないかと声を掛け、編入試験を実施した。その結果、玲羅を含む4名が合格して2学期から特進科に移った。入れ替わりに特進科の成績下位10名が普通科に移動された。普通科と特進科の入れ替えはこの1年生の夏休み後と1年から2年に進級する時に行われるが、それ以降は入れ替えは無い。後になると単位が足りなくなるのである。この時期ならまだ何とかなる。
 
玲羅はS高校の入試では補欠合格だったが、その後特に英語と数学の成績がよく、中間・期末も結構よいが、それ以上に実力テストの成績がとてもよく、特進科にあがることになった。
 
玲羅はやはり洋画を原語で聴いているのが凄く勉強になっている。生の英語を聞いているから、長文読解や英作文に強い。ヒアリングも得意である。つまり日本の英語教育の弱点と言われるような部分に強い。また数学や物理化学は毎晩オーリタから習っているのが分かりやすく理解を深めている。ロゼの家では御飯ももらえるし静かで集中できるので勉強が進んでいる。
 
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特進科では国語の宿題で毎日新聞の社説を400文字に要約してきなさいというのが出たがロゼ姉はこの宿題をするために日経新聞を取ってくれた。しかし玲羅はそのお陰で時事問題にも強くなる。また特進科の生徒の家は日経派が多いようだった。
 

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「玲羅ちゃん、お弁当はお母さんが作ってくれるの?」
「お姉ちゃんが作ってくれてる」
「えらーい。妹の分まで作ってくれるなんて」
「冷凍食品ばかりでごめんねとか言われるけど」
「いや揚げ物が毎日入ってるのが凄いと思う」
「御飯がおにぎりになってるのも手間掛かってるよ」
「お姉さんっていくつ?」
「高校3年生」
「よくやるなぁ。自分の分と妹の分と毎日作ってるのか」
 
お姉ちゃん自身はどうなんだろう?と玲羅は思った。
 
実際には千里R・清香・公世のお弁当は千里家の調理係である百合さんが作っている。スポーツ女子のお弁当なのでボリュームはかなりある。特に清香のお弁当箱は巨大である。百合さんはプリンセス系列のドラッグストア・Pドラッグで業務用の冷凍食品をどっさり買ってきている。御飯も飲食店で使うような大きな釜で炊いている。御飯に掛けるふりかけも大袋を毎週10個くらい買ってくる。彼女はおにぎりを握るのが無茶苦茶速い。美事である。実を言うとロゼは時々百合さんが作ったおにぎりを玲羅のお弁当に入れている。
 
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お米はロゼが使っているのは北海道産のきらら397、百合が使っているのは兵庫県産キヌムスメである。玲羅は時々味が違うのは手炊きしているせいだろうと思っている。実は品種が違う。炊き方はロゼはルクルーゼ、百合は窯でどちらもプロパンガスによる手炊き。
 
(キヌムスメは評価の高いキヌヒカリの子供で2005年に登場した)
 

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9月頭にH大姫路では実力テストがあったが、千里・公世・双葉・清香の授業を受けるクラスは不変である。しかし双葉も清香も1学期より成績を上げた。特に清香は3組の中で7位まで順位を上げ、ついに双葉を追い抜いた。
 
清香は毎晩シルビアと一緒に勉強しているのが凄く効いているようである。英語・数学ともによくなっていて先生にに褒められていた。夜中お腹がすくと大抵セリアが何か作ってくれたり何か買ってきてくれる。
 
玲羅のほうは、夜中にお腹が空いた時は大抵オーロラが何か持って来てくれる。
 

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素麺製造会社の冷水は常務の岸本京を新社長に任命し、彼女の夫・吉本健一を副社長にする役員人事をおこなった。現・社長の西岡広義は会長になる。実は西岡が健康を害したためである。
 
立花K神社のまゆりは、新社長の岸本京と話し合い、現在女性従業員に限って神社および付属結婚式場・立花会館に出入りOKにしているのを、男性でも“ガードルを着けていれば”出入りOKということにした。ガードルはソフトガードルやボディスーツでもよい。冷水では男性従業員にソフトガードルを支給した。
 
「別にこういうの穿くのは構いませんけど男は出入り禁止だったのは何かあったんですか」
「だいぶ前だけどうちの社員が巫女さんをレイプしたことがあったのよ」
「悪い奴がいるなあ」
 
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さすがにそのレイプ犯が先々代社長でそれで生まれたのが京の父だとは言えない。乗りもネネセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセセ背セセセセろめけけけけけけむてそcそそ
 
ガードルを着けているとトイレの小便器が使えないので、神社と立花会館の男子トイレを改造。小便器は2個だけ残して他は個室とした。最近は男性も自宅では座ってするように言われている人が多く、個室を増やしたのはけっこう好評であった。また高齢の男性には尿取りパッドなどを使用している人がけっこうあり、男子トイレに個室がたくさんありサニタリーボックスがあるのはとても歓迎された。
 
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また神社では剣道の立花錬成会が練習をしているが、彼らは袴を穿いているので小便器が使えず個室が増えたのはとても歓迎された。また若い男の子には「小便器で横の人からちんちん見られるの嫌だった」という子がわりと居て、この人たちからも歓迎された。
 

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「小便器無しで全部個室でも良かったかもね」
「もはや男子トイレと女子トイレが同じ構造になるな」
「いいんじゃない?男女平等だよ」
「女子トイレにも同伴男児用の小便器があったりするし」
「トイレは結構男女同一仕様が増えるかもね」
「いっそ男女のトイレは共通化するとか」
「田舎にはけっこうそういう所多い」
「出入口は男女に分かれてるけど中身はひとつなんてのもあるね」
「このままお風呂も男女共通に」
「それはさすがに無茶」
「海外の温泉は大抵混浴だよね」
「へー」
「但し水着を着けて入る」
「そういうことか」
「だから更衣室だけ男女別」
「プールと同じだな」
「日本でも若い子はけっこう水着で温泉に入ってる」
「意外とそういう流れに行くかもね」
「水着で男女共通の湯に入るのなら男の娘さんも安心して入浴できるね」
「ああ。今おっぱいもあってちんちんもある人は男湯にも女湯にも入れなくて困ってるよね」
 
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9月5日 - 事故米不正転売事件を農林水産省が発表。
 
事故米とは、食管制度で国が買い上げ保管していた米の中で、カビが生えたりして食用には適さなくなった米である。こういう米は糊の材料など非食用に使うことを条件に売却していたのだが、その事故米を買った業者・三笠フーズが事故米であることを隠して他のところに安い米として転売していたというのが事件のあらましである。転売先には、お菓子製造会社や酒造会社などがあった。
 
この事件が明るみに出た後転売先として名前を出された会社の社長が自殺するなどの波紋が広がった。
 
熊本の美少年酒造などもこの事故米が使用されていたことが判明。商品を自主回収した。この会社は、新会社を作って事業譲渡の上、旧会社は破産している。
 
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美少年は全国に結構なファンがいるが、この事件の影響で一時期かなり入手しづらくなっていた。
 
美少年酒造は日本酒用に仕入れた一等米を三笠フーズのグループ企業「辰之巳」に精米依頼していた。ところが「辰之巳」はその一等米を売却して代わりに事故米を精米したものを美少年酒造に渡していたのである。美少年問題に関しては石破茂・農水大臣が不正を見抜けなかったとして美少年に謝罪している。
 

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7月に受けた模試の結果が戻って来た。千里は京都大学・大阪大学にはD(当然)、奈良女子大学にB、神戸大学にC、同志社がA、京都府立大学にBであった。公世は本人が本命と言っていた京都教育大や他に京都府立大にもBの判定である。双葉は姉が行っている大阪体育大学にはA、公世が狙っている京都教育大にB判定である。大阪体育大学は成績だけでなく実技も必要だが、双葉なら全く問題無いだろう。
 
清香は同志社女子大にC判定。努力次第では合格圏内に入ってきそうである。1年くらい前なら四大そのものが厳しかったと思うがかなりレベルをあげてきているようである。
 

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