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■女子大生・秋の実り(12)

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千里と絹恵は京丹後市で蝶々縮緬製作所の加藤さんから養蚕場や絹織り施設とともに小麦畑や野菜畑もひきついだのだが、そこをキツネたちに耕作させていたら近隣の人から、「うちも手伝ってもらえないか」という依頼がいくつかあり、耕作する畑は増加した。単に作業を代行したところと畑そのものを買い取ったところがある。できた作物は主として農協経由で販売したが、一部はエレガントで地産地消コーナーに並べた。小麦は農協経由でうどん用として販売された。
 

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畑の作物には豆類もあったが、千里は丹波地域でも大豆や小豆を育てているので、これらの地域に近い舞鶴市に豆腐工場を作った。ここで豆腐・豆乳・油揚げなどを作ろうという魂胆である。油揚げは大量の“バックオーダー”を抱えている。工場には取り敢えず糸川・糸島・糸村という関西組の女性スタッフを3人、入れた。しばらくは商品開発の研究をしてもらう。糸川は京都市内で豆腐屋さんに勤めていたことがあり、彼女をここの工場長に任命した。
 
また千里は小浜市で後継者がおらずもう廃業しようとしていた醤油屋さんを買い取り、関西組の林田という兄弟に運営を任せた。彼らは以前広島県の醤油屋さんに勤めていたことがある(明治頃らしい)。
 
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小麦粉と油揚げと醤油があれば、きつねうどんが作れるなという気はしたがその実現は随分後になる。
 
この時は川中という姉妹に、舞鶴市にたこ焼きのお店と鯛焼きのお店を出させた。実験店の性格が強く、採算は考えていない。直営農園の小豆・小麦粉のほか、直営養蜂園の蜂蜜も使用した。たこは新鮮産業から買った若狭湾のたこである。また2人には勉強のため食べ歩きすることを勧め、関西一円の食べ歩きをしていたようである。(そっちが楽しかったりして)
 

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千里は鹿無島(南面)の畑を 3ha ほど買った。ただ同然の価格だった。北鹿島で米を作っているので。こちらは小麦を作ろうと考えている。小豆・馬鈴薯との輪作になる。(小麦→小豆→馬鈴薯→小麦/3区画に分けて、ずらしていく)
 
こちらの小麦はパン用というのを考えている。
 

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小平ファームの人たちから「フリーマーケットをしたい」という提案があり、桜組も賛同して市や町の振興課の後援も受けて11月中旬に実施した。
 
場所は留萌市と小平町の境界に近い三泊会館を使い、来場者には海鮮汁を無料サービスする。11月はもう雪が積もっているが屋内なら暖かい。当日はバス会社が旭川・深川からの往復バスも運行し、様々な出店も出てけっこうな賑わいだった。
 
三泊会館のAホールをフリマ会場とし。Bホールを飲食スペースとして 出店はBの方に出してもらった。
 

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卓也は休みの日は飛鳥のアパートに居ることが多くなったので飛鳥のアパートの近くにも駐車場を借りた。田舎なので駐車場料金は安い。月5000円の所を借りることができた。自分のアパート近くの駐車場もしばらくは維持する。
 
また自分の荷物を少しずつ飛鳥のアパートに移し始めた。11月以降卓也は飛鳥のアパートから一緒に通勤するようになった。尾鍋所長はふたりが婚約したことをみんなに発表した。
「おめでとう!」
「結婚式はいつ?」
「6月8日の予定です」
「水曜日か」
と山門君。
「休みの日だから」
「大安だね」
と船長が手帳を見て言う。
「それより“中段”というのが吉日らしいです」
「へー」
 
武矢はやはり島本は女だったんだなと思った。
 
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山門君が訊いた。
「ところでどちらがお嫁さんなんだっけ?」
 
飛鳥は答えた。
「波多君がお嫁さんじゃないですか?ぼく男だし」
 
「確かに波多君は女だという説があった」
と広川さん。
「彼にウェディングドレスを着てもらいましょう」
「ああ、似合いそうだよ」
 
「こんな写真もある」
と言って飛鳥は卓也のセーラー服写真を山門君に見せた。
「違和感が無い。凄い!」
 
「なんであーちゃんがそんな写真持ってるの〜?」
 

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飛鳥と卓也が飛鳥のアパートでイチャイチャしてたら郵便屋さんが来た。飛鳥が出ていって受け取る。
 
「何の郵便?」
と訊かれるので飛鳥は中味を見せた。
 
《申立人の性別を女に訂正する》
 
と書かれている。
「あーちゃん性別を変更したんだ?」
「法的には男じゃなくなっちゃった」
「これでぼくたち法的にも婚姻できるじゃん」
「たっくんも性別変えない?」
「それでは女同士になって結婚できないよー」
「なんで同性婚できないんだろうね。先進国で同性婚できないの日本くらいじゃないの?」
 
(先進国では他にイタリアが同性婚できない)
 
「せめてパートナーシップを全国共通にしてほしいよね」
「そうそう。困ってる人多いのに」
 
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11月12日(金)、雅では“友禅風”振袖の最後の注文品を完成させ、注文者に通知した。昨年とほぼ同時期の完了である。(昨年は11/13完了)
 
今年はかなり時間外労働を減らしたもののスタッフの人数が増えているのと注文の数を抑えたことで処理できたものと思われる。派遣縫い子さんの数は去年の半分くらいだったが新人が海外拠点も入れると50人増えているし、季節労働者の数はかえって去年より多かった。
 
これで今年の特別製作体制は終了し、色留袖・訪問着などの注文受付を再開した。振袖の通常注文も受け付ける。ただしこれ以降の注文では成人式に間に合う保証は、しない、実際には11月21日(日)までにプリンタ染めで入った注文は成人式にギリギリ間に合った。
 
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(雅は海外拠点が日本の年末年始の間も通常稼働しているのでその時期にかかっても作業が停まらない)
 
ロビンとグレースは、セリア・オーロラとも話し合い、雅の、主として京都市外の店舗から友禅風振袖の注文を8/8ぎりぎりに10件入れていた。また金沢の呉服屋さんで加賀友禅の振袖、ほか新潟・東京でも振袖の注文を7月に入れていた。
 
11月に仕上がった雅以外の店では「成人式に間に合うかどうかは微妙」と言われたが「親がうるさいから作るだけで、成人式には出ないから、記念写真を撮れたら充分だから」と言っておいた。
 
 
振袖を着る予定の千里:
オーロラ、セリア、ロビン(友禅風@小倉店)、ロゼ、夜梨子(京友禅)、夜詩子、ゆき、ゆり、ブレンダ、ボニー、グレース、ヴィクトリア、ジェーン、アイリーン、ローゼン。以上15名。
 
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(設定年齢が違う千里:オーリタ・オーリン、サリー・シルビア・スーザン・ソフィア/オーロラ・オーリン・セリア・ソフィアは複数居るという説もある)
 
ブルーム(Bs)はいつ出現するのかグレースにも予測がつかないので、出て来たら着せてあげることにして一着確保しておく。
 

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11月13-15日(土日月)、この日は関東以南の七五三参拝集中日で、姫路でも和弥はたくさんの祈祷をした。境内には千歳飴を始めとしてお菓子やオモチャを売る店が出ていた。
 

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11月13日-14日、日本がホスト国となる第18回APEC首脳会議が神奈川県横浜市で開催される
 

11月14日(日)、玲羅が受験を予定している札幌文化大学の音楽科で第5回目のプレ講座が開かれ、玲羅は出席した。玲羅は志願票の欄外に5つ目のスタンプをもらった。
 
土曜日の村山家の夕食はククレカレー、日曜日の朝は卵掛け御飯だった。
 

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きーちゃんは、余計なお世話だとは思ったが村山武矢の“餓死”を防ぐため一肌脱ぐことにした。
 
武矢がスクーリングで札幌に出て来た晩、千里に擬態したきーちゃんは武矢の部屋に入っていった。武矢は最初夕食を一緒に食べた玲羅かと思った(実際に武矢に付き合ったのはライラ)。
 
「千里?」
「おとうちゃんお疲れ様」
 
「お前また女の服着てるのか」
「私のちんちんは交通事故でちんちんを無くした可哀想な男の子にあげたんだよ」
「それは可哀想だな」
「私は代わりにお母ちゃんから卵巣をもらったの。だから私の身体にはお母ちゃんの卵巣が入っているから、お父ちゃん、お母ちゃんの代わりに私を抱いてもいいんだよ」
「前にもそんなこと言ってたな」
「だから、しよ」
と言って《千里》は武矢にキスするとベッドに押し倒した。
 
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「ちょっと待て」
と武矢が焦っている。《千里》は武矢のズボンとトランクスを脱がせ、手で刺激して勃起させ避妊具を着ける。そして騎乗位で結合した。
「あ」
と武矢が声をあげるが《千里》は腰を上下運動させ、武矢を到達させた。
 
(一肌脱ぐの意味が違う!)
 

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「また息子とセックスしてしまった・・・」
と混乱して放心状態の武矢に《千里》は言った。
 
「私4月からのお父ちゃんが心配なんだよ。玲羅が札幌の大学に出てくると御飯作る人がいなくなるでしょ」
「俺もどうしようかと思ってた」
「毎朝、お魚を1匹届けさせるからさ、それを焼いて食べてよ。焼き方教えるから」
と言って2人は村山家の台所に移動する。
「これがロースター。お魚を焼く機械。使い方覚えて」
「うん」
 

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「(1)蓋をあけてお魚を入れます」
と言って《千里》はサンマを1匹入れた。
「(2)スイッチを入れ“生魚”のボタンを押し“スタート”のボタンを押す。これだけ」
「焼き上がったらピピピとか鳴るからお皿に取り出して食べて」
「割りと簡単だな」
「でしょ。お魚の数は機械が自分で判断するから、選ぶのは“生魚”というところだけ。みりん干しや干し魚だと火力や加熱時間が変わるんだよ。御飯はタイマーで炊き上がるようにしてるから自分で茶碗に盛って」
「それはできると思う」
「晩ご飯はお母ちゃんが何か作ってくれるだろうし。でも朝はお母ちゃん忙しいから何とかお父ちゃんひとりで頑張って」
「分かった。頑張る」
「じゃ毎朝お魚届けるね。それとも届けるのは夕方のほうがいい?そしたら好きな時間に朝御飯食べられるよ。冷蔵庫に入れておけばいいし」
「それだと分からなくなるから朝がいい」
「OK。じゃ毎朝お魚届けさせるね」
「でもこれ電気代食わないか」
「大丈夫だよ。このロースターはこの緑のコンセントから取ってるから。この緑のコンセントは北電じゃ無くてソーラーなんだよ。ただだよ」
「ただっていいな」
「じゃがんばってねー」
 
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それで武矢はこの日焼きサンマを食べることができた。
 
きーちゃんは「女の子に変えてあげるから協力して」と青龍に言って、電気の豊かなロゼ家から村山家まで電気の線を引かせた。だから実は緑のコンセントは本当はロゼ家から来ている電気である。自宅のソーラーはテレビの電源を取っている青いコンセントのほうである。しかしそちらはあまり容量が無い。ロゼ家はソーラーの出力が大きいし、特に4月以降電気が余るようになる。
 
なお青龍は「女の子になるのはまだ10年くらい待って」と言っていたが工事はやってくれた。玄武も協力していた。
 

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11月15日(月)、全日本女子学生剣道優勝大会が、愛知県春日井市総合体育館で行われた。関西2位の京教チームは今年はベスト4まで行ったところで九州のチームに敗れた。
 

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11月22日(月)、札幌文化大学でプレ講座利用型入試の願書受付が始まったので玲羅は願書を提出した。受験料は姉(ロゼ)に出してもらった。なお玲羅はセンター試験は受けない。
 

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11月27日 - 中国横断自動車道尾道松江線の尾道自動車道 尾道JCT-世羅IC間開通。
11月28日(日)、玲羅が願書を提出している札幌文化大学の音楽科で第6回目のプレ講座が開かれ、玲羅は出席した。これでプレ講座は終わりである。
 
講座を受けた後で
「今日実技を見てもいい人は見ますよ」
と言われるので玲羅は『トルコ行進曲』を弾いて「うん。合格」と言ってもらった。後日郵送されてきた書類に記入して提出し入学金を納めれば入れることになる。(高校を卒業するのは前提だが!)
 

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