[*
前頁][0
目次][#
次頁]
ローゼンはそのあとアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港に戻ると、アメリカのジョンFケネディ空港に飛ぶ。そして更にオランダのアムステルダム空港経由で、ヘルシンキのヴァンター国際空港まで飛ぶ。そして鉄道でイダルまで行った。
スカン村に入り、メイセーたちを招集すると、8月に切ったスプルースと赤松を村の登山口のところまで搬出させた。そしてメイセーが運転するトラックでラウカさんの製材所に運び込んだ。
彼らには報酬としてボルドーワインを21本あげた。おまけで母里酒造の清酒も1本あげた。更についでに九重と清川に牛を一頭持ってこさせ、焼いてみんなで食べた。
(小銀・小白と位置交換で九重・清川を呼んだ:単純転送するには凄まじい体力を使う)
ロジャが北極海からイッカク(小形の鯨)を獲ってきて、日芬交款パーティーは盛り上がった。
また千里(ローゼン)は山のスプルースや赤松を40本ほど切り、彼らを使って現地に横倒しにした。次は春に来て搬出してもらうことにする。
日本のロビンの方は、宮崎に行くとフィンランドから九重と清川を呼び寄せ、5月に切っておいた榧を2本、麓の製材所に持ち込んだ。
(ロビンは九重たちと交換で日本に来ていた小銀・小白を連れて宮崎に行き、そこで九重・清川と位置交換した)
製材所の乾燥装置で乾燥後、1本は千里がもらい、1本は紫微が取る。機械乾燥は1ヶ月程度かかる。
「千里、何かご褒美」
と九重が言うので、宮崎の焼酎をあげた。
千里(ロビン)は京丹後市の千鶴子の友人でテントウムシ縮緬製作所を運営している十島慶子さんに電話した。
「こんにちは。千鶴子さんとこの千里ですが、慶子さん旅行好きですよね」
「うん」
「ちょっと海外旅行とかしてくる気ありません?交通費、滞在費・食費は私が出します。その他に報酬を100万円払います」
「何?何か密輸でもすんの?」
「そうですね。おっぱい大きくする手術とか受けてもらって、その大きくしたおっぱいの中にダイヤでも隠しておくとか」
「凄い計画だね」
「そうやってコカイン密輸しようとして捕まった女がいたんですよ」
「やはり女だよね」
「ええ。男にはできない運び方です」
「男のおっぱいが大きかったら怪しすぎるからね。でも見付かるんだね」
「女性はヴァギナの中に隠して密輸しようとする人も多いけど(*8)、すぐ見付かりますね」
(*8) コカインのはアメリカで実際に摘発されたことがある。傷口が塞がっていなかったため心配されて、空港で医師の診察を受けることになり、発覚した。
どうでも良いが、昔胡桃沢耕史の『翔んでる警視』で女性にジャンプさせてヴァギナの中に物を隠してないか検査するなどというエピソードがあった。
更にどうでもいいが、昔『ギルガメッシュないと』だったかで、女の子たちのヴァギナに多数のパチンコ玉を入れておき、番組中にそれが落ちて床に当たり音がするのを聞くなどというとんでもない企画が行われたことがある。
9月19日、浜松市のはままつフラワーパークで浜松モザイカルチャー世界博2009が開幕。11月23日まで。
今年の敬老の日は9月21日(月)、秋分の日は9月23日(水)であった。すると、祝日にはさまれた日は休日にするという規定により9月22日(火)も休みとなり。公立学校や多くの企業で土曜日から水曜の秋分の日まで5連休となった。これを春のゴールデンウィークに次ぐ大型連休として“シルバーウィーク”と称した。
シルバーウィークは毎年発生するものではなく2009年の次は2015年、その次は2026年と予想されている。
9月中旬、千里と(千葉から戻った)蓮菜はP大神様と3人で話しあい、秋祭りの次第について改革をおこなうことにした。元々今年はいろいろ見直そうと言っていたのである。
(1)不寝番の負荷が大きい問題。
昼の番と夜の番に分離して半日は寝ていられるようにする。従って番は昼番と夜番の3人ずつ、合計6人が必要になる。
また番の人の食事に暖かいものを出してもいいことにする。
「だいたい誰が暖かいものは駄目だとか言い出したのだ?」
と大神様が訊く。
「知りません」
ということで大神様も知らないことのようであった。
(2) 先導巫女の舞いの回数
現在両日とも18,19,20,21時だが、2日目は姫奉燈の巡行(1630-1730)から戻ったあと慌ただしいので、18時を省略して19,20,21時の3回とする(1日目は4回)。
10月1日、北海道の14支庁を9総合振興局・5振興局に再編する北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例が施行される。
網走支庁がオホーツク総合振興局となる以外は、名称は従来の支庁名が継承された。なお幌延町が留萌支庁から宗谷総合振興局へ移った。これは元々幌延町は留萌市より稚内市との繋がりが強いのを反映したものである。このほかに幌加内町も空知支庁から上川総合振興局に移った。
支庁から振興局への再編は本年4月に実施予定だったが“総合”でない振興局に格下げされる留萌・根室など5支庁の住民が猛反発し、半年遅れとなった。
総合振興局・振興局一覧
空知総合振興局 (岩見沢)
石狩振興局(札幌)
後志総合振興局(倶知安町)
胆振総合振興局(室蘭)
日高振興局(浦河町)
渡島総合振興局(函館)
檜山振興局(江差町)
上川総合振興局(旭川)
留萌振興局(留萌)
宗谷総合振興局(稚内)
オホーツク総合振興局(網走。旧網走支庁)
十勝総合振興局(帯広)
釧路総合振興局(釧路)
根室振興局(根室)
10月2日、コペンハーゲン(デンマーク)にて開催された第121回国際オリンピック委員会総会において2016年夏季オリンピック開催都市にリオデジャネイロ(ブラジル)が選出された。1964年以来、2度目の開催を目指して立候補した東京(東京都)は2回目で落選。
京都教育大の剣道部では4年生が卒業準備で離脱するので新しい部長を決めた。
女子では3年生の時風さんが部長になった。
「木里さんが部長でもいいと思うけどなあ」
「1年生の部長なんて聞いたことないです」
「大会には全く出ない部長になるやも知れん」
10月2日(金)、まゆりと和弥は星弥・月弥を連れてウィングロードで神戸空港に向かい、桜ジェットで旭川空港まで飛んで、留萌に移動した。今年も10月は北海道の七五三のシーズンである。また下旬には秋祭りもある。
今年の北海道の七五三の参拝集中日は10月10-11日と17-18日になるものと思われた。
なお、和弥とまゆりが留萌に行っている間、姫路のお留守番は花絵と越智さんが務める。
10月頭、ローゼンはフィンランドから帰国すると、東京のフィンランド大使館に行き、フィンランドの在留許可を申請した。スリヤバーラ弁護士にかなりの書類を準備してもらった。viisi prinsessaaの社長含みで年間報酬見込額は10万ユーロ(1300万円)と書いておいた。
10月8日、Winny開発者に対する著作権法違反(著作権侵害・幇助)の疑いに関する裁判において大阪高等裁判所が逆転無罪の判決。
10月9日、前原誠司国土交通大臣は、56のダム事業のうち48事業について今年度については凍結する方針を表明。136の個別のダム事業についても年末をめどに明らかにする。
10月22日、コンビニエンスストア・サークルKサンクスを抱えるユニーは、ファミリーマートの筆頭株主でもある伊藤忠商事の情報や調達などのネットワークを活用して商品力やコスト競争力を強化する目的で資本・業務提携する事を発表した。
10月22日、成田国際空港B滑走路が2500mに延長され供用開始。
千里(ロビン)は10月23日(金)夕方、洞門の鏡を通って留萌に移動した。取り敢えず神社深部にある自分の部屋で休む。
23:50. 宮司部屋に入り、常弥・和弥・まゆりに会釈してその奥の囲炉裏(いろり)部屋に入る。和弥も千里に続いて囲炉裏部屋に入る。
なおもう寒いので、宮司部屋と囲炉裏部屋の間の障子は開けられている。(エアコンも入っている)
千里は囲炉裏の火を藺草(いぐさ)の細い束に移し、そこから更にカンデラ(燭台)のろうそくに移して、その燭台を和弥に渡した。和弥は燭台を持って昇殿し、0時ジャストに神殿に置かれた3つの燈台に点火した。今年もP神社の秋祭りが始まる。
今年この燈台の火の番を務めるのは下記である。
昼番
木取恵那(中2巫女)
高山世那(巫女OG)
工藤公世★
夜番
望田啓(巫女の元締め・梨花の夫)
琴尾佐吉(蓮菜の父)
翻田まゆり(権禰宜)★
★が昼夜各々のリーダーになる。
秋祭りでは中学生巫女の出番は無いので、恵那が昼番を務めることになった。なお中1の翠花は笛係である。まゆりは妊娠していたらパスだったが、妊娠してないので今回は火の番を務める。そろそろ一度番をしてくれと言われるのではと思っていたらしい。高山世那は千里の元同級生だが、今年の春に留萌U高校を出た後、現在、ホーマック留萌店で働いている。巫女は卒業したはずだが結構神社に居る。彼女は小鳩にもなつかれていたが、小市にも頼りにされている。優しいからだろう。千里(ロゼ)には叱られそうな気がするので何でも世那に相談する。(一緒に大神様に謝りに行ってくれたりする:世那も神社深部に入れる)
朝5時頃、十二単(じゅうにひとえ)みたいな祭主衣裳を着た和弥が来て夜番の人たちに声を掛ける。番の人は交替で、巫女長の善美が持って来た暖かい朝食を頂いたあと、6時に昼番の3人と交代した。
朝7時頃、姫奉燈の出発式が行われる。翠花が笛を吹き善美が太鼓を叩いて和弥が祝詞を奏上した。
今年は先導巫女に千里に代わって玲羅が入った。今年は守恵がリーダーで先頭で扇を持ち、 貞美が篠笛を吹く。
歴代の先導巫女
1994 文代L 梨花 花絵 小春
1995 花絵L 梨花 美輪子 小春
1996 美輪子L 花絵 梨花 小春
1997 梨花L 乃愛 美輪子 小春
1998 乃愛L 洋子 美輪子 小春
1999 洋子L 守恵 美輪子 小春
2000 守恵L 朱理 美輪子 小春
2001 朱理L 純代 守恵 美輪子
2002 純代L 守恵 広海 千里
2003 広海L 純代 守恵 千里
2004 千里L 広海 純代 守恵
2005 守恵L 千里 広海 純代
2006 広海L 千里 守恵 貞美
2007 貞美L 広海 千里 守恵
2008 千里L 守恵 貞美 広海 2009 守恵L 貞美 広海 玲羅
今年の行列はこうなった。
先導巫女4人−祭主(和弥)−姫奉燈を曳く氏子さんたち−姫奉燈−副祭主(千里)−末尾巫女(善美)
末端巫女は羽衣を着て、豊受姫の旗を持つ。姫奉燈を曳く氏子さんたちは全員男性ではあるが、女物の赤い小袖を着て、お化粧もしている。ロングヘアのウィッグを着け、奈良時代風に額には花鈿(かでん)まで入れている。
この初日の運行で副祭主が腰に付けた剣は貞美が製作したコピーである。
姫奉燈が巡行されるコースは夏祭りで神輿(みこし)が巡行されるコースとほぼ同じである。(一部人の手で運ぶ神輿は通れるが車輪の付いた姫奉燈は通れない道が迂回される)
そしてこの沿道にこの日の昼間に多数のカンデラ(実際にはLEDランプ)が設置される。
姫奉燈は町内を巡行したあと御旅所の神輿殿に収められる。
また学校や幼稚園の校庭・園庭、公園などにはカンデラアートが作られる。
また昼間、様々な奉納が行われる。箏の演奏、日本舞踊の奉納、アイヌ舞踊の奉納、篠笛愛好会の合奏、千里のフルートの曲の奉納(プラチナフルート使用)、
出店は夏祭り同様10軒出ていた。ホタテ串、フランクフルト、ジャガバター、唐揚げ串、鈴カステラ、おでん、海鮮汁、豚汁、ジンギスカン鍋、と出ていた。温かいものも多くみんなよく売れていた。峠の丼屋さんは今年もホット桜丼(馬肉)、ホット牡丹丼(猪肉)、ホット紅葉丼(鹿肉)、ホット柏丼(鶏肉)、ホット月夜丼(菟肉)を出し、今年も桜丼がいちばん売れた。みんな「けっこうウマい」と言っていた(昨年と同じダジャレ)
千里はまた食べ物以外に、“2010年のえとは寅です”と掲示した出店を出し、各種の虎人形を売った。常滑焼きの陶器人形、坊ちゃん工房の張り子の虎、留萌の“しらかば工芸”の木製人形、イーグレットの紙人形などである。玖美子がコネのある札幌のぬいぐるみ製作所“さんどドール”が作った虎のぬいぐるみも売れた。