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■夏の日の想い出・2年生の秋(4)

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「よし、これでお役目果たしたから、私も飲むよ」と礼美。
「そのフォーローゼズ、私にも頂戴よ」
と言って飲んでから
「わ、これは!」
と言ってあらためてラベルを見ている。
 
「これ、すごい。限定品だよ、日本ではなかなか手に入らない奴」
「えー、そんなのを贈ってくれたんだ!」
「うん。ふつうの市販のフォーローゼズとは別物。多分アメリカで買ってきたんじゃないかな。ルート持ってるのかも」
「私、これ贈ってくれた人にお礼の手紙書くよ」
「誰からのプレゼントとかは分かるんだ?」
「もちろん、ちゃんとリストになってる」
念のため私はフォア・ローゼズの箱に付けられた整理番号を手帳にメモした。
 
「でも曲書いたので、冬、少し醒めたでしょ?」
「えっと、少しね」
「じゃ、ぐぐいっとこの銘品バーボンを飲んで、乱れようか」
「あはは」
 
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「ウィスキーなら、こちらにスコッチもあるよ」と政子が別の箱を開ける。
「おお、カティーサークだ」
「これもローズに引っかけてるね」と礼美。
「え?」
「カティーサークの原酒はグレンローセス。RothesでRosesではないからちょっと惜しいけどね」
「みんな、いろいろ考えて贈ってくれてるんだなあ」
「いや、こんなの考えるのは一部の凝り性の人だけだって」
「たしかに」
 
その晩の私の記憶は20時頃で途絶えている。あとで政子に聞いたのでは私は特に酔ってからストリップしたりすることもなく、むしろ酔っていても普段とあまり雰囲気が変わらなかったということ。そしてそのままダウンしてしまったらしい。しかし、みんなは明け方近くまで飲みあかしていたようで(プレゼントの品の中には日本酒やビールなどの銘品も入っていた)特に礼美や琴絵はひたすら飲んでいたようである。
 
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明け方、私が目を覚ました時は、その礼美と琴絵もダウン寸前で、他の子たちはほとんど眠り込んでいた。私は御飯を炊きながら冷凍室から材料を出してチキンカレーを作り始めた。その匂いに釣られて、博美と政子が起きてきて、少し手伝ってくれた。8時頃、みんなを起こしてカレーで
朝御飯にした。
 
「美味しい〜。なんかインド料理店で食べるカレーみたい」
「冬は昔から料理得意だったんだよね」と政子。
「マサラのセット使って作った。いわゆるカレー粉は使ってないよ」
「私はいつもバーモンドカレーだなあ」と小春。
「私はこくまろ派〜」と琴絵。
「私はレトルトしか使わないや。でもこのカレーが凄く美味しいと
いうのは分かる」と礼美。
「辛いカレーと甘いチャイで、ぴったりだね」と博美。
「このチャイで私、かなり酔いが覚めた」と礼美。
 
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「でも、冬、いい奥さんになりそう」と琴絵。
「いや、そもそも私みたいなのと結婚してくれる人がいるかどうか」
「あ、冬の性別はどうなってるんだっけ?」
「明日、家庭裁判所に性別変更の申立ての書類を出す予定。だいたい1ヶ月くらいで結果が出るはず。改名も同時申請」
「じゃ、来月には法的にも女の子になれるんだ」
「順調に行けばね」
「じゃ、冬が女の子になったら、またみんなでお祝いしよう」
「また飲みあかしだよね」と礼美。
 
私は性別変更の申立書類ってどんなのなの?と訊かれて、明日提出予定の書類を見せた。
「へー、こういうこと書くんだ。こんなの見る機会なかなか無いから」と仁恵。「私がもし男になりたくなった時のために覚えとこう」と礼美。
「レミ、男の子になりたいの?」
「いやー、背広着てサラリーマンとかしてみたい気はするけど、でもおちんちんとかあるのは面倒そうな気はするけどね」
「うん、おちんちんなんて無い方がいいよ」と私。
「世の中からおちんちんを消しちゃおう」
「それでは人類が絶滅するよ」と琴絵。
 
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その日は12時にみんなでマンションを出て、シダックスに行き、カラオケをしながら昼食を取って、2時に解散となった。私と政子はいったん一緒に私の家に戻って仮眠を取ったあと、一緒に電車でEliseとの待ち合わせ場所に行き、合同飲み会をした。スイートヴァニラズの5人とローズ+リリーの2人の、「女の子だけ」7人で飲みあかそうという趣旨だった。
 
「飲み・・・あかすんですか?」
「もちろん、朝までだよ」とElise。
場所はEliseのマンションで、
「ここなら盗聴器とかの類もチェック済みだから、何発言しても大丈夫だから」
とEliseは言う。
「みんな、今日聞いたことはお互い、今夜限りで忘れることにしようね」とオフレコ宣言である。
 
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お酒はいきなりバランタインの水割りから始まった。棚に様々なウィスキーの瓶が並べられている。
「私は自分では買わないんだけどさー、ファンがどんどん贈ってくるのよ。今夜は20本くらい消化できるといいのだけど」
「ひゃー」
いちばん年上だからと指名されたLondaの掛け声で乾杯して、宴会は始まった。
 
「年上といわれても誕生日がいちばん早いだけなんだけど」
「みなさん同学年ですよね」
「同じ高校の同じクラスだったんだよ」
「音楽の時間にたまたま誰も組む相手がいなくてあぶれていた5人が、じゃ、まとまって何かしようかといって組んだのが最初だったのよね」
「あ、その話は聞きました。最初はリコーダーとか木琴だったんでしょ」
「そうそう。私だけピアノが弾けたの」とLonda。
「ギター買って練習し始めたの、大学に入ってからだもんね」とElise。
 
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スイートヴァニラズの初期の頃のエピソードが色々出てくる。私は興味深くそれを聞いていた。そして30分ほどした時であった。
 
「よし、オフレコ告白大会だ!」とEliseが言うと、
「まずは、ケイとマリはセックスしたことがあるのか、という点を私としては追求してみたい」とElise。
「性転換前に1度と、性転換した後で1度、したよ」と政子はあっさりバラす。
「ちょっとー」
「だからオフレコでしょ」と政子は平然としている。
 
「おー、あっさり凄い告白だ」とElise。
「でも性転換後にもしたというのは初耳だぞ」
「したの先週だから」
「もう・・・・」
「ふたりは恋愛感情持ってるのか正直に言え」
「ありません」「無いです」と私達は同時に答えた。
「うーん。怪しいなあ。まいっか」
 
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「じゃ、Eliseさんに、今までの彼氏の数」
「えー、ちょっと待て。数えたことないけど・・・・うーん、セックスまでしたのは4人だな。そこまで行かなかったのは・・・・・8人だ」
「妊娠したことあるでしょ?」と政子が遠慮無く訊く。
「ある。でも流産しちゃったんだよ。自然に。流産してなかったら、私産んでたよ。今頃は結婚して引退していたかも」
「流産したの、2年前の秋だよね」と政子。
「分かった?」
「何かあったと思ったから、あの時。でも、結婚しても引退する必要ないのに」
「うーん、そのあたりはなっちゃんとの話し合いだな。そっちはどうなのさ?」
 
「私達の契約条項には少なくとも結婚のことは書かれてないね」と私。
「うん、こないだみっちゃんは、おばあちゃんになるまでローズ+リリーはやろう、なんて言ってた」と政子。
 
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「そうか。。。。私達もおばあちゃんになるまでスイートヴァニラズやる?」
「私はやりたい」とLonda。
「私、子育ての間は少し休むかも知れないけど、どこかで復活したい」とMinie。「ずっとやっていけるといいね。私達元々が仲良しグループだし」とSusan。Carolは何も言わずににやにや笑っているが、その笑顔からはみんなに同意している風なのが読み取れる。
 
「じゃ、今彼氏がいる人、手を挙げろ」とElise。
 
MinieとCarolが手を挙げる。政子が「ほら、冬も手を挙げよう」と言う。「いるんだったら、正直に手を挙げよう」とElise。
「えー?彼氏とかのつもりないんだけど」
「向こうは結構本気だと思うよ、話聞いてると」と政子。
「じゃ、彼氏と認定するから手を挙げなさい」
「はい」
私は頭を掻きながら手を挙げた。
 
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この夜はこんな感じで、お互いのプライバシーをかなりさらけだしたのであった。特に私とEliseの2人が徹底解剖されていたような感じはあったが。私はローズ+リリーを始めた頃の「初めての女子トイレ」とか「初めての女子更衣室」とか「初めての女子水着」とかも鋭く追求された。Eliseは今までセックスした相手の名前を全部告白させられた。その中には驚くような名前もあった。「それ全く噂にもなりませんでしたね」「うん、なんかあれは全然バレなかったんだよ」
 
そして朝までにウィスキー10本が棚から消えていた。私達は全員翌日の夕方近くまでひたすら眠って、それから解散した。私はその日朝一番に裁判所に行くつもりだったのだが、ダウンしていてとても行けなかったので、性別の変更申立ての書類提出は、夕方の閉庁前ぎりぎりになった。
 
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火曜日を休んで(政子と2人でのんびりショッピングなどを楽しんだ)、水曜日からローズ+リリーのレコーディングに入った。今回のタイトル曲は上島先生に書いてもらった『涙のピアス』と私が誕生日の宴会の中で突然作った『花模様』でいつものようにダブルA面である。カップリング曲として、私が有磯海で書いた『渚の思い』、Eliseから提供してもらった『可愛くなろう』、政子の作詞ノートの詩に私が曲を付けた『探し物』の5曲と決まった。
 
伴奏をしてくれるマキたちも譜面に目を通していたが「確かにこういう選曲は、ローズクォーツとはコンセプトが違う感じですね」という。
「でしょ、こないだ冬からも聞かれたんだけど、同じメンツで演奏してもローズクォーツとローズ+リリーでは、全然違うものに仕上がるんだ」
「下川先生の編曲は、『涙のピアス』と『可愛くなろう』の2曲だけか」
「うん。あとの3曲は私が編曲した」
「両A面の曲は対照的になりますね。上島・下川サウンドと、マリ・ケイ・はらちえみサウンドとが比較される」
「うん。対照的にしたほうが面白いでしょ」と美智子。
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■夏の日の想い出・2年生の秋(4)

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