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■夏の日の想い出・ジョンブラウンのおじさん(8)

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タカと麗さんは、その日は都内のホテルに泊まったあと、明日・月曜日から麗さんの勤めている航空会社のハネムーン向けのツアーを利用してカナダに1週間の旅に出かけた。「しろうと歌合戦」は年末の特別番組のためお休みで実はそのタイミングを利用して結婚式をあげたのである。
 
そして火曜日、政子は自動車学校の卒業試験に合格。木曜日に運転免許試験場に行って筆記試験にも合格し、グリーンの帯の運転免許証を手にした。こちらは金曜日から始まるローズ+リリーのツアーが始まる前にぎりぎり間に合った。ツアーが始まってしまうと、自動車学校はツアー終了後まで延期になる所であった。
 
「もっと可愛く写真に映りたかったのに、ポーズを取る間もなくいきなりパシャッと撮られるんだもん。ひっどーい」
などと文句を言っている。
 
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「まあ次に更新する時に可愛い表情をするように頑張ろう」
「有効期限は2017年7月17日か。その時はそのこと忘れてそうな気がする」
「まあ、そう言う人は多い。車はどうするの?」
「今回のツアーが終わってから買いに行くけど、キューブもいいなと思って」
 
「カイエンじゃないんだ?」
「自動車学校に行くのに、妃美貴ちゃんのモコで送ってもらってたらさ、あのモコも可愛くていいなと思っちゃって」
 
「ほほぉ」
「それでこないだモコ売ってるお店に連れて行ってもらったんだよ」
「ああ、見てきたんだ?」
「そしたらキューブがけっこういいなと思っちゃって」
 
「キューブならモコと違って車内もけっこう広いでしょ?」
「うん。あのくらいあればHするのにもそんなに困らないかなと」
「そういう基準なの!?」
 
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XANFUSの件はその後、更に思わぬ方向に進んだ。
 
@@エンタテーメントが音羽・光帆・神崎・浜名によるΦωνοτονを立ち上げたことに対して、&&エージェンシーは当社の権利を侵害していると抗議したものの、何の権利を侵害しているのかというマスコミからの質問に対して具体的に答えることができなかった。
 
そして12月14日(日)。悠木朝道社長が解任されてしまった。
 

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「悠木さんって絶対的なオーナーだった訳じゃないの?」
と私はその日マンションに訪れた音羽・光帆と話した。
 
「悠木朝道社長が個人的に持っていた株は25%にすぎない。それがイタリアから突如帰国した麻生杏華さん、従兄の道徳さん・叔父の二郎さん、そして創業者の娘である悠木栄美さんが協同して悠木朝道さんを解任した。今回協同した人の株を合わせると75%で重要事項を決定することのできる67%を超えているんだよね」
と音羽が言う。
 
┌麻生一郎──道徳(10) 
├麻生有魅子─杏華(20) 
└麻生二郎(10) 
 
┌悠木稀治─栄美(35) 
│      || 
└悠木朝治─朝道(25) 
 
「ちょっと待って。悠木栄美さんって、社長の奥さんでしょ?」
「うん。新体制では副社長の肩書きになっていた。それが今回のクーデターで自ら社長になった。本来ひとりで35%を持つトップ・シェアホルダーなんだよね」
 
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「奥さんが旦那さんを解任したんだ!」
 
「栄美さんは経営工学科の出身でもともと経営の基礎教育を受けているし、大学を出たあとミネベアに入った人で、聞いているとどうも高橋高見の最後の弟子っぽい」
「それは凄い」
 
「それで元々経営的なセンスは持っていたみたいなんだけど、この業界には素人だったんで、夫の経営をとりあえず見ていたらしい。でも、どうも夫がやっているのはおかしいと思ったので、イタリアにいる杏華さんとメールやチャットでかなりのやりとりをした上でクーデターを起こしたみたいね」
 
「すごいな。でもその奥さん、多分ビジネス的にかなりのやり手だよ」
 
「そんな気がする。楽曲の制作もアルヒデトさんとの契約を解除して、代わりにカトラーズの進藤歩さんを使う方向で検討中らしい」
「谷川海里ちゃんのプロデューサーか! あの人ならいいと思う。同じ打ち込み派でも、あの人の打ち込みは電子臭さがなくて本物の楽器で演奏しているみたいに聞こえるから」
 
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「まあそれでその新社長の栄美さんから私たちに打診があったんだよ」
と音羽は言う。
 
「要するに、XANFUS, 音羽, 光帆, 神崎美恩, 浜名麻梨奈, Purple Cats, mike, kiji, noir, yuki の名前、および過去のXANFUSの楽曲を演奏・収録する権利をまとめて5億円で買い取らないかという話」
 
「ほほぉ」
 
「5億円あれば性転換が300回くらいできるかな」
と唐突にマリが言う。
 
「300回も性転換したら身体が壊れちゃうよ、さすがに」
と音羽はまじめに反応する。
 
「もっともそのあたりの権利って、そもそも&&エージェンシーが持っていたわけではないんだけどね」
 
「著作権は神崎・浜名が持ってるし、版権は★★レコードが持っているよね?」
 
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「そうそう。ただ名前の権利の帰属は曖昧だった。契約書にも明記してなかったんだよね。それよりこれが大きいんだけど、事務所とレコード会社の契約で、&&エージェンシーの歌手が★★レコードから楽曲をリリースした場合、3年間は他の事務所の歌手には同じ曲は歌わせないという条項がある。その権利を売りたいということなのよ」
 
「なるほど。しかし5億円はそれだけにしては高すぎる気もする」
 
「価格交渉の余地はあるかもね。要するにここ数ヶ月のXANFUSのプロジェクトで実は6億円もの赤字が出ていたらしくて特別背任の疑いも出ているらしいから、それを穴埋めして。財務体質を改善した上で、今回売りだそうとしていた震来ちゃんたちに賭けようということなんだろうと思う」
 
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「震来ちゃんと離花ちゃんって、歌うまい?」
 
「うまい。でもあの2人と一緒に歌っていて、私はここにいるべきじゃないと思った。だから私は契約解除を申し入れたんだよ。あの2人はあの2人でやっていける。そもそも17歳の子2人にひとりだけ24歳が入っているのは不自然だよ。若い子たちはその若さを魅力として売ればいいんだから、私は邪魔だもん」
 
「確かにね」
 
「それでさ、冬。その5億円を出してくれない? こないだ1億円出してもらったばかりなのに申し訳ないけど。返済は5−6年で返せるように頑張るからさ」
 
「それ私が出してもいいけど、@@エンタテーメントに買わせなよ」
「それでもいいけど、そうするとまた事務所に首根っこを押さえられる形になるじゃん。自分たちでそういう権利は持っておきたいのよ」
 
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「要するに私にホワイトナイトになって欲しいということね?」
「うん」
 
「まあ、いいよ。織絵や美来とも長い付き合いだし」
 
この件に関しては、サマーガールズ出版の顧問弁護士と★★レコードの法務部とも連携の上、悠木栄美さん側と交渉の結果、先に光帆が辞める時に払った違約金1億円を、あれは契約違反ではなかったことにして(光帆の名誉回復)、その1億円をこの売買代金に含めることにした。また5億円はさすがに高すぎるとして3億円での売買ということにし、結局音羽・美来側から新たに2億円払うことで、権利問題には決着をつけることで話がまとまった。またあらためて&&エージェンシーから美来に2000万円の退職金を払うことになった。
 
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両者の交渉がまとまったのは12月19日であるが、名前の権利の移転は12月31日付けということにした。
 
それで織絵と美来のΦωνοτονはあらためてXANFUSと改名することになったのだが、&&エージェンシー側は震来と離花によるデュオの名前を Hanacle とあらためると発表した。
 
結果的にはΦωνοτονの名前は26日間で消えることとなった。
 

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「取り敢えずふたりでマンションを新たに買うことにした」
と織絵たちは言った。
 
この日、12月22日、織絵と美来はふたりで私のマンションを訪れていた。
 
「ああ、住むところがないとまずいよね」
「今ふたりで住んでいる国立市のマンションも年内に出ないといけないから」
「それまでに引っ越し先を決めるわけ?」
 
今月はもう今日を含めて10日しかない。
 
2010年頃から音羽は吉祥寺のマンション、美来はその国立市のマンションに住んでいたものの、やはり国立市は都心から時間が掛かることもあって美来は音羽の吉祥寺のマンションに入り浸りになり、なしくずし的にふたりは同棲生活になっていた。それで国立市の方はもう使ってないからということで解約しようとしたら、斉藤社長が公式に同棲するのは困ると言い、それで事務所がそちらのマンションの家賃を払うようになり、建前上美来はそちらに住んでいることにしていた。
 
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それで今年の春、やはり吉祥寺も夜中まで都心で仕事をしたり、あるいは地方から最終便の飛行機で戻ってきたような場合にたどり着くのが大変ということで、ふたりでお金を出し合って池袋のマンションを買った。そのマンションがいわくつきだったようなのである。
 
美来は11月中旬に私に連絡してきて私の勧めでそのマンションを出ることにして取り敢えず国立市の、美来名義で借りていたマンションに移動した。最終的には池袋のマンションにあった荷物は12月頭に一時的にトランクルームに入れている。しかしこの国立市のマンションも12月いっぱいで退去しなければならない。
 
「うん。今月中に決めたい」
と美来が言う。
 
「それで千里ちゃんに相談しようと思って昨日連絡を取ろうとしたんだけど、連絡が取れなくて」
 
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「ああ。千里は昨日はバスケの大会やってたから連絡が取れなかっただけだと思うよ」
「バスケ?」
「あの子、現役の選手なんだよ。性転換手術を受ける少し前にいったん引退したみたいだけど、体調が戻ったところで、また再開したんだよ」
 
「あ、そうか。性転換してたんだったね。でも冬にしても千里ちゃんにしても、言われないと忘れてしまうよ」
「あの子は完璧だね」
「冬もね」
 
「千里ちゃんって、大学院生だったっけ?」
「そうそう。それで学資稼ぎにファミレスのバイトと神社の巫女さんのバイトを掛け持ちしている」
「ご冗談を。作曲印税だけで学資なんて100人分くらい稼いでるでしょ?」
 
「だと思うんだけどねー。それで就職活動しながら、ついこないだまで修士論文を書いていた。今月初めに提出して、やっと一息ついたみたいだけど」
 
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「就職活動なんてする必要ないでしょ?」
「だと思うんだけどねー。取り敢えず今日はたぶん連絡取れると思うよ」
と私が言うと
 
「よし」
と言って音羽が千里の携帯に電話をする。あっさりつながり、千里はマンションの下見の同行を了承。すぐに出てくるということであった。
 
 
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