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■夏の日の想い出・胎動の日(10)

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「ふーん。。。大事な友だちか。私がいなくなったら寂しい?」
「いなくなるって、どこか行っちゃうの?」
「もしよ」
「ショックだと思う」
「ふーん。じゃ、私とずっと一緒にいたい?」
「居たい」
 
「じゃキスして」
「なんで〜? キスなら花見さんとしなよ」
 
「啓介か・・・・そうだなあ。あんまり啓介とキスしたくないんだけどな」
「嫌いなの?」
「別に嫌いじゃないよ。まあ結婚してもいいかなという程度には」
「なんかハラハラするなあ。こないだ、卒業したらお別れみたいなこと言ってたし」
 
「うん。啓介が卒業したらそれでけじめつけようかなと思ってる」
「別れるつもりなんだ?」
「というか、自然消滅しちゃうかなという気がしてたんだけどね」
 
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「そんなことないんじゃない? 学校が違った方が逆に緊張感持って付き合えるかもよ」
 
「どうだろうね。。。。ね、一緒のベッドに寝ない?」
「うん。セックス無しなら」
 
「ふふ。やはり冬って普通の男の子じゃないね」
「ボクは自分が男の子だと思ったことは一度も無い」
「じゃ、やはり女の子なんだ?」
「気持ちの上ではね」
 
政子はいきなり抱きついてきた。わっと思ったが、政子が抱きしめてくるのでこちらも抱き返す。
 
「私、寂しがり屋だから。いつも熊のぬいぐるみ抱いたりして寝てるんだけどね」
「じゃ、今夜はボクはぬいぐるみ代わり?」
「になってくれない?」
「まあ、いっか」
 
すると政子はいきなり私のお股に触る。
 
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「あっ」
「やはり、おちんちん無い」
「そうだね。今夜は取り敢えずセックスに使えるようなものは無いということにしておこうかな」
「ふーん。そのあたりは何か怪しいなあ。以前何度か触った時も、やはりおちんちんが付いてるような感触は無かった」
「その付近は企業秘密ということで」
「その秘密をあばきたいけど、今日はまあいいや。寝ようか」
「そうだね」
 
ということで私たちはひとつのベッドに一緒に寝た。正確には下に落ちないようにベッドをくっつけて広くした上で一緒に寝た。私は単に並んで寝るだけのつもりだったのだが、政子は抱きついてきて、結局抱き合ったまま寝る形になった。
 
ただしこの夜は私たちはキスもしなかったし、むろんセックスやペッティングもしていない。性器や乳房への接触をしたのはこの年のゴールデンウィークが初めてであった。
 
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翌朝はみんな疲れていたので、フロントから「朝食のご用意ができています」
という案内があるまで寝ていた。誘い合って私たちは部屋から出て、食堂に向かった。私たちの顔を見て理桜がにやにやしている。
 
「何かボクたちの顔についてる?」
「ううん。何でも無いよね〜」と理桜。
「うん。何でも無いね」
と言って圭子は理桜と見つめ合って、笑いを抑えられない雰囲気。
 
「なんか誤解されてないかなあ」
「大丈夫。ちゃんと理解してるから」
「誰にも言わないからね」
「やはり誤解されている気がする」と私は言うが
「私、凄く今気持ちが安定している」と政子が言うと
 
「うん。信頼関係が大事だよね」
と理桜は笑顔で言った。
「うん。私、冬との信頼関係が凄く深まった」
と政子は言う。私は困ったように頭を掻いた。
 
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「私たち今夜は4人部屋で寝たってことでいいよね」
と圭子も言う。
 
「うん。そういうことにしようね」
「何も起きなかったよね」
「うん、起きなかった」
 
「ほんとに何も起きてないんだけど」
「私たち4人だけの秘密ね」
 

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でもその日は私たち4人は夕方近くまでスキーを満喫した。そして送迎バスで駅まで行き、新幹線に乗り継いで東京に戻る。
 
新幹線の中で政子が唐突に私にレターパッドを渡す。
 
「冬〜、これに曲を付けて」
「いいけど。いつ書いたの?」
 
「うん。スキー場で唐突に思いついて。ヒュッテに売ってたレターパッドとボールペンで書いた」
「へー。でも何か政子らしくない詩だ。これけっこう時間掛かったでしょ?」
「うん。ふだんの倍くらい時間が掛かった。でもこれはこれなりにいい雰囲気」
 
政子の詩というのはほとんど書き直しや校正が無いのだが、この詩はかなりの校正跡があった。しかも、しばしば字の筆勢が途中で変わっている。その前後で数分間の時間経過があったことを思わせる。これも珍しい。政子はたいてい詩を一気に書いてしまい、途中で停まることはめったにない。
 
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「でも赤い旋風じゃなくても、この程度の詩が書ける時があるのね」
 
と私は言った。政子が赤い旋風以外のペンで書いた詩は一般に物凄く暗いがこの曲は明るい恋を歌っていた。
 
「うん、このボールペンも割と好きかも」
 
と言って政子は金色のボールペンを見せる。
 
「キンキラキンだね」と理桜。
「ここの町、ふるさと創成一億円で金の延べ棒を買ったらしい」
「へー!」
「それで、金ピカ饅頭とか、金ピカ煎餅とか作ったらしいけど、これもその時に作られたお土産用の金ピカボールペンなんだって。3000円もしたよ」
 
「高い!」
「それしか売ってなかったの?」
「ううん。隣に100円のボールペンもあったけど、なんか面白そうだったから」
「へー。でも面白いかもね。きれいだし」
「うんうん、きれいだよね。田舎で作られたにしてはデザイン良いし持ちやすい」
 
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「じゃ、そのボールペン貸して。ボクもそれ使って曲を付ける」
「おっけー」
 
ということで私は政子から金ピカのボールペンを受け取ると『雪の恋人たち』というタイトルが付けられたその詩に曲を付け始めた。
 

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翌日はさすがに寝ておこうと思っていたのだが、昼前に政子から電話があった。
 
「ヴァレンタインのチョコ買いに行くから、書道部1年女子は13時半に○○駅前集合ね」
「えっと、なぜ女子の集合をボクにも電話してくる?」
「だって、冬は書道部で、1年生で、女子のはず」
「ボク男子だけど」
「嘘付くの良くない。昨日・一昨日も女子の合宿に参加したし」
「あれ合宿だったの?」
「そうだよ。ちゃんと女の子の服を着て来てよね」
 
ということで、私はお昼を食べた後、赤いセーターにウールのロングスカートを穿き、堂々と両親のいる居間を通って「行ってきまーす」と(女声で)言って出かけた。母は目をパチクリさせていたが、父は(多分)姉が出かけると思っている雰囲気もあった。この時期はだいたいこのパターンが多い。ちなみにこの日姉は夕方近くまで自分の部屋で寝ていたようであった。
 
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集合場所に行く。
 
「おお、ちゃんとスカート穿いてきている」
「えっ?だって女の子の格好で来いと言われたから」
「あ、冬って言われたらそうする性格だったっけ?」と理桜。
「そうそう。だから冬に何かさせる時は『何何したくない?』とか誘うように言うのではなく『何何しなさい』と命令するように言うのがコツ」
と政子。
「冬ちゃんって、面白い性格〜」とカオル。
 
「じゃ、空を飛びなさい、と言ったら飛ぶかな?」と圭子。
「ああ、きっと飛んじゃうと思うよ」と理桜。
「すごーい」
 
「いや、無理なことはボクはできないと言う」
と私は笑いながら言う。
 
「なるほど〜。本人が出来ないと言わなかったことはちゃんと出来るんだね」
 
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「でもちゃんとスカートを持ってたんだね。そのセーターも女物だし」
「お姉ちゃんがサイズの合わなかった服を押しつけてくるんだよ」
「冬のお姉ちゃんって女物の服を押しつけるの?」
「うん。スカートでもブラジャーでも押しつけられる」
「へー!」
「あ、それじゃ今ブラジャーしてたりして?」
「うん・・・」
 
「どれどれ、触らせろ」
と言って全員に触られた!
 
「何か胸もあるような感触なんですけどー」
「パッド入れてきたから」
「ふーん。パッドなんて持ってるんだ?」
「それもお姉ちゃんから押しつけられた」
 
「冬のお姉ちゃんって、冬を女の子に改造しようとしているのでは?」
「どうもそんな雰囲気ね」
「潔く、性転換しちゃったら?」
「いや、実は性転換済みだったりして」
「まさか」
 
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ガヤガヤとおしゃべりしながら、電車に乗って新宿に出て、デパートのチョコ売場に向かう。
 
「本命チョコ買う人は誰?」
と理桜が尋ねるが誰も手を挙げない。
 
「政子、花見さんに本命チョコあげないの?」
「別にヴァレンタインにチョコあげたことはないな」
「えー? だってもう何年も付き合ってるんでしょ?」
「うん。でも渡したことはない」
「可哀想!」
「今年はあげなよ」
「要らない」
 
などというので、全員、友チョコ選びという感じになる。
 
しかしチョコ売場は若い女の子でいっぱいである。
 
「ほとんど女子高の雰囲気だね」
「元々チョコが好きな男の子とか、こういう所には珍しいチョコあるから買いに来たいかも知れないけど、この場には近寄る勇気が持てないかもね」
 
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「冬ちゃんこういう場は平気?」
「あ、全然問題無いよ」
「もしかして、バレンタインのチョコを買いに来たこと以前にもあるとか?」
「去年は高校受験で忙しかったけど、中1や中2の時は買いに来たよ」
「えー?」
「誰にあげたの?」
「友チョコだよ〜」
 
「好きな男の子にあげたりしたことは?」
「あっと。。。友だちに唆されて渡したことはある。向こうは戸惑ってる感じだったけど、ありがとうと言って受け取ってくれたよ」
「それでその彼と付き合った?」
「それは無いよ〜」
 
「なんか冬ちゃんの過去は追求のし甲斐があるような気がする」
「どうも夏に私たちが女装させる前から、かなり女の子だったのではないかという疑惑が」
「そんなことないよー」
「怪しいなあ」
 
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だいたい物色したところで、ハンバーガーショップに移動して100円のドリンクを頼んで休憩する。
 
「みんな最近、どんな音楽聴いてる?」と理桜が訊く。
「私は嵐だな」と圭子。
「私はキスマイ」とカオル。
「私何も買ってないなあ」と政子。
 
「理桜は洋楽派だったよね?」
「うん。The Donnas とか Lillix とか、女の子バンドの曲をよく聴いてるよ」
「冬ちゃんは?」
「うーんと。ボクは何でも聴くというか」
 
「ああ、うちのクラスの奈緒ちゃんってのが、冬と小学校の時の同級生らしくて言ってたけど、冬の部屋のCDって物凄いらしい」
「そうだね。人よりは多いかも。移動式書架2つに収納してるから」
「凄っ。それもしかして数千枚?」
「うーん。数えたこと無いけど4000枚くらいかなあ。もう少しあるかも」
「ひぇー」
 
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「最近買ったCDは?」
「えっと・・・一番最近は先週買ったAYAの『ティンカーベル』かな」
「誰それ?」
「インディーズの女の子3人のユニットだよ。4月にメジャーデビューが決まってる」
「へー」
 
「その前はKARIONの『幸せな鐘の調べ』かな」
「それも知らん」
「こちらも女の子3人のユニットだけど、こちらは1月2日にメジャーデビューしたて」
「へー」
 
「どちらもボクたちと同じ学年の子たちだよ」
「わあ、凄いなあ。私も歌手とかやってみたいなあ」
「でも大変なんじゃない? 無茶苦茶忙しいだろうし」
「結構安月給でこき使われたりして」
「ありそう」
 
「あ、ちょっとカラオケ寄ってかない?」
「うん、行こう行こう」
 
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