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■夏の日の想い出・振袖の勧め(6)

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『灯台もと暗し』は実際に和歌山県の潮岬灯台まで行って撮影してきている。灯台の光が遠くを照らすのに、灯台の直下はそんなに明るくないのが画像で確認できる。
 
その暗い中で男女ふたりがイチャイチャしている所が終始映されている。その映像とローズ+リリーが昼間の潮岬灯台の下でスターキッズとヴァイオリン隊をバックに演奏している映像(実際にはブルーバック合成)とが切り替えながら表示される。
 
今回作ったビデオの中では最もシンプルな構成である。
 
ただ最後に灯台の下でイチャイチャしていたのが、実は山村星歌と本騨真樹のカップルあったことが曲の最後になって明かされる仕掛けになっている。テレビのCMでこのPVが流れた日は、1日中この話題でネットが騒然としていた。
 
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『内なる敵』の新しいPVでは最初男女の俳優さんが夫婦を演じて、朝御飯のひとときが映されている。ごく普通の家庭の雰囲気で、やがて夫はお弁当を持って出かける。妻はキスして夫を送り出す。
 
そして妻がくつろいでいると、その妻の背後でテレビのスイッチが突然入り、砂嵐の画面が映るのだが、そこから長い髪の女性が這い出してくる。件の恐怖映画で有名になったシーンで、多数のパロディを生み出したものである。背後でそんなことが起きているとは気づかない風に妻はファッション雑誌を読んでいる。テレビから這い出してきた女性が妻の肩に手を掛ける。
 
妻は驚いた顔をして振り返る。
 
そして。
 
長い髪の女性とキスした!
 
ふたりはそのあと笑顔で何か話している。そして仲良く手を取り合って、寝室に行ってしまう!
 
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最後に妻は『Do not disturb』と書かれた札を寝室のドアに掛け、ドアを閉めてしまった。
 

『内なる敵』はこのPVの演出に合わせるかのようにラストを改変した。
 
夏に公開していたラストでは救いようのないほど悲惨だった部分の後に更に8小節の新たなフレーズを書き加え、これで一発逆転ハッピー?エンドにしてしまっているのである。
 
こういう歌詞に改訂することになったのは、ひとつは雨宮先生のサジェスチョンもあるが、マリ自身の心境の変化によるものも大きい。おそらく松山君とのことの決着が付き、マリとしても心にゆとりができて歌詞を改訂する気になったのであろう。
 
なおPVに出演しているのは、夫役が大林亮平、妻役がマリ、テレビから這い出した女性がケイのように一見みえるので、このビデオがテレビで公開された時は「大林とマリちゃんがキス!?」と一瞬大騒ぎになった。
 
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が、実は全員そっくりさんであり、PVの最後に出演者をきちんと表示している。
 
ここで夫役は大林亮平のそっくりさんの太林亨平、妻役と女性役はローザ+リリンのマリナとケイナ。つまり全員男性だったのである。
 
ローザ+リリンの2人は普段のパフォーマンスでは、わざと崩したメイクにしているのだが、今回のPVではメイクの専門家に各々2時間がかり!でメイクを施され、すっかり美人になっていた。
 
撮影に付き合っていた政子が「すごーい。私より美人」と感動していたらしい。
 
またマリナとケイナのキスシーンについては2人とも「いつもやってるので」と言っていた。
 
「歯は磨いておく約束で」
 
私とマリがしばしばステージ上でキスするので、ケイナとマリナもパフォーマンスの最後の方でキスするのが恒例になっているらしい。
 
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「男同士でキスしてて変な気分になったりしません?」
とマリは尋ねていたが
「もし恋愛感情が生じてしまったら結婚するということで」
などとふたりは言っていた。
 
「その時はどちらがお嫁さんになるんですか?」
「病院まで言って性転換手術を申し込んでから、手術直前に最後は殴り合いして負けた方が潔く手術台に乗せられて、男を辞めて女になるということで」
 
「殴り合いなんですか〜?」
 

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最後にPVを制作したのが東堂先生作の『トップランナー』であった。
 
これはビデオ出演者に実際に2000m走をしてもらい、その様子を多数のカメラで撮影して、それを編集して構成した。出演者は全員元スポーツ選手の女優さんたちである。スポーツをやっていただけあって、全員しっかりした体格で、まず足がとても太い。
 
スポーツ未経験の人、特にふつうの女優さんの足は細いので、それでは陸上競技をしているようには装えないと雨宮先生が言い、リアリズム追求で人が集められたが
「足が太いのでふだん良い仕事をもらえないんです」
と言っていた人が多かった。
 
「私なんていつもオカマ役ばかりやらされるんです」
と言っていた人もいた。
 
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マリが「すごーい。こんなに太い太股、私憧れる」などと言って出演者さんたちの足を触っていたら氷川さんから「勝手にべとべと触るのはセクハラ」と注意されていた。
 
2000m走自体はガチである。演出無しで、全員全力で走って下さいと言って撮影した。怪我しないように充分な準備運動をした上で始める。レースの様子は固定カメラ・移動カメラあわせて10台の他、各ランナーの頭に付けた小型CCDカメラでも撮影し、あとで編集した。
 
レースはまさに「シナリオ無きドラマ」となり、途中まで第2グループで体力を温存していた人が、残り1周(400m)になってからスパートを掛け、トップをずっと走っていた人と激しいデッドヒートの末、ほとんど同時にゴールした。ゴール瞬間を撮影していたので確認した結果、実際には追い上げた人はわずかに及んでいなかったのだが、この写真を改変し、完全同時ゴールということにして、ふたりを並べて表彰台のいちばん高い所に立たせ、ふたりにマリが勝利の印の月桂冠をつけてあげる所で映像は終わっている。
 
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今回の5つのPVでマリが出演したのはこの1ヶ所のみである。
 
なお上位5位までに入った人については、休憩後振袖を着てもらい、その格好での撮影も付加した。
 

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「初日の統計が出ましたよ」
 
12月24日の昼過ぎ、氷川さんが私たちのマンションにやってきて言った。
 
マリは「今日はクリスマスイブだから、美味しいもの食べなきゃ」などと言って普段より早い11時!に起きてきていたので、氷川さんを含めて3人で取り敢えずお昼用に揚げたフライドチキンを食べながら話した。
 
「昨日のデイリー・ランキング、1位ローズ+リリー『振袖』75万枚、2位福留彰『波』31万枚、3位ラビット4『太陽と自転車と終わってしまった恋』 24万枚、4位キャッツファイブ『白猫の片思い』16万枚」
と氷川さんはスマホを見ながら言う。
 
「凄い、福留さんが初動でプラチナ達成」
「凄く良い曲だよ。でも福留さんの声で生きる曲」
「へー。それとキャッツファイブも昨日が発売日だったのね」
 
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「キャッツファイブを出している◎◎レコードの岩瀬部長から町添にクレームが入っていたらしいです。突然そんな大物をうちの発売日にぶつけるなんて酷いって。向こうは1位取るつもりで10月頃からずっとテレビで前宣伝していたみたいで、1位を祝賀するテレビ脚本まで書いていたらしいんですよね。それで町添はそちらが2位だったらホワイト▽キャッツのメンバー全員にショートケーキをプレゼントすると言ったらしいんです。ところが4位なので岩瀬さん『申し訳無かった。ローズ+リリーの2人にホールケーキを贈る』と言ってきたとか。後で届くと思います」
 
と氷川さんが言う。
 
「それは素晴らしい!」
と政子は喜んでいる。
 
「でも後から考えてみたんだけど、トップランナーは歌詞とか考えても女性の歌い手を想定した歌詞になってた。あれ最初から私たちにくれるつもりだったんじゃないのかなあ」
と政子は言う。
 
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「それはそうだと思うよ」
と私は言う。氷川さんも頷いている。
 
「じゃ、東堂先生、私たちを応援してくれているんだ?」
と政子は言ったが
 
「それは違う」
「違います」
 
と私と氷川さんは言った。
 
「え?なんで」
 
「東堂先生はね。私たちに今回勝たせることで、ラビット4に私たちへの対抗心を植え付けたんだよ」
 
「え〜〜!?」
 
「私たちがCDを出していなければラビット4は、いわば温室育ちのアイドル、キャッツファイブに勝利して鮮烈なメジャーデビューをしていた所だった。キャッツファイブはあれだけ前宣伝していたから、それに勝ったバンドなんていきなり注目されるじゃん。それでは彼らのためにならないと先生は考えたんだよ」
と私は言う。
 
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「私もそう思います。出鼻をくじくことで、彼らに『なにくそ』という気持ちを持たせたんです。物凄い逸材だからこそ、獅子の子のように、いきなり千尋の谷に突き落として奮起を促したんですよ。ですからラビット4は今後が怖いです」
と氷川さんも言った。
 
「そっかー」
 
「もっともふたを開けてみたら、私たちだけでなく、福留さんにも負けてるから東堂先生はきっと苦笑しているだろうね」
と私。
 
「でもラビット4って凄くいい曲書いてる。私、こないだからCD聴いてて、かなり惚れ込んじゃったよ」
と政子。
 
「でもサインをねだったりしないでね。向こうもこちらにサインを求めたりしないだろうしね」
と私は釘を刺しておく。
 
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「うーん。仕方ないな」
「たぶんこの先、5年くらいは私たちのライバルであり続けるかもね」
 

12月24日は午後都内のFM局にマリとふたりで30分ほど生出演して先日発売した『The City』や昨日発売したばかりの『振袖』について話してきた。DJさんの選曲で『ダブル』『たまご』『振袖』の3曲とクリスマスにふさわしい曲として『ピンク色のクリスマス』を掛けてもらった。
 
KARIONの方は24-25日は制作はお休みにした。24日の夕方はKARIONの4人で都内のレストランのディナーを食べる予定が、私の付き添い!が放送局からそのまま同行し、結局5人で食べて軽くおしゃべりをした(もっとも和泉はそれを見越して「7人分」で予約を入れていたようである)。
 
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24日の夜は23時!からクロスロードのメンツでクリスマス会をした。この時刻にならないと来れないメンツが多いからである。
 
この日はお正月のオールジャパンに向けて練習中の千里、1月16-17日のセンター試験に向けて受験勉強中の青葉を除く主要メンバーが集まった。
 
「和実、赤ちゃんは順調?」
「うん、今4ヶ月目に入った。まあ私が妊娠しているのではないから気楽だし、ずっとお仕事も続けているけどね」
 
「その赤ちゃんが出来た経緯というのがいまいち分からないのだが」
という質問に対して、和実は再度cHa(complete Heyting algebra)上では排中律自体は成り立たなくても、排中律が成り立つという真理値は1なので、ローカルに見て真とは言えないものも、トータルで見ると真になることがある、などと説明するものの、みんなさっぱり分からない。
 
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「つまり私に卵子があるかどうかの真理値が1でなかったとしても、卵子の採取が成就する真理値は1になる可能性があるんだよ」
と和実は言うが、全然意味が分からない!
 
以前にもこの話は聞いたのだが、その話を理解していたのは数学基礎論に強い千里のみであったようである。桃香も千里と同じ学科を出ているのだが、そのあたりは専門外なのでさっぱり分からんと言っていた。
 
ただ、和実が採卵台に寝て採卵針を刺された結果、なぜか卵子が採取できたので、それに淳の精子を受精させ現在赤ちゃんは仙台に住む代理母さんのお腹の中で育っているということなのである。
 
そのあたりの経緯は千里の子供、京平の誕生過程に似ている気もする。そういえば千里が採卵に成功したという話を私にした時、その場に和実もいたのである。その話を聞いて、和実も採卵に挑戦したのだろう。
 
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「でも赤ちゃん生まれたらどうするの?」
「子育てにしばらく専念したいから、メイドさんは退職させてもらうつもり」
「子持ちメイドってのもいそうだけど」
 
「私、仙台か石巻に引っ越そうかとも思ってるんだよね」
「へー」
「そしたら姉貴が近くにいるから、何かの時は助けてもらえるだろうし」
「ああ、そういうのはいいね」
 
「その話を社長にしたらさ、仙台にメイド喫茶作らないかと言うんだよ」
「あ、いいんじゃない?」
「経営は全く別。だから盛岡のショコラ、東京のエヴォン、京都のマベル、とお互いに友好店になる。コーヒー豆とかの仕入れだけ共同」
 
「今度は和実が社長になるのか」
「そういえば和実って最初の頃から、経営学とかの勉強してたよね」
「うん。それはショコラの店長から言われたから勉強してたんだよ。およそビジネスに関わる者は、末端の社員でも経営のことが分かってないといけないってね」
 
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「それは真実だと思うなあ。経営が分からないビジネスマンは使えないよ」
 
「淳さんの仕事はキリがつくの?」
「まあ付かなかったら単身赴任かな」
 

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「千里は何だか年明けに納品しないといけないシステムの追い上げで大変らしい。最近ほとんどうちに帰ってこないんだよ」
 
と桃香は言っているが、私は千里自身からはここしばらく朝から晩までひたすらバスケの練習をしているという話を聞いている。今日も徹夜したら明日の練習に差し支えるから欠席すると連絡があった。千里は40 minutesとレッドインパルスに二重在籍に近い状態になっており、どちらのチームもオールジャパンに出るので、両方の練習に出ているようである。それで日中はレッドインパルスの1軍チームの練習相手を務めることで自分の練習にもし、夕方からは40 minutesの事実上のチームリーダーとして、みんなの練習を見てあげている感じのようだ。
 
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となると、ソフト会社の方はどうなっているのか?と疑問が生じる。どうにも千里の生活実態はよく分からない。話が面倒になるので、バスケットに関する部分は桃香には話してないのだろう。
 
どっちみち音楽制作活動は一時休止のようで、雨宮先生がぶつぶつ言っていた。
 

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■夏の日の想い出・振袖の勧め(6)

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