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■Les amies 結婚式は最高!(6)

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やがてお色直しが終わった新郎新婦が戻ってくる。今度の服はウェディングドレスである。小夜子は純白のプリンセスラインのウェディングドレス、晃はピンクのマーメイドラインのウェディングドレスを着ていた。
 
このドレス姿でふたりはキャンドルサービスをして回る。出席者のひとりひとりと改めて言葉を交わしていく。
 
「アキ、胸の谷間があるじゃん。豊胸してるんだっけ?」
などと望乃から言われる。
「してないよー。これは偽乳(にせちち)を付けてるんだよ」
 
「結婚式に先だって、ちゃんとお嫁さんになれるようにお股を女の子の形に改造したという噂も聞いたんだけど」と美遙が言う。
「そんな馬鹿な。そんなことしたら、新婚初夜にHできないじゃん」
「あ、じゃ新婚旅行が済んでから手術するとか?」と愛美。
「タマはもう取ってるんだよね?」と望乃。
 
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「しないしない。タマも取ってない。ボク女の子になるつもりない」と晃。
「女の子になるつもりがない人が花嫁衣装着て結婚式するのはあり得ない」
と望乃が言うと
「アッキーには2人目の子供ができるまでは男性機能を維持してって言ってるの」
と小夜子。
 
「あ、じゃ、2人目が出来たら性転換するんだ?」と美遙。
「しないよー」と晃。
「おっぱいはいつでも大きくしていいからね」と小夜子。
「大きくしたりしないよー」と晃。
 
「でもきっと1年後くらいには、もうおっぱいくらいは大きくしてるよね」と望乃。「あ、してるしてる」と愛美。
 
新郎新婦がメインテーブルに戻ったところで
「キスして〜!」という声が掛かったので、晃が小夜子の両肩に手を置いて熱い口付けをする。歓声が上がる。
 
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その後、祝電が読み上げられる。それから新郎新婦からそれぞれの母に花束贈呈。そして各々の母が謝辞を述べて、披露宴は中締めとなる。
 

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新郎新婦が退場するが、退場し際に小夜子はブーケを「行くよ」と言って司会の寿子に投げ、寿子もしっかりキャッチする。
 
「次の花嫁さん、頑張ってね」
「ありがとう。再来月は司会よろしくね」
 
3月の寿子の結婚式の時は小夜子が披露宴の司会をする約束である。
 

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「しかし、普通の結婚式・披露宴と変わりませんでしたね」
と小夜子の母が晃の母に声を掛けて言った。
「ほんとですね! 今朝まではもうどうなることかと思っていたのですが」
と晃の母。
 
「晃お姉ちゃん、凄く可愛い花嫁さんだった」と晃の従妹。
「むしろサーヤの方が新郎さんぽかったね」などと小夜子の従妹。
 
「花嫁さんふたりって、割と絵になるね。花婿さんふたりってのはあまり想像したくないけど」と晃の妹。
「私、それを覚悟してた時期もある」と晃の母。
 
「私、そういう結婚式に出たことあります。出席者がほとんど男の人ばかりで、女の子3人くらいしかいなくて、ちょっと居心地が悪かった。会場が男の人の体臭で満ちてたし」
と小夜子の別の従妹が言う。
「においは辛いな。それでも愛のキスとかするの?」
「してましたよ。本人たちが良ければそれもいいのでは」
「確かにね−」
 
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新郎新婦が退場し、司会の寿子も振袖を脱ぐために退場した後、余韻を残すようにしばらく歓談が続いた。20時半なので、帰宅する人もいる。ビストロには小さな和室もあるので、そこを更衣室にしていた。まだ帰らない人もそこで着替えて普段着になる。
 
やがて新郎新婦も着替えて戻って来て、そのまま二次会となった。残っているのは、従妹たち、同年代の同僚たちや高校時代の親友など15人であった。披露宴の司会をしてくれた寿子も平服に着替えて残っているがエンゲージリングは付けたままで格好の話のネタにされていた。本人もたくさんおのろけ話をして彼氏との写真をたくさん見せていた。
 
小夜子と晃はお揃いのVictorian Maidenのドレスを着ている。ほぼ同型の服だが、晃の服は全体がネイビーで襟は白、小夜子の服は全体が黒で襟はシナモンである。ただお店の照明がそんなに明るくないので、ちょっと目には同じ配色のようにも見える。メイクも服に合わせてロリータ風のお人形さんっぽいメイクに変更していた。このメイクも内村さんと篠崎さんが手分けしてやってくれた。
 
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「ふたりとも、そんな服にメイクだと、二十歳(はたち)くらいに見えるね」
などと言われるが
「それはさすがに言い過ぎ」
と小夜子が言う。
「でも姉妹だとしたら、やっぱサヨリンがお姉さんで、アキが妹って感じね」
などと愛美は言う。
「あ、それは前からそうだなと思ってた」
と小夜子は答えた。
 
料理は冷製パスタ、フライドチキン、ピザ、などを自由に取れるようにテーブルごとに大皿で置き、アルコール類も披露宴がワインと日本酒・水割りだったのに対してビール・チューハイなど軽めのものにしている。女性ばかりなので、最初からもっぱらウーロン茶という子もけっこういた。
 
「赤ちゃんの予定日はいつですか?」
「9月10日。大きなお腹抱えて夏を過ごすのがちょっと大変そう」
「そんなタイミングで妊娠させたアキにも少し責任取らせなきゃ」
「そうねぇ、何してもらおうか?」
 
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「サヨリンの代わりにスカート穿いてお化粧して営業に回るってのは?」
「そんなの本人喜んでやるに決まってるじゃん」
「あ、全然罰にならないか!?」
 
「やはり、代わりに出産してもらうのがいいよ」
「そうだなあ。2人目はアッキーに妊娠してもらおうかな」
「アキお姉さまなら、妊娠できるかもね」
 
宴はゆるやかに続いていき、22時頃から電車の都合で少しずつ抜けていく。最後は24時過ぎに5人になったところで解散となった。最後まで残った3人は夜通しカラオケに行くなどと言っていた。晃と小夜子はタクシーで今夜泊まる予定のホテルに移動した。
 

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一緒にシャワーを浴びてからベッドに入り、抱き合う。たくさんキスする。
 
「今日は結婚式初夜だよ」
「昨日は結婚初夜。こないだは同居開始初夜もしたね」
「何度もできるのは良いことだ」
 
「でも今日はずっと女の子だったのね」
と小夜子が晃のタックを触りながら言う。
「女子の同僚に服を着せてもらうから、変な物付いてたらやばいでしょ」
「ふーん。それって変な物なんだ?」
「あ、ごめん。サーヤには大事なものかな? タック外すね」
 
「あ、そのままでいいよ」と小夜子。
「それに別に私はそれ大事でも無いよ。無ければ無いで何とかなりそうだし」
 
「でも初夜だし」
「初夜前に妊娠しているというのは凄いな。処女懐胎だったりして」
「だったらまた凄いね」
「取り敢えずタックはそのままでいいよ。昨日男女セックスだったから今日はレスビアンセックスしよ」
 
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小夜子は晃にキスをして、足を開くように要求する。そして180度近く開いた晃の股間(タック中)に自分の股間を押し当てて晃を抱きしめた。レスビアン的正常位だ。股間の密着度は高くないもののしっかり抱き合えるのが気持ち良いのでふたりは多用していた。抱き合いながらお互いの手と口で相手を愛撫し続ける。
 
先月18日以降、ふたりの夜の生活では、晃の男性機能を使う日と、タックして女の子同士になって楽しむのとが半々くらいの感じになっていた。以前交際していた時は、いつも晃の男性機能を使っていたのだが、今回は発端が「女友達」
感覚で付き合い始めたので、晃にしても小夜子にしても、こういう夜の生活の仕方の方が快適に思えていたし、レスビアンセックスは終わりが無い感じで、長時間に及ぶことが多かった。ふたりはレスビアンの体位もかなり研究した。
 
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晃としても激しい運動で体力を使う男性としてのセックスより、優しく愛撫し続けて脳で逝くレスビアンセックスの方が楽にしかも長時間エクスタシーを感じることができて気持ち良かった。その中に時折、男女型セックスを混ぜていたが、それが性生活のスパイスのように感じられた。
 
「やっぱりアッキーのおちんちんが無くなっちゃっても、私たちやっていけるね」
「そうかも。ビアンがこんなに気持ちいいって思わなかった。でも取る気は無いよ」
「うん。あと1人子供ができるまでは取らないでよね。でも豊胸しちゃいなよ」
「しないもん」
「だって、おっぱいあるの楽しいじゃん。おっぱい大きくしたら、産まれた赤ちゃんに吸い付かせてあげるよ」
「う・・・それはちょっと興味持ってしまう」
 
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その日晃はDカップサイズのブレストフォームを付けたままであった。
 
ふたりはその後、バックスタイル(小夜子が四つん這いになって晃が後ろから自分の股間を接触させ、指で小夜子を刺激する)、側位(横に並んで寝て足を組合せ股間を密着させる。案外密着度が高い)、シザースタイル(頭を逆方向に向け足を組合せて股間を密着させる)とやって最後にまた正常位で楽しみ、そのあたりで夜が明けてきたので、寝ることにした。さすがにお互い疲れたので、昼近くまで寝ていてホテルのモーニングを食べ損ねた。
 

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レイト・チェックアウトの限界の1時ギリギリにチェックアウトした。
いったん自宅に戻ってから、荷物を車に積み込み、新婚旅行に出発する。車は晃のフィットでは狭いので、小夜子のウィングロードを使用する。目的地は明確には定めず、のんびりと旅をしようという魂胆である。
 
最初は晃が運転した。取り敢えず首都高に乗り、東京IC方面に走る。
 
「ウィングロードは運転しやすいしパワーがあっていいね」
「1800ccだからね。買う時はこんな巨大な車買わなくてもミラとかタントとかでもいいじゃん、って随分言われたけど、パワーの無い車は嫌だと言って。でも大きいと言っても3ナンバーは田舎の細い道に入っていけないし、駐車場で3ナンバーお断りの所が結構あって困るしね。このあたりが落とし所」
 
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「ステアリングシフト(パドルシフト)も気に入った」
「いいよね。それも田舎道には必須の装備」
 
「うん。実は今乗ってるフィットでいちばん不満なのがそれ」と晃。
「坂道・曲がり道はCVTの泣き所だもんね」
「前乗ってたデュエットはATだから手動でシフト切り替えてたからね」
「深夜のドライブ、だいぶやったよね」
 
6年前に交際していた時は夜落ち合って車でドライブデートするのがデフォだった。だいたいは1〜2時間ドライブして戻って来て晃のアパートでセックスしていたが、遠出して夜明けに戻って来たりしたこともあったし、狭いデュエットの車内でHすることもあった。
 
「碓氷峠もいい思い出だね」
「あれ絶対運転してる方が楽だと思って途中で運転代わってもらったから」と小夜子。
「うん。助手席のほうがきついよね、あれ」
「軽井沢に到着してコンビニで買って食べたスパゲティが美味しかった」
「面白いもの記憶してるね」
 
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「当時アッキーと別れちゃってから3ヶ月くらいした所で無性にドライブしたくなって、それでカルタスの中古を20万で買ったけど、8ヶ月でお釈迦にしちゃったもんね」
 
「事故った話をノノから聞いたからお見舞いに行こうかと思ったけど本人は無傷だって言うし」
「お見舞いに来てくれても良かったよ」
「そうだね」
「それで、やっぱりリッターカーじゃダメだと思って、これ買ったんだよね」
「事故るとなんか悔しいよね」
「そうそう。これ買った当初は毎日1時間深夜に運転して腕を磨いたよ」
 

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首都高が事故でもあったようで超渋滞していて、浦和南ICから東京ICまで1時間半くらい掛かってしまった。疲れたので、取り敢えず港北PAで休憩してトイレに行く。
 
「こないだから思ってたけど、一緒にトイレに行けるのって便利ね」
「そうだね。ボクも何か平気で女子トイレに入れるようになってしまった」
「その格好で男子トイレに行ったら、『女トイレが混んでるからってこっちに来るなよ、おばちゃん』とか言われるよ」
「それ、しょっちゅう言われてた」
 
今日は晃はOLIVE des OLIVEの可愛い花柄のブラウスと膝下スカート、ピンクのセーターを着ている。小夜子はフェリシモのシンプルなワンピースの上にチェックのセーターを着ている。長旅なのでふたりとも靴はウォーキング・シューズだ。お化粧はふたりともナチュラルメイクにしている。
 
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トイレを出た後、おやつと飲み物を買って車に戻る。
 
「ねえ、少し休憩していこうよ」
と言って小夜子は車の窓に日除けとカーテンを取り付けていく。
「そうだねー」
 
ふたりは後部座席に行き、着衣のまま抱き合った。
 
「ね、提案。このあと休憩は基本的にPAにしようか」
「いいね。施設からできるだけ遠い場所に駐めるんだよね」
「そうそう」
 
結局服を着たまま、お互いのショーツだけ下げてスカートをめくって愛し合った。晃は昨日タックしたまま外していないので、女の子同士である。まだ疲れが溜まっていたようで、愛し合った後はそのまま眠ってしまう。
 

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