■春迷(12)

[*前p 0目次 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 
前頁次頁目次

↓↑BottomTop

24日(日)2回戦は結構強いチームのようだった。試合前の練習を見て松夜が
「かなり強いチームですね」
と言った。しかし最初は11-15番の選手が出て来た。きっと上位の試合のためにレギュラーを温存しておくつもりなのだろう。しかし控え組はこちらのレギュラーの敵ではなかった。どんどん得点し、あっという間に10点のリードを奪う。向こうはたまらず4-8番に入れ換えた。
 
それで結構対等な戦いになった。少し向こうが強い。特に向こうのキャプテンが攻守にわたって活躍し、よく得点し、よく守る。それでも向こうが2点ずつ取るのに対してこちらは美奈子や夏生がスリーで得点するので、点差はすぐには埋まらない。3Qになってやっと同点に追い付いた。そこからは向こうのリードになる。
 
↓↑BottomTop

ここまでかな?
 
とも思ったのだが、4Q、向こうのキャプテンが滑ってテーブルオフィシャルのテーブルに激突。テーブルオフィシャルたちも機械が飛んで行って焦っていたが、相手キャプテンは起き上がれない。結局担架で運び出された(そのまま病院に連れて行かれたもよう)。
 
(モッパー達が叱られていたが、あれはバッシュが傷んでいたのではという気がする。かなりオンボロっぽいのを履いてた)
 
機械類が飛んで行って時間とかが分からなくなったのだが、審判の裁定で再設定され、相手チームはキャプテンの代わりに9番の選手が入って再開される。しかしキャプテンが抜けた穴は大きかったようである。リバウンドをほとんどこちらが取るようになり、逆転に成功。少し競ったが、最後は美奈子のブザービーターとなるスリーで、ぎりぎり1点差の逆転勝ちをした。
 
↓↑BottomTop

ほんとに厳しい試合だった。しかしこれでベスト16になった。
 
この日はクリスマスイブなので、応援団の子も含めて全員にショートケーキを配った。応援団の子たちが
「私たちまでいただけるんですか」
と驚いていた。
「春貴先生のおごりね」
「ありがとうございます!」
 
また鶏の唐揚げも作ってもらった。フライドチキンを作ろうかと言っていたのだが、手間が掛かるので「質より量」と選手達が言って唐揚げになった。鶏肉を10kg消費した。
 

↓↑BottomTop

25日(月)、3回戦は外人さんのセンターを擁するチームだった。最初のうちはリバウンドをほとんど取られた。しかしこの外人さんはマッチングは微妙だったので結構こちらも得点を取っていった。
 
それでかなり競った状態でゲームは進む。4Q、その外人選手がファウルをした。これが4つ目のファウルだった。向こうは5ファウルになるのを怖れて、この選手をいったん下げた。こちらは百合を入れた。すると、リバウンドをこちらが支配するようになり、あっという間に逆転してしまう。向こうは再度その選手を入れた。が、河世のシュートをブロックしようとしてファウル!本当に退場になってしまう。
 
これでゲームは完全にこちらのペースになった。向こうはチームファウルも5に達した状態で全てのファウルでフリースローがもらえるので、こちらのリードは広がり、結局8点差で勝つことができた。これで何とベスト8である。
 
↓↑BottomTop

この日で実は遠征費が無くなってしまった!でも青葉が電話をくれて緊急に100万円振り込むよと言ってくれたので、ありがたく頂いてその後の費用も出せるようになった。
 

↓↑BottomTop

26日(火)。何と準々決勝である。組合せが良かったとはいえ、こんな所まで来るとは思っていなかった。しかしここまで残っているのはみんな壮絶強いチームばかりである。ここまで対戦したチームとは全く格が違った。全然かなわない。それでも美奈子や夏生のスリーで頑張って得点していく。結局78-21というクアドルプル・スコアに近い大差で敗れた。でも試合後向こうの選手達は握手してくれた。
 
それで、この日帰ることになった。帰ってからは例によって残念会で、お好み焼きを焼いて食べた。豚肉を5kg消費した!(もはやほとんど焼肉だと思う)でも氷見に帰る前、宿舎でもマクドナルドを1人2〜3個食べている。マクドナルドを食べてから宿舎と体育館のお掃除をし、それから新幹線に乗った。そしてフラミンゴに戻ってお好み焼きをした。
 
↓↑BottomTop

なお日和は東京で仕事があるということでお掃除修了後、東京の事務所に行った。
 

12月19日(火)、礼音はこの日生理は来なかったものの、次の生理予定日として、1月16日の所に印を付けた。
 

↓↑BottomTop

礼音は12月に入ってから女子制服(但しボトムは女子用スラックス)を着ていたが、終業式の数日前、担任の先生は言った。
「広中さん、その服着るのなら、生徒手帳で身分証明に困るよね」
「ごめんなさい。ちゃんと男子制服着てきます」
「いや女子制服着ていいんだよ。もう女の子になる手術も受けたんでしょ?3月にカナダの大学病院で手術したんだって?」
 
どこからそんな話が?カナダって何??
 
「修学旅行も女子制服だったし、水泳大会では女子水着を着てたし、最近テレビにも女の子の服で出てるもんね。新しい生徒手帳作ってあげるよ」
 
それで礼音はセーラー服を着た写真を撮られ、新しい生徒手帳を作ってもらった。礼音は高校を受験する時もこの生徒手帳を持って行くことになる!
 
↓↑BottomTop

また担任は言った。
「冬だから寒いし、まだあまり慣れてないだろうから仕方無いけど、式典とかの時はちゃんとスカート穿いてね」
「あ、はい」
 
それは実はクラス委員のアヤちゃんからも言われていた。
 
それで12月22日(金)の終業式はスカートを穿いて出席したのである!
 
「3学期はずっとスカートでね」
と女子たちに言われた。
「3学期は体育の時の着替えも女子更衣室で」
「え〜!?」
 

↓↑BottomTop

そしてその夜部屋に出て来たオーリンは言った。
「冬休みの間はずっと女の子にしとくね」
「ちょっと待て」
と言ったが、もう身体は女の子になっていた。
 
全く!こちらの意思とかも聞かないんだから!
 

↓↑BottomTop

12月24日(日)は百道大輔の一周忌だったので、政子は夏絵を連れてお墓参りをしてきた。その後、ケーキとシャンメリーを買って帰って他の子たちと一緒にクリスマス・パーティーをした。料理人さんにフライドチキンも作ってもらった。
 

↓↑BottomTop

12月24日、クリスマスイブなので、俊美はケーキでも買って帰ろうかなと思い、ケーキ屋さんの店先を見ていた。その時、男性から声を掛けられた。
「ねえ、君。どこかで会わなかったっけ?」
 
俊美は男性の顔を見てびっくりした。
 
就職予定の会社の立石さんだ。夏の研修の時、俊美(当時は俊夫!)が使っていた端末がトラブり、彼が復旧してくれたのである。
 
「ん?その顔は僕を知ってるって顔だぞ。あ、分かった。君、今度うちの会社に入る予定の・・・岡安君の・・妹さん?」
 
俊美は嘘ついてもすぐばれると思い開き直って答えた。
「いえ、岡安本人です」
「嘘!?君男なの?でもこういう服を着ると凄く可愛くなるんだね」
「お恥ずかしい」
「恥ずかしがることないよ。可愛いことはいいことだ。ね、食事とかしない?」
「私男ですよー」
「こんな可愛かったら気にしない。ぼくと食事するの嫌?」
「いえ」
「じゃ行こう行こう」
 
↓↑BottomTop


それで彼は俊美を連れて市内のデパートの食堂街にある中華料理店にはいったのである。彼は
「僕がおごるから」
と言ってコース料理を頼んだ。料理はとても美味しかった。
 
「君お化粧してるんだね」
「下手なんですけどね」
「いや可愛くできてると思うよ」
「そうかな」
 
「それに可愛い声してる」
「こういう服を着てる時はこんな感じの声が出ちゃうんです」
「君喉仏が無い」
「私の目立たないから」
「おっぱいが大きい」
「フェイクです」
「ほんとかなあ」
 

↓↑BottomTop

「男におっぱいがあるわけありません」
「ほんとにフェイクかどうか確かめさせてよ」
「どうやって確かめるんです?」
「一緒にホテルに行って裸にしてみたい」
「ホテルに行くんですか?」
「男同士なら別にホテルに行っても問題無いでしょ。何も起きないだろうし」
「あ、そうですね」
「彼女の居ない同士寂しく男だけで飲み明かさない?君お酒は?」
「ビール程度なら」
「じゃビールでも買って行こう」
 
彼は最近のコンピューターとか通信業界の話をたくさんしていた。よく分からないことばもあるものの、なんか楽しそうに話していた。
 
彼は俊美が持っている水着入れに気付いた。
「それ水着入れ?」
「プール行って来たから」
「どんな水着を着てるの?」
「色気のカケラも無い競泳用水着だよ」
 
↓↑BottomTop

彼は水着入れを手に取る。さすがに中にまでは手はいれない。
 
「ふーん。こういう水着を着けられる身体なんだ?」
「水着を買いに行ったらそれ渡されたから」
 

↓↑BottomTop

やがて食事が終わる。俊美は料理が高そうだったので
「少し出すよ」
と言って1万円札を出したものの彼は
「今日はぼくの驕り」
と言って受け取らなかった。
 

↓↑BottomTop

そして裏通りの駐車場に駐めてあった彼の車の所に連れて行かれる。
「へー、アクアですか」
「うん。全然ガソリン食わないよ」
「凄いですね」
 
それで彼の車の助手席に乗る。車は金沢駅の近くを通り国道8号線に出る。沿線のコンビニで駐めて彼は恵比寿ビールを6本と適当におつまみを買っていた。車は給油してから北陸自動車道に乗り、新潟方面に走った。
「大阪方面は混みそうだから新潟方面に行こう」
「はい」
 
「そうだ。君、下の名前なんだったっけ?」
「俊夫です。ただしこういう格好をしている時は俊美と名乗っています」
と言って“岡安俊美”の名刺を渡した。
 
「こんな名刺があるんだ!」
「専務が接待に女の子連れて行きたいのに女の子がみんな帰ってると言って、私にちょっと女の子の服着て付いて来てよとおっしゃって、それでこんな名刺を作ったんです」
「女の子の服を着ると可愛くなることに気付いた専務は凄いね」
「それでこのまま女の子として勤めていいよと言われて」
「それでいいと思うよー」
 
↓↑BottomTop

車の中では彼は野球の話をしていたが、俊美は野球は見ないのであまり話に付いて行けなかった。
「野球とかあまり見ない?」
「はい。あまり」
「どういうスポーツが好き?」
 

↓↑BottomTop

「卓球はずっと卓球部にはいっていたんですが」
「へー。自分でスポーツやるのは偉いね」
「そうかな」
「でも卓球とかテニスとかはまだ見ていても少しは分かるからいいよ。ラクロスとかクリケットはよく分からないし、クィディッチとか言われるとさっぱり分からない」
「キ?」
「クィディッチ (quidditch)。多分競技人口はかなり少ない。ほうきに乗って空を飛ばないとプレイできないからね」
「空を飛べる人が少ないと思います」
「だから競技人口が増えない」
「君は卓球だけ?テニスとかはしなかったの?」
「中学の時は卓球部と兼部してましたよ」
「テニスってあのスコートがいいよね」
 
どこ見てんだ?
 
「君もスコート穿いたの?」
「男子はスコート穿きませんよー」
「いや君ならスコートくらい穿いてなかったかなと思った」
「まさか」
 
↓↑BottomTop

実は乗せられて1度穿いたことがある。「凄い似合う」と言われ「今度の大会では女子のほうに出ない?」とも言われたが「見付かったらうちの学校が除名されるよー」と言って辞退しておいた。
 

↓↑BottomTop

北陸道の新潟方面はわりと車が少なく、1時間ほど快適に走ってから糸魚川(いといがわ)で降りた。そして国道を戻り、見掛けたホテルに彼は車を入れた。
「ほんとにホテルに泊まるんですか〜?」
「君のおっぱいが本当にフェイクなのか確認する」
「あはは」
 
チェックインして部屋に入る。
「取り敢えず飲もう」
「そうですね」
 
それで恵比寿ビールを開けて「メリークリスマス」と言って乾杯して飲み、おつまみ食べながらおしゃべりをした。彼は仕事で遭遇した面白いエピソードとかを話してくれた。やがて11時をすぎる。
「君のおっぱいが本当にニセモノか確認したい」
「分かりました。脱いでみせます」
と言って俊美は服を脱いだ。
 
↓↑BottomTop


「やはり本物だったね」
 
そのまま押し倒されてキスされた。俊美は抵抗しなかった。
 
「ねえ。ちゃんと着けるから、させてくれない?」
「何をするんですか〜?」
「きっとできる気がする」
 
彼は避妊具を着けた。俊美は男の子とも女の子とも経験が無かったので、へー、コンドームって、そうやって着けるのかと思って見ていた。彼は俊美の上に乗ってきて再度キスした。そしてパンティを剥ぎ取った。
指で触られる。
「やはり女性互換仕様になってる。きっと普通の女の子と同様のことができる」
「そうかな?」
 
彼はトラックポイントを指で操作した。
「やはりThinkpad仕様だ」
 
こんなことされるの初めて。でも気持ちいい!濡れてくるのを感じる。
 
↓↑BottomTop

彼はやがてその場所を指で確認すると、
「いいよね?」
と確認してから、入れて来た。ひー。何?この感覚?
 
彼が腰を動かす。気持ちいいじゃん!彼は大変そうだけど。
 
やがて彼のペースが変わった。腰の動作をやめ、入れたまま体重を預けてきた。逝ったのかな?俊美は彼の背中を撫でてあげた。
 

↓↑BottomTop

頭の中に千里さんの声が響いた。
「今夜は男の子に戻さないほうがいいよね?」
「はい。それでお願いします」
「じゃ当面女の子のままにしておくから、男の子に戻りたい時は連絡して」
「はい。よろしくお願いします」
 
しかしもう男の子には戻らなくていい気がした。
 
 
↓↑BottomTop

前頁次頁目次

[*前p 0目次 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 
春迷(12)