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■女子バスケット選手の日々・2017オールジャパン編(6)

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若葉は結局ずっと仙台に居残ったままで、仙台の産婦人科で妊娠の経過チェックもしてもらった。
 
「ねえ、和実、よかったら、私をここの副社長か何かにしてくれない?」
と若葉は言った。
 
「そうだね。いいよ。随分手伝ってもらっているし」
「その代わり、和実、うちのムーランの副社長か何かになってよ」
 
「副社長というほどの仕事ができるとは思えないから、常務くらいで」
「うん。それでOK。常務よろしくね」
 
実際には常務としての初仕事は(その日出産した若葉に代わって)ムーランの開店イベントを主宰することになるのだが、この時点では和実は若葉が開店の日と出産の日をぶつけるつもりでいることを知らなかった。
 
若葉は更に言う。
 
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「それで役員にしてくれるついでに少しクレールに出資させてくれない?」
「どのくらい?」
「総資本金の19%以下で」
 
和実は考えてから言った。
 
「お互いに25%以上持っていると、議決権を失うよね?」
 
「そうそう。お互い25%以上持っていたら相互保有株式の議決権停止。そして20%以上は関連会社とみなされる。だから19%以下」
 
和実は電卓を叩いて計算した。
 
「じゃ、今資本金2000万円だから、500万円増資してその内475万円を引き受けてくれない?」
 
2500万円の19%が475万円である。
 
和実は (2000+a)×0.19 = a という方程式を解いて a=469.1 という解を得たので切りのいい所で2500万円に増資することにした。但し実際にはクレールは3000万円まで増資し、若葉はその19%の570万円出資することになる。
 
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「おっけー。じゃ後で株式購入の書類送ってよ」
「うん。司法書士さんに頼んで作ってもらう」
 
そういうわけで若葉が出資したことにより、クレールは運営資金にゆとりができたのである。
 
「でも私のムーランへの出資はちょっと待って」
と和実は言う。
「とりあえず3%でいいよ。ほとんど配当出せないと思うし」
と若葉。
 
「ムーランの資本金は?」
「3億円にするつもり」
 
「・・・・・」
「少ないかなあ」
「とりあえず出資は0.1%(30万円)にさせて」
「まあいいけど」
 

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アクアは年内は12月24日から29日に掛けて4ヶ所のドームで公演をし、年明けてからは1月2日に札幌、4-5日は東京でドーム公演をして冬休みのツアーを終えた。そのツアーの打ち上げを終えたのは5日の18:00である。アクア自身がまだ中学生であるし、ゲスト出演した同じ事務所の他のタレントさんにも中高生がいるので(バックで踊らせた研究生の中には小学生も一部居る)、そのくらいの時刻に全てのスケジュールが終わるようにしていたのである。
 
それでアクアが帰ろうとしていた時、秋風コスモス社長に呼び止められた。
 
「ちょっと今晩付き合ってくれない?」
「あ、はい。何時頃まで」
「朝までになるかも」
「はい!でも良かったら母に連絡してもらえませんか?」
 
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それでコスモスが直接田代家に電話し、お母さんから今晩一晩、龍虎を借りる許可を得た。
 

「どこで打ち合わせるんですか?事務所ですか?」
「どこかのんびりできる所に行こうよ」
と言い、コスモスは自分の愛車マツダ・ロードスターの助手席にアクアを乗せると、首都高に乗った。
 
「今夜はコスモス社長と所属タレントのアクアじゃなくて、伊藤宏美25歳と、長野龍虎15歳ということにしない?」
「あ、はい。それでいいです」
 
それでコスモスの運転する車はやがて外環道から東北道に乗ると福島方面に走行。やがて栃木県内のICで降りると、街外れにあるビジネスホテルにつけた。
 
「予約していた伊藤です」
とフロントで言う。
「そちらは?」
「私の弟ですけど」
「え?弟って、女の子ですよね?」
「はい。実は妹です。でもよく男の子と間違えられるから」
「妹さんが困ったような顔をなさっていますよ」
とフロントマンは言う。
 
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それで宏美は「伊藤宏美、伊藤龍子」と記帳した。
 
車は駐車場の入れ方がよく分からないと言うと、入れておきましょうと言ってくれたので、キーを預けた。
 

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ボーイに案内されて部屋に入る。ツインの部屋である。
 
「今日は疲れたでしょ?お風呂入るといいよ」
「社長、じゃなかった宏美さんこそお疲れでしょう。お先にどうぞ」
「じゃ、先にお風呂もらっちゃおうかな」
 
それで先に宏美がお風呂に入る。実際はシャワーを浴びただけのようである。宏美がシャワーを浴びている間にホテルの人が車のキーを返しに来てくれたので龍虎が受け取った。
 
やがて宏美が浴室から出て来るので、キーを渡してから龍虎もシャワーを浴びる。お湯が張ってあるので疲れているしと思い、入って手足を揉んでいたら、いつの間にか眠ってしまっていた。
 
「龍ちゃん」
という声で目を覚ます。
「あっ」
 
ガウン姿のコスモスが心配そうに覗き込んでいる。
 
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「お風呂の中で寝たら風邪引くよ」
「起こして頂いてありがとうございます!」
「じゃ部屋で待ってるから」
「はい」
 
コスモスが出て行った後、龍虎はいったん湯船の外に出て、シャワーを身体に当てた。これで細胞が刺激され、身体が起きてくる。それで再度湯船に浸かって100まで数を数える。
 
「100まで数えてからあがるんだぞ」
と小さい頃、亡くなった志水のお父さんから言われていたよな、と龍虎は古い記憶を呼び起こしていた。でも実は・・・志水のお父さんの顔がよく分からなくなっている。今度向こうの家に行った時に適当な理由付けてアルバム見せてもらおう、などと龍虎は考えていた。
 
湯船からあがった後は冷水を身体に掛けた。これで更に意識が明瞭になるし、毛穴が引き締まって、熱が逃げにくくなるのである。冬に冷水というのは直接的には冷たいものの、結果的には身体が温まる。
 
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それで身体を拭いてから服を着て出て行くと、部屋は灯りが落ちている。
 
「宏美さん?」
と声を掛けるが反応が無い。
 
「寝ちゃったのかな?」
などと戸惑いながら宏美が入っているベッドのそばまで寄る。
 
いきなり抱きつかれてキスをされた。
 
「宏美さん、ちょっとやめて」
「ね、龍ちゃん、楽しいことしない?」
「やめて下さい。ぼくたち、そういうことしてはいけません」
と龍虎は焦って言う。
 
宏美はいきなり龍虎のお股に触った。
 
「これじゃセックスできないじゃん。タックを外してよ」
「えっと」
「外してあげようか?」
と言って、宏美は剥がし液と小さなハサミを持っているようだ。
 
「自分でやります!」
と言って、龍虎は宏美が持っていた剥がし液とハサミを使って、タックを外した。
 
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「これこういう強引な外し方すると、2〜3日おかないと次のタックができないんですよ〜」
と文句を言っている。コスモスはタックから解放された龍虎のあの付近をいじった。
 
「大きくならないんだね。やはり女性ホルモン、かなり飲んでいるでしょ?」
「実は最近はほとんど飲んでいないと言っても信じてくれませんよね?」
「そういう嘘をつくなら、これ切り落としちゃうぞ」
と言って、コスモスはメスを取り出した。
 
「麻酔薬も用意した」
と言って、注射器を持っている。
 
「社長、手術とかできるんですか〜?」
 
などと言っている龍虎の顔が期待するような顔なので、宏美はこの子、実際には取ってもいいと思っているのでは?という気がしてくる。
 
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「やってみなきゃ分からない」
「勘弁してください。ぼくこれ無くしたくないから」
「無くしたいんだと思っていたけど」
「無くしたくないです!」
「ホントに?」
「だって僕、男の子だもん」
 
「でも立たないよね?私は女として魅力無い?」
「宏美さんは素敵な女性だと思いますけど、僕はごめんなさい。そもそも女性にも男性にも恋愛的な興味は無いんです」
 
「彩佳ちゃんとはセックスしたんでしょ?」
「してないです。彩佳とは裸で抱き合ったことは認めますけど、セックスはしていません」
「裸で抱き合っても立たなかった?」
「そうなんです」
 
立たなかったというよりその時、存在しなかったんだよなぁ、と龍虎は思う。もしあの時存在していたら、きっと彩佳は強引に自分と結合してしまっていただろうと思う。だから自分は彩佳の処女をもらってしまったも同然だと、龍虎は考えていた。
 
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「もしかしてこれED?」
 
龍虎は正直に言うしかないと思った。
 
「実は・・・大宮万葉先生にヒーリングして頂いているんです。男性ホルモンはおちんちんの付近だけに作用するように。それ以外の部分ではむしろ女性ホルモン優位になるように。それで声変わりを防いでいるんですけど、おちんちん周囲には男性ホルモンが効いているから、実はこのおちんちん、2年くらい前からすると随分大きくなったんですよ(“2年前のもの”より大きいのは事実だし)」
 
「へー!」
と言ってから宏美は疑問を呈する。
 
「でも身体の他の部分は女性ホルモン優位なんだったら、おっぱいが大きくなるのでは?」
「それがおっぱいの付近はホルモンニュートラルになるように調整してもらっているんです」
 
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「器用なことするね!」
「実はけっこう大変みたいです」
「なるほどねー」
 

宏美は自分ではガウンを着た。裸の上にガウンである。宏美は最初から裸でベッドに入っていたのであった。
 
「変な誘惑してごめんね。龍ちゃんの男性機能について、どうしても確認しておきたかったから」
 
「でも社長、もしかしてまだ処女なのでは?」
 
社長には男性の影のようなものを見たことないもんなあと龍虎は思う。
 
「誰かに進呈したいんだけどねー」
「それなのにこんなことしちゃだめですよ」
「龍ちゃんにだったら、バージンあげてもいいと思ったよ。筆降ろしの練習に」
「ごめんなさい。僕は女の人も男の人も愛せないから」
 
と言いながら、龍虎は『筆降ろしって何だろう?習字の練習するのかな?』などと考えている。
 
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「うん。それは前から聞いていたけどね」
 
龍虎も服を着たいと言ったのだが、宏美はそのままでいてよと言い、結局この夜、龍虎は朝まで裸のままで、さんざん宏美におちんちんをいじられた。セクハラなのではという気もしたが、気にしないことにした。接着剤の塊が痛いとか言われるのでかなりハサミで毛ごと接着剤の塊を切り離した。
 
そしてふたりは龍虎の将来のことについてたくさん腹を割って話した。彩佳と結婚するつもりがあるのかについても訊かれた。
 
「実は」
と言ってその件も龍虎は正直に言う。
 
「30歳になったら結婚してと言われました」
「龍ちゃんはどう返事したの?」
「返事していません」
「ちゃんと返事してあげなきゃ可哀相だよ」
「そういうものでしょうか」
「だって心が宙ぶらりんになっちゃうもの」
「でも正直、ボク恋愛とか結婚とか分からないんです。だから断ることもできないんですよ」
 
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宏美はそんな龍虎の困った様子に微笑んだ。
 

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女子バスケット選手の日々・2017オールジャパン編(6)

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