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■夏の日の想い出・コーンフレーク(7)

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「でもいつ戻って来たの?」
と私は尋ねる。
 
「19時前に成田に着いたよ。まあ機内ではひたすら寝てたから。それで明日の葬儀が朝10時からになっちゃったんだよね。早く帰らないといけない人が数人いるらしくて。それで明日の朝の新幹線で移動すると上島さんたちが間に合わないから、あんた拾ってきてと言われてさ」
 
「それでオーストラリアから呼び寄せられた訳?」
「人使いが荒いよね。私、大学生時代に、いきなり今からリオデジャネイロに来てって呼び寄せられたこともあるよ。試験の直前だったからあの時もトンボ帰り。でも往復4日かかるんだよね」
「だよね!」
 
「あいつも無茶振りするなあ」
と上島先生が言っている。
 
「まあ朝までには現地に着くから、上島さんも茉莉花さんもお休みになっていてください。冬も政子も寝ててね」
「運転ひとりで大丈夫?」
「平気平気。私、しょっちゅう東京大阪間を走っているし」
「そうだったね!」
 
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私も政子も、そして上島先生たちも疲れていてすぐ眠ってしまったようである。目を覚ますと車はどこか高速のPAか何かに停まっている。
 
「今三方五湖です。あと少しで現地に到着しますが、トイレに行きたい方はどうぞ」
というので、結局全員トイレに行ってくる。時計を見ると7時半である。
 
「千里、もしかしてノンストップで走ってきた?」
と私が尋ねると
 
「うん。いつものことだから。まあ伊達に身体鍛えて無いから」
と千里は言う。
 
「まあ実は小矢部で30分ほど仮眠したけどね」
「少し安心した!」
 
千里はみんなに乗って乗ってと言ったが、最後のちょっとだけでも私が運転するよと言い、千里も「じゃ私も少し眠ろうかな。葬儀でまたこき使われそうだし」と言って後部座席に来て眠る。それで私が千里のインプを運転し、設定されているカーナビの案内に従って8時半頃、葬儀場に辿り着いた。久しぶりのMT車の運転だったが、すぐに感覚を取り戻した。
 
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雨宮先生は和服の女性用喪服を着ていた。一応「娘」の扱いなのかな、と思う。
 
「おお、手駒が4人も来てくれて助かる」
などと言っている。
「4人というのは?」
「雷ちゃん、アルトちゃん、ケイに醍醐だな」
「マリは?」
「マリちゃんは龍虎ちゃんの相手でもしてあげてて」
「やります!」
と言って政子は張り切って奥の方に入って行った。
 
喪服の用意が無かったのを詫びるが「用意しておいた」と言われ、上島先生は黒いスーツと黒い紳士靴、私とアルトさん、千里、政子には黒いドレスと黒いパンプスを渡された。
 
「サイズは以前聞いたサイズで用意してたけど、太った人は言って」
などと言っている。
 

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葬儀はあくまで内輪のもののようで、昨日の通夜の段階で来てくれた人の名簿を見せてもらったが、芸能関係は雨宮先生と直接付き合いのあった人だけに限っているようである。それでも結構扱いに気を遣う人たちも居て、私はアルトさんと2人で、その人たちの対応を主としてしていた。上島先生はワンティス関係者やプロダクション・レコード会社関係の人の対応、そして千里は雨宮先生の弟子の新島さん・毛利さんと3人で細々とした雑用をしたり、香典の金額の集計などをしていたようである。
 
雨宮先生のお父さんは会社勤めだったらしく、その関係者、それと親戚関係が出席者には多いようである。雨宮先生のお兄さん・お姉さんが既に結婚していて、各々夫婦で来ており、お兄さんの所は子供がおり、春風アルトさんが「可愛いですね」などと言いながら、面倒を見ていたようである。
 
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ワンティスのメンバーは最近ギター担当として参加している中村さんも含めて全員揃っているが大半は控室で座って歓談している。上島先生や中村さんが飲み物を注いでまわったり、食べ物を調達してきてくれているようだ。私はそのメンバーを見ていて、あれ?三宅先生が居ない?と思った。
 
その三宅先生は親族の控室の方で雨宮先生を手伝って、色々しているようであった。ああ、三宅先生ってわりとよく細かい所に気づいたりする人だからなあと私は思っていた。
 
他に鮎川ゆま(レッドブロッサム)・田船美玲(バインディングスクリュー)、なども来ている。みんな雨宮先生の古くからの弟子のようだ。夢路カエルとか新田安芸那が来てないなと思ったが、彼女たちは雨宮先生の元(?)恋人という立場なので、こういう場には遠慮したのだろう。
 
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9時半頃になると大勢の参列者が入ってくる。受付は鮎川ゆまと千里が立って参列者を迎え入れ、また昨日の通夜には来ていなかった人の香典を受け取って、デフォルトの香典返しを渡していた。芸能関係者以外は「常識的」な金額を入れているだろうから、その香典返しに入っているビール券3枚で完了となる。高額香典を包んだ人への御礼はあとで(たぶん新島さんが)何とかするのであろう。
 
葬儀会場の右手奥に喪主席があるが、そこに雨宮先生のお母さん、お兄さんとその奥さん、お姉さんとその旦那さん、雨宮先生が並んでいるのを見るが、その雨宮先生の横に三宅先生も並んでいるので「へ?」と思った。
 
もしかして三宅先生って、雨宮先生の親戚だったのかな?
 
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やがてお坊さんが入って来て、長い長い読経をする。私はスタッフ的な立場なので、千里やゆま、新島さんや田船さんたちと一緒に葬儀会場の外側の廊下でそれを聞いていた。政子は控室で龍虎(アクア)とおしゃべりしながら、多分おにぎりなどを食べつつ、親戚の小さい子供たちの相手もしているようだ。龍虎の里親である田代夫妻は葬儀会場内の親族席に座っている。
 
やがて焼香が始まる。最初に喪主席の人たちが焼香する。雨宮先生に続いて三宅先生も焼香した。その後、親族席の人たちが焼香して、更に一般の参列者も焼香する。ワンティスのメンバーも一続きになって焼香した。最後に私たちスタッフが焼香した。
 
そして出棺となる。棺は雨宮先生のお兄さん、お姉さんの旦那さん、三宅先生、そして雨宮先生たちの従兄の人(故人の弟さんの息子)が抱えた。しかしここで三宅先生が加わるということは三宅先生も実は雨宮先生の従兄弟なのだろうか?
 
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棺が火葬場の方に運ばれていくのを見送ってから、私たちは帰る参列者にお土産を渡す仕事をする。参列者が200人近いので、なかなか大変であったが、10分ほどではけてしまった。
 

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「さあ、終わった終わった」
と言って千里は伸びをしている。
 
「この後、どうすんの?」
「葬儀は終わったから、私はオーストラリアに戻る。今日20時の便を予約してる」
「頑張るね!」
 
「今から走って帰るけど、冬たちも乗ってく?」
「今から〜〜!?」
「夕方5時くらいには東京に着くと思うけど」
「それってノンストップ?」
「平気、平気、冬たちは寝てて」
 
念のためJRの時刻を調べてみると、新幹線を使っても東京に着くのは18時近くになってしまうようである。
 
「じゃ、音源制作で青葉たちを待たせているし、乗せてもらおうかな」
 
上島先生たちは今日はこちらに泊まるということであった(それが常識的)ので、私と政子だけ千里のインプレッサの後部座席に乗り、舞鶴を出発した。
 
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車は若狭舞鶴道から北陸道・名神・東名と走って行く。千里はひとりで運転するつもりだったようだが「無茶だよ」と言って、賤ヶ岳SAから新城PAまでを私が運転したが、千里は「熟睡した。助かった」などと言っていた。実際新城で交代することにしていたものの、最初揺すっても起きないので、このまま浜松付近まで引き続き私が運転しようかとも思ったくらいであった。
 
ちなみに政子は賤ヶ岳・新城でトイレに行った以外はひたすら寝ていた。お葬式の仕出しを5人前ほどたいらげて満腹していたようである。アクアともかなりおしゃべりして満足したようであるし!?
 
「本当はおちんちん取ってもいいと思ってるんでしょ?性転換しちゃいなよ」
などとかなり煽っていたようである。アクアは中学生なので詰め襟の学生服を着て来ていたのだが
「セーラー服で来れば良かったのに。持ってるんでしょ?」
と言うと
「実はどちらにしようか、ちょっと迷ったんですけど」
などと言うので
「やはり女の子になりたい気持ちあるのね?」
などと突っ込まれていた。
 
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「ところで千里、三宅先生だけど、雨宮先生の従兄弟か何かだったっけ?」
と私は新城で起きた後、運転している千里に尋ねた。
 
「雨宮先生と夫婦だよ」
と千里は答える。
 
私はキョトンとした。
 
「雨宮先生、いつの間に戸籍を女に直したの?」
「直してない。それにふたりは入籍もしていない」
「じゃ事実婚なんだ?」
「事実婚でもない」
「は?」
「単に内縁の夫婦であるだけ。自分たちの間だけで夫婦になることを決めただけだよ」
「知らなかった!」
 
「うん。ほとんど誰も知らないよね。あまり人には言わないでよね」
 
私は隣の政子を見た。スヤスヤと眠っている。
 
「いつ結婚したの?」
「ワンティスを辞めた直後だよ。ワンティスは一応恋愛・結婚禁止で契約していたから。ただ最初からカップルだった高岡さんと夕香さんの交際だけが黙認されていた」
「そうだったのか・・・」
 
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「三宅さんからプロポーズしたんだよ。それに対して雨宮先生は、入籍無し・指輪無し・同居無し・浮気自由なら結婚してもいいと言った」
「何それ〜〜?」
 
「でも三宅さんはそれで合意して、ふたりは結婚式をあげたんだ。出席したのは、双方の親・兄弟と他には支香さんくらい。当時は上島さんも知らなかったことだよ。約束を守って、ふたりはその後、同居もしてないしお互い適当に恋人を作っている。でも誰とも決して結婚や同棲はしない」
「不思議なカップルだね」
 
「私と貴司の関係と、どちらが変かってよく先生と言い合ったよ」
「もしかして、千里って貴司さんと今でも夫婦の意識なの?」
「内緒」
 
うーん。。。
 
「でも雨宮先生と三宅先生って夫婦なんだ?」
 
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「実際問題として雨宮先生と三宅さんは定期的に連絡を取り合っている以外はほぼ無関係に生きている。どちらも各々多忙にあちこちのプロデュースしてるし。でも結婚記念日の前後には何とか都合つけて毎年一緒に旅行に行くんだよ」
「へー! 何かいいね、そういうのも」
「実は所在がつかめない雨宮先生の居場所をいつも把握している唯一の人物なんだよ。三宅さんは」
 
「いいこと聞いた」
 
「町添さんも知らないからね。ワンティスのメンバーでも知っているのは上島さんと支香さんだけ。上島さんもごく最近になるまで知らなかったんだよ。今回の葬儀でも、他のメンバーには実は親戚なのでと説明したみたい」
「なるほど」
 
「でも雨宮先生ってバイだもんね。ふだん女性とばかり浮気しているのは、やはり自分に男性の伴侶がいるからなのかな」
と私は言ったのだが
「三宅さんは女性だけど」
と千里が答える。
 
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「は?」
 
私は千里の言葉の意味が分からなかった。
 
「だから入籍しようと思ったらいつでも入籍できる。実は婚姻届けは書いていてお互い持っている。どちらかが提出したくなったらいつ提出してもいいという約束で、2部書いて1部ずつ所有」
 
「ちょっと待って。三宅先生って、実は性転換して戸籍まで女になっていたの?」
「三宅さんは元々女だよ」
「うっそー!?」
 
「高校までは女子制服を着て通学していたんだよ。本人としては黒歴史にしたいみたいだけどね。でも大学に入ってからはもう男で通している。ずっと男性ホルモン取っているから生理も止まっているし声変わりもして男の声になっているから男にしか見えないけどね」
 
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「え〜〜〜!?」
「ある意味、龍虎の里親の田代夫婦に似てるよね。但し田代夫婦がMTFとFTMであるのと違って、あのふたりはMTXとFTXなんだな。三宅先生の浮気相手はほとんど男性だよ。本人としては女の意識なんだって。体毛は処理しているから裸になると実はけっこう女に見える」
 
「でも男性ホルモンを摂取してるんだ?」
 
「うん。生理が来る度に憂鬱で自分が女の身体であることがたまらなく嫌になって落ち込んでいたらしい。それで自殺未遂もしていると言っていた。男性ホルモン取るようになってから凄く精神的に安定したらしい。でも男になりたいのとは少し違うから、おちんちん付ける手術とかはするつもりないと。持ってる洋服は男女半々らしいよ。まあ普段は男の下着しかつけないそうだけどね」
 
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「うーん。。。そのあたりは何となく理解できるかも知れない」
 
「一応男性とデートする時は服装も下着まで含めて女装のことが多いと。でもそれで逆に三宅さんの浮気はバレにくい」
「確かに三宅先生の恋愛の噂なんて聞いたことないよ」
 
「こういう法事とか結婚式とかには夫婦として出るけどさ、たいていの人が雨宮先生が娘で、三宅さんはその旦那と思うらしいんだな。それで雨宮先生、『失礼しちゃうわ。私が息子でイクはお嫁さんなのに』と言ってたね」
 
「いや、それはふつうにそうとしか思わない」
「まあ今回も棺は雨宮先生じゃなくて三宅さんが持っていたけどね」
「その方が平和的だと思う」
 
私は本当に世の中には色々な夫婦がいるものだとあらためて思った。
 
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■夏の日の想い出・コーンフレーク(7)

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