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■夏の日の想い出・誕生と鳴動(3)

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5月中旬。沖縄に2012年から移住していた元作曲家の木ノ下大吉さんの所で何か怪異があり、その調査・相談のために青葉が行くことになったという話を私は★★レコードの氷川さんから聞いた。
 
そういう話を友人であるつもりでいた青葉本人からではなく氷川さんから聞いたことに私は少し嫉妬に似た感情を持ったのだが、クライアントに関する話は守秘義務を守る原則からすれば当然のことである。しかし私は沖縄ということからヒバリのことが気になった。そこで紅川さんの了解を取った上で、氷川さんに、青葉が木ノ下先生の所に行くついでに用事が済んだ後でもいいので宮古島まで足を伸ばしてヒバリの様子を見てきてくれないかと頼めないかと打診してみた。
 
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すると、どうも木ノ下先生の件に関しては色々な人が動いていたようで、その調整に時間が掛かったようであったが、前日の5月14日になって青葉本人から電話が掛かってきた。
 
「済みません。この件、何もそちらには話してなくて」
と青葉は私の心情に配慮するかのように謝る。
 
「いや守秘義務があるんだから全然問題無い。クライアントの話をぺらぺら私に話したりするほうが青葉に不信感を抱くよ」
と私は答える。
 
それで青葉はヒバリのことについては何も聞いていなかったようであったので、彼女が鬱病を発病して昨年秋から2月まで福岡の病院の閉鎖病棟に入院していたこと、その後本人の希望と親御さんの意向もあり、宮古島で静養していることを話した。
 
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「うーん。私、鬱病や統合失調症の治療はできませんよ。神経症や心身症なら多少の改善が見られる場合もありますが」
と青葉は言う。
 
「うん。治療とか難しいことを考えなくてもいいから、少しおしゃべりしてきてくれると嬉しい」
「まあ、おしゃべりだけというのなら行きますけど、それでも正規の料金を頂きますよ」
「うん。取り敢えず100万円渡すよ。経費や手数料は後で請求して。その分は報酬と別に払うから」
「分かりました」
 
「明日そちらに振り込めばいいかな?」
「明日の夕方、千里姉が羽田から同行する予定なので、よかったら姉に渡していただければ」
「千里も行くんだ!」
 
その話は聞いてなかった。しかし千里とは先月末にも会ったのに。でも彼女もやはり守秘義務で私には何も話さないんだ! この姉妹ほんとにシビアに仕事と私事を分けているなあと私はあらためてふたりのプロ意識に尊敬する思いだった。私とか、けっこうそのあたりが適当なのにと反省する。
 
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「じゃヒバリちゃんにお手紙書くから渡してもらえない?あとお土産にお菓子でも渡すよ」
「了解です」
 

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その件で私自身は15日の夕方はFMの出演が入っていたので、氷川さんに仲介をお願いすることにした。すると氷川さんも木ノ下先生の件で★★レコード側から青葉に100万円の仮払いをする予定であるということだったので、一緒に200万円渡してもらうことにした。
 
そして週明けの火曜日、私は青葉から驚くべき報告を受けた。
 
「ヒバリちゃんがノロになっちゃったの?」
「そうなんですよ。那覇市内の長老のノロの方がいらして、確かに彼女はノロであると再認定してくれました」
「ひゃー」
「彼女のお祖母さんが久高島の神女だったそうで。家系的にも問題無いという話なんです」
「へー!」
 
「細かい祭祀の詳細については本人も知らないので、その方に教えていただくことになりました」
「すごいねー」
 
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「先任ノロが亡くなった後、再開発で破壊されてしまったウタキを地元の人の寄進で再建して、そこで祭祀を行うことになったんです」
「じゃ、私にも寄進させて」
「では振込用紙を持ち帰りますので」
「OKOK。もしかして木ノ下先生の件もそれに関わること?」
「済みません。その件は守秘義務でお話しできません」
 
なんてしっかりしてるんだ!
 
「うん。いいよ、いいよ。しかしノロになるなら歌手は引退かなあ」
「まあ仕方ないですね。紅川さんとも電話で話しましたが、彼女が元気になってくれたのなら、引退については気にしないということです」
「紅川さんも優しいなあ」
 
更に翌水曜日、高岡に戻る途中という話の青葉から政子に電話が掛かってくる。
 
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「政子さんへのお土産の紅芋タルトはたくさん買ったので持ちきれないので宅配便で送りましたので」
と青葉。
「さんきゅ、さんきゅ」
 
「それで先日言っていた神社の鳥居の守り神なのですが」
「うんうん」
「狛犬ではなくて沖縄のシーサーというのではダメですか?」
「あ、それいいかも!」
 
「こちらで出会った可愛いシーサーのペアがいたんですよ。写真をそちらにさきほどメールしたのでちょっと見て頂けますか?」
「ちょっと待ってね」
 
と言って政子は私に自分宛てのメールを受信して青葉から送られて来た写真を見せてくれるように言った。こういう時、政子が自分で操作すると高確率でパソコンがダウンする。
 
「あ、この子たち可愛い」
「設置を考えているのは、その子たちの子供なんですけどね」
「へー。だったらこのシーサー作った人に頼めばいいのかな」
 
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「それがこれを作ったのは専門のシーサー制作者ではなくて学校の美術の先生で、もう亡くなっているんですよ」
「だったら、そのご遺族の許可をもらってこのシーサーを立体スキャンして3Dプリンタでコピーを作るというのは?」
 
政子は昨年3Dプリンタで私の1/1模型を作って私の代役としてローズクォーツのステージに置いて遊んでいたので、すっかり3Dプリンタのファンになっている。
 
「ちょっと待って下さい」
い青葉は言って、どうもそばにいる千里と話し合っているようである。
 
「制作者の遺族の許可を取ればできるのではないかと」
「じゃそれで進めよう」
 
「では、そのご遺族の許可を取るのは千里姉が木ノ下先生経由でしますので、その著作権使用料とか、3Dスキャン・コピーとその後の焼成などの作業費用を政子さん出してくださいます?」
 
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「もちろん。必要なら先に仮払いしておくけど」
「どのくらいの金額になるかよく分からないのであとで見積書を送りますね」
「うん。よろしくー」
 

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千里は木ノ下先生、地元の町内会長さんとリレーしてシーサーの制作者の娘さんと連絡を取ることができて、娘さんは自由にコピーしてくださいと言ったものの一応謝礼として10万円払うことにした。
 
シーサーの立体スキャンと3Dプリントをしてくれることになったのは那覇市在住の工芸家・城間安美さんという人で、千里の古い知り合いらしい。一度現場を見て打ち合わせたいということであったので、私と政子は6月1日(月)、日帰りで沖縄まで行ってきた。
 
朝6:40→9:10のANA993(B787-8)で飛び、10時前に彼女の工房に入った。
 
「先日、この件に関して依頼されてこれを作ったんですよ」
と言って彼女が見せてくれたのは、おちんちんである!?
 
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「これは?」
「シーサーちゃんが乱暴なデベロッパーに破壊されたのを、破片を集めて接着剤でくっつけていったんですが、その時、この部分だけ破片が見付からなかったんですよ。それで3Dプリンタで作ってできあがったんで、今日持って行って接着する予定なんです。一緒にいらっしゃいます?」
 
「行きます」
 
それで私たちは彼女と一緒に恩納村にある木ノ下先生の御自宅まで行った。先生とは2013年8月のローズ+リリー沖縄ライブでゲスト出演して頂いて以来の再会であったが、物凄く元気そうなので私は驚いた。2年前にお目に掛かった時は、やや疲れたような表情であったのが、活き活きとしている。この先生、もしかしたら作曲家として復帰するかも、と私は思った。
 
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木ノ下先生から今回起きた事件の経緯を聞いて私も政子も驚く。そのあたりの話は木ノ下先生は青葉や千里から私たちにも伝わっているものと思っていたようであったが、
 
「あの子たち守秘義務を忠実に守って、クライアントに関わることは何も話さないんですよ」
と私が言うと
 
「しっかりした子たちだね!」
と先生は感心していたようである。
 
木ノ下先生宅に同居している明智ヒバリも元気そのものである。表情が明るく輝いており、私はきっと彼女は自分の求められる場所を見付けたんだ、というのを感じた。
 
私と政子、木ノ下先生とヒバリ、城間さんの5人で「現地」に行く。突貫工事で作られたという防犯装置付きの塀の中に、ヒバリが鍵を開けて入る。そこの入口の所に黄色と白の2体のシーサーがいた。写真では見たが、実物を見るとほんとに可愛くて、政子はもうこの子たちをお持ち帰りしたいような顔をしていた。
 
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奥に香炉台と香炉があり、そこでヒバリはお香を焚いて何か難しい言葉を唱えた。
 
「今黄色い子の魂をいったん抜きました。作業お願いします」
とヒバリが言うので、城間さんが持参した《おちんちん》を接着剤で黄色いシーサーのお股にくっつける。
 
「あれ、おちんちん付けちゃうの?」
と政子が訊く。
 
「この子のおちんちんだけがどうしても見付からなかったんですよ」
「でも白い子にもおちんちん付いてるよね? 白い子がオスで黄色い子がメスなのでは?」
と政子。
 
「うん。シーサーは男女一対のものが多いんだけど、この子たちはどちらも男の子だったんだよ。一応白い子は口を開けていて、黄色い子は口を閉じているから黄色い子は女の子でもいいと思うんだけどね」
 
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狛犬は通常片方が口を開けた阿形、片方が口を閉じた吽形で、シーサーもその方式を踏襲したものが多い。この子たちも一応口の形は阿吽なのだが、どちらにもおちんちんが付いていたのだという。
 
「おちんちん付けずに女の子のままでも良かったのに」
と政子が言う。
 
「なんか多数決取って、この子女の子にするか男の子にするか決めたそうですよ」
とヒバリ。
 
「へー。でも口の形が女の子の形でおちんちん付いているなら男の娘なのかな」
と政子が言うと
「案外作者は何にも考えずにおちんちん付けちゃったのかも知れないけどね」
 
おちんちんの接着が終わるとヒバリが再び何か難しい言葉を唱える。
 
「はい、魂が戻りました。あ、おちんちんがある!って喜んでる」
「ああ、ふつうの男の子はおちんちんが無くなったらショックだよね」
「男の娘の中にも女装は好きだけどおちんちん無くなるのは困るという子もいるよね」
「まあセクシャリティは色々だから」
 
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