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■夏の日の想い出・神は来ませり(10)

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「身体はいじってるの?」
と政子が訊く。
 
「薬屋さんに売ってた、女性ホルモン入りのクリームとか塗ってみたけど効果は無いみたい」
「ああ、あれは効果無い」
と私も千里も言う。
 
「むしろDHCのエステミックス飲む方がまだ効く」
「エステ・・・?」
「サプリなんだよ。エステミックス。プエラリアミリフィカがたっぷり入っているから、これ飲む以上、男は辞める覚悟が必要」
 
「男は辞めてもいいかなあ」
「でも実はふつうに女性ホルモン剤を買った方が安い」
「まだそこまで飲む勇気は・・・」
「女性ホルモン剤は飲み始めたらもう後戻りできないからね。一生飲み続けるしかなくなるから」
 
「去勢はした?」
と政子が訊く。
 
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「いえ。まだそこまでは気持ちが・・・」
と信子。
「まあ無理する必要はない」
と私は言う。
 
「でもお風呂は今夜どうする?」
「パスで。身体をウェットティッシュで拭いておきます」
「夜中に入ったら?夜中なら誰も入りに行かないよ」
「あ、そうしようかな」
 

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お風呂はあまり広くないという話だったので、ゆまと千里、私と政子という2人ずつのペアで行って来た。ゆまは例によって脱衣場で悲鳴をあげられたものの、千里が弁明してあげたということだった。
 
私と政子がお風呂に行く時、政子が私に訊いてきた。
 
「信子ちゃんの話、どう思う?」
 
「本当は女装なんてしたこともないし、女になりたいということもないけど、女の子たちと一緒の部屋に泊まることになったから、最低限のマナーとして心は女の子という演技をしてみたという説に一票」
と私は言う。
 
「信子ちゃんはもう女の子の身体になっていると思うなあ。きっと、もうおちんちんも無いんだよ。恥ずかしがって、女装旅行は初めてなんて言っているだけだと思う」
と政子。
 
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「まあ想像するのは自由だね」
「服の下がどうなっているかなんて本人と恋人以外は知る必要無いけどね」
 
「ただ、ゆまが言っていたように、あの子の女装には不自然さが無いんだよ。だから女装自体は過去に何度かしたことがあるのかもね」
 

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私たちがお風呂から戻ると、既に布団が敷いてあった。6畳にどのように布団を5つ敷くのかなと思っていたのだが、川の字に3つ敷き、その上に2つ直角方向に敷いてあった。
 
「川の字に内側から政子、冬、私、その上の2つは内側がゆま、外が信子ちゃんというのでどう?」
と千里が提案する。
 
「うん。それは割と平和な配置だと思う」
と私も同意した。
 
信子も頷いている。自分の隣に私と千里という性転換者が並ぶのは気が楽ではないかという気がする。
 
それで結局12時過ぎに消灯して寝ることにする。
 
「おやすみ〜」
と言って灯りを消したのだが・・・・
 
「あ、間違えた!ごめーん」
「ちょっとぉ、いきなり殴ることないじゃん」
 
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などという声が夜中に聞こえてきたのは、気付かなかったことにさせてもらった。
 

なんだか騒がしいなと思いつつも信子は疲れが出て眠ってしまった。8日に東京を出てから暖かいお布団で寝たのは5日ぶりである。
 
夜中2時にいったん目が覚める。お風呂行ってこよう、と思い着替えとタオルを持って別棟になっている浴室の方に行く。男女表示を見て悩む。
 
うーん。。。やはりさすがに女湯に入るのはやばいよなと思い、男湯の戸を開ける。ところがそこに人がいた。
 
「わっ。お客さん、こっち男湯。女湯は隣!」
と言われる。
 
従業員さんが今入浴していたようである。裸であった。
 
「済みません!間違いました!」
と言って戸を閉める。
 
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それで「隣」と言われた女湯の入口を見る。
 
女性用浴室という札が貼ってある。
 
えーん・・・こっちに入るの?ぼく通報されて警察に突き出されたらどうしよう?とは思うものの、結構女湯に入ってみたいという気もすることはする。
 

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恐る恐る戸を開けると誰もいない。それでカゴを取り、フリース、トレーナー、スカート、ポロシャツ、そしてスリップ、ブラジャー、パンティと脱ぎ裸になった。
 
あそこをお股で挟んで鏡に映してみる。
 
お股の所に何もないように見えるのはちょっとドキドキする。信子は小さい頃からよくこれをやってみていた。でも、胸が無いからやばいよなあ、と思いつつも浴室の中に入った。
 
誰もいない。
 
洗い場でお湯をまずは身体全体に掛ける。その後、まずはお股の付近をよくよく洗う。その後、髪を洗い、身体を上から下へと洗っていく。5日ぶりの入浴なので、洗っていくだけで物凄く身体の疲れが取れる気がした。ああ、やはりお風呂に入れて良かったと思う。親切な人に出会えて良かったと思った。
 
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身体を全部洗った上で浴槽に浸かる。ちょっと熱いけどそれがまたいい。疲れがどんどん落ちていく感じだ。
 
しかしあまりにも気持ち良かったので、うっかり寝そうになってビクッとする。危ない、危ない。もうあがろう。それに長時間女湯に入っていて、万が一にも女性客が来たらやばい。
 
それであがろうとした時、浴室のドアが開く。
 
げっ。
 
と思ったら、入って来たのは千里さんであった。
 
「ああ?こちらに入ったのね」
と彼女はにこやかに言う。否応なく彼女の裸体が視線に飛び込んで来た。
 
「すみません!出来心で」
と言って信子は浴槽からあがり、
 
「もうあがりますから」
と言って出ようとした。
 
「あら、少し一緒に話しましょうよ。もう少し入っていてよ」
「あ。はい」
 
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それで浴槽の中に後戻りし、しばらく待っていたら、掛け湯しただけで千里は浴槽の中に入ってきた。
 
元男性とはいえ、女性と一緒に裸でお風呂に入っているという状況はドキドキする。おそこは股にはさんで隠す。
 
「さっき一度入ったんだけど、もう1回入って来ようかなと思って来たのよ」
と彼女は言っている。
 
「でも冬子にしても私にしてもまだ男の子の身体だった頃から、けっこう女湯に入っていたよ」
と千里は言う。
 
「それ小さい頃ですか?」
「まあ私は本当の女の子の身体になったのはさっきも言ったように高校1年の時なんだけど、実際には男湯に入ったことは一度もない。いつも女湯に入っていた」
 
「よく入れましたね!」
「まあうまくごまかしていたからね」
 
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「どうやってごまかすんですか?」
「おっぱいは付け乳すればいいんだよ」
「そんなのがあるんですか?」
「ブレストフォームとかで検索してごらんよ。今持ってるから着けてあげるね」
と言って千里はなにやら肌色の物体を取り出す。
 
「わっ」
 
どこから出したんだ??
 
「触ってごらん」
「あ、柔らかい」
「シリコン製だからね。豊胸手術に使うのと似たような物だから」
「わあ」
「豊胸手術すれば、これを身体の中に埋め込む。ブレストフォームなら身体の表面に貼り付ける。効果は似たような物」
 
「ああ、これいいなあ」
と信子が言うと
「貼り付けてあげるよ」
と言って、千里はそれを信子の胸に貼り付けてしまった。
 
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「わっ」
「いいでしょ?」
 
信子は自分の胸に貼り付けられたおっぱいを見る。なんかこれ凄くリアルな感じ。まるで本当におっぱいができちゃったみたい。乳首を触ってみたら、なんかビクッとした。あれ?作り物のはずなのに乳首触って感じるって、どういう仕組みになってるんだろう??でも、こんなのが自分の身体に付いているのって、いいかもと思ってしまった。
 
「この付け乳は君にあげるよ」
「え〜いいんですか?」
 

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「でも、お股の方はどうするんですか?」
「それは必死に隠す」
「やはり隠すんですか!」
「今君がしているみたいにね」
「あはは、あまり見ないでください」
 
「おっぱいが普通にあれば、君みたいな雰囲気の子はちゃんと女に見えるから、下は見られないようにさえしていれば何とかなるよ。タオルでお股の付近を隠している人は普通にいるからさ」
 
「ああ、そういうもんですか」
「まあでも取っちゃうのがいい。お股に突起物が無くなれば、楽に女湯に入れるようになる」
「まあ女の身体になっちゃえば、そうでしょうね」
 
「取っちゃいたいと思ったことない?」
と千里が訊く。
 
信子は少し考えてから言った。
「無くなればいいのにと思ったことは何度もあります。でも突然無くなることはないし、性転換手術とか受けに行く勇気も無いし。そもそもお金も無いし」
 
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「まあ手術代が高すぎるからね。もし福引きで性転換手術が当たったら受けたい?」
「そんなの福引きに無いですよ!」
「もしあったら?」
と千里がこちらを覗き込むように訊く。否応なく彼女の豊かなバストが目に入る。
 
信子はごくりと唾を飲み込んでから答えた。
「受けたいかも」
 
「じゃ、今すぐおちんちん取っちゃおうか?」
「え!?」
「サービス、サービス。福引きの大当たりということで」
と言うと、千里は信子のお股に手を伸ばし、お股の突起物を掴むとぐいっと引っ張った。
 
そしたら取れちゃった!
 
え〜〜〜!?
 
と思っているうちに千里は
 
「じゃ、私は先に上がるね。もう他の女の子に見られても大丈夫だから、ごゆっくり」
と言って千里は上がっていった。
 
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信子は信じられない思いで何も無くなった自分のお股を眺めていた。
 

ハッとして目が覚める。
 
夢か!!
 
びっくりしたぁ。
 
あ、でもマジでお風呂入りたいと思う。取り敢えずトイレに行く。トイレの方に歩いて行きながら、自分の身体に硫黄の匂いがするのに気付く。あれ〜〜?ぼく、もうお風呂入ったんだっけ? 記憶があやふやな気がしてきた。
 
そういえば髪が少し濡れている。腕とかの匂いをかぐと、石けんの香りもする。あれれ?やはり、ぼくお風呂入ったんだ???
 
トイレの前で男女表示を見る。そして女子トイレの中に入る。女子トイレに入るというのは、ここ数日間でだいぶ「鍛えられて」平気になった。むしろこの旅が終わって男に戻ったら男子トイレに入れるだろうかと不安になる。信子はここ数日の《女の子ライフ》にかなり味を占めていた。
 
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個室の中で洋式の表示のあるのを見て、そこに入る。
 
ジャージのズボンを下げ、パンティを下げて便器に座り、おしっこをする。この時、何か物凄い違和感を覚えた。
 
へ?
 
と思い、お股を覗き込んだ信子は絶句した。
 

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夏の日の想い出・神は来ませり(10)

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