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■夏の日の想い出・南へ北へ(5)

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(C)Eriko Kawaguchi 2016-12-10
 
札幌に着いた後、蔵田さんと樹梨菜、江藤さん、政子の乗る車はそのまま滝川市に向かったのだが、私と千里、織絵と龍虎が乗る車は札幌市内を走っていた。
 
やがて市郊外の数棟木造アパートが並んでいる所に着き、私たちはいったん降りる。階段を上っていき、2階の真ん中の部屋のチャイムを千里が鳴らす。
 
「わあ、すごーい!音羽さんに、ケイさんまで居る!そこの美少女は私まだ知らないけど、新人アイドル歌手さん?」
と中から出てきた玲羅はドアを開けるなり言った。
 
取り敢えず中に入って6畳の部屋の真ん中に座る。かなり散らかっているが、無理矢理部屋の真ん中付近だけ荷物をどけたようである。私はここに本当に布団を2つ敷けるか?と不安を感じた。
 
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「散らかってて済みません」
と玲羅。
「いえ、私もちらかすタイプだから平気です」
と織絵。
 
そういえば織絵の部屋もカオスだといつか美来(光帆)が言っていたなと私は思った。政子もかなり酷い。部屋をきれいにしているのはAYAのゆみだ。彼女の部屋に何度か行ったが、いつも塵ひとつ落ちてない感じであった。そもそも彼女の部屋には物が無い。自分の歌ったCDでさえ置かれていない!
 

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私はあらためてここ数ヶ月のXANFUSに関する状況をみんなに説明した。玲羅も千里も、そして龍虎も、Purple Catsの解雇、神崎・浜名ペアの契約解除を知らなかったという。みんな驚いている様子であった。
 
「ね。その件、少し裏工作してもいい?」
と千里が言う。
 
「そうだね。それは任せる。何かお金の掛かることがあったら言って。私が出すから」
「それは大丈夫。その手のことに冬は手を染めない方がいい。必要だったら雨宮先生に出させるし」
「分かった。じゃその件は任せた」
 

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「無茶苦茶散らかってはいるんですけど、ここでも良ければいくらでも滞在していいですから」
と玲羅。
 
「姉から言われたので、取り敢えず、下着とか普段着とか買ってきました。あまり好みが合わないかも知れないけど」
 
「助かります!着替えていい?」
「うん着替えて」
 
それで織絵は奥の部屋に行って服を着替えてきた。
 
「新しい下着にしたら、凄く気持ちいい」
「ああ。昨日の朝から着替えられなかったよね」
 

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「それとこれも姉から頼まれてauショップに行って来ました」
と言って、玲羅がauショップの袋を渡す。
 
「わあ、ありがとう」
と言って織絵が受け取る。
 
「デザインとか好みではないかも知れませんが」
「いや、助かるよ」
 
と言って、織絵は箱から取り出したAQUOS SERIE SHL25(pink)を触っている。
 
「これ料金は事実上休眠口座だったN銀行の口座から払うようにしています。こちらの通帳とカードも取り敢えず預けておきますので。暗証番号は0333ですが、適当に変更して使って下さい」
 
「覚えやすい番号だね!」
と織絵。
「私の誕生日だね」
と千里。
 
「へー!」
 
「取り敢えず今残高は2万4千円だけ入れておいたので、たくさん使われるなら残高追加しておいてください」
 
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「うん。これ携帯自体の代金は?」
「75600円でした。姉から10万円振り込んでもらったので、実は携帯本体を買った残額を口座に入れたんです」
 
「なるほどー」
 
「そして、これ」
と言って私は携帯番号のメモを渡す。
 
「氷川さんに新しい携帯を1個確保してもらって、荷物を装って美来のいるマンションに放り込んでもらってきた」
 
「わあ」
 
それで織絵はその番号を早速登録し、そこに掛けた。すると、向こう側から掛け直すと言ったようである。5分ほどの後、掛かってきた。おそらく盗聴をおそれて部屋の外に出たのだろう。
 
「うん・・・・うん・・・」
 
織絵は今にも泣き出しそうな表情をしている。
 
私たちはそっと席を立ち、全員キッチンの方に移動してふすまをしめた。
 
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織絵はしばらく美来と電話で話していたが、随分泣いているようだった。たぶん電話の向こうの美来も泣いているだろうなと私たちは思った。
 

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織絵と美来の電話が終わった所で、私たちも滝川市のジンギスカン屋さんに移動することにする。
 
「玲羅ちゃんも来る?」
「行っていいんですか?」
「まあ関係者ということで」
 
それで、今度は私が運転し、龍虎が助手席、後部座席に玲羅・千里・織絵と乗って滝川に向かった。
 
実はここで玲羅を乗せることになるだろうと思ったので政子は蔵田さんたちの車に乗せたのである。
 
「美来からうちの母ちゃんの電話番号も聞いて、母ちゃんにも電話した」
などと織絵は言っている。
 
「お母さんの電話番号、覚えてなかったの?」
「いやあ、アドレス帳に頼り切ってたから」
「ありがち、ありがち」
 
「既に数人記者が来て、娘は居ませんと言ったけど、どうもその後、張り込みまでしているらしいって」
 
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「やはり札幌に来て良かったかもね」
「ファンの人たちにも説明しなきゃいけないとは思うけど、今はまだどう説明すればいいのか分からない」
と織絵。
 
「今の段階で下手なこというと、まずいことにもなりかねないよ。しばらくは沈黙していた方がいい」
と私は言った。
 

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蔵田さんたちをあまり待たせないようにと道央自動車道に乗った。ETCカードは千里が自分のを挿していたので、あとで割り勘にしようと言っておいた。
 
1時間ほどで滝川市の松尾というお店に到着する。当然蔵田さんたちが先に着いているだろうと思ったのだが、まだ着いてない。首をひねりながらも個室に案内され、そこでしばらく待っていると「参った参った」などと言いながら、蔵田さんたちが入ってくる。
 
「下道走ってこられました?」
と私が訊く。
 
「それがこいつカーナビを松尾の新千歳店にセットしやがって」
「カーナビセットしたのはコーじゃんか」
「お前も間違いに気付よ」
「まあまあ」
 
「更にこの馬鹿、インター降りてすぐの所で切符切られやがって」
と蔵田さん。
 
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「ああ・・・」
「あれはごめん。でも90しか出してなかったのにぃ」
と樹梨菜は言っている。
 
「ICの出口の近くって、結構警察が張ってるんだよね」
と千里が言う。
 
「もしかして一発免停?」
 
90km/hということは60制限だったとしても30km/hオーバーだ。
 
「うん。せっかく今回は無違反で来てたのになあ。また次回もブルーだよ」
「免停は講習受けて1日に短縮かな」
「コー、悪いけど講習代と反則金出して」
「OKOK」
 
「あら、それ私が出しますよ」
と江藤さん。
「とんでもない!こいつが悪いんですから」
と蔵田さんは言っている。
 

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お肉を持って来てもらい、焼き始める。
 
「美味しいですねー!」
と龍虎が笑顔で声をあげる。
 
「あなた凄く雰囲気いい。来年デビューするんだって?」
と江藤さんが言う。
 
「はい。アクアです。よろしくお願いします」
「もっともアクアという名前は1月まで非公開だけどね」
と私は補足する。
 
「へー。でも凄く売れそう」
と江藤さんはニコニコして龍虎を見ている。
 
「ああ。そうそう。洋子、これここまで来る間に書いたから清書しといて」
と言って、蔵田さんが少女趣味なレターペーパーにABC譜で書いた曲のメモを私に渡す。タイトルは『アタックされてびっくり』と書かれている。
 
まんまじゃん!
 
蔵田さんは基本的に「それはないでしょ」という感じのタイトルを付ける。これ実際には兼岩さんが違うタイトルに変えさせてくれと言ってくるだろうなと私は思った。
 
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更には蔵田さんたちの車に乗っていた政子まで「冬。これ書いたから曲をつけて」と言って歌詞を渡す。『隕石の目覚め』というタイトルだ。こちらも、まんまだ!
 
「OKOK」
といってその詩を受け取った。私も少しメロディーが浮かんでいたので、それを蔵田さんたちを待つ間に書き留めておいた。それが多分使えるだろうなと私は思った。
 
「千里も何か書いた?」
「うん。ここまで冬が運転してくれたから、その間に書いたよ」
と言って五線譜を見せる。
 
「あ、その五線紙、少し余ってたらくれない?」
「OKOK」
と言って千里は五線紙を5枚分けてくれた。
 
「洋子、なんでお前五線紙持ち歩かないの?」
と蔵田さんから言われる。
「すみませーん。なぜか知らないけど、誰かから借りた方がうまく行くんですよ」
と私は答えた。
 
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「ああ、確信犯だね」
と樹梨菜が言った。
 

かなり食べた所で、龍虎がトイレに立つ。続けて政子もトイレに立つ。そのあと千里、織絵、樹梨菜、と五月雨式にみんな1度はトイレに行ってきた。
 
「でもアクアちゃん、酔ってもいないのにトイレ間違えないようにね」
と政子が言っていた。
 
「どうかしたの?」
「だってこの子、トイレで男子の方に入って行こうとするんだもん」
 
千里が吹き出している。
 
「アクアちゃん、そっち違うーと言って手を引っ張って、ちゃんと女子トイレに入れたよ」
と政子。
 
アクアは恥ずかしそうに俯いていた。
 

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焼肉屋さんを出た後は、また2台の車に分乗して、札幌に戻った。帰りは樹梨菜が「うっかり?」ビールを飲んでしまったので、千里と私が運転した。千里の車は助手席に樹梨菜、後部座席に蔵田さんと江藤さん、私の車には助手席に龍虎、後部座席に、政子・玲羅・織絵である。
 
千里は江藤さんを札幌グランドホテル、蔵田さんと樹梨菜を全日空ホテルに置き、車も全日空ホテルの駐車場に入れた。私たちの車は直接全日空ホテルに入り、玲羅はタクシーでアパートまで返した(千里が事前にタクシーチケットを渡していた)。
 
織絵をホテルに泊めたのは、今日の段階では玲羅の部屋が散らかりすぎていて!とても織絵の分まで布団を敷くスペースが無いからである。
 
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そういう訳で、この日のホテルの部屋は蔵田さんと樹梨菜、私と政子、千里、龍虎、織絵と、ツイン2つにシングル3つを取っている。
 
それで各々の部屋に入って休もうとしていた時、政子が
「アクアちゃん」
と言って呼び止める。
 
「はい?」
「君、突然連れてこられたから、着替えとかなかったでしょ?」
「あ、はい」
 
「ジンギスカン屋さんに行く直前に、ちょうどしまむらがまだ開いているのの前を通りかかったからさ、寄ってアクアちゃん用の下着とパジャマを買っておいたのよ。良かったら使って」
 
「あ、はい。ありがとうございます」
「サイズは、たぶんアクアちゃんSで行けそうと思ったからパンティのSとブラは少し余裕見てB70買っておいたんだけど」
「わあ」
と言って龍虎はパジャマの方の袋をいったん千里に預けて下着の方の袋を見ている。
 
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「このブラもキャミも可愛い!」
「可愛いでしょ。このくらいが女子中学生の好みかなと思って」
 
「でも私、A65でも行けるんですよー」
「じゃ少し大きすぎるかな」
「でもありがとうございます。下着は替えたかったから助かります」
「うん。じゃ、明日A65を買ってあげるよ。今夜一晩我慢して」
「大きいのは寝る時は問題無いです」
「だよねー」
 
それで龍虎は政子が買ってあげた下着の袋を持って自分の部屋に入って行った。しかし「A65で行ける」って、この子、自分に合うブラのサイズを知ってるんだ!と私は思った。
 

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織絵は自分の部屋に入ると、ふっと息をついた。
 
ケイにしても、マリにしても、醍醐春海さんにしても、自分のことを凄く心配してくれる。そして・・・桃香も。
 
と思ってから昨夜の桃香との夜が思い起こされる。それは美来への裏切りでもあるので罪悪感が心を責める。でも行き先を失った心を桃香は癒やしてくれた。
 
そういえば、桃香と醍醐さんの関係って何だろう?恋人というのとは違うような感じだったけど。
 
それでも昨夜の「情事」は気持ち良かっただけに、いやでも脳裏に浮かぶ。何気なくバッグの中をまさぐるようにしていたら変な感触のものに手が当たった。何だこれ?と思って取り出して吹き出す。
 
それは夏フェスで数組合同の打ち上げをした時に、醍醐春海さんが見せてくれた「おちんちん」であった。そういえば何となく最後に持っていた自分が、お持ち帰りしてしまったのだけど、別に良かったのかな?などとも思う。
 
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(織絵は部屋もカオスにするが、バッグも概してカオスで、時々賞味期限の激しく過ぎたおにぎりとかが潰れた状態で発見されたりする)
 

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バッグの中を見ると、これを装着するハーネスまである。
 
ちょっと・・・付けてみようかな?
 
そう思った織絵はズボンとパンティを脱いでハーネスを装着。そこの取り付け口の所に「おちんちん」を付けてみた。
 
おお! なんかすげー!
 
自分や美来が使っているのに比べて、物凄くリアルである。織絵は実は本物のおちんちんというのを長い間見たことがない。小さい頃にお父ちゃんのを見たことがある程度だ。自分が中学生くらいになった頃から、父は自分の前では裸を見せなくなった。たぶん母に注意されたのだろう、でもこれは多分、物凄く本物に近いのではという気がした。
 
いったん取り外してから、自分が持っているメディスン・スプーンを中に挿入して再度取り付けてみる。
 
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よし。おしっこしてみよう。
 
そう思ってトイレに行き、立ち小便をしてみる。
 
おお、なんか本当に男になったみたいだ。
 
私、いっそ性転換しちゃおうかな?
 
そんなことを考えたら少し気が晴れる気もした。
 

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織絵は結局その「おちんちん」で30分くらい遊んでいた。
 
そろそろ寝るかと思い、取り外してメディスン・スプーンはきれいに洗い、拭いていっしょにビニール袋に入れる。ハーネスも取り外す。
 
それをバッグにしまおうとして、織絵の手が別のものに触れた。
 
取り出す。
 
XANFUSの先日リリースしたシングル『DANCE HEAVEN』である。
 
(織絵のバッグはほとんど四次元ポケットである)
 
このシングルは自分としても美来としても物凄く不本意だった。ガラクンさんと社長だけ盛り上がっていたけどね。こんなんが売れる訳無いと思ったら、初動が4000枚。そしてその後全く数字は動いていない。その買ってくれた4000人のファンの人たちが凄くありがたいが、また申し訳ない思いだ。
 
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織絵はじっとそれを見ていた。
 
見ている内に怒りがこみ上げてきた。
 
やがて思い切ったような表情で織絵はバッグからゴミ減量用に持ち歩いているハサミを取り出すと、そのシングルのディスクを取り出し、ハサミではさむ。
 
「サヨナラ」
と言って織絵は指に力を入れた。
 
パリッという軽い音を立ててディスクに切れ目が入り、印刷などが剥離する。そのまま力を入れてきれいにディスクを切ってしまった。
 
そしてそのまま部屋のゴミ箱に捨てると、パッケージも一緒にゴミ箱に放りこんだ。
 
「ああ、すっきりした」
と言って、織絵はベッドに入り
 
「ミルル、おやすみ。昨夜はちょっとだけ浮気しちゃったけど、もうしないから勘弁してね〜」
と言って目を瞑り、すやすやと眠ってしまった。
 
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■夏の日の想い出・南へ北へ(5)

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