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■夏の日の想い出・女子制服の想い出(8)

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このカリオンのデビューCD『幸せな鐘の調べ』(ゆきみすず作詞・木ノ下大吉作曲)は2008年1月2日発売ということになり、12月中旬からさかんにPVが流された。3人のハーモニーがとても美しいので注目され予約が殺到し、いきなり4.8万枚を売るヒットを記録して、KARIONはトップアーティストとして活躍し始める。
 
後に《08年組》と呼ばれることになる、この年にデビューした女性歌手ユニットのトップバッターとなった。
 
(08年組はデビュー順に KARION, AYA, Rose+Lily, XANFUS で、偶然にも全てのユニットのメンバーが全員同学年 1991年度生まれであった。これにやはり同じ08年デビューの女性歌手ユニットとして、スリーピーマイスを加える人もあるが、彼女らはボクらより3つ年上である)
 
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ボクは発売前に畠山さんから1枚CDを頂いたが、そのCDを抱きしめて、ボクは自分も和泉と同じ道を歩いて行きたいという思いを強くした。
 

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なお、この音源制作でボクは演奏料として10万円、エンジニア助手としての報酬も3万円頂いてしまった。ボクはそのお金とこれまでのバイト代の貯金を使って今まで欲しかったものの買えずにいた DTMソフト Cubase と、それを動かすためのノートパソコンやMIDI入力用のキーボードなどを購入した。
 
そしてこれまで手書きの譜面で書いていた自作曲を入力しはじめたのだが・・・・
 
この時、ボクは夏に政子とふたりで初めて書いた曲『あの夏の日』の譜面が紛失していることに気付く。取り敢えず、記憶に頼って書いてみたものの、微妙に違うような気がする。
 
結局その譜面が出てきたのは2013年の3月のことで、紛失に気付いてから5年4ヶ月も後のことであった。
 
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KARIONの音源制作が終了した翌週末、ボクと有咲は麻布さんの勧めで、音響家協会のビギナー向け講座を受講した。音響に関する基礎的な事項の説明から始まり、音響機器の操作まで、実際の機械を使ってレクチャーしていく。
 
そしてこの講座を受講したことで、ボクたちは「3級音響技術者」の認定を受けた。
 
更に月末には、舞台機構調整技能士という国家試験の3級を受験した。こちらは実際に楽器の音を鳴らして何の楽器の音かを当てたりとか、音の大きさの判別など、まるで聴覚の試験のような実技試験だったが、ボクも有咲もきれいに聞き分けることができた。年明けに合格通知をもらい3級の技能士に認定された。
 
ちなみにボクはどちらの試験も「唐本冬子」の名前で受験してしまった。もちろん高校の女子制服で試験場には行った。有咲も標準服で受験していた。
 
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そしてこのような体験を通じて、ボクは次第に自分の中で「唐本冬子」としての活動の部分が大きくなって行ったのである。
 

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12月に入ってから、うちのスタジオで、これまで見てきた中では最も大物のアーティスト、サウザンズのメンバーが音源制作にやってきた。
 
マネージャーさんがボクを見て「あれ?歌う摩天楼のリハ歌手してたよね?」
と言う。
「はい。でもこのスタジオにも春からずっと勤めているんです」
とにこやかに答えた。
 
「へー! よろしくお願いしますね」
「いえ、こちらこそよろしくお願いします」
 
このサウザンズの音源制作では、サポートミュージシャンの手配ミスのような事故もなく、スムーズに制作は進行したが、メンバー間でアレンジをめぐって激しいやりとりが行われたりすることもあり、ボクはこの場に居ていいのだろうか?と悩むようなこともあった。しかし議論の結論が出ると、みんな仲良く演奏しているので、基本は仲良しなのかな? などとも思った。男の人たちのそのあたりの感覚というのは、ボクにはどうにも分からないところだ。
 
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学校でもよく男子のクラスメイトが昼休みに殴り合ったりしているが、別に仲が悪い訳ではないようだし、理解できないなあと、仁恵たちと話していた。
 
このサウザンズの音源制作では基本的にボクは有咲と一緒に麻布さんの助手として仕事をしていたのだが、ひとつだけ音源自体に関わる仕事もした。それが楽器のチューニングであった。
 
サウザンズのメンバーは誰ひとりとして絶対音感を持っていない。そしてギターにしてもベースにしてもかなりエネルギッシュな演奏をする。ということで、演奏中にチューニングがどんどんくるって行くのである。
 
普通はチューニングは電子チューナーとかで合わせるのだが、メンバーは「そういう電子の判定は嫌いだ!」というので、では調律の専門家を手配しましょうか?といったら、それも嫌いだ!と言われる。実際彼らはライブではアバウトに音を合わせ、少々のチューニングのずれは構わず、勢いで演奏するようである。
 
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ロッカーの性(さが)なのかも知れないが、それでもチューニングが合ってない状態でCDの収録する訳にもいかないと困っていた時(過去の音源制作でも、この点の妥協点を見いだすのに苦労したらしい)、マネージャーさんが
 
「ね、そこにいる女子高生にチューニングさせるってのはどう?」
と言ったら
「そういう若い感性の耳で合わせてくれるならOK」
 
と言うので、ボクがチューニングを担当することになったのである。
 
そういう訳で、ボクはこの音源制作中の2週間は毎日スタジオに顔を出して、ひたすらギターとベースのチューニングをし、更には激しいドラムスワークで調子がおかしくなりやすいドラムスについても、皮の張り具合などの調整をすることになった。
 
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「へー、君、ギターもベースもドラムスも弾けるの?」
とリーダーの樟南さんから訊かれたが
 
「ただ音を出せるだけです。本当はキーボード奏者です」
と答える。
 
「ふーん。キーボード奏者? じゃ、この譜面演奏してみない?」
などと言って、いきなり見たこともない譜面を渡される。しかも手書きで字が汚いので、音符がソなのかラなのか判読しかねるところまである!
 
でもボクはにこやかに(ハンバーガー屋さんで鍛えた0円の女子高生スマイルで)
「はい。ではキーボードお借りします」
と言って、その譜面を譜面立てに立てて、オートリズムで16ビートのリズムを選択し、演奏し始めた。
 
音符の高さが判読できない所は、音の流れでどちらかを判断しながら演奏する。メロディーが激しく動く所では左手は全音符弾きをし、逆にメロディーが静かな所では八分音符で弾いたり、分散和音にしたりする。
 
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D.S.(ダルセーニョ。セーニョ記号のある所に戻る)があるのに、そのセーニョ記号がどこにも見当たらない!なんてのは、たぶんここかなという所に戻ったりして演奏を進める。
 
そして最後、どう考えてもこれで終われる訳がないという終わり方をしていた譜面の最後に、勝手にコーダを8小節、作曲しながら付加して演奏した!
 
最後、オーケストラヒットで「ダン!」という感じで演奏を終了する。
 
サウザンズのメンバーの人たちがパチパチパチと拍手をしてくれた。
 
「君、凄いね〜」
「初見でここまで弾けるって、凄いというよりクレージー!」
「俺たちだって、あんな汚い譜面、読めねーのに」
「度胸と勢いとハッタリで演奏した感じだ」
「たぶん頭のネジが数本飛んでるから弾けるんだ」
 
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などと褒められているのか、けなされているのか、悩むような評をもらう。
 
「今のアレンジ、誰か譜面に書いてよ」
「うん、今のアレンジ良かったからそのまま生かそう」
「コーダも雰囲気良かったね」
 
「あ、それでは私がスコア書きます」
 
と言って、ボクはスタジオにある Protools の入っているパソコンを使い、キーボードとPCを併用して、30分ほどで今自分が演奏したものをスコア譜にまとめあげた。麻布さんと有咲にもチェックしてもらい、少しだけ記憶違いしていたところ、ここはどう考えても和音の勘違いというところを修正する。
 
更に画面上で樟南さんに見てもらい、若干の修正を加えた状態で、プリントしてメンバーに配った。
 
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という訳で、ボクはこのアルバムの曲のひとつを編曲してしまったのであった!
 
なお、この曲に関しては、後で編曲料と言われて4万円も頂いてしまった。またJASRACにもこの曲の編曲者として「柊洋子」という名義でボクの名前が登録された。別に印税が入る訳ではないものの、マリ&ケイ以外の名義で、ボクの名前が登録されている、希少なケースである。
 
「柊洋子」というのは、歌う摩天楼のリハ歌手をしていた時の「暫定芸名」で、和泉は「源優子」なのだが、こんな名前を知っているのは、畠山さんや三島さんなど、一部の∴∴ミュージック関係者に限られる。
 

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サウザンズの音源制作が終わったのは12月中旬で、その後の火曜日の学校が終わった後、ボクは有咲・若葉・奈緒の3人とドーナツ屋さんで待ち合わせて、しばしおしゃべりをした。
 
ボクは女子制服に着替えて、集まりに行った。
 
「やはり、冬はそういう格好のほうがいいよ。冬って、校内であまりその服を着てないからさ。でも学生服を着てる冬を見る度になんか凄く変な感じがして」
と奈緒が言う。
 
「私は高校に入った後で、学生服を着た冬子を一度も見てない。冬はだいたいいつも女子制服でうちのスタジオに来るからね」
と有咲。
「私はワイシャツ姿を1度だけ見たよ。でもほとんど女子制服でしか会ってないね」
と若葉。
 
「ってことは、もしかして冬って、校内では女子制服を着ずに、校外では着てる?」
「うーん。。。そうかも」
「それ絶対変だ」
 
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「ってか、友だち関係で冬子の女子制服姿を見てるのは、私たちだけだったりして?」
「あ、そうかも知れないね」
 
などと言っていたら、突然有咲がこんなことを言い出す。
「ってか、冬子のおちんちんを見たことあるのは、この3人だけだったりして」
 
「あ、それって、すごくレアな体験っぽいよね」と奈緒。
「というか、多分3人とも、冬子のおちんちんをいじってるよね?」と若葉。「というか、ひょっとして3人とも冬子と実質セックス済みだったりして?」と有咲。
 
「うーん。。。」と言って3人は顔を見合わせている。
 
「私たち全員、冬の愛人だったりして?」と奈緒。
「あ、私冬を愛してるよ」と有咲。
「私、冬の婚約者だと人前で言ったことある」と若葉。
「私たちが妊娠したら、冬責任取ってよね」
「ちょっと待って」
 
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「冬が男の子だったら、乱れた性生活って感じの所だね」と奈緒。
「でも冬は女の子だから、恋愛成立しないもんね」と有咲。
「まあ女の子同士の疑似恋愛の一種だよね」と若葉。
 
「でも最近、冬は、書道部の女の子にお熱っぽい」と奈緒。
「ほほお、ちょっと詳しく聞きたいね」と有咲。
「あれ?コーラス部の女の子の方かと思ってた」と若葉。
 
「そんなこと無いよ〜。書道部の子とは同じ部だから話すだけだし、コーラス部の子のほうは歌の練習仲間だよ」
 
「その言い方、やはり書道部の子が本命か」と若葉。
「あ、私も今そう感じた」と有咲。
「相思相愛っぽい言い方だったね」と奈緒。
「えっと・・・」
 
「書道部の子に女子制服姿を見せた?」「ううん」
「コーラス部の子には女子制服姿を見せた?」「・・・見せてる」
 
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「やはりそうだ」
「書道部の子には、本性隠して親しくなろうとしてるな?」
「そんなことないよ」
 
「彼女におちんちん見せた?」
「見せてない、見せてない」
「おっぱい触られた?」
「えっと・・・触られた」
「あ、分かった。おちんちん触られてなくても、お股触られてない?」
「えっと・・・触られた」
「やはり深い関係になりつつあるね」
 
「そんなこと無いって。おっぱいとか、ここにいる3人とも触りっこしてるじゃん。それに、そもそもあの子、ちゃんと恋人がいるから」
 
「いたって関係無いよね〜」
「略奪しちゃえばいいよ」
などと無茶苦茶言われる。
「コンちゃん1枚あげるから持っておきなよ」
などと有咲が自分の生理用品入れから1枚避妊具を渡してくれる。
「えっと・・・」
と言いながら、取り敢えずもらっておく。
 
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「でもボクが女の子に恋愛的な興味無いの、みんな知ってるでしょ?」
とボクは言ったが、
「男女間の恋愛はできなくても、レズにはなれるはず」
と奈緒から言われる。
「うーん・・・」
 
「冬。タロット1枚引いてよ」
と言って、若葉がいつもの《魔女のかばん》の中から、タロットを取りだしてボクの前に広げた。このタロットは知っている。20世紀最大の魔術師・アレイスター・クロウリーが作った『トートのタロット』だ。
 
ボクはこの時期、占いに対して少し複雑な思いがあって、タロットからも遠ざかっていたのだが、引けと言われたら引くしかない。
 
ボクは1枚カードを引いた。
 
開くと『Lust』(愛欲)のカードであった。
 
「おぉ!ダイレクトだ」と奈緒。
「まあ、このカードの解説はするまでもないね」と若葉。
「これって、普通のタロットだと Strength(力) だよね?」と有咲。
 
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「そうそう。冬はその女の子と愛し合うようにもなってセックスもするだろうし、また彼女と組むことで、物凄いパワーを手にする。これって、多分どちらにとっても運命的な出会いだよ」
と若葉は言った。
 
ボクはうーん・・・と悩みながら、そのカードを見つめていた。
 
 
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■夏の日の想い出・女子制服の想い出(8)

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