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■夏の日の想い出・モラトリウム(8)

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なお、これらの建設作業に従事する作業員は、市内・近郊からの通いの人でまかなっている。Muse Theater / Muse Arena の建設に携わった人たちは、名古屋方面の季節工に行ったり、金沢から敦賀までの延伸工事が進む新幹線の工事現場などに移動したようである。
 
ただ、まだしばらく関連開発(Muse Town跡地の整備など)があるので、今回の建設に携わった人で遠方から来た人の中で、これを機会に若狭に定住してもいいかなという人たち(30-40代の人が多い。他に20代の人で、実はここで恋人ができてしまった人も多数居た)をムーラン建設(という会社を作った!)で雇い、地元の工務店さんの中でも資金力のある所に出向という形で使ってもらうことにした。
 
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実は小浜市長が
「あそこも温泉ならもっといいのですが」
 
と言ったので、若葉が
「掘ってみましょうか?」
 
と言い、試掘してみることにしたのである。千里は
「冷泉が出ると思う」
 
と言った。すると若葉は
「その冷泉をMuseの熱で暖めればいいね」
 
と言った。
 
そういう訳でここには2〜3年後、温泉ができる可能性がある(現在は水道水を使用したただのスパ)。そうなると更にまた開発が進む可能性もある。
 

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ムーラン建設で雇った人たちの住まいを確保するため、若葉は市内の別地区に住宅用地として10haを12億円(平米単価12,000円)で購入した。実は最初、隣接の若狭町に安い土地があったので、そこを買おうとしていたら、それを知った小浜市長が直接若葉に電話して来て、市有地を売るので買わないか?と言ったので買った!のである。
 
「いくらくらいなんですか?」
「そちらで進められている9ha 12億円より少しだけお得な10ha 12億円でどうでしょう?」
 
「あ、安いですね。それで」
 
という会話で商談がまとまってしまった!
 
この土地は後に公募によって“風光台”という名前が付けられ、正式の住所にもなってしまうのだが、ここの建設はこのような手順で進められた。
 
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2019.04 土地の購入。開発の認可を取る。
2019.05-06 樹木伐採・基礎工事
2019.06-08 第1号棟(64世帯分)竣工。
2019.08 Muse Townのユニット住宅の一部をここに移設。
 
2019.08-09 2,3号棟用の樹木伐採と基礎工事 10-12 2,3号棟の建設工事 
2019.10-11 4,5号棟用の樹木伐採と基礎工事 01-03 4,5号棟の建設工事 
 
つまりMuse Townのユニット住宅の内、風光台の建築に従事する人たちの分をこちらに移転し、取り敢えずそこに住んでもらって、建築を進め、出来上がったらアパートに入居してもらうという方法を採ったのである。用が済んだユニット住宅は随時解体していく。
 
伐採した樹木もアパートの内装材として利用しているが、解体したユニット住宅でも再利用できるパーツや素材は再利用している。
 
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しかし基礎工事2ヶ月はいいとして、8階建てのアパートを3ヶ月で建てるのは物凄い短い工期だが、若葉が大好きなPC(工場生産のコンクリート板)を利用した建築である。
 
普通のRC(鉄筋コンクリート)工法では、だいたい階数×1ヶ月+3ヶ月かかるといわれる。これはコンクリートを現場で型枠に流し込み、固まるのを待ってからその上の型枠を伸ばしていく必要があるからである。しかしPC工法では予め工場でたくさんコンクリート板を造っておき、現場では組み立てるだけである。つまり1階〜8階を同時進行で作れるのである。それでマンションなどの建設を1階3〜4日という短時間で進めることができる。しかも環境の良い工場内でコンクリートが固まるので、天候による品質の差が出にくいし、充分な圧力を掛けて丈夫なコンクリートにすることができる。最近のタワーマンションなどはだいたいこの工法である。
 
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しかもこの工法は現場での作業が少ないので騒音や粉塵も少なくて済む。また型枠に使用した材木を棄てなくても済む(鋼製の枠を何度も使用する)ので、廃棄物が4割減ると言われる。つまり期間も劇的に短縮されるし、エコでもあるが、大型クレーンが必要など、大がかりな工事となり、結果的にコストが高くなるケースもある。そのため小規模な開発では、必ずしも採用されていない。若葉の場合は、お金が掛かるのは全然問題無いので、速くできた方がいいということでPC工法の採用となった。
 
(播磨工務店の人たちが物凄く要領がいいので、工費は実際にはかなり安くなったようである)
 
Muse Theater / Muse Arena の建設はだいたい7月くらいまでに終了しており、その後はMuse Town側の整備に入っている。その余ったマンパワーを使って、この社員用アパートの2号棟以降の建設作業を進め、8〜9月に基礎工事、10-12月に2号棟・3号棟の建設が完了した。
 
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Muse Townは8月から解体・整備を始めたが、最初に自分たちが(暫定的に)住む分のユニットを“風光台”に移築し、そこに引っ越してから、元々の市内在住の作業員さんたちと一緒にその後の作業を進めた。
 

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ムーラン建設で雇用したのは、3分の2程度が単身男性、3割が夫婦もの(結婚したので定住することにした人たちが多い)、5%程度が女性、更に5%程度が性別の曖昧な人である。
 
実は性別の曖昧な人たちは、なかなか仕事が得にくいので、そういうことを全く気にしないで曖昧なまま扱ってくれるこの会社に惚れ込んだのである。そのため性別の曖昧な人の残留率は高かった。
 
「気にしなくていいよ。俺も実は女だから」
と播磨工務店の社長が言ったら、大量に固まってしまった社員が居たという。
 
「あれ?今の冗談なんだけど、みんなまさか信じた?」
と南田社長が言うと
「冗談は顔だけにしとけ」
と社長秘書の前橋さんが社長に蹴りを入れていた。
 
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その人たちも含めてムーラン建設の社員100名ほどがこの新アパートに入ることになったが、様々な理由や事情で、市内の一般のアパートなどに住むのを選択した人たちもいる。若葉は、建設に協力してくれた工務店を通して、地元の不動産業者に、彼らのためのアパートなどを斡旋してもらった。
 
さて、ムーランが、社員寮として使うのに8階建てマンション(若葉としてはアパートのつもり:若葉の感覚では“マンション”というのは40-50階建てで部屋も“最低”4LDK2Sくらいはあるものを言う)を建てていて、空いている部屋には一般の人も入れる(はいれる)らしい。しかも家賃が物凄く安いらしい、という噂が広がると、入居したいという照会が大量に入り始める。
 
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また、藍小浜の従業員さん、また他にMuse-3 DataCenterで仕事をしている人で、ここのアパートに入りたいという希望もあった。
 
そこで若葉は1号棟の空室および2号棟には藍小浜・MDC3で働く人を優先的に入れることにし、特に2号棟の1〜4階は女性専用で男子禁制とした(1〜4階に通じるエレベータはIDカードを持っている人しか利用できない)。
 
また一般の人を対象に年末に抽選をして2,3号棟の空室入居者を決めることも発表した。また一般の人の家賃は悪いがムーラン建設・藍小浜・MDC3のスタッフの倍にさせてもらうと述べた。倍にしても公団住宅並みの安さなのである。また若葉は、まだ入居希望者がいるならということで4,5号棟の建設も決めた。
 
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(この土地には最大14棟のアパートを建てられる:最終的には12棟建てることになった)
 
若葉は儲けるつもりがそもそも無く、余って困っている!お金を使いたいだけなので、家賃も維持費をまかなえる程度に設定した。若葉がこのアパート群に設置した部屋は2DK, 3LDKといったファミリー層向けの部屋が多く、しかも全戸分の駐車場付きである(アパートに隣接して自走式の駐車場棟を建てている。駐車場代は入居者は月五千円)。駐車場付きにしたのは、生活するのに車が必需品である田舎の事情に合わせている。それで安いので、入居希望者がたくさん集まったのである。
 
また若葉はやり方がうまく、このプロジェクトに地元の中堅不動産屋さんに「私、不動産のことよく分からないので」と言って参加してもらったので、地元の産業界の反発も少なかった。ムーラン建設で雇った人たちの住宅を地元の複数の不動産会社に紹介してもらったついでに、その不動産会社に、こちらのプロジェクトに参加してもらったのである。実際その中のいちばんの大手の所がこの住宅受付の窓口も務めてくれた。一般向けの家賃を社員の倍にした方がいいと言ったのもこの不動産会社の社長さんである(その家賃にすることで同業者の反発を抑えることができる)。
 
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そういうわけで、ここにちょっとした町が出現したのだが、名称を公募したら風光台という名前が付いた。ここにはすぐに隣接して地元資本のスーパーの支店がオープンし、保育所や小学校も建設されて、便利な土地になっていく。
 
更に若葉は建設的な開発が一段落した後のムーラン社員の仕事を確保するため国内の大手電機メーカー(元々の人脈でその手の知り合いは多い)にも資本参加してもらって市内に大型のIC工場を1000億円(この費用の大半がリソグラフィ装置の値段)掛けて建設することにした。
 
そしてこのような不動産・建設業・更にこのIC工場からあがってくる利潤は凄まじいものになって「お金が余って困っている」と言っていたのに、どんどん彼女の資産は増えていくのである。
 
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しかし電力事情の良い所にスーパーコンピュータを設置しようという話がここまで大規模な開発に進展し、結果的に若葉の人生も変えることになるとは2018年の段階では、思いもよらなかった。
 

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ところで娘のイリヤさんからお金を借りて、★★ホールディング株の相場に参戦していた2A17さん(ひまわり女子高校2年A組17番・森野眠美)だが、
 
美事に失敗した!
 
いちばん高くなっていた時期には「ライオンペアズのTOB」とか、別の国内ファンドが株を買い集めているらしいという噂を信じて売らずに持っていて、1000円近くまで落ちた段階で「やばいかも」と思って売ってしまったのである。
 
結果的に500万円近い損失を出して、イリヤさんの奴隷決定である!
 
(今回はプロでも失敗して青くなった人が多かったらしい。若葉や千里が100億円規模の利益を出したのは例外的である)
 
「まあ定年退職までは、奴隷の身では学校に差し障りがあるかも知れないから、取り敢えずモラトリウムにしておくけど、定年になったら(2021年春)覚悟してね」
 
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と娘さんから言われて、2A17さんは、期待の目でワクワクしていたそうである!
 
(きっと奴隷になりたいのだろう)
 
ちなみに株主総会には、しっかり女装で!参加して(娘さんから自分の近くには寄るなと言われていたとか)、役員人事では鈴木案に賛成、TKR合併には反対を投票したということであった。
 

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「でも可愛かったですよ」
と青葉は言っていた。
 
「株主総会で会ったの?」
「偶然遭遇したんですよ。ジル・スチュアートのカジュアル着てました。あの人若い子が着るような服を好んで着るけど、見た目が若いから似合うんですよね」
 
「へー」
 
60近い男性が、20代女子向けの服を着て、それで似合うというのは凄いと私は思った。たぶん体型もかなり虐めて、女性的体型をキープしているのだろう。
 
「セーラー服もたくさん所有しているけど、それ着て外出するのは禁止ってイリヤさんから言われているらしいです」
 
「学校の先生なのにセーラー服はさすがにやばいよ」
「女生徒たちには割と人気らしいですよ。乙女心が理解できるから」
 
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「ああ。でも青葉、前から知り合いだったっんだっけ?」
「お仕事関係で知り合ったんです」
 
と青葉が言ったので、何か霊的な相談でもしたことがあるのかな?と私は思った。
 
「あの人、出張する時とか普通に女装で飛行機に乗ったりしているし、先生たちの研修会とかにも、普通に女装で、女性教師のふりして参加しているんですよ。だから女装に全く違和感が無いですよ」
 
「へー」
「もっとも女子トイレで通報されたことは数回あるらしいですが」
「あははは」
「自分は性同一性障害だと主張して、一度は友人にも証言してもらって警察沙汰にはならなくて済んだらしいです」
「学校の先生だと、痴漢と思われたら人生終わっちゃうから大変だよね」
 
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「もっとも“性同一性障害”と言っても理解してもらえず、いわゆる“オカマ”ですと言ったら、分かってもらえたことの方が多いそうです」
「まあ世間はそんなものだろうね」
「運転免許証の写真に女装で写っているから、それで認めてもらって解放されたこともあるそうです」
 
「ああ、それは女装が日常であることを証明する大きな手段かもね」
 
「でもあの人、実際には男子トイレで文句言われたことの方が多いそうですよ」
「だったらトイレ入るのに困るよね!?」
 
「男性用の背広スーツ着てても、けっこう女に見えちゃうんですよ」
「だったら女子トイレ使う方が問題無い気がする」
 
「見た目は完璧に女性に見えるのに、変におどおどするから、不審がられるんですよね。もっと女装に自信持てばいいのに」
 
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「いや、そういう人は多いと思うよ。女装外出はよくするけど、それで知人に会うのは怖いという人もいるよね」
 
 
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夏の日の想い出・モラトリウム(8)

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