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■夏の日の想い出・若葉の頃(5)

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(C)Eriko Kawaguchi 2016-06-12
 
「そして歌っているのは、私、ケイと」
「私、マリです」
 

ここで拍手があり、次の曲に行く。
 
前半は電気楽器をほとんど使わないアコスティックタイムである。『たまご』・『ダブル』と最近発表した重厚なサウンドの曲を演奏し、そのあと超絶ヴァイオリン六重奏のある『花園の君』で聴衆を圧倒する。更にダンサーを入れて龍笛の音が美しい『女神の丘』を演奏する。更に『Heart of Orpheus』、『幻の少女』とたたみかける。
 
『Tu es bell - 君は美しい』で箸休めした後、前半の最後は多数の和楽器をフィーチャーした上に、ヴァイオリニストも10人並べた『振袖』を演奏する。この10人は今回ヴァイオリン専門で入ってくれている6人に、鷹野・宮本・香月の3人に更に長丸穂津美(LC)も参加してもらったものである。
 
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穂津美さんはピアノが巧いのだが、実はヴァイオリンもかなりできる。彼女には第7ヴァイオリン鷹野さんの次の第8ヴァイオリンに入ってもらった。最初彼女にスコアを見せたときは
 
「これ10本のヴァイオリンが全部違う譜面を弾くわけ〜〜!?」
と言って驚いていた。
 
驚いていたというより呆れていた感じもあった。
 
「まあ、こういうアレンジができるケイって実は天才なのかも知れん」
とアスカが言うと
「いや、ケイは天才ではなくて変態です」
と鷹野さんが言い、穂津美さんはそちらに賛成と言っていた。
 
ちなみに穂津美さんはスリーピーマイスでは顔を隠しているが、KARIONやローズ+リリーのライブに伴奏で参加する場合は、これまでも顔はさらしている。
 
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従って、今日のライブで顔を隠しているのは《謎の男の娘》さんだけである。
 

『振袖』を演奏して私が和楽器の演奏者を紹介した後は、ゲストコーナーとなって私たちは休憩する。今回のツアーでは震災復興イベントでもゲストと進行役をしてくれた品川ありさがツアーに帯同して毎回この幕間の時間に歌ってくれることになっていた。
 
私たちは彼女の歌をモニターで聞きながら前半のライブで汗を掻いた下着を交換し、後半用の衣装を身につける。
 
「だいぶ悲鳴があがってましたね」
と今回のツアーにずっと帯同してくれるイベンター・★★クリエイティブの山岸さんが言う。
 
「スマホですか?」
と風花が尋ねる。
 
「です。ちゃんとスマホや携帯の電源はお切り下さいと注意してますからね。切っていなかった人が悪い」
 
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「まあ破壊力が凄いよね」
「ヴァイオリンの弦も前半だけで3回切れましたね」
 
「アスカさんのが2回と真知子ちゃんのが1回切れました。アスカさんが切れた時は、真知子ちゃんが自分の楽器渡して、真知子ちゃんはソナタちゃんの楽器を受け取って弾き続ける」
 
「オーケストラで弦が切れた時もそういう方式ですよね」
「ですです」
 
「まあそれで私が頑張って弦を張り直す」
と自分は出演していないもののツアー全部に帯同してくれる夢美が言う。
 
「夢美のヴァイオリンのFloraも活躍したね」
「うん。あれだけトラブル起きればね」
 
「3度目の弦切れの時に私が受け取ったヴァイオリンですよね?」
と佐藤典絵さんが言う。
 
「そうそう。弦の張り替えが間に合わなかったから」
「あれどこのですか?すごく弾きやすいと思った」
 
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「下倉ヴァイオリン社だよ。たぶん100万円くらいの品」
「嘘。国産ですか?」
「E.H.Rothってドイツの工房だよ」
「へー。何か400-500万円のヴァイオリンかなと思った」
 
「あれは冬が6年くらい弾いた後、私が譲り受けてまた6年くらい弾いているから」
と夢美が言う。
 
「上手い人が弾いた楽器は進化してるのよね」
と真知子ちゃん。
 
「修理の跡もありますね」
「うん。演奏中に天井から物が落ちてきてさ」
と私が言う。
 
「ひゃー」
「それでネックが折れちゃったんで交換したんだよ」
「そんなこともあるんですねー」
 
「まあ建物が崩壊しないだけマシかな」
とアスカが言うと
 
「海道天津子さんと川上青葉さんが弾くと、地球が爆発しそうだよね」
と七美花が言うが
 
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「まあ、そのくらい普通だね」
と七星さんは言っていた。
 

品川ありさの歌が終わると後半のステージが始まるが、最初は静かに演奏が再開される。『雪を割る鈴』である。
 
長袖にロング丈のサラファンを着た竹下ビビと松野凛子の静かなダンスを背景に、月丘・山森のダブルキーボード、アスカ・真知子・ソナタのヴァイオリン三重奏、久本照香のフルート、上野美津穂のクラリネット、七美花の篠笛、線香花火の干鶴子(えつこ)のバラライカと杏菜のバヤン。
 
干鶴子さんは本当に器用な演奏者で、ヴァイオリン・フルート・トランペット・フレンチホルン・ピアノ・グロッケンと様々な楽器を弾きこなす。また新しい楽器を覚えるのも早い。それで私がバラライカを弾ける人を探していた時に、「あ、私が練習して参加する」と言ったのでやってもらったのである。フルートを早い時期から相棒の杏奈さんにお願いしていたので、結局線香花火の2人がそろってローズ+リリーのツアーに参加してくれることになった。干鶴子さんはロシア人のバラライカ奏者の集中レッスンを3ヶ月間受けてバラライカを弾きこなせるようになったらしい。
 
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「冬が高校生時代はオーケストラの女子中高生3人組と呼ばれていたのにね」
などと杏奈が言うと
 
「そのあたりも詳しく聞きたい」
と政子が興味津々であった。
 

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『雪を割る鈴』は前半がスローテンポで、後半がアップテンポに切り替わる。その合図となるのが「鈴を割る」演出で、今日の鈴割り役は沖縄のローカル・アイドルの子にお願いした。
 
地元のラジオなどにもよく出演していて現地では知名度のある子なので結構な歓声があがっていた。
 
この「鈴割り」を境にしてライブは後半のリズミックタイムに入る。
 
松野・竹下はキャミソールとミニスカの衣装に替わっている。バラライカとバヤンも元気に音を奏でる。曲は会場とともに一気に盛り上がって終曲まで行く。
 
大きな拍手の中、私は鈴割りをしてくれた子、そしてバラライカ・バヤンの演奏者を紹介した。
 
その後は上島先生の『風神雷神』、そして最新シングルから『ちゃらんぽらんな恋』と続ける。この曲ではヤフオクで入手した、筥崎宮のちゃんぽんを品川ありさに吹いてもらったが、楽しそうに吹いていた。
 
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そして、バックスクリーンに摩天楼の写真と私とマリがハングライダーで滑空している様子を映し出しながら『摩天楼』、新宿西口の映像を背景に『仮想表面』、そして『Flying Singer』『トップランナー』と続けた後、会場の天井に3D映像を投影して『影たちの夜』、更に『コーンフレークの花』と進む。
 
『コーンフレークの花』では、松野・竹下コンビが最初は《琉装》で出てきたので歓声があがる。そしてふたりは曲の進行に合わせてそれを脱いで白いドレス姿、最後はビキニ姿で踊ってくれた。
 
私がダンサーのふたりを改めて紹介すると
 
「ビキニで終わり?」
という声が客席から掛かる。
 
「それ以上やったら逮捕されるからね」
と言ってかわしておく。
 
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「ちなみに2人とも男の娘じゃなくてふつうの女性だからね」
とも言っておく。
 

ふたりが曲の途中で脱いだ琉装とドレスを回収するのに、風花と夢美が入ってくる。そして2人は私とマリにお玉を渡した。
 
「そういう訳で最後の曲です」
と私が言うと
 
「え〜〜〜!?」
という声が帰ってくる。
 
「では行きます。『ピンザンティン』」
 
拍手とともに、会場で多数の観客がお玉を振っている。私たちもそれに合わせてこの楽しい食の讃歌を歌って行った。
 
「サラダを〜作ろう、ピンザンティン、素敵なサラダを」
「サラダを〜食べよう、ピンザンティン、美味しいサラダを」
 
そしてこの曲の終曲とともに幕が下りる。私たちはお玉を左手で振りながら右手でバイバイをした。
 
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幕が降りきると同時に拍手がアンコールを求める拍手に変わる。
 
私はシークァーサー・ドリンクをコップ1杯飲む。マリは用意してもらっていたA&Wのハンバーガーにかぶりついている。そのマリがハンバーガーを食べ終わったところで私たちはまたステージに出て行く。
 
アンコールの拍手がやむ。
 
「アンコールありがとうございます」
 
普通の拍手と歓声が返ってくる。
 
「アンコールしてもらうと、本当にまた活力が出てくる思いです。歌手をやってて良かったぁと思う瞬間ですね」
と私。
 
「でも沖縄大好きですよ。今もアンコールしてもらっている間にA&Wのハンバーガー1個食べたんですが、これを食べるのも楽しみで」
とマリ。
 
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「ゴーヤーチャンプルー食べた?」
と声が掛かる。
 
「昨夜食べたよ。タコライスも食べたし、ちゃんぽんも食べたし」
「まあマリは食べ歩きするために歌手をしているようなもんだね」
「うん、私の最大の目的はそれ」
 

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「アンコールしていただいたので1曲演奏します」
 
と私が言うと大量の演奏者が入ってくる。彼らが位置に付いた所で近藤さんからOKのサインがあるので
 
「それでは聞いてください。『門出』」
 
《謎の男の娘》さんの龍笛と七美花の笙の音が響き、他の楽器も音を奏で始める。前奏を16小節聞いてから、私たちは歌い始める。
 
「朝日がまぶしくたっていいんじゃない?」
「隣で狐が鳴いていたっていいんじゃない?」
「私は旅立つ。新しい生き方を求めて」
 
私とマリは最初はユニゾンで歌い出すが、すぐにメロディーをマリに任せて私はハイトーンまでラララで上がっていき、最高音のE6に到達する。一時的にまた私がメロディーを歌うが、またまたマリにメロディーを任せて私の歌はどんどん音を下げて行き、最低音のC3まで到達する。この音は私が(女声で)ぎりぎり出せる最低音である。私はこの曲を出すまで長いことこの音を使っておらずE3までしか歌っていなかったのだが、千里は「確か冬ってC3も出せたよね?」と言って、この譜面を渡した。
 
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1番(AB)サビ・2番(AB)と演奏してから間奏に入る。
 
龍笛とフルート、笙とサックス、琵琶とギターの掛け合いが入れ替わりで行われる。私とマリは目をつぶってそれを聞いている。やがてトランペットが響いて私たちは3番の歌詞を歌い出す。
 
そしてサビを経て曲は新たなメロディー(C)に入り、更にDメロまで行く。このDメロは全部マリがメロディー(C4〜E5)を歌って私はほぼオクターブ上のA4〜E6付近で装飾的に別のメロディーを歌っている。そして一瞬私はF6の2分音符を歌い、そこからふたりでサビを三度唱する。
 
このサビを2度繰り返し、1回Aメロを歌ってからサビを再度歌って私たちの歌唱は終了。コーダを16小節演奏して演奏終了する。
 
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232小節、7分44秒も掛かる長大な曲である。
 
その長い曲が終わるとともに物凄い拍手がある。私たちは深く観客にお辞儀して退場する。他の演奏者も一緒にステージを去る。
 

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