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■夏の日の想い出・振袖の日(8)

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それで私たちは結局火之御子社にお参りしただけで、東京へ戻る道に就く。帰りは逆方向に出てみようということで、信濃町ICの方に出たが、こちらの道は結構良い道で、私は酔わずに済んだ。
 
「若葉、ずっと運転してて疲れたでしょ。私少し代わるよ」
「うん、よろしくー」
 
それで信濃町ICそばの道の駅で運転交代し、私が運転席に座って高速に乗った。
 
「冬、かなり運転うまい。随分運転してるでしょ?」
「あまり突っ込まないように。高校3年の夏休みに自動車学校に行こうかと思っているんだけどね。私10月生まれだから、仮免試験は誕生日が来てからしか受けられないけど」
 
「なるほどね」
 
などという会話をしたのだが、その時初めて私は重大な問題に気づく。
 
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「若葉、免許取ったと言ってたけど、なんで免許取れたの?」
「あ、私が取ったのは原付と小特と自動二輪の小型。今年の夏休みには自動二輪の中型を受けに行く」
「普通免許は〜〜〜?」
「それは18歳になるまで取れる訳無い」
「じゃ無免許じゃん」
「私が16歳って知ってるくせに」
 
私は頭が痛くなった。
 
「取り敢えずおまわりさんに見つからないことを祈ろう」
「速度制限守ってれば大丈夫だよ」
「うーん・・・・・」
 

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ともかくも私は目立たないように、ちゃんと速度制限を守り、後ろから追いつかれた時は、追い越された上で、その車が極端に速すぎない限り、その車に追随するという走り方で走って行った。若葉はもっとスピード出したら?と言っていたが「安全運転で行こうよぉ」と言っておいた。
 
途中諏訪湖SAに運転交代と休憩のため入る。
 
駐車枠に駐めて降りようとしたら唐突に若葉が言う。
 
「ねえ、昆布巻きなんて1度してみない?」
「突然何を言い出す?」
「目隠しを貼り付けた上で後部座席でやれば誰にも見られないよ。毛布とお布団も積んでるし」
「私も若葉のこと嫌いじゃないけど、悪いけど、そういう関係にはなれない」
と私はまじめな顔で明確に言った。やはり曖昧な態度を取って変な期待をさせてはいけないと思った。
 
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「恋愛にしなくても純粋に快楽目的でいいよ。避妊具は持ってるよ」
「なぜそんなもの持ってる?でもそれにしても何もここでしなくても」
 
実を言うとこの時私も1枚避妊具は持っていた。年末に小学校の時以来の友人の女の子数人でお茶を飲んだ時に有咲が私にくれたものである。
 
「だって脱がずにしちゃうなんて興味無い?しかも車の中とか興奮しそう」
などと若葉は言う。私は2〜3秒考えたが
 
「セックスそのものが怖いくせに」
 
と言って笑顔で若葉のおでこを指でピンとした。若葉も微笑んでそれ以上は私を誘惑(?)しなかった。
 

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サービスエリアで「峠の釜めし」を買って、信州ラーメンも注文し、席で一緒に食べていたら、
 
「そうだ、ここのお風呂一度入ってみたいと思ってた。入ってかない?」
と若葉が言い出す。
 
「遅くなるよ」
と私は言う。
 
「1時間くらいでさっと入ればいいよ」
「うーん。まあいっか」
「冬は女湯に入るよね?」
「まあ振袖で男湯に入って行こうとしたら追い出されるよね」
「ふーん」
と若葉は意味ありげに私を見た。
 
入浴料を払い一緒に中に入る。振袖で脱衣場に入ってくるのはさすがに目立つので中に居たお客さんたちの視線がこちらに集中する。
 
私は帯を解き、振袖を脱ぎ、長襦袢を脱ぎ、肌襦袢を脱ぎ、更にその下に着けている下着を外す。若葉は私より少しゆっくり目に脱いで行きつつ、私の様子を見ている感じだったので、私の方が先に裸になってしまった。
 
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「まあ女湯へようこそだな」
「私実は男湯に入ったことがない」
「おっぱいもだいぶ成長したよね。乳輪も結構発達してる」
と言って若葉は私のバストに触っている。乳輪などに触られると感じてしまいそうだ。
 
「最低このくらいの胸は無いと、色々疑惑を呼ぶね」
「ふふふ」
 
若葉も裸になり、一緒に浴室に入った。
 

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浴室はそんなに広くないが、お客さんもそう多い訳ではない。私たちは並びの洗い場に座り身体を洗っていたが、若葉は何度か私の方に身体を寄せて、お股を触っていた。
 
「ほんとにこれよく出来てるね〜」
などと小声で言う。更に「中」に指を突っ込んで、アレを触る。
 
「ちょっとやめてよ」
「私に触られても大きくならない。精子保存が終わった後女性ホルモンの量を増やしたの?」
「危ない会話をしないこと。そう簡単には大きくならないよ」
 
「冬のこれに触った子って、私と奈緒と有咲だけかなあ」
「だから危ない会話しないこと」
「その書道部の子には触らせてないの?」
「なんか若葉の発言だけ聞いてると、私って凄い女たらしみたい」
「冬の実態って実は女たらしという気もするよ」
「私が万一男だったらね」
「まあ冬が男の子に戻るなんて言ったら女の子全員に袋だたきにされてなぶり殺されるるだろうね」
「戻ったりしないよぉ」
「まあ戻るも何もそもそも冬は男の子であったことが無いからね」
「だから危ない会話はしないでって」
 
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湯船の中に入った後は、時々私の胸などに触りつつも割とふつうのおしゃべりをしていた。
 

その時、浴室に入ってきた若い女性2人がいたのだが、私はその顔を見て、むせ込んでしまった。
 
「あれ〜洋子だ」
と鮎川ゆまは言った。
 
「おはようございます、鮎川ゆまさん、幣原咲子さん」
「おはようございます。って他人行儀な挨拶は無しで」
「そうだねー」
 
ふたりも身体を洗って湯船に入ってくる。
 
「そちらは洋子のガールフレンド?」
とゆまが訊くと、若葉は
「フィアンセです」
などと言う。
 
「ああ。洋子ってレスビアンだっけ?」
「ヘテロだよぉ」
「洋子のヘテロって、女の子が好きってこと? 男の子が好きってこと?」
「ゆまはどうなのさ?」
 
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「私は男には興味無い」
とゆま。
 
「ああ、そんな感じだね」
と私。
 
「ちなみに私は恋愛対象は男の人だからね」
と咲子は言っている。
 
「でもさ、ゆま、それなら」
「うん?」
「女湯って、ゆまにとっては天国では?」
「それは言わない約束よ」
 

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「ゆまはお仕事?」
「うん。ラッキーブロッサムで松本ライブやってたんだよ。その帰り」
「車何台で来たの?」
「ワゴン車一台」
「ね、ものは相談なんだけど」
「ん?」
「そちらの誰か、うちの車をH市まで運転してもらえない?」
「それはいいけど、そちらのドライバーさん、具合が悪いか何か?」
「いや、それが大きな声ではいえないけど、私とこの子で交代で運転してここまで来ちゃって」
 
ゆまは腕を組んで怒った顔をした。
「あんたが捕まると、蔵田さんまで迷惑するんだからね」
「ごめんなさい!」
「まあいいよ。じゃ、私が運転してあげるよ。運転の料金は100万円だな」
「分かりました。払います」
 
「う。あっさり言われたな。1000万円にしておくべきだったか」
「えーっと」
 
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そういう訳で、諏訪湖SAから先はゆまが運転してくれることになった。
 
お風呂から上がって、私と若葉が振袖を着ていると
 
「凄い服を着てきたね」
とゆまが言う。
 
「お正月だし」
「でもどこまで行ってたの?」
「戸隠までお蕎麦を食べに行ってきたんだよね」
 
「相変わらず行動力が凄いなあ。蔵田さんも凄いけど」
とゆま。
「蔵田さんのちょっとそこまでは飛行機に乗ったりするから」
と私は言う。
 
「私も蔵田さんから、ちゃんぽん食べに行こうと言われてさ。横浜の中華街にでも行くのかと思ったら、中華街は中華街でも長崎の中華街だったんだよ」
とゆま。
 
「ああ、よくある話。でも樹梨菜さんの実家が佐賀県だから、多分長崎の中華街には馴染みがあるんじゃないかな」
 
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「あ、そういえば樹梨菜、そんなこと言ってたね。嬉野だったっけ?」
「武雄だよ」
「そうか。あのあたりは温泉地もたくさんあるな」
「うん。あの付近は陶磁器と温泉の国みたい」
 

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お風呂場の脱衣場で私と若葉は振袖を着ていたのだが、どうしても時間が掛かるので、ゆまと咲子さんはずっとその間おしゃべりに付き合ってくれた。
 
しかし運転者が確保できたことで私はちょっとホッとしたのもあったのだろう。ピンクの友禅風振袖を着た若葉を見た時、私は突然ドキンとした。
 
「どうしたの?恋する乙女みたいな顔して」
と若葉は微笑んで言った。
 
「誰か紙持ってない?」
「これでも良かったら」
と言ってゆまが五線紙をくれる。
 
「ありがとう。助かる」
 
私はその時激しく込み上げてきた衝動をゆまからもらった五線紙の上に綴っていった。
 
「きれいな曲だね。今若葉ちゃん言ったみたいに、これ恋する乙女の曲だよ。なんか篠笛とか龍笛とか、和楽器で吹きたい感じ」
とゆまが言う。
 
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「ああ、そういうのもいいかな」
「龍笛、三味線、和太鼓に・・・・ヴァイオリンかな?」
「そこまで和楽器にするなら、胡弓のほうがよくない?」
「ああ、その手もあるか。洋子って胡弓も弾けたよね?」
「うん。実はヴァイオリンより自信がある
「ほほぉ」
 
「でも龍笛かぁ。私吹けないなあ。明笛(みんてき)は少し練習したんだけど」
と私は言う。
 
「明笛とは面白いものを」
「格好いい笛ですねとか褒めてたら、1本もらっちゃったのよね。でもあまりうまく吹けなかった。ゆまは明笛とか龍笛吹ける?」
 
「明笛は大丈夫。龍笛も吹けるけど、というか吹けるつもりでいたんだけどさ」
「ん?」
 
「あれはラッキーブロッサムを結成した頃だなあ。物凄い龍笛の使い手に出会ったのよ」
「へー!」
「彼女の龍笛の前では私の龍笛は素人未満だと思った」
「ゆまがそこまで言うって凄いね」
 
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「その子からラッキーブロッサムにこれまでに2曲、曲をもらっている。大裳とクレジットしているのがその子だよ」
「へー!」
 
「もしこの曲をレコーディングするんなら、その子に連絡を取ってあげるよ」
「うん。頼むかも」
 
私はそう言って微笑んだ。
 

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そういう訳で、諏訪湖から先はゆまが若葉のレガシィを運転してくれたのだが、ゆまの運転は若葉ほどではないがワイルドである。しかも若葉はまだスピードは遵守していたものの、ゆまはスピードも無茶苦茶である。前に車が居たら絶対に追い越さないと気が済まない性格のようだ。
 
「こるぁ!アルファロメオの癖にちんたらと120とかで走るなよ!」
などと叫びながら運転している。
 
私は何度も「きゃー」とか「ひぇー」と悲鳴をあげていたが、若葉は 
「ゆまさん、凄ーい!」
などと言って感激?しているようであった。
 
しかしそういう無茶苦茶運転のおかげで、結果的には、予定よりかなり早い時刻に八王子ICを降りることができた。しかしそのICを降りてすぐのところで検問をやっていたので、私は冷や汗を掻いた。私か若葉が運転していたら、ここで無免許運転で捕まっていたところであった。
 
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「私が運転してて良かったね」
とゆまも言った。
 
「ゆまと出会えて良かった」
「まあ人の出会いって面白いよね」
「うん。それはよく思う」
 
「ところであの場では咲子も居たし訊かなかったけど、洋子っていつ性転換手術しちゃったんだっけ? 洋子と女湯で会うとは思わなかったよ」
などとゆまが言う。
 
ゆまとは以前にもドリームボーイズのツアーやビデオ撮影の時に何度か樹梨菜さんに拉致されるようにして、ゆまとも一緒にお風呂に入っているのだが、以前はお股の所を隠していた。お股をゆまの前で曝したのは確かに今回が初めてかもと私は思った。それに昔はおっぱいもほとんど無かったし・・・・。
 
しかしどう返事していいか迷って
 
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「あ、えーっと」
と私が焦っていたら
 
「年末に手術したらしいですよ。1月2日に女の子4人のユニットでデビューしたから、その前に手術したみたい」
などと若葉が言う。
 
「あ、そうだったんだ? 本当の女の子になれて良かったね」
「ありがとう」
と私は取り敢えず言っておく。
 
後に私が性転換手術を受けた時期について、世間では2007年12月、2009年1月という2つの説が有力とみなされるようになり、私が主張する2011年4月というのは全然信用してもらえないのだが、2007年12月説の震源地はこの時の会話かもと私は思うことがある。千里なども「だって美空から聞いたよ」と言って2007年12月に性転換したと信じて疑わないようだし!
 
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「何て名前のユニット?」
とこの時、ゆまは訊いたので
「KARIONというんだけどね。後でCDそちらに1枚送るよ」
と私は答えた。
 
この時私がゆまに送ったのは私を含む4人が写った写真をジャケットに使用した超レア版であった。その版は元々発売前の2007年12月の内に∴∴ミュージックと★★レコードが営業用にあちこちに配るのに少量制作したもので、私・和泉・小風・畠山社長・ゆま・静花・千里の7人が持っていたものの他は恐らく10枚も現存しないのではないかと思う(美空と蔵田さん・ゆき先生は紛失したらしい。その中で当時の4人のサインが入っていたのは千里が持っていたのが唯一である)。
 
「さんきゅ、さんきゅ。でもカリヲンか。4つの鐘という意味かな?」
「そう。4人だから4つの鐘というのがいいだろうと言われて」
「そりゃ女の子ユニットなら、ちゃんと女の子になってないとヤバいよな」
 
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などと会話を交わしつつ、私は、もう本当に手術しちゃおうかな、と心が揺れるのを感じていた。
 
 
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■夏の日の想い出・振袖の日(8)

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